呀 暗黒騎士異聞(魔法少女まどか☆マギカ×呀 暗黒騎士鎧伝) 作:navaho
仁美ちゃんの元に正義の味方が!?!
番外編「明良 二樹という男」は、今月中には上げる予定です。
数日前 アスナロ市
彼はその夜、確かに聞いた・・・夜空に響く”悪意に満ちた”声を・・・・・・
”我が名はバグギ!!!伝説の雷獣とは我の事よ!!!”
その声に彼は、街がとんでもない事になっていることに衝撃を受けた。
単なる迷信の類でしかない”雷獣”が実在していたことに・・・
その雷獣が自分の街を蹂躙しようとしていたことを・・・・・・
「くそっ!!!俺は、俺の街を護ることが出来ないのか!!!!」
気が付いたら、自分を殴った青年は居らず、自分が”正義”を持って説得するはずの”ロボット”も・・・
人知を超えた雷獣の力はすさまじく彼は、知らなかったが強大な力を持つ”荷電粒子ビーム”の光が夜空を走り、街を焼く。
あまりの現実感のない光景に彼は、呆然としていた。
一部の人達は、この危機に立ちあがっていたのだが、彼はただ呆けていただけだった・・・・・・
強大な力の前に彼はただ、”力”に呆然自失となり、自身の”正義”を叫ぶこともその胸に抱くこともなかった・・・
だが、その”雷獣”は突如として崩壊した。巨大な波を押し戻すかのように一瞬のうちに・・・
彼は崩壊する雷獣の住処から、一組の男女がアスナロ市に降りるのを見た・・・
黒い闇の翼を持つ女性と闇色の狼を模した鎧を着た男を・・・・・・
「だ、誰なんだ!!!!お前達はっ!!!!俺の街で何をしやがったっ!!!!」
自分の知らないところで”雷獣”と戦ったであろう二人に対し、彼は声を上げて叫んだ。
だが、その声は届くことなく二人は姿を眩ましてしまった。
彼の中にあったのは、自分にはできないことをした二人への”嫉妬”であった・・・
二人の後を追うために一晩中、アスナロ市を徘徊したが結局は見つかることはなかった・・・
偶然、二日後の朝、アスナロ市の中央駅で闇色の翼を持つ女を目撃し、問い詰めようとしたが、人混みに阻まれと問い詰めることはできなかった。
女の付き添いだった三人組には、顔を合わせることが出来たのだが・・・
「おいっ!!!この間の騒動は、お前達が原因なんだろ!!!」
三人 ジン・シンロン、メイ・リオン、京極 カラスキらは何のことだろうと目前の彼を見ていた。
「お前、確かこの間、アイツに殴られた・・・」
ジンは、オープンカフェで遭遇した明良 二樹によって殴られた”名前を知らない青年”であったことを思い出していた。
あの時、何か言われたような気がしたのだが、これと言った印象には残っていなかった。
「ジン・・・アイツって?」
「あぁ、あの化け物と一緒に居た男が居たろ。アイツだよ、メイは・・・見ていなかったか」
「まぁ、僕は男に興味はないかな・・・」
「そのセリフは聞く人が聞いたらあらぬ誤解をって・・・メイは自分に正直だから構わないか・・・」
”可愛い女の子”が大好きな彼女にジンは、今更ながらと思いつつ苦笑した。
「でも・・・ほむほむは綺麗だったな~~~」
「・・・・・・とりあえず、兄であるオレの前でいうセリフじゃないよな」
「おいっ!!!!無視するなっ!!!俺は、この街で何をしたのかを聞いているんだ!!!お前達が、余所者を此処に呼んだからだろ!!!」
二人に殴りかからんと近づいてくる”彼”に対して、京極 カラスキが間に入った。
「・・・確かに二人はアスナロ市とは別の所に住んでいる。今回の件は、二人じゃないとあの”雷獣”はどうにもならなかった。ただそれだけだよ」
それ以上は聞かないでくれと”彼”を諭すのだが・・・
「だったら!!!どうして、俺を呼ばなかったんだ!!!俺は誰よりもこの街を大切に思っている!!!!余所者なんかにはない!!!!」
