次回作の舞台はFate/Extraとなりました!! これに伴い新たなアンケを設置しますのでよろしければ回答をお願い致します。
ふぅ…………もう朝か。眠れなかったからって筋トレをしまくってしまった。いかんな。
「要君!」
「騒がしいぞなのは。どうしたって言うんだ」
「スカリエッティが宣戦布告してきたの!! とにかくテレビを観て!!」
ほう、どうやら考えている事はどちらも同じだったみたいだな。まだ先手を打たれただけだ。慌てるような事ではない。しかしテレビで宣戦布告か。わざわざ公共の電波を乗っ取るとはご苦労なこった。
ーーピッ
『と、長々と管理局の悪事を話すのはここまでにしよう。私の目的はこの腐った管理体制を破壊し、新たな秩序を生み出す事だ。今日、管理局はこの『聖王のゆりかご』により滅ぼされるのだ』
もう終盤だったか。だが目的はよく分かった。なかなか崇高な事を考えているじゃないか。敵じゃなけりゃ応援くらいはしてやったかもな。ん? 携帯が鳴っているな。はやてかフェイト辺りかな。いや知らない番号だ。
「もしもし」
『やあ一条要君。私だ』
「スカリエッティ? 俺の番号を調べたのか。暇してるな」
『言うじゃないか。テレビは観てもらえたかな?』
「最後だけだったが、なかなかいい演説だったぞ。戦艦も格好いいじゃないか。で、感想を聞きたいわけじゃないだろう」
『当然さ。さあ聖王、おじさんだよ』
あ? 聖王? いやおじさんって俺を呼ぶのは1人しかいない。
『おじさん! ヴィヴィオだよ!』
「おおヴィヴィオ。元気か? 酷い目に遇ってないか?」
「ヴィヴィオ!? 要君代わって!! ヴィヴィオ! ママだよ!」
『ママ!! ヴィヴィオ元気だよ!!』
「ああ、良かった…………」
「なのは、チェンジ。ヴィヴィオ、スカリエッティに代わってくれ」
『うん』
ヴィヴィオと話をさせるだけってのはないだろう。まあなんだっていいか。
「おいスカリエッティ。すぐにそっち行くから待ってろ」
『こちらには人質が居るのにかい?』
「人質程度で俺がどうにかなると思ってんのか。意外と馬鹿だな。あの戦艦ごと潰してやるよ」
ーーピッ
「先に行ってくる」
「ヴィヴィオ達に怪我させないでよ」
「俺は怪我させねぇから」
他の奴らの仕事なんてない。全部俺が終わらせてやろう。
ーーーーーーーーーーーー
「切れてしまった。こちらの目的も言っていないのに。彼もせっかちだね。では聖王、準備を」
「うん。でもやる前にもう一度確認させて。ヴィヴィオが言う事を聞いたら六課のみんなには手を出さないんだよね」
「正確には我々からは手を出さないだ。向こうが攻めてくるようならば防衛はするよ。それと一条要は機動六課所属ではないから好きにさせてもらうよ」
「じゃあ追加で命を奪わないのを約束して。おじさんはどうでもいいよ」
「約束しよう」
哀れにも要はヴィヴィオに見捨てられていた。見方を変えれば信頼かもしれないが、要がこの場に居れば凹んでいただろう。戦闘以外でのメンタルは紙なのだ。
「どっこいしょ」
ヴィヴィオは明らかに大人用の大きな椅子に登るようにして座る。掛け声がおっさん臭いのは要の影響かもしれない。
「ゆりかご機動!! システムオールグリーン!! いつでもいけるよ!!」
「いや、システムオールグリーンかどうかなんて分からないだろう」
「気分は大事だよ。ゆりかご、発進!!」
大きな音を立ててゆりかごが動き始めた。一先ず成功した事にスカリエッティはホッとしたが、すぐに異常が発生した。ガクンと大きく揺れた後、ゆりかごは進まなくなった。
「何が起こった!? ウーノ! クアットロ! すぐに調査しろ!!」
『『了解』』
スカリエッティはすぐに通信機でナンバーズへ調査の指示を出す。そして異常はすぐに判明した。
『が、外部に生体反応。一条、要です!』
「映像は映せるか!」
『直ちに!』
