就寝前に1番チームで集まり、カブトから講義を受けた。堅苦しいものではなく、雑談形式であり、ナルトにとってはとっつきやすかった。
「ナルト。第三次忍界大戦について、岩隠れと桃隠れの戦いはどうやって終わったか覚えてる?」
「え? ……うーん。忘れたってばよお」
「我愛羅は?」
「えっと、確かアラレさんが土影に勝って、岩隠れが桃隠れに降参したのではなかったですか?」
「ほぼ正解。厳密には岩隠れは暁に降参したんだ。暁は今は桃隠れに吸収されたから、それほど間違いってわけでもないけどね。だけど、ここで注目して欲しいのは名前や結果じゃない。むしろ過程。どうやってその結果にこぎつけたか」
「つまり、どういうことだってばよ?」
カブトはため息をつきそうになった。が、耐えた。真面目に聞いているのだからバカにしてはいけない。
「例えばだけど、アラレさんが土影に勝ったとしても、土影を殺していたらどうなったと思う? 戦争は終わったと思う?」
「えっ? 戦いに勝つんだから一緒だってばよ」
「ヒナタ。何か意見は?」
「た、たぶんですが、土影を殺してしまっていたら、弔い合戦になっていたかと」
「うん。僕もそう思う」
「弔い合戦ってなんだってばよ?」
「仲間を殺された復讐に戦う、みたいな意味」
「ええーっ!? どうしてってばよ! 負けたなら潔く負けを認めるってばよ!」
「ナルト。人間は感情で動く生き物なんだ。例えば、君が目の前で親を殺されたらどうする? その殺した相手に、参りましたって降参できる?」
「そ、そんなのありえないってばよ!」
「つまり、そういうことなんだ」
「つまり、どういうことだってばよ?」
「え?」
カブトは頭を抱えそうになった。が、こらえた。ナルトは今、彼には珍しく真面目なのだ。
「ナルトくん。土影は岩隠れの忍びにとってお父さんみたいなものなの。だから殺されたら許せないの」
「ええーっ。そうなのかってばよ!? でも、うちの火影は父ちゃんって感じはしないってばよ」
ヒナタが説明してくれた。ナルトはなんとなく理解したようだった。
カブトはメガネをくいとあげて雰囲気を整えた。そして次の問題を投げかけた。
「今の話に関わるけど、”シュキ”ってゲームがどうして毎日行われるか分かるかい?」
「え? 修行になるからじゃないかってば」
「どうして殴り合いじゃなくて、捕まえるゲームにしたと思う?」
「今までの話を考えると、殺すよりも捕まえたほうがいいからですか?」
「そう、正解。我愛羅くんすばらしい」
「いや、そんな」
カブトが拍手をすると、我愛羅は照れたように頭をかいた。
「つまり、どういうことだってばよ?」
しかし、ナルトは相変わらずだった。
カブトもさすがにこの反応に慣れた。表情を変えずくいとメガネをあげた。
「戦争は相手を殺すばかりじゃない。むしろ捕まえたほうが、情報を取れたり、人質に使えたりするのさ。殺してしまったら、相手に憎まれて戦争を終わらせるのが難しくなるしね」
「なるほどー」
今度は納得してくれたようだった。カブトはホッと息を吐いた。
「他にも”シュキ”には利点がある。打撃がないからケガをしにくい。チーム戦で他里の人間と仲良くなれる。人がごった返すから、目だけでは足りず、五感全てで気配を感じながら動く練習になる。とかね」
体のふれあいで男女が仲良くなれる、という理由もあるが、カブトは言わなかった。
また、視覚以外の五感で気配を感知するのは、写輪眼対策を意識してのことだった。桃隠れの上忍は、写輪眼を持つ幻術使いが砂隠れを襲ったことを聞かされていた。その対策として”シュキ”に力を入れるという話もだ。
なお、”シュキ”の考案者はトグロであり、名前はだい”しゅき”ホールドから取ったのだった。