ジンとメイは、妙なのに絡まれたと内心辟易するが、京極 カラスキは・・・
「・・・・・・お前がどんなに正義感が強かろうと”雷獣”を倒せる”力”がなけりゃ、意味はないんだよ。おいらが頼りたかったのは、例え”悪”でもあの”雷獣”から、おいらの親しい人を護ってくれるのなら、それで良かったんだ。お前の言う余所者でもな・・・」
一瞬にして京極 カラスキはその表情を”呪いの顔”に変化させる。
「な、なんだ・・・お前はっ!?!ば、化け物っ!!!」
”呪いの顔”を見せるカラスキにも非があるかもしれないが、ジンは友人を”化け物”呼ばわりする”彼”に憤りを感じるが、堪えた。
「ああそうさ・・・おいらは、お前達でいう呪いに塗れた化け物さ・・・だけど、そんな化け物でも守らなくちゃいけないものはたくさんあってね・・・・・・」
耳まで裂けた口が笑い、鮫の目を思わせる黒く澱んだ眼とその下にある毒々しい隈が歪む・・・
「アスナロ市は・・・そういう土地なんだ・・・お前はそれを知らないただの一般人さ、羨ましいことにね・・・」
目の前の”呪いの顔”に驚きと恐怖を覚えた”彼”にもう何も言うことはないのか、カラスキは普通の人の顔に戻り・・・二人を連れてその場を後にした。
「カラスキよぉ~、そういうのは、オレ達の前だけにしてくれ」
「そうだよ。カラやんが嫌な思いをするのは僕達だって嫌なんだからね」
「へへへへ、今度からが気を付けるよ。二人とも・・・・・・」
カラスキの行動にジンとメイは苦言する。そんな苦言もカラスキには心地よく感じた。
だが、”彼”は、自分の”街”が余所者に頼らないと守れないことに憤りを覚えていた。
「くそっ!!!俺の街で!!!俺の生まれた街で勝手なことをするなっ!!!!」
勢いよくその場を飛び出した彼の背中をある女性が視線を向けていた・・・・・・
「香蘭ちゃんって、本当にめぐりあわせが良いんだね~~~。玩具みぃ~つけたっ♪」
香蘭は、”彼”の後を付けていくと同時に手元にあるガラスの瓶に視線を向けた・・・・・・
「お、俺にあの化け物を倒す力が・・・・・・」
数日後、彼はある場所で”魔獣ホラー”と遭遇したのだった。
そのホラーに喰われそうになった時、派手な衣装を着た女が彼を不思議な術で助けた。
彼女は自分にこう言ったのだ・・・・・・
「あの化け物は”ホラー”って言ってね。人間の邪心に惹かれて憑依するんだ。憑依されるのは、悪人ってことかな~~」
「な、なんだって、それは本当なのかっ!?!でも・・・俺は・・・」
アスナロ市を自分の街だと公言するほど愛着を持っているのだが、危機を憂いても目の前の脅威に対して何もできない事に自分は所詮はこの程度だと意気消沈するのだが・・・
「その辺はね・・・実を言えば、これが君を求めているんだよ・・・」
派手な衣装を着た女こと香蘭はガラス瓶に似た容器を目の前で見せる。
ガラス瓶の容器の中には”奇怪な虫に似た生き物”が赤い目を光らせていた。
「さ・・・さそり・・・それともカニか・・・それは?」
気味の悪い”生物”に顔が引きつるが、香蘭は瓶からそれを取り出し手に載せてしまった。
「お、お前・・・よくそんなモノを平気で触れるな・・・」
実を言えば”彼”は、虫やその類のモノが大の苦手であり、触るのも嫌いであった。
その生き物は蠍と蟹を掛け合わせたかのような姿をしており、蟹のような体に蠍を思わせる節を持った尾をがあり、毒針もまた存在していた。
顔は蟹ではなく蠍のそれである。
「これが君を求めている・・・さぁ、君が正義を求めるのなら、応えるといいよ」
見た目は苦手であるが、香蘭が言うように自分の求める”力”を・・・
正義を実行できる”力”を得られるのならばと・・・彼はその”奇怪な生き物”を・・・
