ハリー・ポッターと生き残りのお嬢様   作:RussianTea

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嫌疑とクリスマス

 クィディッチの後のスリザリンはお祭り騒ぎだった。2年分の雪辱を晴らしたのだ。試合の日の夜は夜通しパーティーだったし、週末が終わってもその勢いは無くならなかった。

 ドラコはハリーに打ち勝つことが出来て嬉しいのか、ことあるごとにハリーが箒から落ちる様子を真似し、朝の大広間のスリザリンテーブルは大爆笑に包まれていた。

 

「ったく……嬉しいのは分かるけど、朝くらい静かにしなさいよね」

 

 起き抜けのダフネが、騒がしさに眉をひそめる。1日2日なら構わないが、この騒ぎももう3日目。流石に不快になってきていた。

 

「元気なことは良いことですわ」

「お母さんか、あんたは」

 

 いつものやり取りをし、エリスがその横で欠伸をしながら、フクロウから受け取った手紙を読んでいた。随分と長いもののようで、半分ほどで読むのを止めた。

 

「今年も帰れないって」

 

 一昨年去年と続き、今年もエリスの両親はクリスマスも仕事らしい。それを申し訳なく思っているのか、手紙の内容がやけに長いのだ。その上、ホグズミードに行った時に好きな物を買えと、金貨まで送られてきた。

 

「仕事なんだから、別に気にしなくてもいいのに」

「癒者ってそんなに忙しいの?」

「クリスマス近くなると、浮かれた人たちが馬鹿やって病院くることが多いらしくて。クリスマスシーズンは大盛況なのよ」

 

 エリスの話によると、頭がポットになった魔法使いや踊り続ける靴を履いた老人、怨念が込められたクリスマスカードに噛みつかれた魔女など、多種多様。嫌な意味で賑やかになっていそうだ。

 その話題でひとしきり笑うと、ダフネがエリスに尋ねた。

 

「じゃ、今年も城に残るってわけ?」

「まあね。でも、なんだかホグワーツでのクリスマスに慣れてきちゃってね。卒業したら寂しくなりそうよ。セフォネは今年もパーティー?」

「例の脱獄囚の事件の影響で、今年はパーティーは開かれないようです」

 

 招待客は名家の主人や魔法省の重鎮などだが、その魔法省がいまや、総出でシリウス・ブラック捜索にあたっている。そして、魔法省に送られてくる大量のクレームも処理しなければならない。クリスマスに浮かれる余裕などないのだ。

 

「家に帰ってもいいのですが、そうするとラーミアが仕事すると言い出すでしょうから、今年はホグワーツに残ることにします」

 

 ホグワーツに入学したばかりだし、少しでもラーミアに魔法界のクリスマスというものを楽しんで欲しい。そう思ったセフォネは、ホグワーツに残ることにし、必然的にラーミアもホグワーツに残ることになる。

 そんなセフォネに、ダフネがやや呆れ顔になった。

 

「メイドに仕事させたくない主人って、あんたくらいよ」

「そうです、お嬢様は優し過ぎるんです」

 

 3人が後ろを振り向くと、レイブンクローの制服を着たラーミアとアステリアが立っていた。

 

「お姉ちゃん。パパとママからお手紙」

「ありがと」

 

 普段から頻繁に両親と手紙をやり取りしているアステリアの方にダフネへの手紙も一緒に届いたようで、それを渡しにきたのだ。

 

「ラーミア。学校生活はどうですか?」

「はい、順調です」

「それは良かったですわ」

 

 心から学校生活を楽しんでいそうな様子のラーミアに、セフォネが微笑む。その様子は姉妹のようであった。

 

「やっぱ、どっから見ても姉と妹よね」

「そうよね」

「私はお嬢様の従者です!」

「あらまあ。私の妹は嫌ですか?」

「い、いえ、そういうわけではなくて寧ろ嬉しいというか、あの、その」

 

 狼狽えるラーミアを見てセフォネが悪戯な笑みを浮かべるとともに、アステリアがラーミアに抱きついた。

 