ここまで話して、少し休憩を挟む。ナルトに情報を整理する時間を与えるためだった。ナルトはうーんと唸っていた。ヒナタが甲斐甲斐しく説明し、ナルトは徐々に理解していった。
再び講義が始まった。
「今日の昼、これからの戦争というテーマで講義があったね。あそこではあえて答えを言ってなかったけど、これからの戦いは諜報戦になるのさ。僕たち同盟軍が圧倒的な力を持つ限り、力と力のぶつかり合いのような戦争は起こらない。敵は真正面からの戦いを諦め、闇に潜む。僕達が油断しているところを襲ってくるようになる」
「つまり、どういう」
「例えば、君が敵の上忍を殺せと命じられたら、どうする?」
「ええっ。さすがに無理だってばよ」
「正面からは無理かもしれないけど、毒を盛れば殺せるかもしれないだろ?」
「ええっ!? 毒は嫌いだってばよ!?」
「いや、例えばの話なんだ。毒を盛れば殺せるかもしれないだろ?」
「え? うーん」
「殺せるかもしれないだろ?」
カブトは笑顔でナルトを睨んだ。
「う、うん。殺せるってばよ」
ナルトは気圧された。冷や汗をかきながら笑顔でうなずいた。
「そういう、言ってみれば、卑怯な手を使ってくるのさ。これからの忍びはね」
トグロがいれば、本来の忍びだとツッコミを入れただろう。
「ええ!? そんなやつ許せねえ! ボコボコにしてやるってばよ!」
「うん。ボコボコにしたいのは分かるよ。でもね、卑怯な手から身を守るためには、ただ強いだけではダメなのさ。敵の情報を集めることと、敵の行動を予測することが必要になる」
「ええ!? なんで!?」
「奥の手ってのは、知らないから厄介なんだ。知ってる奥の手は事前に対策が取れる」
「つまり、どういうことだってばよ?」
「敵が料理に毒を盛っていたとしても、どの皿に毒が入っているか知っていれば怖くないってこと」
「うわっ、確かに!」
何故この例で納得できるのに、初めから理解できないのだろうか。カブトには不思議だった。
カブトはチラと時計を見た。
「そろそろ時間だね。続きは明日にしよう。明日の講義は、どうやって敵の情報を集めるか。また、どうやって敵の行動を予測するかだよ。解散の前に宿題を出すよ」
「ええーっ。いらないってばよお」
「もし、自分が最も弱い忍びだったら何をするか。逆に、最も強い忍びだったら何をするか。この2つを考えてきてね」
「弱い忍び? おれってば世界一強い忍びになりたいんだってばよ」
「この宿題は、敵の行動を予測する方法に関係しているよ。そんなに一生懸命考えなくていいから、自分が思う答えを出してきてね」
「ねえ、メガネの兄ちゃん。おれってば」
「僕は薬師カブト。この名前は覚えておいた方がいい。将来の川影の名だよ」
「うわっ。すっげえ自信だってばよお」
カブトは笑顔で去っていった。内心とても苛立っていたが。
翌日も朝早くから修行をした。
体術やチャクラコントロールの修行は、木の葉とあまり変わらなかった。トグロと綱手が木の葉の忍者学校を出ているためである。毒や解剖の授業は、桃が木の葉に比べて甘かった。大蛇丸の方針で、木の葉は幼い頃から残虐な実験に慣れるような教育を受けているからだ。
修行内容自体はあまり変わらないが、能力は明らかに桃隠れが他の里より高かった。梅太郎やアバレなど飛び抜けた存在を抜きにしても、平均値が高い。ハーレムで、優秀な遺伝子を受け継ぐ子が多いというのはその理由の1つだろう。しかし、それだけでもない。桃隠れの子は修行することに慣れていた。ご飯を食べるような感覚で、働き、修行する。
トグロに言わせれば、これを実現していたのが共栄主義だった。共産主義では縁起が悪いので、共栄である。
