けんぷファーt!   作:nick

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しばらくはザクザクいきます。
リアルもそういきたい


第21話 ミラクル▽プランができちゃった!

み~~んなで掘るダ♪   ど~~んどん掘るだ♪

  そ~~れが俺たち♪    ド~~ゥカティ生まれ♪

 

「てめぇその不快な歌をいますぐ止めろ。撃ち殺すぞ」

 

土を掘る手を止めてまで言うことかそれ

 

 

     ☆     ★     ☆

 

 

俺と紅音は今現在、東田に言われた通りトンネルを掘っている。

ちなみに二人ともすでに変身してケンプファー状態。理由はその方が力強くなったり疲れにくくなったりと色々便利だから

 

一応始める前に、紅音だけでも先に家に帰そうとしたが、本人が手伝うと言ってきたので手伝ってもらっている。変身後の彼女も穴掘りに参加してくれたのはちょっと意外だった(さっさとやれノロマ、とか言われたけど)

 

それに今の時間帯に女を一人で夜道歩かせるのは流石に…ねえ?(7時は回ったかな)

 

 

「たく。穴はせめえし土はくせえ、あたしが閉所恐怖症だったらおめえを撃ち殺してるとこだぞ」

「だと思って気分が紛れるように歌ってやったのに」

「不愉快になるだけだ。殺すぞ」

 

コイツさっきから殺すばっかだ。やっぱり帰ってもらった方がよかったかな

 

「でも変なのに襲われたらなぁ…」

「なに言ってんだてめえ…」

「襲ったほうがかわいそうなことに」

「そんなに鉛玉が欲しいならくれてやるぞ」

紅音がスコップを捨てて拳銃を突き付けてきた。

 

事実じゃん

 

「オイこんなとこで撃つなよ。落盤でも起きたらどーすんだ」まだ俺は死にたくないぞ

 

 

俺の言葉に紅音はチッと舌打ちをして銃を仕舞った。

 

ここで埋没したら無理心中と思われるかな。等と考えつつ、スコップを持つ手に力を込めて土掘りを再開する。

 

手元に意識を向けながらも、紅音に指示を出す。

 

「掘った土はバケツに入れて物置に隠しといてくれ。そこらに捨てんなよ」

「めんどくせえな」

 

 

それは同感

 

 

途中でサボってそこらにばら撒くかと思ったが、紅音は文句を言いながらも地上に土を運んでいった。

 

それを見届けてから再び掘り進める。

別に今日中に完成させなくてもいいみたいだし適当にやっとくか。誰かに見つかって埋められないかな…

 

 

ザク ザク ザク ザク……ふはは、ザクとは違うのだよ、ザクとは

 

 

「…ん?」

 

それまで快調に掘削を続けていたが急に手応えが変わった。

なんだ?やけに固いぞ

 

不信に思ってると、今度は急に下半身が涼しくなる。

 

 

「なんだ縞か、つまんねーな」

 

いつの間にか帰って来た紅音がスカートをめくっていたようだ。ってオイコラ

 

「いきなり何すんだテメーは!?」

「退屈なんだよ。それよりもう少し派手なの穿けよ、中途半端だ」

 

テメエは地味だろうが。この白パンツが

それに俺は勝手にそうなるんだよ

 

「おい、それなんだ」

 

言ってやろうかと考えていると、紅音はさっきまで俺が掘っていた場所を指差す。

 

「なんか埋まってんぞ」

 

言われて指の先を見ると確かに、ビニールに包まれた何かが埋まっていた。

中身が気になったのでブツを掘り出してから二人して穴から出ると、外はパラパラと小雨が降っていた。

 

濡れるのに変わりないなら男でもいいか…と思ったので俺は変身を解いた。ちなみに紅音はそのまま。

 

「なんだろうなこれ」

「さあな…開けようぜ」

 

そう言いながらもすでに袋を破り始めていた。中身が気になるからべつに止めねーけど

 

「…………なんだこりゃ」

中身を見た瞬間、紅音は眉間にシワを寄せた。

多分俺も似たような顔をしてるんだろう

 

「ぬいぐるみ…だな」

「んなもん見りゃわかる」

「内臓飛び出てるぞこれ。これも臓物アニマルか?」

「みたいだな。…にしてもカバかこれ?マヌケな顔してんな」

 

