チートじゃ済まない   作:雨期

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最近艦コレとやらが人気だそうですね。無課金でも楽しいとか聞きますけど、どうせ課金ゲーなんやろ。


第38話

「シャマルー! すずかちゃん達からビデオレターが届いたで!!」

 

「良かったわね。でもあんまりはしゃぐと体に障るわよ」

 

「大丈夫や。問題ないで。それより早く観よう」

 

「そうね。じゃあ再生するわよ」

 

 テレビ画面には少年少女の姿が映し出される。勿論それは要達だが、その姿は戦場のそれとは違い、ごく普通の小学生と変わらない。一応シャマル達は要と接触した時に要の周辺を調査し、なのは達が同じ学校に通っているのを知っていたので驚く事はなかった。

 映像を観ているうちにシャマルは思った。もし彼らが魔法と関係ない小学生だったらはやての友人として長く付き合ってもらえただろう。いや要は変わらないかもしれない。

 

「ええなぁ、私も学校に通いたいわ」

 

「体が治ったら行けるわよ。だから今はしっかり休みましょう」

 

「うん」

 

 ビデオレターも終わりに近づきそれぞれがメッセージを告げていく。最後にすずかが締めたところで終了し、画面は黒くなる。全て終わったのを確認したシャマルがビデオデッキからビデオを取り出そうしたら再び画面に映像が映し出された。

 

『言い忘れていたから言わせてもらうぞ。今度見舞いに行くからな。退院していたら家に突撃するから覚悟しておけ』

 

「覚悟しておけて、要さんらしいわ」

 

 でも楽しみやなぁ、とはやては満更でもなさそうだ。まだ会った事もない同世代の女の子とどんな事を話そうか、どういうおもてなしをしようかと考えると笑みが自然と溢れた。

 対してシャマルは不安があった。見舞いに乗じて管理局が乗り込んでくるとも限らない。要が管理局に伝えたとは考えにくいが、どうしても万が一を疑ってしまうのが騎士の性なのだろう。

 

「はやて、ただいま! ポ○リエットとア○エリアスどっち飲む?」

 

「お帰りヴィータ。高い方がええなぁ」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 一方管理局のとある一室ではクロノが軟禁されていた。部屋の中にはテレビもあれば本もある。食事も送られてくる。生活する分にはかなり良い環境だが、外へ出る事は叶わないし、この中で魔法は使えない。

 

「クロすけ、入るわよ」

 

「…………」

 

 クロノの返事を聞く前にリーゼアリアは部屋に入ってきた。彼女が来る時は決まって食事を持ってくる時だ。

 

「また座禅しているの? 暇だからって」

 

「ハァッ!!」

 

ーーガッ

 

 不意打ち気味に放たれたクロノの蹴りをリーゼアリアは軽く避け、蹴りは壁に当たった。

 

「いくら私が魔法が得意でもクロすけ程度の体術には負けないわよ。もう少し寝ていなさい!」

 

ーーガギッ

 

「えっ?」

 

 リーゼアリアの拳はクロノの腹へ吸い込まれたが、それは鉄でも打ったかのような衝撃を感じ弾かれた。

 

「これが武装拳か。僕の実力ではまだ硬くする事が限界だが、十分に実戦に耐えうるな」

 

「武装拳!? なんで一条要の技を!?」

 

「習っておいて正解だったよ。喰らえ!」

 

 魔法が使えない空間での武装拳は圧倒的なアドバンテージであった。リーゼアリアは殴るたびに拳を痛める事となるのに対し、クロノは攻め続ける事が出来る。もし体術が得意なリーゼロッテならば話は変わっていたかもしれないが、この場にもしは無い。

 鉄塊と化したクロノの攻撃は重く、リーゼアリアを痛め付けていく。魔法を使うために外へ出ようとしてもクロノがそれを阻止する。

 

「そこだ!!」

 

「かはっ…………!?」

 

「寝てろ!!」

 

 遂にはクロノのハイキックがリーゼアリアの顎を掠めた。追撃の足払いでリーゼアリアは地面へと伏した。

 ハイキックが命中した時点で気絶しているのは分かっていたが、念のためベッドに縛り付けられた。これで脱出できると気を緩めた瞬間にクロノの体をバインドが拘束した。

 

「っ!」

 

「まさかアリアを倒すとは。君以外の魔法使用は可能にしておくべきだったか

 

「グレアム提督……貴方は何を考えているんだ!!!」

 

 部屋の外からバインドを使ったグレアムへクロノが叫ぶ。グレアムは申し訳なさそうな顔をしているが何かを語ったりはしない。そんな様子を見てクロノが呟いた。

 

「まさかとは思いますが、復讐……ですか?」

 

「! 何故その結論に到ったのかな?」

 

「母さんから聞きました。父さんと提督は親友だったと。そして前回の闇の書事件で父さんを見捨てる決断をした事を提督は悔いていると」

 

「……その通り。私はクライドを見捨てた。もう私が感じた後悔を他の者にさせたくはないのだ」

 

「ならば何故闇の書の完成を補助したのです」

 

「あれは完成の瞬間が一番の隙となる。破壊は不可能でも封印なら出来るであろう」

 

「闇の書が完成すれば主は呑み込まれる。完成した闇の書を封印するという事は人を1人犠牲にするという事なのですよ!! 例え犠牲になるのが犯罪者であってもそんな事は許されない!! 復讐なんて下らない事は止めるべきです!!!」

 

「そうはいかない。最早止められない所まで来てしまったのだ。例えどのような罰を受けるとしても成し遂げる」

 

 グレアムは拘束されたリーゼアリアを解放すると彼女を背負って部屋を後にした。バインドで拘束されたまま放置されたクロノは己の無力さをただただ噛み締めていた。




アリサ「作者がまたポケモンを再開しているそうな」

すずか「本編に触れようよ」

アリサ「本編の補足ならないからいいのよ。ちなみに作者のメインは毒ポケ。次回作でフェアリーに有利を取れるって狂喜乱舞していたわ」

すずか「毒って弱点つけるのは草だけだったしね。初代は虫もだけど」

アリサ「では分からない人には分からないポケモンの話題は置いておいて、今日は何の日?」

すずか「本日7月21日はは『自然公園の日』だよ」

アリサ「ポケモン金銀にも自然公園があったわよね」

すずか「もうポケモンはいいから」

アリサ「だって地味な記念日だもん。自然公園なんてあんまり行くような場所でもないし」

すずか「それでも働こうよ」

アリサ「いいのよ。どうせA'sが終わったら私とシャマルさんが後書きをやるんだし」

すずか「それは秘密なのに!!」

アリサ「気にするな!(魔王風)ではまた次回」

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