緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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しばらくは原作にないオリジナル章です


第55弾 護衛の始まり

「・・・」

 

「・・・」

 

 

アリアと俺が沈黙してしまったのでキンジが口を開く。

 

「それはそうと、アリア、いい加減にイ ウーとやらのこと教えてくれ。 お前、俺はイ ウーのこと聞くとはぐらかすのはなんでだ? チームを組んでるんだから俺だけのけものはないだろ?」

 

いや、キンジ俺もイ ウーの全貌は掴んじゃいない。

知ってることはわずかだ。

 

「チームだから教えられないわ」

 

「なんだよそれ?」

 

「聞いたらあんた消されるわよ」

 

「殺されるって意味か?」

 

「それですまない。 戸籍、住民登録、レンタルショップの会員登録までありとあらゆるあんたの痕跡が消える。 この国に存在しなかったことになる」

 

「なんだって!」

 

「イ ウーの情報はイギリスでは王国A機密、日本でも特I級国家機密だわ。下手に知って公安0課や武装検事に追われたくないでしょ?」

 

公安0課と武装検事ねぇ・・・

あの沖田が所属する殺しをしても罪に問われない最強の戦闘集団

その最強の名は伊達ではない。

俺は公安0の沖田に過去半殺しにされているし、正直な所、本気で戦っても未だに沖田に勝てる気がしない。

公安0の人間には何人かあったが奴らは真正の化け物集団だ。

「そんなことよりもね優」

 

ん?

 

「あんたどういうつもりよ。 理子をクエストに誘うなんて」

 

ああ、まあホームズ家とリュパン家は対立してきたらな怪盗と探偵としてな・・・

 

「別にいいだろ? 一緒に行動すれば監視にもなるし、理子の能力や戦闘能力はお前もよく知ってるだろ?」

 

「それは・・・」

 

その点は認めているのかアリアが言い返さない。

よしと思った週瞬間、アリアが犬歯を向く

 

「リュパン家は代々世界からよりすぐった少数精鋭のパーティーを組むわ! あんたたちもあたしから取り上げてパーティーにいれよう言って気にちがいなんだから! そんなの絶対に許さないんだから!」

 

泥棒パーティーか・・・

それはそれで楽しそうな人生だが・・・

 

「あんた達はあたしだけの奴隷なの! だから、ほかの人に仕えちゃダメなんだからね! そこんとこちゃんとわきまえときなさいよ!いい!」

 

「大体キンジといい優といい。 理子に騙されるのはあれ1回きりにしときなさいよ! 裏切ったら人間レンコンにしてやるからね!」

 

こ、怖そうだな

 

「大体あんたたちは結構たらしなんだから優はレキとデートしたり、キンジは白雪といちゃいちゃと・・・」

 

ん? レキとデートなんてしてないぞ? 遊びにはいったが・・・

 

「そうですよ。 椎名先輩いって結構もてますよね」

 

もてる? 何ってんだ?

 

「し、白雪にキスして・・・あ、あたしにもしたくせに・・・」

 

がるるとライオンの威嚇のようになってきたのでしょんべんと席を立つキンジを見て俺はコンビニでジュース買ってくるとその場を離脱するのだった。

だって、あのままじゃ風穴だろ・・・

コンビニで雑誌を読みながら俺はひとつの雑誌を手にとった。

旅行の雑誌だ。

場所は神戸。

そう、今回依頼の主がいる場所だ。

兵庫武偵高に依頼がいかないとなるとワケありだろうな・・・

今晩にも荷造りだな・・・

雑誌を閉じながら俺は思うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神戸市謀区某所

 

「お姉ちゃん。 東京の武偵高の護衛の人たち明日くるんだって。 さっき連絡あったよ」

 

暗い部屋の中で少女はぎゅっとくまのぬいぐるみを抱きながら

 

「そう・・・」

 

「迎えに行ってみる? 神戸空港にくるみたいだから・・・」

 

「千夏・・・私たちは狙われるのよ。護衛の人に迷惑はかけられないわ」

 

「うん・・・」

 

そういうと妹は部屋に入り少女のベッドの中に入る。

 

「千夏?」

 

「お姉ちゃん・・・今日は一緒に寝ていい?」

 

闇の中で少女は笑を作りながら

 

「うん、一緒にねよう」

 

「うん♫」

 

2人の姉妹は互いを離すまいとパジャマを握り締めながら闇の恐怖に上がらっていく。

 

「お姉ちゃん・・・」

 

「ん?」

 

「前の生活に戻りたいよ・・・こんな怖い生活はもうやだ・・・」

 

涙を流す妹の頭を撫でながら少女は微笑んだ。

 

「大丈夫よ。 千夏、私があなたを守るから・・・」

 


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