 

確かに。でも子供向けってのを考慮すればそこそこいけてるデザインなんじゃないかな。

内臓が飛び出てなかったら

 

…メーカーの考えることは分からん

 

 

「それ喋んのか?」

「さあな。ただのぬいぐるみなのか無口なのか」

 

もしかしたら元メッセンジャーなのかもしれない。だとするとこれの持ち主であるケンプファーは…

 

不意に葛原の顔が頭に浮かんだ。

そしてもちろん、大地の顔も。

 

 

「持って帰っておめえんとこのハラキリトラに見せようぜ」

「え?お前家来んの?」穴掘ったら適当に送って帰そうと思ってたんだけど

 

 

 

 

 

それから数秒後、拳銃を振り回しながら追いかけてくる紅音と共に俺ん家に帰ったのは言うまでもないだろう。

 

喚き散らしながら発砲してくるさまはまるっきり悪役だった…(なんであそこまでハマってんの?)

 

 

 

     ☆     ★     ☆

 

 

「いいか!絶対に覗くんじゃねえぞ!!」

脱衣所に入った紅音が大声で怒鳴った。

 

家に帰るころには小雨だった雨も本格的に大降りになったため、俺も彼女も濡れに濡れた。

 

俺は適当にタオルで自分の体を拭いて済ましたが、紅音はシャワーを浴びると言い出したので使わせることにした。

 

「替えの下着や服はねえぞ、買いそびれたからな」Tシャツに袖を通しながら声をかける。

明日までに制服乾くかな…

 

「ケチくせえな。それよりチラッとでも覗いてみろ、てめえの頭に風穴空けてやるからな!!」

 

扉から頭だけを出して睨んでくる紅音。その顔は真っ赤だ。

 

何となく脳裏に「押すなよ!絶対押すなよ!!」と言ってるリアクション芸人が浮かんだ。誘ってんのかな

 

「ハイハイ分かったよ…あ、タオルは勝手に使っていいから」

「いいか!絶対だからな!!」

「さっさと行け!」

 

いい加減ウザい

 

 

数十分後。

 

しばらくして外の雨音とはあきらかに違う、シャワーの流れる音が聞こえてきた。

 

「おやナツルさん。どちらへ?」

「トイレだよ」

 

着替えるとき二階から持ってきたハラキリトラの疑問に、一言だけ返した。

そしてリビングから出て行く。

 

嘘は言っていない。実際トイレに行きたかったし

まあ戻るまで多少は時間がかかるかもしれんが

 

 

 

     ☆     ★     ☆

 

 

 

「………覗かなかったな」風呂からあがった紅音の最初の一声がこれだ。

 

どことなく…いや一目見て不機嫌だと分かる。超睨んでんもん

 

「瀬能さん家のナツル君はジェントルメンだからな」

「でも葛藤はしたみたいですよ」

「ハラキリテメェー!!」人がかっこつけてんのに!(←かっこいいか?by作者)

 

そりゃ確かに脱衣所の扉の前でうろうろしたよ?でもそれだけだ。誓ってもいい

 

俺だって立派な十代なんだよ。たとえ相手が口を開けば凶悪犯だろうと美少女には変わりない。

そんなのが自分ちの風呂場でシャワー浴びてんだぞ?多少の魔が差しもするさ。しかたないじゃないか男の子なんだから

 

 

でもこいつはそんなのお構いなしだろうな…。いつもなにかにつけて発砲したがってるし

でもたかが覗き未遂で撃たれたらたまったもんじゃねーよ

 

 

「…そうか……」

「……?…」

紅音は一言だけ呟くと、赤くなってそっぽを向いた。

 

 

え、それだけ?

