美柑と黒猫と金色の闇   作:もちもちもっちもち

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ミカン

 吾輩は転生者で憑依者でトリッパーで逆行者である、名も結構色々とある。

 

 一生に一度でもあればいい経験を四度も体験したのは、幸運なのか不運なのか。

 神様なんて者には会っていなければ、怪しげな黒魔術に手を染めた訳でもない。

 転生も憑依もトリップも、全部が全部、いつの間にか行われていたことに過ぎない。

 死因が何だったのかは思い出せないが、死んだということだけは明確に理解していた。

 だから、目が覚めた時、全くの別人に生まれ変わった自分は、恐らくは転生者というのだろう。

 そして、年を重ねるうちに、外見が前世の創作物の登場人物に瓜二つであることに、この世界がまんま創作物の世界観と同じであることに気付いたから、憑依者でありトリッパーでもあるんだと理解せざるを得なかった。

 憑依する人間への罪悪感が湧かなかったのは、憑依してから時間が経過していたから。

 時が解決するとはよく言ったもので、その頃にはこの体は自分のものだと、違和感なく思えるぐらいには順応していた。

 だからといって、憑依する人間に何も思わないほど薄情な人間ではないつもりだった。

 

 ――よし、原作改変とやらをしてみよう。

 

 それが、唯一の罪滅ぼしだと思った。

 自分が憑依した体は、創作物では重要な位置づけ――ぶっちゃけると主人公である。

 主人公故に世界に与える影響力は大きいが、別に全知全能の神様という訳ではない。

 誰かが幸せになれば、別の誰かが不幸になる。

 創作物の結末はハッピーエンドだったが、それが誰かの不幸の結果に成り立つものだということは、読者という視点で読み進めたからこそ知っていた。

 知ってるから、見て見ぬフリが出来なかったから。

 前世とは比べものにならない強大な力が宿る体と原作知識を総動員し、少しでも彼等を幸せに! なんてそんな馬鹿げた理想を抱いたものだ。

 

 ――そう思っていた時期が、自分にもありました。

 

 殺されるはずだった両親を救ったら、本来なら育て親で仇な殺し屋に拉致られ。

 児童虐待なんざ生温い修業時代を経て、一人前だと認められたのでお礼と復讐を兼ねて半殺しにしたら、その様子を見ていた黒ずくめな組織にスカウトされて。

 紆余曲折を経て、妙な部署に放り込まれ、物凄く見覚えのある拳銃を貰い、いい加減足を洗うかとトンズラかましたら、実は組織の正体がとある秘密結社だと気付き、始まった恐怖の逃亡生活。

 壁に仏像を彫るのが趣味の女剣士と不可視の剣を使うヤンホモを見たら逃げの一択だ。

 少しでも彼等を幸せに? 自分の幸せも掴めない奴が何寝言ほざいてんだ馬鹿野郎。

 とはいえ、東奔西走な逃亡生活の全てが不幸だったのかと聞かれればそうでもない。

 本来なら死ぬはずだった捜査員を助けたり、どこぞの闇の武器商人のアジトを壊滅させたり。

 その結果、本来なら賞金稼ぎになる筈だった彼は捜査官を辞めることはなく、本来なら生体兵器として幼少期を送る筈だった彼女は生みの親である博士の元で過ごすことができた。

 これで良かったのかは分からない。

 でも、死ぬ筈だった同僚と、生体兵器とは無縁の穏やかな日々を、笑顔で謳歌する彼等が不幸だなんて、絶対にある訳がない。

 原作では仲間だった彼等に今更のように助力を願うなど、原作改変なんていう究極のエゴを押し付けた自分にいう権利なんてないのだから。

 

 故にこの結末は、誰にも頼らず己の力を過信した自分の末路は、当然の結果だったんだ。

 その日はヤンホモに追われ、偶然逃げ込んだ場所が、何の偶然か博士と少女の隠れ家で。

 初対面だった彼女達に、原作知識故に親しげに話し掛ければ、何をトチ狂いやがったのかあのヤンホモ、組織を抜けたのは彼女達が原因だと、この魔女め! などと抜かしやがったのだ。

 正史なら故人になる≪親友≫の救済方法として会わないことを徹底していたが、まさか彼女の役目を彼女達が負背わされることになろうとは。

 結果的には何とかヤンホモの撃退に成功したが、彼女達を庇って負った傷は致命傷。

 厄介事に巻き込まれた彼女達には罵倒する権利だってあるのに、感謝の言葉を紡いでくれた。

 薄れゆく意識の中、涙を流す彼女達をヤンホモの毒牙から守れないことが唯一の心残りで。

 

 ――目が覚めたら、体が縮んでいた。

 