ここは、ボケ老人でも孤児でも安心して快適に暮らせることを目指した理想郷である。ここで暮らすのにお金は必要ない。金がなくとも、皆が助け合って生きている。むしろ、お金は助け合いの意識を薄れさせてしまうとトグロは考えている。
助け合いの意識は、揺りかごから墓場までがモットーである。桃隠れでは、子どもの頃から大人と共に学び、働く。逆に言えば、大人が子どもと共に学び、働く。子どもは大人に憧れ、大人は子どもを守りたいと思う。これが社会への信頼や帰属意識につながる。働くと言っても、資本主義のような主人と部下という関係ではない。皆仲間、いや家族である。家族を搾取することはないから、孤児でも安心して働ける。もちろん、中には弱いものいじめをする悪ガキもいるが、彼等は笑顔の大人たちによって痛みを知らされることになる。
また、学園は入学の時点で専門コースを設けている。子どものうちから分業社会に組み込むことで、助け合いの意識を促すことに役立っている。前世日本ならば、子どもの可能性を潰すと批判が出るかもしれない。が、この里では全く非難されない。職業や地位に対する憧れが薄いからだ。逆に、心が重視されている。一種の宗教のような形で、トグロ、綱手、サソリのような生き方をすることが理想になっている。この思想を支えているのも共栄主義だ。前世日本で子どもに将来の夢と聞けば、金と名声が手に入るスポーツ選手や医者の名が多く上がるだろう。しかし、ここでは金や名声が手に入る職業はない。人気を得るには、善行を積むしかない。さすがに川影になれば金も名声も手に入るかもしれないが、川影になれる能力があるなら、その地位に就かずとも金も名声も手に入れることができる。
以上のような話は、合宿の講義でも教えることだ。さすがに、桃隠れの思想だけを持ち上げはしない。他文化への理解というテーマで、火の国、風の国、川の国、とそれぞれの特徴を述べていく中、さらっと桃隠れの社会構造についても触れる感じだ。もっとも、ナルトやキバが振り分けられた初等クラスでは、言っても理解できないので教えない。
その日の夕方、前日と同じく”シュキ”を行った。練習の甲斐あってナルト達の動きはよくなっており、前日のようにあからさまに足を引っ張ることはなかった。それでも3連敗だったが。今回は当たった組が悪かった。5番チーム、6番チーム、7番チームとの対戦だったが、5番チームは指導役が綱手の長男縄也で、メンバーに日向家始まって以来の天才と言われる日向ネジがいた。6番チームは指導役が梅太郎で、メンバーに梅太郎の妹である忍(しのぶ)がいた。7番チームは指導役がカグヤ一族の竹でメンバーにアバレがいた。
この日も、風呂の前に”シュキ”の練習をした。
軽く汗をかいた後、早めに終わらせた。ナルトが宿題を用意していないことに気付いたからだった。3人は土俵の端っこに腰をかけた。
「最も弱い忍びって、どういうことだってばよ? なんでそんなの考えるってばよ?」
「たぶんカブトさんは、弱いから戦っても勝てないって言いたいんだと思う。それでも忍びとして生きるには、何をしたらいいかって」
ヒナタは前日の話の流れを理解していた。敵の行動を予測するには、自分が敵の立場になって考えてみればいい。おそらく今日はそういう話になるだろう。
今の敵は木の葉連合に比べて弱い。だったらどう動いてくるか。それを予測するために、極端な例だが、自分が最も弱かったらどう動くかを考えてみろというのだろう。
「そんなの知らないってばよ! 弱いなら修行して強くなればいいってばよ!」
「う、うん」
「それも1つの正解だと思うよ。ナルトくん」
と、我愛羅が割って入った。
「え? こんなんでいいの?」
