とある中佐の悪あがき   作:銀峰

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なぜかお気に入りが百件以上、金曜から日曜日の間になにがあったんでしょう?

すごく嬉しいんですけど・・・ほんと・・・なにがあったの・・・?


もう駄目だって言う時は、まだまだ駄目じゃないっていうけど、もう流石にこれは駄目だと思う

ユーセル・ツヴァイ中佐は転生者である。

 

それの記憶に、性格の大部分を構成するところにその影響が出ている。

スラム街に生まれながら、その劣悪な環境に根性が捻じ曲がる事も無く、やや善性の性格に寄ったことが何よりの証明であろう。

 

少年期に記憶が発現し、混乱することもあったが、元もとの頭の出来は良く、直ぐに理解できはじめ、優越を感じ始めたりしちゃったりして、いままで店の商品を盗んだり、近所の悪がきをまとめたりしていたのをぴたりとやめ、そのことを謝罪したりしたりもした。

周囲の人間はそれまでは、彼はいわゆる扱いに困る悪がきだったので、その悪がきがぴたりといたずらをやめたので、ぶきみがったり、それに魅力を感じ何故か舎弟が集まったりしたりもした。

今日までこの記憶を利用し、これから出てくる出来事を予想し株で稼いだこともあった。

簡単なのから言うと、と大きな戦争があると軍が食料を買い込む。

その商品を作っている会社にインして、儲ける。それの繰り返し。結構稼げた。

その金でドム作ったりね。一仕官(当時)だった彼の言うことを素直に聞いてくれるわけが無い。

お願いを聞いてもらうために開発者とO☆HA☆NA☆SIでいろいろ作ってもらったり、渡る世間は金ばかりである。

上に書いたとおり若干いけいけ状態だった彼だがオデッサ陥落から、人生ままならないもんだと絶望し、少し性格が丸くなったりもした。

 

 

でココまで書いてなにが言いたいかというと___

 

 

落ち着いて見えるのは原作で描写されてるから予測できて落ち着いているんであって、こういう事態には少し弱いのである。

内心慌てているが表情に出さないように考える。

 

「ふむ・・・索敵しろオペ子」

 

「分かりました・・・・・どうやらこのチベ級を囲むようにように四方向に十隻づつ展開しているようです」

 

はやいね!考える時間を稼ぐために言ったのに!

優秀すぎるのも考え物だよ。ちくせう。

しかも四方向とかなめてやがる。

 

「ふん・・・味方との距離は?」

 

「艦隊はチベ級が出た時には撤退準備を始めていたはずなので、さっきの戦闘が始まった時点で撤退完了しているはずです」

 

「何分経ったの?」

 

「戦闘がはじまるまで十分、それに始まってから終了まで五分、ワイヤーつなげる作業始めてから五分」

 

「艦隊が救援に来るまで二十分。それに安全圏まで損害艦を移動させなきゃなんないから短く見積もってもあと二十分はかかる」

 

「合計四十分はこのチベ級一隻で三十隻も相手しなきゃいけないのですか・・・」

 

「そうなります」

 

ずいぶん絶望的な数字だ。

しかもこの艦隊を味方艦隊に引き合わせたら全滅だ。

せめてあいつ等を生かすために、この艦は違う方向に逃走し、敵を撒かなきゃいかん。

 

「味方の方向は?艦長」

 

「この艦から見て正面。では・・・・正面にいる艦隊を敵第一、右にいる敵艦隊を第二、後ろを第三、左にいるのが第四艦隊と呼称しますが、よろしいでしょうか」

 

「許可する。なら私は、我が艦は真後ろにいる敵第三艦隊を突破し、遠回りのルートで味方に合流することを提案する」

 

「流石に真後ろに逃げると合流しにくいですし。味方艦隊の位置が敵に分かってしまうのでは?」

 

「なら右か左ですか?といいますか突破できることを前提に話し合っておられますが、この艦の戦力はモビルスーツ、ドムが六機だけです。・・・・いやあの壊れかけのゲルググ入れて七機です。言いたくないですが流石に絶望的かとおもいます」

 

『・・・・・』

 

オペ子の鋭い指摘に、三人の間に暗い影が落ちる。

ほんとにこの一艦分の戦力でどうにかするしかない。

他の艦がいても突破できるかどうか分からないこの数を・・・・

 

 