 今度は逆行かい! と叫んだら、驚き何も無いところで転ぶ博士の見た目は若返っていた。

 介抱してくれた博士に話を聞けば、彼女のクローン体である少女はまだ生まれていないとか。

 これ絶対逆行だわという確信の元、転がり込んだ博士のところで世話になり。

 生活能力皆無のドジっ娘の代わりに生まれてきた少女の世話をすれば、何故か嫌われ。

 理由は不明だが、襲ってくる襲撃者は、縮んだことによって習得した電磁銃で余裕の撃退。

 その後、色々あって離れ離れになってしまった彼女達は今、どうしているんだろうか。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

「……平和だ」

 

 

 公園のベンチに寝そべり、牛乳を一口。

 幸福に満ち溢れた吐息を吐き出し、少年は澄み渡った晴天を仰いだ。

 

 

「そうだよ、これが普通の日常なんだよ。今までが非日常だったんだ。つか凶器振り回す女剣士やヤンホモに追われる日常ってなんだよ。なんなんだよあいつら絶対人間辞めてんだろ。女剣士、お前の≪滅界≫って反動でかいんじゃなかったのかよ普通に連発してんじゃねぇよ婚期逃がせ一生独り身でいろ。ヤンホモ、お前の虎徹会う度にパワーアップさせてんじゃねぇぞ最後の絶対LV.MAXだろなに最終決戦兵器投入させてんだ馬鹿野郎。ちくしょう絶対復讐してやるテメェ等揃いも揃って謎の超進化遂げやがって俺は技の実験台じゃねぇんだぞ覚えてやがれ次会ったらテメェ等の眉間に≪炸裂・電磁銃(バースト・レールガン)≫ぶち込んで風穴どころかその身ごとこの世界から消滅させてやるからな」

 

 

 どす黒く濁った瞳から流れ出る一筋の涙。

 彼ほど平和という日常を噛み締めている人間はいないのではないだろうか。

 泣きながら高笑いする少年の姿があったと、暫くの間この界隈に流れるのだった。

 

 

「なー」

 

「ん?」

 

 

 トンっと軽やかな音を立て、馴染み深い生き物がこちらを見上げる。

 糸目なデフォルメ顔の気が抜けるような造形の生物。

 白猫はこちらを一瞥しただけで、興味は既に手に持つ牛乳瓶に注がれていた。

 

 

「なー」

 

「……やらねぇぞ」

 

「んなー」

 

「やらねぇからな」

 

「ふしゃー!」

 

「やんねぇつってんだろ!」

 

「んにゃおあー!」

 

「何人たりとも俺の至福の時は壊させねぇ! 例え相手が猫であってもだ!」

 

 

 バチバチ火花散らす両者。

 白猫は研ぎ澄まされた爪を引き出し、少年は懐の相棒を掴んだ。

 まさに一発触発。

 互いが牽制し、己の必殺技を抜き放つ機会を虎視眈々と狙う、その空気は戦場の如し。

 

 

「――あの」

 

 

 突然の声に、少年は声の主に一瞥だけ送る。

 

 

「何か用か、パイナップル頭」

 

「ぱっ!?」

 

「今立て込んでんだよ。話があんなら後にしろ」

 

「いや、あのね――」

 

「おらどうした猫公。腰が引けてんぞビビってのか」

 

「にゃ、にゃにゃ、ふしゃー!」

 

「吠えたな猫! テメェのご自慢の爪と俺の≪黒爪(ブラッククロウ)≫とどっちがスゲェか! 勝負だ!」

 

「ごろにゃんごー!」

 

「人の話を聞きなさーい!」

 

 

 ドンっ! と音を立て、対峙する両者の間に突き立てられた、牛乳パック2ℓ。

 目の前のご馳走に瞳を輝かせる両者をそれぞれ見比べ、少女は嘆息を零した。

 

 

「これあげるから。だから、そんな馬鹿らしい理由で喧嘩なんかしないで――」

 

「おい猫! その辺探せば器ぐらい落ちてるだろ! 急いで拾って来いよ半分こしようぜ!」

 

「にゃー!」

 

「…………」

 

 

 外見より大人びた雰囲気を纏う、髪を頭頂部で束ねた少女は、落ち着けと自分に言い聞かせる。

 深呼吸を重ね、恐ろしいマイペースっぷりに乱された心を静めると、嬉々としながら牛乳パックを開封する少年を眺めた。

 黒い髪、金の瞳、鈴付きの真っ赤なチョーカー、左鎖骨に刻まれた≪XIII≫のローマ数字。

 天真爛漫を絵に描いた少年の見た目は、少女と同い年ぐらいだろうか。

 一通りの観察を終えた少女は買い物袋をベンチに置き、自身も少年の隣に腰掛けた。

 

 

「君、この辺じゃ見ない顔だけど……」

 

「おう。最近この街に来たばっかなんだ」

 

「そうなんだ」

 

「さっきはきつくあたって悪かったな。あと、牛乳サンキュー。お前って良い奴なんだな」

 

