「ふぇ?」
目が覚めたら湯槽の中で龍田さんの膝の上にいた。
タオル一枚で…。
「あら、起きたの。傷は大丈夫かしら?」
「はい。」
あれからどうなったのだろうか。最後に見えたのは鳳翔さんの慌てている顔。まぁ、腕の中にいる子から血が吹き出るなんてことがあったら誰でもそうなります。
「あれからどうなったのですか?」
「両親そろって何て言うか黒い煙みたいなものになって消えてっちゃったわ。残っていたらあの手を落としてやりたいわ~。あ、ちなみにあれから3日経ってるわ。」
「他の方々は?」
「提督以外みんな無事よ。私は内臓が破裂してとんでもないことになったからいったん入院して、今ここで入渠中ってわけ。」
みんな無事ならよかっ…ん?
「て、提督は!?」
「うーん。単純にいえば超絶ご立腹。ハイパーご機嫌ななめなのよ。あまりにも怖くって天龍ちゃんが逃げ出しちゃうぐらい怒ってる感じよ…。」
背中の傷をなぞりながら龍田さんが言う。
「…そんなに?」
「えぇ。まぁ、私も怒っているんだけどねぇ?」
溢れ出る殺気に背筋が凍る。
「龍田、殺気をおさめろ。友鶴が怖がってるだろ!」
「ごめんなさい天龍ちゃん。つい、感情的になっちゃった。」
「あと、俺は逃げ出してなんかねぇからな!あれはただの戦術的撤退だからな!!」
たいして変わらないかと思うのですが…。
「そうかしらぁ?〝やべぇ、提督めっちゃ怖かった。〟って言ってた気がするのだけど?」
「げっ聞いてたのかよ!」
その発言は墓穴だと思うのですが…。
「え?はったりだけど?」
でしょうね。
「んな!?だ、誰にも言うなよ!」
真っ赤になって言う天龍さん。
「フフフ、天龍ちゃんったら真っ赤になっちゃって可愛い~。」
「はーい(笑)。」
「ようやく笑ってくれた~天龍ちゃんのおかげね。ありがとう。」
「オレを笑いのために使うな!!」
「「善処しま~す。」」
「ところで何で天龍さんが入渠しに来たんですか?」
「いや、そのあれだ…何て言うかその…色々あったんだ!」
「多分だけど、提督のお部屋から飛び出して行ったら曲がり角でちょうど電ちゃんが転んでそのダイビングヘッドが鳩尾にクリーンヒットして損傷ってとこじゃないかしら?」
何でそんなに具体的に…。
「…何で龍田がしってんだよ!エスパーかよ!!」
あってるのですか!?
「軽巡洋艦(女)の勘よ?」
え?軽巡洋艦ってそんなに勘が鋭いの?
「友鶴!真に受けるな!!いくら世界水準越えでもそんな能力はない!!!」
「ちなみに今日の天龍ちゃんの下着の色は「友鶴!後で一緒に近接戦の練習しような!!」…。」
「の、のぼせちゃいましたぁ。そろそろ出ませんか?」
「下着は…「やめろー!!!」」
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