 

 

てっきり発砲事件にまで発展すると思ったんだが…女心って分かんねえ

 

 

「で、そのぬいぐるみはどうなんだ」話は終わりと言わんばかりに紅音はハラキリトラに尋ねた。

 

「あ、はい。これは臓物アニマルのヒキニゲカバですね。どうもわたしと同じメッセンジャーだったようです」

「だった?」

「魂が抜けてるんですよ」

 

あんのか?無機物のくせに

 

 

「なんで分かるんだよ」

紅音がポッキーを食いながら尋ねる。

どっから出したんだ

 

「痕跡があるんです」

ハラキリトラはヒキニゲカバの背中を突く。

そこに痕跡がある…てわけじゃなさそうだな。根拠はないけど

 

「メッセンジャーがこうってことはこれのケンプファー(持ち主)は…」

「単純に考えて殺られたってことだろ」と紅音。ズバッと言うなこいつ。

 

 

消えたケンプファー…、普通に考えて俺や紅音の先輩ってことになる。色もそうだが顔も名前も分からない。

はたして、その先輩(ケンプファー)は自分の境遇どう思いながら戦ったのか。また何を思いながら消えていったのか…

 

 

「わたしでは、これくらいしか推測できませんよ」

 

ハラキリトラはアイパッチをコリコリと掻きながら言った。

 

「お前で駄目ってことは他に聞くしかないけど…」

「雫さんなんていいんじゃないですか。ケンプファーとしてもベテランだし」

「ふざけんな!」

急に紅音が大声で叫ぶ。

 

「あのアマとは顔を合わせんのもゴメンだ!!」

「でもそれじゃそのままですよ」

「構いやしねえ。あいつと口を利くくらいならその方がマシだ」

 

「お前がそれでいいなら別にいいけどさ」

 

俺はちょっと気になるから、気が向いた時にでも一人で行くとしよう

今逆らったら危なそうだし

 

「ところで…どうして戻らないんですか?」

「あ?」なんだいきなり

 

「いえ、紅音さんはなんで変身したままなのかと」

「ああ…」

 

なんだそのことか。カバについての話は完全に終わったんだな

 

「…べつに、あたしの勝手だろ。気分だよ気分」

「ほんとうですか~?」

 

ハラキリがニヤニヤと(表情は変わらないけど雰囲気的に)紅音に視線を向けていくので、俺もなんとなく見つめてみる。

 

じー……

 

「…っ、なんだテメエら撃ち殺されてえのか!?」

途端に顔を真っ赤にして逆ギレ(逆ギレ?)した。

 

 

やばい。素で可愛いとか思ってしまった

 

 

「ナーツールー!いるかー!?」

 

突如玄関の扉をドンドンと叩きながら叫び声がした。

 

余談だがうちのチャイム。つい最近までぶっ壊れてた。理由は…なんだったっけ?まあどうでもいいか

 

それも先日業者さんに頼んで修理してもらったんだが…知っててもこんなことすんのは一人ぐらいだ

 

「水琴か…。なんだよこんな時間に」

俺は扉を開けるために玄関へ移動する。あいつなら勝手に入ってきそうだが

 

「あー。あげちゃていいんですか?」

「なんで」

 

そこで気がついた。紅音が変身したままだ。

 

「紅音。今すぐ元に戻ってくれ」

「やだね」即答。

なんで?

 

「水琴をあげな!撃ち殺してライバルを一人減らしてやる」

「なんで!?」

「だいたい幼なじみってのが気にいらねえ。そんなもんは殺して川に流すべきだ」

 

疑問符を浮かべる俺を置いて、紅音は手の中に(ゲヴェアー)を出現させる。

そしていつもの調子で口角を上げ、愉快そうに笑う。

 

いかん。このままだと俺の幼なじみが白線流しの刑になってしまう。あんなのでも昔は、昔は……

 

 

死んでもいいような気がして来た

 

 

「いやっ、俺ん家を血の海にする訳にはいかん」

「いいんですかそれで?」ハラキリがなんかいったが無視

 

俺は急いで紅音を取り押さえる。

 

「うお!?何しやがるこのエロゲ脳!」

 

後ろから羽交い絞めの形で密着すると、紅音の体の柔らかさにちょっとどぎまぎ。

こいつも女の子なんだな…。口と態度は悪いけど

 

「てめえナツル!放さねえとぐふっ!」

 

とりあえず、暴れる彼女のわき腹から肋骨の隙間に手刀を撃ち込み肺を強打する。

やり過ぎ感が拭いきれないがケンプファーだから多分大丈夫だろう

 

「うまく気絶してくれたようだな」

ぐったりと寄りかかってくる紅音を見ながらつぶやく。

 

こいつも大人しくしてりゃあ可愛いんだけどなぁ…

 

 

「…お二人とも似たもの同士ですね」

「どういう意味だコラ」

「いえ、なんでも。…でもよかったんですか?後が怖いですよ」

 

 

 

アーアー、キコエナーイ

 

 

 

     ☆     ★     ☆

 

 

「ナツル~っているじゃない」

 

 

変身が解けた紅音をベッドに横たわらせたすぐ後に、水琴が我が物顔でやって来た。

 

確か鍵は閉めたはずだが…もしかしてピッキング?