 

 邪気のない、純粋無垢な笑顔は、同年代の男の子にはドライな対応しかしてこなかった少女の警戒心をあっと言う間に解き解してしまった。

 次いで少女が口を開いた時、自己紹介の言葉が出たのが少年に心を開いた何よりの証といえる。

 

 

「私は美柑。結城美柑」

 

「酸っぱそうな名前だな」

 

「むっ、そういう君の名前は?」

 

「トレインだ。トレイン=ハートネット」

 

「……速そうな名前だね」

 

「だろ。結構気に入ってんだ」

 

「ふーん。ちなみに私は少しだけ自分の名前が嫌いになった」

 

「……怒ってんのか?」

 

「怒ってない」

 

「……美味そうな名前だよな、ミカンって」

 

「いい加減食べ物の蜜柑から離れて。あと漢字が違う。それと女の子の名前を酸っぱそうだの美味しそうだの、トレイン君ってどういう神経してんのよ」

 

「うへー、ミカンって口煩い奴だな。母ちゃんみたいだ」

 

「小学生の女の子に母ちゃんは失礼。以後気を付けるように」

 

「へーい」

 

「返事ははい」

 

「はーい」

 

「のばさない」

 

「はいはい」

 

「はいは一回」

 

「……本当に母ちゃんみたいな奴だな」

 

「何か言った?」

 

「いいえ、言ってません」

 

「ふふっ……」

 

 

 気付けば零れた、花の咲いたような笑み。

 男女の差異が芽生え始めた男子の心など容易に貫く美柑の表情は、しかし牛乳を煽る花より団子なトレインが気付くことはなかった。

 

 

「んなー」

 

「おっ、遅ぇぞ猫。全部飲んじまうところだったぜ」

 

「なー!」

 

「冗談だよ冗談。ほれ、皿寄越せ。お前の分も入れてやっから」

 

「にゃんにゃんにゃーお!」

 

 

 どこからか銜えてきた小皿に牛乳を注ぐと、白猫は飛びつくように舐め始めた。

 動物が醸し出すオーラと言えばいいのか、微笑ましい光景に美柑の表情が綻ぶ。

 幸せそうに牛乳を堪能する白猫とトレイン、彼等を静かに眺める美柑。

 ありふれた、それでもどこか神聖な空気は、午後の公園に流れる。

 そんな空気を打ち破ったのは、ぷはーっと口に付いた牛乳を拭ったトレインだった。

 

 

「ほい、ミカンも飲めよ」

 

「……へ?」

 

「いや、元々これお前んだし。まだだいぶ残ってるからさ」

 

 

 ずいっと差し出される牛乳パック2ℓ。

 だが、美柑の視線が注がれているのは、開封された飲み口。

 外見は大人びていても、僅かに染まった朱の頬は、彼女が年頃の女の子だという証拠。

 飲み口とトレインの口を何度も行き来し、美柑の顔は徐々に紅潮していく。

 

 

「ほら」

 

「う、うん……」

 

 

 受け取るが、すぐに飲むようなことはしない、できなかった。

 視線は変わらず飲み口に。

 顔を上げれば不思議そうなトレインの顔。

 葛藤の時間は、しばらく続く。

 

 

「じゃ、じゃあ……飲むよ」

 

「おう」

 

「……本当に飲むよ?」

 

「もしかして牛乳嫌いなのか?」

 

「そんなこと、ないけど」

 

 

 目を瞑り、覚悟を決め、僅かに湿った飲み口に唇を付け、冷たい牛乳が喉を通り――

 

 

「あっ、間接キス」

 

「ぶぅ――――――っ!!」

 

 

 白濁した液体が美柑の口から噴き出され、漏れ出た汁が細やかな糸を引く。

 

 

「ぎゃはははははは!? ナイスなリアクションだぜミカン!!」

 

「と、と、とと……っ!! トレイン君の馬鹿ぁあああああ!!」

 

「なー」

 

 

 よく晴れた、とある公園での一幕。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

「なーミカン、いい加減機嫌直せよ。さっきは本当に悪かったって」

 

「……怒ってない」

 

「いや、絶対怒ってんだろ」

 

「怒ってないもん」

 

「……はぁ」

 

 

 牛乳のお礼とからかった詫びにと持った買い物袋をぶら下げながら、前を歩く美柑の後をトレインは追従する。

 頭頂部で揺れる黒髪は、美柑の怒りを露わすかのように激しく揺れていた。

 

 

「なぁ、ミカンの家までは後どのくらいなんだ?」

 

「…………」

 

「無視かよ。まっ、別にいいけどさ」

 

 