スクリーンにゆりかごの後方の映像が映る。そこにはしっかり要が映っていた。何をしているのかよく見てスカリエッティは驚愕した。要がやっている事は至極単純。ゆりかごの装甲を掴んで飛ばないようにしているのだ。
「いくら非常識としてもだ。人並みの体重で何故ゆりかごを止められる」
『ドクター。信じられませんが、足の力だけで地面に張り付いているようです…………』
「…………脳筋ここに極まれり、だね」
「あ、おじさんが何かしそうだよ」
ヴィヴィオが要の行動に気が付くが、時既に遅し。要が振り上げた片手を下ろすとゆりかごは真っ二つに割れた。
「見つけたぞヴィヴィオ。さあ帰ろうか」
「おじさん…………乱暴すぎ」
「それが俺だ。スカリエッティ、ヴィヴィオが世話になったな」
「くくっ、いや見事。苦労して準備したロストロギアがここまで呆気なく壊されては笑いしか出てこないよ。1つ聞きたい。君は何故この場所が分かったんだい?」
「お前は嫌いじゃないから教えてやろう。生き物には何も学んでいないのに本能で複雑な行動をするのがいるよな。ORTもそういう類いでな。本能で人間の居場所が分かるんだ。本当は個人の特定なんて出来ないんだが、そこそこ付き合いのある奴なら何となくどこに居るか分かるのさ。スバルとギンガは…………本部の方面? 何でだ?」
「確かに分かっているようだね。しかしそのような本能が必要な理由が分からないな」
「人類絶滅させるために決まってんだろ」
「…………君は、そんな危険生物を……」
「何驚いてんだか。一応手錠しておくぞ。逃げんなよ」
スカリエッティに手錠をし、近くのものに固定した要はヴィヴィオを担いでゆりかごから出ていった。完全に要の気配がなくなってからゆりかご内に居たナンバーズ達が出てきた。
「ドクター、すぐにそれを外します」
「いやいいんだ…………彼は本当に化け物だね」
「ドクター?」
「人類絶滅。それを目的とする生き物と共存し、利用する。常に彼の力は化け物だと思っていたが、心の方がより恐ろしいものだったらしい。そうだウーノ、鏡君は?」
「決戦に向けて力を溜めると言ってどこかに行ってしまいました」
「そうかそうか。では敗者は大人しく結末を見守ろう」
ーーーーーーーーーーーー
要がヴィヴィオの救出をしている間に管理局には無数のガジェットとスカリエッティの協力者が攻めいっていた。局員達が抵抗しているものの、一部を除いて押され気味である。
ーードォーンッ
「爆発!? 本部からだぞ!!」
「くそっ! 既に侵入者が」
「戦場で余所見とは余裕だな」
「へっ? ギャアッ!!?」
管理局本部で起こった爆発に気を取られた局員達がゼストの槍に倒れていく。あまりの質の低さにゼストは呆れてしまう。自分が居なくなってから管理局がどれだけ劣化してきたのかがよく分かる。だが劣化していないものも存在している。
「暴れるのはそこまでにしてもらおう」
「むっ、貴様は烈火の将」
「知っているか。だが名乗ろう。我はシグナム。夜天の騎士、烈火の将だ
「ゼスト・グランガイツだ」
「では騎士ゼストよ。何故スカリエッティにつく」
「私は一度死んだ。だがスカリエッティによって復活させられたのだ。協力せざる負えない。何より、管理局を是正するという目的が同じだからな。元は管理局員だったから知っている。今の管理局は腐敗しているのだ。命を捨ててでも直してみせよう」
「取り戻した命を再び捨てるか。だがその必要はない。管理局は私達が内から正してやろう。死した老兵はここで退け」
「貴様にそれが出来ると?」
「やるのだ。言葉で言っても理解出来ないのならば、我が剣で示してみせよう!!」
シグナムは剣を構える。ゼストもこれ以上語る必要はないと判断し槍を構えた。
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「ヴォルテール!!」
「白天王!!」
キャロとルーテシア、2人が召喚した巨大な竜と虫がぶつかり合う。さながら怪獣の戦争だ。