「あたふたするラーミア可愛い!」

「ふぇ!? ちょ、ちょっとリア……」

「この子気にいった人相手に抱き癖あるのよ。男女問わずに」

「ああ、そうなんですか。そういう関係になってしまったのかと思いましたよ」

 

 別にセフォネは同性愛に偏見を持っているわけではない。だが、11歳で公衆の面前で他人の目を気にせずイチャイチャとするのは、とそこまで思ったセフォネは安堵の息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クリスマス休暇直前の日、ホグズミード行きが許可され、生徒たちは大はしゃぎだった。寒さを防ぐためにコートやマントを着込み、マフラーをしっかり巻きつけて生徒たちは玄関から飛び出ていく。

 

 セフォネとエリスは適当に店を流した後"三本の箒"に来ていた。ダフネはミリセントとパンジーと共に家族への土産を買うようで、今回は別行動だ。

 エリスが席を取りに行き、セフォネはバタービールを注文しに行った。

 

「注文は?」

「バタービールを2つお願いします」

「はいよ」

 

 バーテンのマダム・ロスメルタという女性がバタービールをジョッキに注いでカウンターに出した。セフォネは料金を支払い、それを受け取る。

 

「貴方、もしかしてブラック家のお嬢さん?」

「ええ。その通りですわ」

「やっぱり。お母さんそっくりね。でも、その目はお父さんの目ね。2人でよく来てたわ」

「そうなのですか」

「ええ。随分と長いカップルだったわよ。3年以上付き合ってたんじゃないかな。はい、お釣り」

「どうも」

 

 セフォネはジョッキを盆に乗せて浮遊呪文で浮かせると、零さないように器用に運んだ。

 

「お待たせしました」

「ありがと。ここあったかくていいわね」

「では、今日は1日ここにいましょうか。何冊か本もありますし」

「発想が相変わらずインドアね……でもまあ、偶にはそういうのもいいかもね。って、どこに本があるのよ?」

 

 首を傾げるエリスの前に、セフォネはポーチから分厚い魔法書を3冊ほど取り出して置いた。

 

「"検知不可能拡大呪文"?」

「その通りです。もっとも、私が掛けたわけではなくて、元から家にあったんですよ」

「そういうの家にもあるけどさ、あんま量入るやつなくて。それ容量は?」

「あまり気にしたことはありませんが、部屋1つ分くらいかと」

 

 そんな風に話をしていると、店の扉が開いてマクゴナガル、フリットウィック、ハグリッド、そしてファッジの4人が入ってきて、マダム・ロスメルタにそれぞれ注文し、2人の隣の側を通る。

 

「ねえ、あの人魔法大臣よね?」

「ええ」

「何でこんなところに?」

「先日ホグワーツに現れた脱獄囚の件でしょうね。それと、命令違反した吸魂鬼(ディメンター)の件もあわせて」

「ああ、なるほど」

 

 テーブルの下で式札を飛ばし視線を向けると、驚いたことにハグリッドとファッジが話し込んでいる。会話内容はヒッポグリフについて。ルシウスの手により裁判沙汰になろうとしているらしく、大臣に無実を訴えている。そこにマダム・ロスメルタが注文の品を持ってきて、ファッジの誘いで一緒に飲むこととなった。

 当初はホグズミードを巡回する吸魂鬼に対する不満など、世間話のようなものであったが、話題は次第にシリウス・ブラックについてのものとなっていった。

 

 話によると、シリウスはハリーの父ジェームズ・ポッターと無二の親友であり、兄弟のような仲のよさであったという。この2人は今の双子のウィーズリーのような悪ガキ大将のようなものであったらしく、教師は手を焼いていたらしい。卒業してポッター夫妻が婚礼を上げた時は花婿付き添い人を努め、ハリーの名付け親となり、その友情は確かなものに見えた。

 そしてある日、ポッター夫妻はヴォルデモートに狙われていることを知った。ダンブルドアの勧めで身を隠すことにした2人は忠誠の術を使い、秘密の守人にシリウスを選んだらしい。