人ん家の鍵を勝手に開けんのはヤメロ。鍵穴が変形したらどうすんだ

 

「いるんならさっさと入れてよね。無駄に騒いじゃったじゃん」

「分かってんなら止めろよ」近所迷惑だろ

 

この前お隣さんに「お宅の水琴ちゃん元気ねー」とか笑顔混じりに言われたぞ。奥さんこいつ家の子じゃありませんよ

 

「うう……」

 

気絶していた紅音がうめき声を上げた。

 

「紅音ちゃん?!」

 

それを聞いた水琴がベットに慌てて駆け寄る。今まで気づかなかったの?

 

「どうしたの?!大丈夫?!」

「ううう…けほっ、痛いですこほっ」

紅音は涙目で腹と口を押える。

 

言葉の合間に咳き込む姿を見ると罪悪感が湧いてくるな…ちょっとやりすぎたか

 

軽い罪悪感に浸ってると幼なじみ様がキッとこちらを睨んできた。

 

「ナツル……あんたとうとうやったわね」

「なにを」

「惚けても無駄よ。わたしがいない間にそこまで人でなしになってたなんて…」

 

あまり変わってないと自分では思うけど

 

「い…いえ……、ナツルさんは悪くないかも……です」

 

かもなんだ

 

「いいのよ紅音ちゃん、こんなの庇わなくて。訴えて裁判にかけて去勢しちゃえばいいんだから」

「待てやコラ」

黙って聞いてりゃ言いたい放題…一応貴様の命の危機を救った相手になんて言い草だ

 

「いえ本当に…あのままだったらあたし、大変なことをしちゃってましたから……」

 

自分を心配してくる相手をもう少しで銃殺するところだった負い目があるせいか、紅音はそっと気まずそうに目を背けた。

 

「ところでお前何しに来たんだ?」

話が一区切りしたのを見計らって水琴に尋ねる。

 

「ご飯作りに来たんだけど…なんかやる気なくなっちゃったなー」

「そもそもせんでええわ」どうせカレーだろ

 

家主が食えんものを、それも頼んでもないのに作りに来るって軽くテロ行為だから。手の込んだ嫌がらせだから

 

いい加減やめてくんないかな

 

 

「あの……お食事の材料ってありますか?」

 

突如紅音が腹を押さえながら、足を生まれたての小鹿のように震わせて立ち上がる。

見てて痛々しい

 

「あるけど…、どうするの?」

「あたしがご飯作ります…」

 

弱弱しくも笑いながらそう告げる。

 

 

「ちょっとまって!なんで紅音ちゃんがそんなことするの?!」

「一応、そういう役目かなって…」

そう言って台所へ向かい歩いていく。

 

ありがたいけど…いいのか?

こいつなら下手なもん作ったりしなさそうだけどさ

 

「ちょ、まってまって紅音ちゃん!」しばらく唖然としていた水琴はハッと我に返って「あたしも作る!」

 

赤毛の少女の背中を慌てて水琴が追いかける。

 

 

えー、結局お前も作るの?

 

「カレーならいらんぞ」

「うっさい!!」怒られた。理不尽

 

 

 

     ☆     ★     ☆

 

 

「うまいなこれ」

 

箸でつまんだおひたしを口に運んで、思わず感想が出た。

 

「ありがとうございます……」

照れてるのだろう、紅音は頬を赤らめてうつむく。

 

食卓には煮物などのオーソドックスな和食が並んでいる。ちなみにカレーはない。

見た目はアレだが純日本人な俺としては、こういう一見質素だが家庭的な食事はわりと好きだ。

 

中華も洋食もジャンクフードも好きだけど(カレーは嫌い)

 

 

「うー……。カレーのはずだったのに…」

「なくてよかったよ」マジで

 

あったら食卓から放り捨てるところだった。

 

「そういえばお前。飯作りに来ただけか?」

「あー、そうだった」

水琴は思い出したように箸を置く。

 

忘れてたのかよ…まあいいけどさ

 

あ~味噌汁もうまい…

 

 

「女ナツルがミスコンに出るそうなのよ」

 

 

ブッ!!