「どうしてこんな事をするの!!」
「貴女に言っても分からない!!」
「言わなきゃ分からないでしょ!! 馬鹿なの!?」
「馬鹿じゃないもん!! 馬鹿って言う方が馬鹿だもん!!」
怪獣戦争が起こっているというのに、召喚を行った2人は実に子供らしい口喧嘩をしていた。ちなみに近くではエリオがガリューと見所もないのでカットである。
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「うわぁん! ティアごめーん!!」
「謝りながら、殴って、くるんじゃ、ないわよ!!」
「すみませんなのはさん。体が操られているようで」
「気にしなくていいよ。それでレジアス中将も襲っちゃったのかな?」
「えっ、そんな事があったのですか?」
「違うんだ」
要が感知した通りスバルとギンガは本部付近に居た。しかし意思に反して人を襲うようになっている。今はなのはとティアナが抑えている状態だ。バインド系も無力化されて捕らえられない。そんな状況に近くまで来て観戦していたマイト、マイカ、久遠から野次が飛ぶ。
「惜しい! もう少しだったのに!」
「もっと元気に戦って下さいまし」
「いいぞーやれやれー」
「うっさい!!」
「「「わー、怒ったー」」」
僅かでも余裕が生まれればなのは達の魔力弾がマイト達に向かって飛んでいくが、あっさりと回避される。流石にスバル達の相手をしながらでは制御も上手くいかないようだ。
「遊ぶのもそこまでだよ」
「こっからは私達が相手やで」
だがいつまでも遊べるわけでもない。援軍としてフェイトとはやてがやってきた。これではマイト達ものんびりするわけにもいかない。
「おや、大物が釣れましたね」
「マイト、あれを見せて差し上げませんか?」
「いいね。やろうか」
「変な事はさせないよ!」
一気に間合いを詰めたフェイトの刃がマイトの首へと迫る。だがその前に地面から生えた巨大な何かが刃を防いだ。
「これは!?」
「さあ起きなさい。超巨大自己進化型植物『プラントジャイアント』!!」
「はい邪魔」
ーーパァン
盛大に登場しようとした植物であったが、運がなかったらしい。ヴィヴィオを連れて帰ってきた要の蹴りで吹き飛んだ。頑張って作った植物が一瞬で吹き飛んだ事にマイトとマイカは膝から崩れ落ちた。
「あ、あんまりだ…………」
「なのは、ヴィヴィオ頼むぞ」
「ママ、ただいま!」
「あ、ありがとう」
「要さん逃げてー!!」
「ん? 抜骨・四肢抜き」
ーーゴキャッ
「はう!?」
「ギンガも暴走か? 抜骨」
ーーゴキャッ
「あうっ!?」
暴れさせられていたスバルとギンガは両手足の関節を外されて動けないようにされた。これならばバインドが効かなくとも関係ない。
「お前ら全員撤収。坊主達もすぐに逃げろ。逃げ場がないなら局のシェルターを使え」
「クー? 私達敵だよ。なんでそんな事言うの?」
「化け物がやってくるからだ。俺と同じような奴がな。お前らもまだ死にたくないだろ」
「か、要さん。まさか…………」
「そのまさかだ。全く、せっかちなもんだ。ORTが言うには後5分。タイプ・ヴィーナスが攻めてくるぞ」
アリサ「次回はヴィーナス襲来かぁ」
シャマル「私達は戦わないから要君には頑張ってもらいたいわ」
アリサ「そういえば途中にあった爆発で脳みそは死んだそうですよ」
シャマル「あらそうなの」
アリサ「予定通りなら次の次が最終回なんですよね。予定通りなら」
シャマル「予定は未定。基本ね」
アリサ「では今日は何の日やりましょう」
シャマル「本日3月12日は『サンデーホリデーの日』よ」
アリサ「なんですかその愉快な日は」
シャマル「日曜休日、土曜半休というのが決まった日よ。とても大切な日ね」
アリサ「基本的な1週間の流れが決まったんですね。確かに大切です」
シャマル「まあ今は土曜も休日って感じなのだけれど。時代の流れね」
アリサ「ではまた次回」