 気まずい空気など物ともせず、呑気の鼻唄なんかを歌いだす。

 ちらりと振り返った美柑は、そんなトレインの態度にむすっと唇を尖らせた。

 らしくないとは思う。だけど、溜飲はちっとも下がってはくれない。

 大人びた性格故に同年代には一目置かれている何時もの美柑はそこにはなかった。

 しかし、物事というものは時間が経てば自然と解決へ向かうもの。

 子供っぽいトレインではなく、自分から折れねばと、そんな子供らしくない考えの元、立ち止まった美柑は後ろにいる彼の方へ振り返り――

 

 

「――――え」

 

 

 瞬間、買い物袋だけをその場に残し、トレインの姿が掻き消える。

 一瞬遅れ、すぐ近くで響いた破砕音に驚き急ぎ正面へ向き直ると、何かを振り抜いた姿勢で静止するトレインの姿があった。

 

 

「あっぶねぇな。誰だよ、こんなもん飛ばしてきたのは」

 

 

 トレインの視線の先にあったのは、拳ほどの大きさのブロック。

 声の当人は呑気だが、もしあれが自分に当たっていたならと思うと、生きた心地がしなかった。

 

 

「地球ってのは相も変わらず物騒なとこなんだな。美柑も、怪我とかなかったか?」

 

「う、うん……ありがとうトレイン君」

 

「おう、気にすんな」

 

 

 笑顔を浮かべるトレインの手に握られた、異彩を放つ黒光りの得物。

 黒と白、そして金の意匠が施された、リボルバー式の装飾銃。

 銃身に刻まれた≪XIII≫のローマ数字が目を引くそれが本物であることは、拳銃とは無縁の生活を送る美柑でも理解できた。

 様々な疑問が浮かぶも、どれもが口から出てこない。

 自分と変わらぬ年齢のトレインが持つ不釣り合いな装飾銃が、自分目掛けて飛んできた石礫が、全てが非日常過ぎて、同居人の影響で非日常には慣れ親しんだ筈の美柑でさえ混乱してしまって。

 

 

「どわーっ!?」

 

 

 混乱の渦中にいる美柑の耳朶を、聞き親しんだ声が打った。

 曲がり角から飛び出し、血相を変えて駆け寄ってくる、高校生くらいの男性。

 

 

「リト!?」

 

「み、美柑か!?」

 

「ん、二人は知り合いなのか?」

 

 

 トレインの質問には答えず、リトは美柑に背を向け、盾のように両手を広げた。

 

 

「逃げろ美柑! 君も早く!」

 

「ちょ、ちょっとリト! 一体何が――」

 

「説明してる場合じゃないんだ! 早くしないとヤミの奴が!」

 

「…………ヤミ?」

 

 

 騒ぎの元凶は、間を置かずに現れた。

 

 

「待ちなさい、結城リト!」

 

 

 漆黒が舞い降りる。

 金の髪、赤い瞳、身に纏う黒い戦闘服。

 普段は感情の乏しい顔が怒りに赤く染まっているのを確認した美柑は、リトの背中をそっと前へと押し出した。

 

 

「ちょっ、美柑!?」

 

「えっちぃこと、ヤミさんにしたでしょ」

 

「うぐっ!? で、でもわざとじゃ――」

 

「ヤミさん、久しぶり」

 

「無視!?」

 

「……美柑、久しぶりですね」

 

「愚兄が本当に申し訳ないことをしました。なので、遠慮なくやっちゃってください」

 

「はい、了解しました」

 

「オレの意思は……ないんですよね、分かります」

 

 

 背中で涙を流す兄だったが、ここは心を鬼にせねば。

 悪気がないことは分かってはいるが、リトのラッキースケベは少々――いや、かなり過激だ。

 折檻だけで済むだろうからと、でも晩御飯はリトの好物でも作ってあげようと、これから先の計画を美柑は練っていた。

 

 

 

 

「やっぱり……久しぶりだな、姫っち!」

 

 

 

 

 喜色混じりのトレインの声を聴いたのは、そんな時だった。

 そして、直後の変化は劇的だった。

 

 

「……………………え?」

 

 

 限界まで見開かれた赤い瞳。

 呼吸すら忘れてしまったかのように開く小さな口。

 あれほど満ち溢れていたリトへの殺気は消え去り。

 ヤミという少女の存在全てが、トレインへと注がれていた。

 

 

「何年ぶりだよ元気してたか! 相変わらず怒りっぽいとこは変わってねぇんだな! あっ、姫っちがいるってことはティアの奴も近くに居るのか? もしかしてこの街に住んでるとか!」

 

 

 怒涛の質問に、しかしヤミは反応せず。

 代わりの漏れ出た言葉は、それこそ風にでも掻き消されてしまいそうな、消え入るような声。

 

 

「……トレイン」

 

 

 その四文字には、ヤミの万感の想いが込められていて。

 何故か美柑には、必死に泣くのを我慢しているみたいに聞こえたのだった。

 

 

 

 

 


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