 だが、実際はシリウスはダンブルドアとヴォルデモートの2重スパイだった。その為シリウスがヴォルデモートに情報を渡し、ヴォルデモートは家を強襲。そしてヴォルデモートは消えた。

 その後、シリウスはピーター・ペティグリューに追い詰められ、周囲のマグルと共に吹き飛ばした。そしてシリウスは逮捕され、裁判無しでアズカバンに投獄された。

 ここ最近ファッジがアズカバンに行ったとき、シリウスは誰もが気が狂う中、1人正気を保っていたらしい。

 そして、ファッジが言った。

 

『以前、ペルセフォネ・ブラックがハグリッドに言っていた。アズカバンの中で正気を保つ方法を。そのおかげでシリウス・ブラックが正気を保てていたとすれば』

 

 ファッジの意見にマクゴナガルが反論する。

 

『しかし、彼女は彼に会ったことすら無いんですよ』

『いくらシリウス・ブラックが厳重警備の重罪人だったとしても、面会しようとすれば出来る』

『記録はあるのですか?』

『いや、それは無い。しかし、数年前の記録など改竄しようと思えば出来なくはないだろう』

『少し推量が過ぎるのでは?』

『かもしれない。だがしかし、奴がホグワーツに侵入した方法も、彼女の手引だとすれば……』

 

 どう考えれば、自分と伯父が通じているという結論にいたるのか。嫌疑をかけるのならば、もう少しマシな理由にしてほしい、とセフォネが心の中でファッジに悪態をつこうとした時、エリスが本から顔を上げていた。

 

「セフォネ?」

「はい?」

「どしたの?」

 

 会話に集中していたため、セフォネは開いた本を殆ど読んでいない。セフォネの本を読むスピードの速さを知っているエリスは、ページが全く捲られてないことに、違和感を感じたのだ。

 

「いえ、暖かな場所ゆえ、少々眠くなってしまいまして」

「やっぱ、室内にいっぱなしは駄目ね。どっか行こうか」

「そうですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クリスマス休暇に入ると、城から殆ど人がいなくなった。スリザリンの中で城に残ったのはセフォネとエリスだけなので、普段は関係者以外立ち入り禁止の談話室に他寮の生徒であるラーミアも来ていた。

 そして、エリスとラーミアはセフォネに守護霊呪文を教わっていた。

 

「「エクスペクト・パトローナム!」」

 

 2人の杖先から白い靄が吹き出すが、それは形状を維持することなく空中に霧散した。

 

「あうぅぅ」

「うーん……」

 

 何度目かの失敗に エリスは項垂れる。ラーミアも何処が悪いのかと首を傾げていた。2人のそんな姿を見て、セフォネは自分が練習していた時のことを思い出し、懐かしさに頬を緩ませた。

 

「そんなに早く出来るようにはなりませんわ。まだ初めて2週間ですもの。私も結構かかりました」

「セフォネって何歳の頃に出来るようになったの?」

「ホグワーツに入学する少し前くらいですね」

 

 "守護霊呪文"は"悪霊の火"よりも後に習得したものだ。難易度で言えば"悪霊の火"と大差ないが、セフォネにとっては守護霊を創り出すにあたっての幸福なイメージというものが最大の難関だったのだ。

 

「何が駄目なのでしょうか?」

「どれ程強く幸福をイメージするか、ですね。今考えているイメージでは足りないのかもしれませんが」

「セフォネは何を思い浮かべてるの?」

 

 エリスの何気ない質問に、セフォネの瞳が分からない程度に僅かに揺れる。が、一瞬で心を平穏に戻した。

 

「さて、なんでしょうね? ケーキを食べている時ですかね」

 

 セフォネはそう言って、謎めいた笑みを浮かべて惚けた。

 

「もー、誤魔化さないでよぉ。参考までに聞きたいんだからさ」

「幸福の価値感は人それぞれですから、貴方が一番だと思うものを思い浮かべれば良いのですよ。ではもう一度」

 

