チートじゃ済まない   作:雨期

35 / 99
最近やってなかったポケモンを再開しました。それと東方新作での咲夜さん自機復活が嬉しいです。


第31話

「今日はありがとうございます」

 

「いいんだよ。前みたいな事があっても困るしな」

 

 今俺はすずかと一緒に歩いている。すずかの筆記用具が足りなくなったとかで買い物に付き合ったのだ。以前誘拐事件もあったからな。また捕まる可能性がないわけでもない。もし捕まったら忍さんになんて言われるか。

 しかし何もなかったんだ。あとはすずかを無事に送り届ければ終わり。いい暇潰しだったよ。

 

「あれ? すずかちゃんやん!!」

 

「はやてちゃんこんにちは。お買い物?」

 

「そうやで。すずかちゃんはデート? やるなぁ」

 

「違うよ!」

 

「そう力強く否定しなくてもいいのにな」

 

 にしてもこの車椅子に座っている関西弁少女は誰だ? すずかの知り合いなのは流れで分かるが。それと……

 

「…………」

 

 車椅子を押している金髪の女性から感じる視線が痛い。明らかに敵対心剥き出しだ。面識はないはずだが、はて?

 

「シャマル? シャーマールー?」

 

「……えっ、あ、どうしましたはやてちゃん?」

 

「ボーッとしすぎやで。そないやから手を怪我するんや」

 

「痛いところを突かれちゃったわね」

 

「すずか、こちらさんは?」

 

「八神はやてちゃんとシャマルさんですよ。図書館で知り合ったんです」

 

「ほほう。俺は一条要です。よろしく」

 

「よろしくな要さん」

 

「……よろしく」

 

「立ち話も何だし、ベンチに座って話さないか?」

 

「ええよ。ほっといて困るもんも買ってないしな。シャマルはどないする?」

 

「はやてちゃんと一緒に居るわ」

 

 一緒に居る? 監視するの間違いだろう。まあ何者かは話の中で見極めさせてもらおう。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「という事でシャマル達はうちで暮らしとるんよ。親戚が外人さんなんて要さんもびっくりやろ」

 

 ふーむ、俺に敵対心剥き出しのこの女性がはやての親戚ね。はっきり言って信じられないな。一般人がこれだけの威圧感を出せるとは思えん。外人に恨まれるような事はしとらんぞ。

 しかもはやての話によれば一緒に暮らす親戚はまだ2人と1匹居るそうじゃないか。他にも援助してくれているのが1人居るとか。怪しすぎる。

 

「外人の親戚なんて嘘みたいだな。すずかはそういう人は居るか?」

 

「私の親戚には居ませんよ。会社は海外にも支店がありますけど」

 

「ブルジョワやなぁ」

 

「すずかちゃんのお家は凄いのね」

 

 普通に会話をしていても警戒が解かれる気配は無し。もうどうしようもないと諦めるしかないか。理由を聞けたら早いんだけど、表面上は友好的だからおかしな事は言えない。

 はぁ、なんだか疲れちまった。早く帰りてぇけどすずかははやてと話しているから帰りたいなんて言いづらい。

 

「聞いてよすずかちゃん、ヴィータったら最近はうちんなかでまでゲートボールの練習しだしとしるんよ」

 

「ゴルフ場で良ければ貸すよ?」

 

「いや規模がちゃうから」

 

 ヴィ、ータ? あのハンマー娘の名前じゃないか。はやての親戚とやらはまさかヴォルケンリッターか? 確証はないが、試す必要があるな。

 

『ようシャマルさんよ。手の傷は治りそうかい?』

 

『……はぁ、流石に気付くわよね。敵に心配されるほど柔ではないわ』

 

 念話をしたら律儀に返してくれた。めんどくせぇが当たりのようだ。なのはのリンカーコアを抜き出したのは4人目のヴォルケンリッターはこいつか。敵に情報提供するとは考えにくいが、聞きたい事が沢山ある。質問するだけしてみよう。

 

『てめぇらヴォルケンリッターは総勢何人だ?』

 

『さあ?』

 

『俺と接触した理由は?』

 

『偶然よ。顔も見たくない』

 

『はやてはお前達の何だ?』

 

『……家族よ。ただ手を出したら許さない』

 

 一瞬間があったが、偽りのない本心と信じよう。俺は読唇術は多少出来るが読心術はさっぱりだしな。

 

『出さねぇよ。流石にプライベートな時まで管理局に協力しないさ。死者でも出てたら殴ってたが』

 

『協力? 管理局員ではなかったのね』

 

『そうだぜ。ああ、これは言っておいた方がいいな。すずかは魔法に関係ない』

 

『そう、信じるわ』

 

 俺と一緒に居るからってすずかも警戒されたら気分が悪い。こいつは何でも実力行使って事はしないだろうが、ハンマー娘はすぐに手を出しそうだ。その前に魔法関係者かどうかくらいは知っておいてもらわないと。

 

『またプライベートであった時はよろしく』

 

『お断りよ』

 

「はやてちゃん、そろそろ夕飯の仕込みをし始めないと駄目じゃないかしら?」

 

「ホンマや。あかんなぁ、すずかちゃんと話してると楽しくて時間忘れるわ。ほなまたな」

 

「またねはやてちゃん」

 

「じゃあな。すずか、俺達も行くか?」

 

「そうですね」

 

 こうやって話してみて分かったんだが、別に悪い奴じゃないんだよな。だから魔力を集める理由かわ分からん。あんな事したら管理局に目をつけられるのは明らかだ。場合によってははやての身を危険に晒すかもしれないのによ。

 まあなんだ、俺が考えたところでどうなるわけでもない。戦場で潰して吐かせる。そうすりゃいいんだ。




アリサ「なんで日常パートが続いたのか」

すずか「書きたかったんだって。仕事しなさいって感じだよね」

アリサ「次回からは魔法関連のが始まるのよね?」

すずか「そうだよ。楽しみにしていたら残念な気持ちになるかもしれないから期待しないでね」

アリサ「誰も期待しないから大丈夫よ。では今日は何の日?」

すずか「本日5月27日は『百人一首の日』だよ」

アリサ「百人一首って上の句と下の句を覚えないといけないから大変よね。プロは一文字二文字で判断するのよね」

すずか「何事でもプロって人は凄いもんね」

アリサ「そういえば昨日新聞のチラシに○ッテリアのチラシが入っていたのよ」

すずか「突然だね。それで?」

アリサ「新商品にラーメンバーガーってのがあったの。誰得よ。バーガー○ーガーでも作らないわよ」

すずか「食べた人が居たら感想聞かせてほしいな。ではまた次回」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。