「たぶん、あまり深く考えないほうがいい。いろんな意見が出たほうが、カブトさんも助かるだろうから」
「どういうことってばよお」
「これは、敵の行動を予測する訓練なんだ。人は同じ状況に置かれても、別々のことを考える。だから、いろんな人がいろんな予測をした方がいい。例えば、ナルトくんのような敵がいたとしたら、ナルトくんがその敵の行動を予測すれば当たりやすい。僕に似た敵がいれば、僕が行動を予測すれば当たりやすい。たぶん今日の講義はそういう話になる」
「え? ええーっ! なんでそんなの分かるんだってばよ!」
「なんとなくだけどね」
我愛羅も前日の話の流れを理解していた。
実は我愛羅とヒナタは、桃隠れに来たことが何度かあった。親がトグロと親しいからだ。合宿に参加したことはなかったが、トグロや他の教員に指導を受けたことはあった。
「あれ? なんだろう?」
不意に、ヒナタが夜空を指差した。
「ん? あれって何?」
「ほら、あそこ。何か光ってる」
ヒナタは月の近くを指差していた。我愛羅とナルトには何も見えない。
「何も見えねえってばよ」
「ヒナタは目がいいからね」
ヒナタの目が良すぎるため見えるのだろう。我愛羅とナルトはそう結論付けた。
しかし、ヒナタにはかなり光って見えていた。我愛羅やナルトに見えないとは思えない。不思議に思い、白眼で光る何かの正体を探ってみた。
「えっ、そんな……」
見た瞬間、ポカンと口を開けてしまった。
光の正体は、見たこともないほど濃密なチャクラだったからだ。しかも、チャクラの感じが、自分達日向一族と似ている。より厳密に言えば、自分や父など日向宗家に似ている。
これはただごとではない。ヒナタはさらなら情報を得るべく、眼にチャクラを込めていく。
「ど、どうかしたってば?」
「たぶん、日向一族の関わる何かが落ちてきてる」
「え? 日向ってヒナタの苗字の」
「うん」
ヒナタはじいっと光を見る。中心だけ、少し色が違う。濃密なチャクラが何かを包んでいる。その何かを知りたいが、今はまだ遠い。光は遥か上空。距離は100km以上ある。
「我愛羅くん。急いでカブトさん呼んできてくれないかな? 私達だけじゃ対処できないかもしれない」
「え? 危険なものなの?」
「まだ分からないけど、可能性はある」
「う、うん。分かった」
約3分後、我愛羅はカブトを連れて戻ってきた。
その頃には、光は地上付近まで落ちていて、ヒナタにも中心にある何かが見えていた。
「とても濃密なチャクラの塊が落ちてきています。中心に私と同じ年くらいの女の子がいます。チャクラの気配から、濃密なチャクラの術者も、中にいる子も、日向の血を引いていると思います」
「日向か。ならトグロさんの子か、日向家の誰かの子だと思うけど、油断はできないね」
話している間にも、光が近くの山に落ちる。近くと言っても距離は10km弱ある。
「じゃあ、僕とヒナタで探ってくるよ」
「分かったってばよ」
カブトはヒナタを連れて光へと走っていく。ナルトはこの場に残るフリをしたが、しばらくの後、二人を追いかけ始めた。
「ナ、ナルトくん! 危険だよ!」
「平気だってばよ! 俺ってば体術はアカデミーでも上の方なんだってばよ!」
「ナ、ナルトくん!」
我愛羅もナルトが心配でついていった。
夜で視界が悪く、ナルトは何度も木や石につまずいた。あわや大怪我という勢いの時もあったが、いつも我愛羅の砂が守ってくれた。
ヒナタとカブトは夜でもわけなく走っていた。ナルト達は徐々に離され、ついには見失ってしまった。もっとも、そこまで走った時には、我愛羅にもヒナタの言っていたチャクラの塊を感知できるようになっていた。ヒナタは見えないが、そのチャクラの塊を目指して移動することはできた。