 

 

「おかしいと思いません?・・・・そもそもなんでこれだけの数がこの空域に集まれたんでしょうね?」

 

「たしかに・・・」

 

副官の言うとおりだ。ア・バオア・クーに駐屯している戦力は大体三十隻から五十隻。

日頃の艦の出入りからしてそんなものだろう。

そう考えるとおかしい。

パトロール艦隊が連絡したとして発進準備するのに十分。

パトロール艦隊規模の艦隊なら十五分程度はかかるだろう。更に到着するまで二十分程度はかかる。

でもこの規模の出撃となると上層部に報告、決定まで四十分。更に足並みそろえて現場に着くのにどんなに早くても三十分以上はかかる。

俺たちが来てから三十分も経ってない。

明らかに早すぎるのだ。

おかしすぎる・・・

 

まるでこの空域に来るのを知っていたかのように___

 

 

 

「くはははは。そうかそうか」

 

「ど、どうしたんですか。司令!?あまりの絶望的状況におかしくなっちゃいました!?」

 

「・・・・おかしいのは元からでは?」

 

失礼な物言いだが俺は今気分がいいので、許す。

 

「・・・お前等はおかしいとは思わなかったのか?」

 

「司令の頭がですか?」

 

「わたしは、実は少し・・・」

 

「いやそっちじゃなくて、この状況が、だ!オペ子はともかくおまえもか!」

 

「ともかくって・・・」

 

「す、すいません・・・」

 

こほん。気を取り直して、手をばっと左右に広げてふたりをみる。

気分はすっかりシャーロット・ホームズ。

 

「ふっこれは罠だよ。この艦隊をねらったね・・・」

 

「そんなのは分かってますが?」

 

「そうですね」

 

「・・・・・我が艦隊にさんざん被害を被った連邦が仕組んだ策略なのだよ・・・!」

 

「そうでしょうね」

 

「というか他にいないです」

 

「・・・・・・・・・・・・・・」

 

「じゃないとこんな規模の艦隊がここにいるなんておかしいです」

 

「なぜかは分からないですが・・・」

 

がばっその一言を聞いて復活する。

まだだ!まだやれるよ!

 

「そんなことも分からんのかね?わが助手よ・・・ワシは悲しい」

 

「コートニー少佐みたいになってますけど」

 

「たしかに副官なので、ある意味助手ですけど・・・もしかしてホームズのつもりですか?」

 

「・・・・・・・・おかしかったのだ。そもそもただの輸送船が、こんなに時間が経っているのに撃破されていないというのは」

 

「そうですね。たしかに。」

 

「でもそれが今の状況になにか関係があるのですか?」

 

「それがあるのだよ。助手よ。最近のわれわれの行動を振り返ってみたまえ」

 

ふたりに我々の行動を振り返るように促す。

確認するように呟く。

ふっ思い当たったようだな。

 

「・・・・残存ジオン軍を助けて、勢力拡大して」

 

「宇宙海賊をやったりしてましたね」

 

「そうそれだ!それこそがこの状況をつくりだしたのだ!」

 

「それで?」

 

「まさか我々を倒すために・・・?」

 

「そうなのだよ助手よ!わざと輸送艦を見逃し私たちが救援に来るのを待ちかまえていたのだぁ!」

 

「・・・・まあ確かにそれなら、この状況も分かりますね」

 

「なるほど。それが分かったということは、もう司令は突破口をひらける作戦を思いついたのですね!さすがです!もったいぶらないで教えてくださいよ?」

 

うっ思いついてなんかいない。

相手の作戦が分かっただけだ。

解決策なんてごり押ししか思いつかない。数も無いからそれも出来んし。

敵船は三十隻しかも、四方向に十隻づつ展開しているそれを突破するとか、正直無理ゲー過ぎる。

黒の騎士団たすけてー。

 

「んっ?」

 

「どうした?」

 

「いえ正面の敵第一艦隊から通信です。出しますか?」

 

「ああ・・・何のつもりなんだ?」

 

なんだか知らんが助かった。

オペ子に命じて正面のメインモニターに出させる。

流石に立ちっぱなしは相手になめられる。

艦長席に座り、相手が出るのを待つ。

 

 

 

『やあ・・・始めましてかな?ユーセル・ツヴァイ中佐』

 

 

 

 