 2人が目を閉じてウンウン唸りながら幸福なイメージに意識を集中させる中、セフォネはさっき尋ねられたことを考えた。

 

 自分が思う幸福なイメージ。長い間1人で生きてきたセフォネに幸福な思い出があるのかと言われれば、その数は少ないながらも存在する。

 厳格ながらも優しかった祖母。小さい頃はよく話し相手になってくれた、皮肉屋だがどこか憎めない先祖の肖像画。自分を主人だと敬い、今まで支えてくれたクリーチャー。

 しかし、彼女が守護霊を創り出すにあたって思うのは、他でもない母の温もり。生まれて1度しか、そして2度と感じることはないだろうもの。

 それはあの夜、3年前の病室で行った"魂の対面"―――

 

「また駄目だあ……」

 

 セフォネの思考は、エリスの落胆の声に打ち消された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その次の日。クリスマス休暇中に出されている課題を消化するために図書館に訪れると、ハリーたち3人が本を大量に抱えていた。

 

「あら、2人とも。何だか久しぶりね」

「そうね……って、そんな目で見ないでよ」

 

 ロンが2人を、まるで親の敵であるかのように見ていた。それもそうだろう、グリフィンドールはスリザリンにクィディッチで負けたばかりなのだ。

 

「あれはあれ、これはこれよ」

「そうよ、ロン。何で貴方はそんなにこの2人を敵視するの?」

「だって片方はスリザリンのクィディッチ選手、片方はシリウス・ブラックの協力者だぞ?」

 

 まったく、名字が同じなだけで犯罪者呼ばわりか、とセフォネは溜息をついた。

 

「誰がいつ協力者になったというんですか? 言っておきますが、私とあの脱獄囚は一切の関わりはございませんので」

「ま、それはいいとして、なんでそんなに本借りてるの?」

「ほら、マルフォイを襲ったヒッポグリフいたでしょ? バックビークっていうんだけど、処刑されちゃいそうなのよ」

「は? 処刑?」

「ルシウスならやりそうですね。親馬鹿ですから。それに、その一件は恐らく"危険生物処理委員会"に委託されるはず。そうなると、魔法省に強力なコネを持つルシウスの思惑通りに事が進み、ヒッポグリフは処刑される、ということでしょう」

 

 しかし、この事件は冤罪とは言い難い。ドラコが悪いとはいえ彼を傷付けたのは確かなことであるし、ハグリッドがもっときちんと管理していれば良かっただけの話。法律に照らしても、ヒッポグリフは有罪か無罪ぎりぎりのところだろう。そうなると、双方が持つ権力に判決は委ねられる。

 

「しかし、こんな事に割く時間と人があるならば、犯罪者の1人早急に捕まえて欲しいものです」

「それは言えてるわ」

 

 エリスが首肯する。

 

「ねえ、良かったら手伝ってもらえないかしら?」

「そこのお2人の目が拒絶しているので、残念ながら」

 

 ロンは勿論のこと、昨年度の出来事でセフォネに恐怖心を抱いたハリーも、手伝ってもらうことに反対らしかった。

 

「というわけなので、健闘を祈りますわ」

「ごめんね、ハーマイオニー」

「ううん、いいの。ありがとう」

 

 ハーマイオニーは少し残念そうにしていたが、やがてロンに追い立てられて談話室に帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クリスマス当日。例年通り固まる程大量に送られてきたプレゼントに唖然とし、昼頃に大広間へ上がっていくと、普段使われている寮ごと4つのテーブルは壁に立てかけられ、中央に1つだけテーブルが置かれていて、そこにはダンブルドア、マクゴナガル、フリットウィック、スプラウト、スネイプ、フィルチと教職員たちが並び、ラーミアとハッフルパフの1年生の男子生徒が座っていた。男子生徒は先生たちに囲まれて緊張しており、ラーミアはスネイプが自分のことを凝視してくるため、萎縮していた。

 

(…ウォレストン……か)

 

