「お見舞いなのです!」
「お見舞いに来たわ!」
ドアが開いて瓜二つの少女が二人入ってきた。
雷電コンビである。
可愛いことに雷ちゃんがドクターの電ちゃんがナースのコスプレをしている。何故か微笑ましい。
しかし、雷ちゃんの手には巨大なレジ袋。
この展開は…まさか!!
「友鶴ちゃ~ん!」
走り寄って来る電。
ちょっ、え?
「はわわわわっ」
衝撃。
「ゴハァ!?」
何でこの娘はこんなにも勢いよく転ぶのだろう?
正直に言って滅茶苦茶痛い。
怪我人にダイブしちゃダメだよ…。
は!
電ちゃんに気を取られていたらその間に雷ちゃんがレジ袋の中身を出した。
大きめの袋に大きく<ぱんぱかぱーんつ>という文字。
何でオムツなんですか。
というかどこで買ったのそれ?
「電、友鶴ちゃんを抑えてて。」
「了解なのです。」
え?
ちょっと待って!!!
コンコン、ガラッ
ん?
「吹雪です、入ります。」
神様~!!
「吹雪ちゃん、今すぐにこの二人止めてぇ!!!」
「え?あ、うん。」
吹雪による武力介入によって何とか助かった私だが、
脱がされかけたズボンのために残酷な現実を見せられるはめになった。
そう、私は既にオムツだったのである。
この年でオムツって…。
恥ずかしい。恥ずかしすぎて表を歩けません。
「うぅ…お嫁に行けない…。」
「大丈夫。私がいるじゃない!!」
いやいや大丈夫じゃないでしょ。
「大丈夫なのです。」
「その外見ならねぇ~。」
これでも元高校一年生だったのに…。
現在の身体の大きさは小学生だ。
手足が現在寸足らずなので余計に小さく見えるらしい。
「昏睡状態の時もオムツやってあげてたんだから。
もっと私に頼っていいのよ?」
帰ってショックです。
恥ずかしすぎて顔が盛大に火を吹いています。
「そういえば、提督ってどうなったの?」
「査問を受けてから新型の戦艦の練度上げのための演習に付き合わされたみたい。」
「司令官、ぐったりだったのです。」
新型の戦艦…。
大方、大和型戦艦だろうな。
そりゃあ、敷島型戦艦が相手をするのは無茶だし、
そもそも相手にならない。
逆にぐったりしない方がおかしいと思うよ?
「でも、勝ったらしいのです!!」
!?
「え?」
「だから、勝ったらしいのです!!」
!?!?
「ウソでしょ!?ありえないって!!」
いくら提督でもあの大和型に勝つなんてありえない。
いや、勝ってはいけない。
「夕張さん達が泣いていたのです。」
そら泣くよ。
46㎝砲なんてもんを持った最新鋭の艦がおんぼろ艦に敗けるなんて…。
彼女は、そんな事は予想できなかったはず。
更に、彼女からしてみれば新兵器を超旧兵器が倒すなんてことあってはならないのだ。
まったく、あの提督は何をしたんだ?
結局。オムツははかされた…。