画面に映ったのは、紅茶でおなじみ、腐敗した連邦軍の将校と描かれていはいるが全くの無能ではなく、星の屑作戦に際してシーマ・ガラハウからの密約に応じて情報を引き出そうとしたり策士的な一面も見せている。 0083の終盤では二号機の核の餌食になった男。

ゆったりと席に腰掛け、こちらを見定めてくるような目線を投げかけてくる。

それをみた瞬間、おもわず席を立ちかけるが席を強く掴んで抑え、規模は少ないが我が軍のトップとしてそれに毅然とした態度で対峙する。

 

 

 

「ほーうこれはこれは・・・・こちらこそはじめましてですかなグリーン・ワイアット中将?こんなしがない中佐の名前を覚えてを貰えていたとは光栄ですな」

 

 

この作戦はこいつの立案したものなのか・・・・!?

 

 

『ははっ謙遜は美しいがこの場では相応しくはないな。中佐?恥ずかしながらキミがココにきたことで我が軍はぼろぼろでね・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

『___だからこの私が、動くことになった』

 

 

 

 

 

言葉こそ丁寧だが、迫力のようなものがモニター越しに伝わってくる。

背中に冷や汗が伝う。

しっかりしろ。階級では下だが、俺はこいつ等のトップだ。

ばれないように、オペ子に指示して、こっそり逆探知してグリーン・ワイアット中将が乗ってる艦を特定してもらう。

もし乗ってるなら撃破すれば逃げ口ができる。

相手に見えない画面外から手の平をチョキの形にされる。

二分か。俺の役目はそのための時間を稼ぐこと。

 

「・・・なるほどこの作戦を発案したのは貴方ですか」

 

『ほう。分かっていたのかね。昔から野獣を仕留めるには罠を仕掛けると相場は決まっているものだよ」

 

あっさりばらしたな。

その程度はばらしても良いという事かもしれないが。

この規模、総大将がいることからして、こちらが全軍いると思っていたが、この艦だけだということで拍子抜けして降伏勧告でもしに来たか・・・?

 

「野獣ですか。ずいぶん私を買ってもらっているようで?どちらかというと猫のほうが個人的には好きですな」

 

『はは。キミとは趣味が合うな。猫を膝の上におきながら紅茶を飲む・・・なかなか絵に成るものだな』

 

「はぁ」

 

『そう思うと猫を飼うのもいいかもしれないな。中佐どう思う?」

 

「そうですな。好きになさったらよいかと」

 

いきなり何なのだろうか?

腕を組みうなずくグリーン・ワイアット中将。

猫を膝の上におくのはジーン・コリニー提督だったはずだが?

意味が分かってない私に、ワイアットは小さく笑って続ける。

 

『・・・・さてあいさつはここまでにしておこうか。分かってるとは思うがいま私たちは貴殿らを四方向で包囲している。隙は無い、中佐もここにいない中佐の部下も、今降伏するなら殺さず、私の膝の上で飼ってあげるのもやぶさかではない。どうかね?』

 

「・・・・・」

 

『なに直ぐにとは言わんよ。きっかり十分後にまたかけよう。紳士は時間に正確ではなくてはな。よい返事を期待している』

 

ブツンと画面が切れる。

何だと思ったが猫云々は降伏の誘いだったのか・・・

 

「どうします?降伏の件?」

 

「しないさ。もちろん」

 

「でも四方向八方敵だらけですよ!?」

 

「分かってるオペレーター敵大将の乗艦は?」

 

「正面ど真ん中のマゼラン級です」

 

分かったところで、たしかに三十隻相手はきつい。

まず勝てない。副官が言ったとおり、四方向八方敵だらけ・・・・

そこまで考えたところで頭に電撃が走る。

 

三十隻で、四方向に、十隻ずつ、展開している?

 

おかしい数が合わない。

 

「なあオペ子。相手は四方向に十隻ずつ展開してるんだよな?」

 

「はい。そのはずです」

 

「確認させましたがそれで間違いありません」

 

「なのに三艦長からは三十隻と・・・」

 

「数え間違いでは?」

 

「確認しましたがたしかに四方向に十隻づつ展開しています」

 

ふーん。

俺の顔に笑みが浮かぶ。

突破口が見えたかもしれない。




今回は会話だけ。
原作キャラの口調がわかんないです。

誰か、教えてださい・・・・

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