 スネイプにはラーミアに思うところがあった。正しくは彼女の父、ライアン・ウォレストンに対して。彼は死喰い人でありながら、マグルの女性に恋して駆け落ちした。スネイプも死喰い人でありながらマグル生まれの女性に恋していた為に、少なからずライアンと似たところがある。そのような感傷に浸っていると、無意識に彼女に目がいった。

 スネイプが会ったことがあるライアンの外見とは、あまり似ていない。彼は短くした茶髪に淡褐色の瞳を持つ、落ち着いた雰囲気で割りとがっちりした男性だった。それに反し、ラーミアは銀髪にブルーグレーの瞳を持つ、何処か儚げな印象を与える少女。

 いつも頭に黒いリボンを結んでおり、自分の寮のダフネ・グリーングラスの妹である、レイブンクローのアステリアと仲が良い。何故かは知らないが、彼女の魔法薬学の教科書に彼女のものではない、しかし見覚えがある筆跡で落書きがされていた。

 そしてふと気付くと、ラーミアはスネイプの視線に気付いたのか、少し萎縮してた。だがしかし、目を逸らそうとはしない。普段から不機嫌なオーラを出している自分と目があった生徒はことごとく視線を逸らすが、彼女はそうではないようだ。見た目に似合わず、度胸が据わっているのかもしれない。

 そういえば、組分けの時、教員にお辞儀した時の作法が、セフォネそっくりだったような……

 

「スネイプ教授。あまり家の子を虐めないで下さいな」

 

 突如かかった声にスネイプがハッとすると、ラーミアの後ろからセフォネが抱きついていた。

 

「お、おおお嬢様!? 何を!?」

「あら、アステリアの真似をしてみたのですが」

「しないで下さい! 先生方の前だというのに……」

「ふぉっふぉっふぉ。わしらは気にせんぞ? 仲が良くて結構じゃ」

「ご機嫌麗しゅう、ダンブルドア校長先生」

 

 セフォネは一礼するとラーミアの隣に座り、その後ろで先生を前にしても調子を変えないセフォネに苦笑しているエリスが、その隣に座った。

 

「いや、でも確かにラーミア可愛いわね。私も抱きつこうかしら」

「エリスさんまで!」

 

 羞恥で顔を赤く染めたラーミアに2人とダンブルドアが微笑むが、事情を知らない残りの教師たちは呆然としていた。

 ラーミアは、1年生の中で優秀な生徒という評判であり、規則違反も無し。スネイプからですら減点されていない。そんな彼女が、同じく成績優秀ではあるものの要注意人物として見られている、他寮の先輩であるセフォネと親しくしているのだ。それに、さっきラーミアが"お嬢様"と言ったことも、彼らの驚きの要因になっていた。

 マクゴナガルが思い切って尋ねた。

 

「ミス・ブラックとミス・ウォレストンはお知り合いなのですか?」

「ええ。彼女はブラック家の使用人です。ご存知ありませんか?」

「初耳です。しかし……」

 

 これは未成年が未成年を雇うという、かなり稀なケースである。マクゴナガルが難色を示すのも当然だろう。一体どんな事情なのだろうか。

 しかし、マクゴナガルが続きを言う前にハリーたち3人がやって来て、ダンブルドアの号令で宴が始まった。

 




ファッジの疑い………ファッジはセフォネが吸魂鬼を殺せることを知りませんが、セフォネのことを疑っています。

ロンの疑い………いつも犯人じゃない人を犯人だと思ってしまいますからね。仲間には良い奴なのですが。

ラーミアが気になるスネイプ………リリーと自分も――と切なくなっています。



ここには出てきていませんが、ファイアボルトはちゃんとハリーに届いています。その金はシリウスがアルファードから貰ったものです。要するに、シリウスの金庫である711番金庫に入っている金はアルファードから貰った金だという解釈です。
小説ではここらへんの描写は無いのですが、セフォネがブラック家の全財産を握っており、フォイ並の金持ちという設定にしたため、そういう解釈にせざるを得ませんでした。
違和感がある方もいるかもしれませんが、ストーリーにはあまり影響無いのでご容赦下さい。

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