途中で罠があったり川があったりしたが、カルラの知識と砂の壁でなんとかなった。最後の方には、ほとんどずっと我愛羅の砂に乗って飛んで移動した。
そして目的地に到着する。先にカブトとヒナタも来ていた。
「よおってばよ!」
「来ちゃったか。もちろん尾行には気付いていたけどね」
「ご、ごめんなさい」
我愛羅がおどおどと謝った。ナルトの意識は既に光の正体に移っている。
「た、竹ェ!? 竹が光ってるってばよ!」
4人の目の前に、光る竹があった。竹は根元からてっぺんまで薄っすら輝いている。が、一箇所だけはっきりと眩しく輝いている。ヒナタが言うには、そこに女の子がいるらしい。それも、なぜか手の平サイズまで小さくなっているとか。
ナルトが竹に触れようとする。
「うわっ」
が、眼に見えない壁に弾かれた。
「強力な結界だよ。僕でも通れない。でも、なぜかヒナタは通れるんだよね。たぶん、白眼の力を持つ人しか通れない仕組みなんだと思う」
カブトが腕を組みながら言った。我愛羅がそっと手を近づけると、やはり弾かれた。
ヒナタが恐る恐る近づくと、何もなく竹へ到達できた。
「カブトさん。どうします? 女の子」
「うーん。君が竹割っちゃうかい? 今、空海さんは長期任務に行ってるんだよね。木の葉からヒアシさんやヒザシさんを連れてくるにも時間がかかるし。その間、女の子を竹に入れたままにして、死んじゃったりしたら困るから。罠の気配はないんでしょ?」
「はい。むしろ、暖かい感じがします。女の子もとても気持ちよさそうに眠っていて」
「じゃあ、割っちゃって。ああ、ナルトと我愛羅は離れててね。僕はこの場で君たちを守るつもりはないよ」
「わ、分かってるってばよ」
ナルトと我愛羅が50m近く離れる。ヒナタがゆっくり竹に近づき、クナイを構える。クナイをチャクラで強化していく。
「やあっ!」
そして、ばっさり切った。
「えっ? きゃっ」
その瞬間、竹がワッと光の粒に変わった。それら光の粒は、ヒナタに飛び込んでいく。ヒナタは全身を光に包まれて眩しく輝いた。
「ヒナタ! ぐっ」
カブトがヒナタに近づくが、先ほどと同じく結界のようなものに弾かれる。
カブトは尻もちをつき、呆然とヒナタを見つめる。
「しまった。僕としたことが」
「ヒナタぁ!」
ナルトがヒナタへ走っていく。が、カブトに後ろから羽交い絞めにされ、押さえられた。
「は、離すってばよ!」
「危険だ。今は近づかない方がいい」
「危険って、だったらヒナタは!?」
「わ、私は平気だよ。ナルトくん」
光の中からヒナタの声が聞こえた。それに呼応するように、光は消えていった。
竹も跡形もなく消えている。竹自体がチャクラの塊だったようだ。
ヒナタは、手のひらに3寸ばかりの女児を乗せていた。女児はすやすやと吐息を立てて横になっていた。短いピンクの髪と、額から出た2つの角が特徴的で、顔はとてもかわいらしかった。
「ヒナタ! 大丈夫か!」
「うん」
「何か変化は?」
カブトが尋ねる。ヒナタは言いづらそうに眉を寄せた。
が、ぼそぼそと語っていく。
「あの、さっきの光は、ご先祖様のチャクラが込められていまして」
「ご先祖様? 日向家の? 君の両親ではなく?」
「はい。ずっと昔の、もう亡くなった方です」
「そんな方が? どうして今頃?」
「理由は教えてくれませんでした。ただ、この子を頼むと言われました。争いのない場所で育ててくれと」
「うーん。いまいち意図が分からないなあ。ちょっと、僕だけで決めるのは辛いかもしれない。川影様に聞いてみよう」
そうして4人は川影邸に向かった。
理想郷を作ることを考えると、資本主義よりは共産主義に目がいってしまいます。
しかしここは、江戸時代風の共栄主義ってことでお願いします。