「俺は・・・正義を求める!!!俺の街を護る為に!!!」
香蘭制作の”生体型魔導具 鋼殻装甲”を受け入れたのだった・・・・・・
”生体魔導具 鋼殻装甲”は、”彼”の腕に飛びつくと同時に八本の脚で掴み、そのまま尾をの針を突き刺すことにより彼の身体を鋼を思わせる”鎧”が装着される。
それは人の形をした”甲殻類”といったものであるが、弁髪を思わせる飾りは蠍の尾を模していた。
「な、なんだ・・・ち、力が湧いてくるぞ。よし・・・行くぞ、ホラー!!!!」
自信が得た力を確信した”彼”は、目の前に居る黒い悪魔を思わせるホラーに勢いよく向かい、その鋼の拳でその顔面を叩きつけた。
ホラーはその拳の威力により、勢いよく吹き飛ぶ。
その光景に気をよくした”彼”は、魔道具”鋼殻装甲”が教えてくれる必殺技を出すべく右腕を剣に変えて、そのままホラーの胸に突き刺すことで打ち滅ぼしたのだった・・・・・・
戦いを終えたと同時に”鋼殻装甲”の鎧が解除され、右腕には蠍と蟹を思わせる生き物が描かれた紋章が浮かび上がったが、そのまま消えていった・・・
「戦う時には、ちゃんと紋章が浮かび上がって鎧を召喚できる。まぁ、頑張ってね、正義の味方さん」
”正義の味方”・・・彼にとって、憧れであり、理想とする自身の姿だった・・・
今自分は、理想の自分になることが出来たのだ・・・
この”力”を与えてくれた人に認められた。
「これで、俺は俺の街を護ることが出来る!!!余所者になんか頼らないで!!!」
香蘭は背を向けてそのまま”彼”の目の前から去っていった・・・
その時の香蘭は思いっきり笑いたいのをこれ以上にないぐらい我慢していた。
「香蘭、楽しそうだね」
明良 二樹が香蘭に声を掛けていた。
いつの間にか来たのか香蘭は、自身の笑いを我慢することに精一杯であった為、彼が近づくのを気が付かなかったのだ・・・
「だって、前から試してみたかった魔導具の実験ができちゃったんだから、それをアイツったら、自分を正義の味方って!!!魔戒騎士と違って一般人はこれだから、笑えるわ!!!!」
明良 二樹に会えたことと話したことで笑いをこらえることが出来なかったのだが、とうとう吹き出してしまった。
「あの薄気味悪い魔道具って・・・寄生する奴だったよね・・・人間に」
「そうそう・・・あの”鋼殻装甲”は、”生体型 魔導具”なんだけど、普通の魔導具と違って、アレは魔導具が人間を使うのよ」
「確かソウルメタルみたいに使えるよう鍛えるんじゃなくて、魔導具自身が使用者を使うんだよね。それに対応できるように体を作り変えて・・・」
明良 二樹は察していた。香蘭が”彼”を利用して”実験”をしていることに・・・
「そういえば、毒虫をモチーフにしてるけど意味はあるの?」
「ちゃんと意味はあるわよ。時間が経てば経つほど毒が回っていくわよ。”鋼殻装甲”の思いのままに」
笑う香蘭に明良 二樹もまた楽しみが増えたと笑い返すのだった・・・・・・
見滝原市 水上ホテル 「NAMIKAMI」
志筑グループによる都市開発計画の一環であり、地方都市の活性化に伴う観光業関連の事業として建造された大型客船を”見滝原湖”に浮かばせ、夜の夜景を楽しむというコンセプトである。
本格的なオープンは今年の秋を予定としており、オープニングセレモニーには志筑家所縁の企業グループや親族が招かれることになっているのだが・・・・・・
現在の水上ホテルは、志筑仁美の拠点と化しており、自身を追っている美樹さやからから身を隠すためにこの船を利用していた。
水平線の向こうに見える見滝原の街並みを見ながら、志筑仁美は、空のソウルジェムに満たされた”因果”を満足そうに眺めつつ、一気に”因果”を高める為の計画を推し進めようとしていた。