 

「ゲホゲホゲホッ!」思わず飲んでた味噌汁を吹き出してしまった。

 

「ちょっと止めてよ、汚いじゃない」

「だ…大丈夫ですか?」

「あ・ああ…」紅音からティッシュを貰い、それで口を拭う。

 

付き合いの長さは段違いなのにこの対応の差はいったい…いや、それよりも今は話の続きだ。

 

ミスコン議題にあがったの今日なのになんでもうこいつが知ってんだ?

しかもなんで出ること決定してるみたいになってんの?

 

「沙倉楓って人いるでしょ?あの人が『ナツルさんがミスコンにでますよー』って言いふらしてんのよ。もう学校で知らない人を探すほうが難しいんじゃない?」

 

出所は沙倉(ヤツ)か!なんてことしてくれんだあのアマ……!

 

おそらく噂を流して逃げ道を塞いだのだろう。二年四組にいくのが怖い…

 

「なんかさー、あれだよねえ。病気休学から戻ったばっかなのにミスコンなんて、目立ちたがりなのかな」

「さ…さあ……」

 

紅音ちゃーん。困ったら俺の方窺うの止めてー。無駄に怪しまれるでしょ

 

「なんか幻滅。……応援するなんて言わなきゃよかった…」

 

水琴は下を向いてぶつぶつと文句を言い出した。こっちはそれどころじゃねえよ

 

「それで?お前はいったいどうしたいんだ」

「そうね…女ナツルに痛い目を見せてやりたのよ」

 

何する気だこいつ

 

「対抗馬を立ててあいつの優勝を邪魔すんの」結構普通だった。

 

「対抗馬って誰だよ」

「沙倉楓」水琴はナイスアイディアと言わんばかりの表情で「星鐵一の美人さんならそう簡単に勝てないでしょ?票も割れると思うし」

 

確かに…あいつにあこがれを持つ奴は大勢いる。しかし当人が出るか―――まてよ?

 

これはもしかしたらチャンスなんじゃねえのか?沙倉が優勝すれば、多少だが女の俺の人気が下がる…かもしれない

辞退するのはもう難しいだろう。ならば他の有力者―――この場合沙倉―――をサポートするような形で裏方に徹して、目立たぬようにしよう。

 

「あの……」

 

それまで無言だった紅音が口を開いた。

 

「あたしは…女性のナツルさんが勝つと思うんですけど……あの人、綺麗ですし」

 

…コイツ実は俺のこと嫌いなんじゃなかろうかとたまに思う

 

 

「なに紅音ちゃん。あいつの肩持つの?」

「いっいえっ、そういうわけでは……」

 

水琴は不満そうにジト目で紅音を見た。俺も多分同じ目をしてるんだろうな

 

「とにかく、わたしが佐倉さんを推薦するから協力よろしくね」

「おう」

「ま、わたしとしてはどっちも負けてほしいんだけど」

 

万が一中途半端な奴が優勝したらちと厄介だ。ここは確実に有名人に目立ってほしい

 

「俺は断然沙倉に優勝してもらいたい」

「あたしはナツルさんに……」

 

 

三者三様。見事に意見がバラけた。しかし引くわけにはいかない

ケンプファーとか言う変なのにさせられたんだ。学校くらいは普通にすごさせてもらわなきゃな

 




 みんなで掘るダどんどん掘るだそれが俺たちドゥカティ生まれ
  スーパーマリオRPG。炭鉱チョロプーが歌ったりしてます。
リメイク版でないかなぁ…無理だろうなぁ……
 ふはは、ザクとは違うのだよ、ザクとは
  ガンダムの赤い大佐?実はよく知りません。
作者のネタはにわかが大半です。


次回はそんなに付け加えるところなさそうなので、プロトタイプを誤字脱字チェックしたらそのまま投下しようと思います。なので早い(はず)です。
むしろその次が長いかも…場合によっては分割か1万字オーバーに?

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