緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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第91弾 闇の中の目線

別動隊の理子がさり、俺達は2階に自分達を部屋をあてがわれた。

 

「すみませんねぇ。この館の伝統といいますかルールで、ハウスキーパーさんは男女共に制服を着ることになってるんです。むかし、仕立てられた制服がそれぞれの部屋にあってサイズもいろいろありますから、選んで着てくださいね。仕事については前のハウスキーパーさんたちが簡単な資料を台所に置いておきましたから……それを読んで適当にやっちゃってください」

 

あは、と好感度の高い笑顔で小鳴が言った。

 

「で、申し訳ないのですが私は研究で多忙でして……地下の研究室にこもり気味の生活をしてるんです。ですから、みなさんと遊んだりする時間はあまり取れないんです。ほんと、すみませんねぇ」

 

別にそこまで謝らなくてもな……自分の家なんだから

 

「ヒマな時はそうですねぇー……あ、そこの遊戯室にビリヤード台があるんですよ。それで遊んでていいですよ。誰も使ってないからラシャもほとんど新品なんです。それじゃあ早速ですが、失礼します。夕食の時間になったら教えてくださいね」

 

そう言いながら彼は地下の研究室にとじ込もってしまった。

 

「そんじゃま、働くか」

 

「そ、そうね」

 

「はい、行きましょう」

 

念のため女の言葉月島優になりきって俺たちはそれぞれの自室に入る。

 

クローゼットを開くと執事服とメイド服が並んでる。

とりあえず、いっぱいある中から古めかしいデザインの露出が少ないメイド服を取り出す。

胸が強調されたの着たらばれるからな。

胸はCカップだがこいつは、C研の秘密兵器、シリコンで出来た胸だ。

さわり心地も本物に似てるらしいが試す気にはならんな。

素早く着替えて外に出るがキンジもアリアもまだか……

 

「アリア、着替えましたか?」

 

コンコンとノックしてからドアを開いた瞬間、くるくる回っていたアリアと目が合う。

赤面モードを発動させて

 

「か、かわいいな」

女性モードがとけて俺は言う。

いや、アリアお前、それは反則的だろう……

 

まず、レースとフリルを重ねたカチューシャは、手前がフリルで奥がレース。二段構造になった豪華なもの。

黒いワンピースの胸元は俺のと違いざっくり開かれており、そこには何段重ねにもなった純白のフリルが露出している。あれはブラウスの代わりにフリルだけでできたチューブトップを着ているんだろうな。

さらに、エプロン。アリアの細い腰からミニスカートの前面上部までは白いカクテルエプロンで短く覆われている。対照的にバックの帯は長く、オシリの上で大きく蝶々結びされている。いいコントラストだ。

短いスカートをもって中からふわっと広げる4段、いや5段階層の白いペチコート。幾重にも重なった布のひだひだをカーネーションのヨウニ咲かせている。

ストレートでありながらおぼろげに女の子っぽい曲線を感じさせるアリアの脚の付け根を演出するのは、ドロワーズ先のペチコートとの合わせ技により、スカート内の布量は完全にメーターを振り切り爆発寸前だ。

素材は質の高いベルベット、シルク、そして明らかに職人作りの精緻なレース布で作られていた。

長らく語ったがアリアの容姿と合わせて殺人的にかわいいのだ。

だが、その顔は真っ赤でずんずんと怒りの表情で向かってくる。

 

「ま、待ってアリア。これは素直に……あぅ」「あ、いや、呼んでも反応が無かったかおうっ」

 

いつの間にか来ていたキンジと俺を飛び蹴りで沈める。

床に倒れた俺たちはをアリアは手を腰に当てて

 

「で?ご用件は何ですかご主人さま?」

 

な、なんで怒るんだ?かわいいって言っただけなのに……なぜだ……

怒りが頂点に達したのか震える声は冷静だ。

 

「お、おちついてアリア!話し合いましょう」

 

「そ、そうだアリア!優の言う通りだ!」

 

俺とキンジは必死に命乞いをするがアリアはにこりと微笑んで

 

「次、のぞいたら―脳天風穴地獄!」

 

ダンとアリアは飛び上がるとひじを俺とキンジの腹に叩き落とした。

ぐふ……また……気絶かよ……

意識を失い30分後に思ったのは迂闊に女の子にかわいいというのはまずいのかもしれないという教訓だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、時刻は夜22時だ。

散々な1日だったが仕事は大体覚えた。

というか3人も実際はいらないのでいろいろと地下室以外を見回らせてもらった。

俺の得意技は戦闘狂モードの空間認識能力。

昔、師匠にも言われたがこいつだけは一流の上をいく才能が俺にはあるんだそうだ。

まあ、それは置いといて、バラの垣の庭を歩きながら屋敷を見回す。

本当に化物でも出てきそうだな……

遠くから犬の遠吠えが聞こえてきた。

そろそろ戻るか……

屋敷に足を向けたその時

 

「……」

 

俺は振り返った。

何か得体の知れない視線を感じた気がしたのだ。

スカートの中のガバメントに意識を向けながら視線を感じた方を見る。

 

「誰かいるんですか?」

返事はない。

気のせいか?

警戒しつつも屋敷の自分の部屋に向かう。

部屋が見えた時、丁度アリアの部屋が開いた。

 

「あ、優でかけてたの?」

 

もうすぐ寝るためかメイド服を脱ぎ、ネグリジェ姿のアリアだった。

 

「ええ、探検してたの」

 

にこりと女性スマイルを浮かべる。

アリアはため息をつきながら

 

「本当にあんたそうしてると女の子にしか見えないわね」

 

「アリア」

 

俺はにこりと微笑む

「な、何よ」

 

俺の発する怒気にアリアは引く

 

「私、顔のこと言われるの嫌いなの。二度と言わないでね」

 

「わ、わかったわよ。そ、それよりそのむ、む……胸なんだけどどうなってるの?」

 

「これ?」

 

なんかたまらなくなってきたので

 

「アリア、部屋に入りましょう」

 

中で説明しよう男言葉に戻してな

 

「し、深夜の部屋におと……あ、あんたを入れられるわけないでしょ!」

 

なぜか顔を赤くしたアリアが言う。

 

「じゃあ、私の部屋にくる?」

 

「お、同じことよ!、あたしはもう寝るわ」

 

そういいながらアリアは自室に戻ってしまう。

なんなんだ?

まあ、もう精神的に限界だ。

部屋に戻った俺はベッドに横になると目を閉じるのだった。

ああ、眠い


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