計画を進めるにあたって”障害”を如何にして排除するかを考えなくてはならなかった・・・
「一番の邪魔は美樹さやかですが、本当の意味で厄介なのは佐倉杏子とその伯父ですわ・・・」
想い人を直接手に掛けたのは、魔戒騎士なる杏子の伯父である。
美樹さやかも憎いが、佐倉杏子の伯父もまた仁美にとっては憎しみの対象であった。
性質の悪いことに魔戒騎士と言う”怪異”と戦う役目持つ戦士であることが、仁美にとっては最大の障害ではないかと考えていた。
美樹さやかは佐倉杏子との関係は良好であり、当然のことながら彼女らに協力を要請していることも十分に考えられる。
既に協力を取り付けようと動いているとみて、考えたほうが良いであろう・・・・・・
佐倉杏子の伯父である魔戒騎士の対策は”アスナロ市”からの協力で何とかさせる。
彼らへの依頼は”奇跡を達成させる”までの護衛である。
その条件は、邪魔者を完全に排除させたうえで・・・・・・
「・・・・・・佐倉杏子にも動かれたら危ないですわ。彼女には少しだけ眠ってもらうのが一番ですわ」
”因果”を高める為には直接場に行かなければならないのだが、奇跡を叶える為には必要な事なのは仁美も納得している。
だが・・・準備に関しては、使徒ホラー 二ドルの協力と亡き父の”黒い繋がり”のお陰で十分にそれでいて迅速に行動ができていた・・・・・・
二ドルの”魔針”により、自身の想いのままに動く”操り人形”に仁美は笑っていた。
その表情は、かつてまどかとさやからと共に穏やかに日常を過ごしていた少女の面影はなく、ただ自身の”陰我に満ちたものであった・・・・・
彼女の”陰我”に呼応するように”魔針ホラー 二ドル”もまた笑っていた・・・
見滝原市 通学路 路地裏・・・
「ちょ・・・ちょっと、な、何なの!?!アンタ達はっ!?!」
見滝原中学の女子生徒らは突如自分を取り囲む黒服の男らに怯えていた。
通報しようにもスマートフォンなどは取り上げられ彼らの手元にあった。
声を上げようとするが、人気のない場所に連れていかれそのまま彼女は取り押さえられ・・・・・・
極小の”魔針”が撃ち込まれる。その瞬間・・・彼女の体の自由が利かなくなり・・・・・・
制服を脱がされたと同時に身体に”あるモノ”を巻かれ始めていた・・・
「っ!!!!!!!!」
それは、彼女らにとっては”非日常”のモノであり、”フィクション”の世界でしか目にすることのないものだった・・・・・・
四角形の物体にはいくつもの電線が巻かれており、それらは・・・”爆発物”であった・・・
さらには起爆スイッチを持たさると同時に彼女の意思は、そのまま暗転した。
暗転したと同時に今までに聞いたことのないクラスメイトの邪悪な笑い声が聞こえてきた・・・
「あははははははは、もうすぐですわ。わたくしが奇跡を起こす瞬間がやってきますわ!!!」
アスナロ市
とある場所でその”影”は蠢いていた・・・
「や、やめてくれ!!!俺たちは・・・」
『お前は罪もない人を傷つけた。だから、ここで制裁する!!!』
アスナロ市の廃棄された開発地区に居た世間では”不良”と呼ばれる集団達に容赦なく拳を叩きつけていたのは、甲殻類を模した鎧を付けた影であった。
足元には徹底的に痛めつけられた不良達が横たわっており、甲殻類の戦士はその不良目掛けて勢い良く拳を振るったのだった・・・
『俺の街を汚す奴らめ・・・お前達が居るから不幸になる人が出てくるんだ・・・』
”彼”はあの日から授かった”力”でこの”アスナロ市”を守ると誓ったあの日から・・・
彼は、”力”・・・”鋼殻装甲”を振るう為に様々な場所へと足を運び戦った・・・
ホラー・・・魔女・・・汚職警官・・・議員・・・半ぐれ・・・不良等、怪異だけではなく人にすら手を上げたのだった・・・
