「ただいま…。」
一応、止血はできたのだが血を失いすぎてフラフラする。
「おかえりなさいなので…す!?」
私のあまりの姿に卒倒する電。
「え?ちょっ!!どうしよう!?」
そんな…確かにホラーみたいな絵面だけどふつう卒倒する?提督の姿に驚いて卒倒する電ちゃんは君が初めてだよ多分。
「金剛!どうしよう!?」
「取り敢えず提督は私たちと一緒に入渠デース!!」
いやいやそっちじゃなくって今右手に抱えてるこの娘のことだよ!
「霧島、電ちゃんを頼むね~。」
「はい、おねえさま!」
私は提督のお世話ね~。
「…!?」
お、お姫様だっこ!?
「提督ぅ~!もう私はこの上なく幸せデース!!」
「ヒエ~!わ、私は!?」
「皆で一緒にお風呂にドボーンでーす!!」
走り出す金剛。速い、速すぎる!正直いってめちゃ怖い。ちょっ!?階段は跳ばないで!!
「榛名はこっちを持つでーす。私はこっちを持ちます。比叡は止血のための布を外してください。」
息ぴったりの動きととんでもない勢いで脱がされた。
そして龍壤、私の胸など見ても仕方ないぞ?
そして今気付いた。こんな怪我してるのに高速修復材なんて使って大丈夫なのか。
まぁ、ダメでも数日間寝込むだけだけどね(経験あり)。
「「「「はい、ドボーン!!!」」」」
さすが息ぴったりきれいにハモった。
「提督ぅ~!やっぱり可愛いでーす!!」
まったく…。こんな老朽艦に何を言ってるんだか。
金剛達の方がよっぽど可愛いわ。
「んもぅ、照れちゃいます~!
でも、提督が老朽艦だったら提督に敗けた武蔵はなんなのね~?っていうか提督はまだまだ現役行けちゃいまーす!!!」
「え?声に出てた?」
うんうんとうなずく金剛四姉妹&RJ
「おもいっきり出てました~。」
ヤバい恥ずかしい。
まぁ、教え子にお姫様だっこされてから膝に乗せられて湯槽に浸かってる状態で言うのもあれだけど…。私が足引っ張ったからこうなっているんだよね。
まぁ、現役なんて無理だよ。
「それと金剛、背中に当たってるんだけど…。」
「当ててるので~す!比叡も抱っこしたいですか?」
「はい、お姉様!!」
「榛名もやりたいです!!」
「私も!!」
残念ながら私の教え子の方が私よりも大きい(何がとは言わない)。そして強く、美しい。あの戦争でも戦艦の中ではもっとも活躍したと言うではないか。長門や大和といった大鑑巨砲主義の塊の新型と速さにものを言わせた明治艦の一員金剛の戦果は比べるまでもないらしいし…。
「金剛四姉妹は私の…私たちの誇りですよ。」
「私たちにとっては敷島四姉妹が誇りでーす!!」