全ては、弱い人を護り自分の生まれた街を”守る”為に必要な事だったのだから・・・・・・
そして彼は”正義の味方”として、アスナロ市を徘徊し始めた・・・・・・
不意に新聞記事が足元に落ちてきた。それは、”見滝原中学校での生徒の突然死”を報じるものだった。
『・・・なんだ、だらしない。またいじめか・・・学校は何をやっているんだ』
彼は最近になって報じられる陰惨な事件に憤りを感じ、ある決意をする・・・・
『そうだ・・・見滝原へ行こう。一人の生徒を見捨てたことを償わせるんだ』
鎧を解除して、その足で彼は”見滝原”へ向かうべくアスナロ市の中央駅へと向かう。
足元に捨てられた記事が意志のある生き物のように動き出し、廃墟の物陰に潜んでいた香蘭の手の中に落ちる。
「正義の味方さぁ~~ん。見滝原で思いっきり暴れてくださいね」
香蘭は、見滝原に居る志筑仁美へ個人的にLINEよりメッセージを送り、数分経たぬうちに”既読”と表示された・・・・・・
「順調に馴染んできてるわ。この調子なら、鋼殻装甲は”最終形態”まで馴染むか・・・面白いデータが取れそうね。仁美ちゃん、正義の味方をちゃんと使ってあげてね」
志筑仁美は、香蘭からの連絡に気をよくしたのか表情が和らいでいた。
「香蘭さんには、色々と良くしていただけて感謝していますわ」
今回の件で彼女に色々と援助をしてもらっており、戦力としての”正義の味方”・・・
「仁美ちゃん。正義の味方は正直不安だけど・・・それを聞いて安心したよ」
人型インキュベーター カヲルはテーブルの上に置かれている”奇怪なアクセサリー”に視線を向けた。
「香蘭さん曰く・・・少し落ち着きがないのですが、これで制御可能と話を聞いていますわ」
「仁美ちゃん、僕が紹介しておいてなんだけど・・・香蘭は善意で助けてくれるわけじゃなさそうだよね」
カヲルは、香蘭の今回の行動は単に自分の作った”魔導具”で実験をしたかったのではと考えた。
実際に”鋼殻装甲”以外にも、志筑仁美に渡されたモノがいくつか存在していた。
「・・・人間なんてそんなものですわ。何か見返りを持って行動するんですもの・・・」
仁美は、何かを悟ったかのようにある小瓶を手に取った・・・
「他はともかく・・・その秘薬だけはまともだよね・・・」
「そうですわ・・・わたくしを探している美樹さやかの目をごまかす為にも姿を変えなければなりません」
秘薬を口に含み、志筑仁美の顔が変化する。彼女の顔は、別人のモノとなった・・・・・・
あとがき
仁美サイドのお話・・・レギュラーが略というか出ていない話・・・・・・
魔戒法師 香蘭 作成の”生体型(寄生型)魔導具 鋼殻装甲”
魔獣装甲とは違い、男女が使え、さらには解除ができる鎧。
特別な訓練なしで使える鎧ですが、魔導具が寄生した人間、使用者を操る代物であり、魔導具が都合の良い様に使用者の肉体と精神を作り変えてしまう様子は”毒”に似ています・・・
ホラーも倒せる力を得ることが出来ますが代償もまた存在します。
”彼”は自身の正義の赴くままにその”力”を振るい、その対象は正義にそぐわない者達を容赦なく制裁しています。自身に意見しようものならば、誰にでも容赦しません。
”彼”は自身の”正義”に誓ってと意識していますが、”魔獣装甲”により精神が変質していることに気が付いていません・・・・・・
彼の”正義”はこれよりもっと深く掘り下げるつもりですが、どうなるのかは、見滝原にて・・・・・・
彼が知らない事実”鋼殻装甲”を制御、操作する為の”魔導具”の存在・・・
彼はともかく、そんなモノを渡した香蘭は相当性格がアレです(汗)
仁美は、いよいよ後戻りのできない”計画”を実行に移します。