緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

50 / 261
第49弾デュランダル事件護衛終了

俺がローズマリーと戦っていた時、キンジ達はデュランダルに目標を絞っていたらしい。

俺が見たときは、もう終の時だった。

ジャンヌの首筋にベレッタを突きつけるキンジの姿。

 

「だが、私は武偵ではないぞ?」

 

そう、ジャンヌが言った。

終わりだよジャンヌなぜなら・・・

 

「キンちゃんに手をだすなぁ!」

 

白雪が飛び込む。

 

「緋緋星伽神!」

 

その炎の一撃はデュランダルを通過し、大爆発を起こすような音とともに凍りついた天井をガラスのようにくだいてしまう。

がらがらと降ってくるガレキの下でジャンヌは断ち切れたれたデュランダルを見て呆然としている。

 

「デュランダル!」

 

そんなジャンヌの右手にアリアが手錠をかける。

ステルス用の銀の手錠だ。

 

「うっ・・・」

 

「逮捕よ!」

 

アリアは肉食獣のように飛びかかると左手首にも手錠を付けてしまう。

やれやれ・・・今回もしんどい戦いだった・・・

泣きじゃくりながらキンジに泣きつく白雪を見ながら俺は破壊されたエレベーターホールを見る。

ローズマリーは逃げたようだな・・・

隠れていたらしいマリが出てくるのを横目に俺はため息を履いた。

 

「もう、勝手に俺の前から居なくなるんじゃないぞ白雪」

 

そんなことを言うキンジの言葉を聴きながら俺は傷口が開いたらしい右手を見ながら

ああ、あと任したキンジ、アリア・・・俺寝るな。

意識を手放すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、お兄さん。 今回も大活躍ですねぇ」

 

「うるさい・・・」

 

前にいるアリスに手当を受けながら俺はため息を付く。

ここは武偵病院。

アンビュラスの生徒のアリスに手当をしてもらいつつアドシアートの閉会式のアルカタは手の具合から参加禁止と言い渡されてしまった。

まあ、この手でキーボードは触れないよな。

すまんみんな・・・

 

 

 

 

治療が終わった俺は打ち上げをするというアリアの言葉に従い、学園島唯一のファミレスロキシーに集まっていた。

デュランダルを捕まえたのでかなえさんの刑期が短縮になったアリアは今日は私のおごりよと言ってくれたのでステーキセットとハンバーグセットを頼む。

キンジも一番高いステーキセット食ってるしな。

 

「ありがとうございます。 神崎先輩!」

 

マリはチョコパフェとシーザーサラダである。

小食だなと言ったらデリカシーがないです先輩と言われてしまった。

なんでだろう?

 

料理を待っていると白雪とアリアが何かそわそわしている。

お互いに何かを言おうとしてやめているのだ。

 

「「あ、あの」ね」

 

白雪とアリアの声がハモる。

 

「あ、アリアが先でいいよ」

 

「あ、あんたが先に言いなさいよ」

 

「外すか?」

 

キンジがしらゆきに言うと白雪は首を横に降る。

 

「キンちゃん達にも聞いておいて欲しいの・・・私、アリアにどうしても言っておかないといけないことがあるから」

 

ん?なんだろう?

 

「あの、この間キンちゃんが風邪を引いていたとき私嘘ついていました」

 

「ウソ?」

 

「うん、あの時キンちゃんが飲んだ薬私じゃないの。 あれは、アリアが買ってきたものなんでしょ?」

 

「アリアだったのか・・・」

 

キンジが目を丸くしていう。

 

「キンジが風邪ひいた日に行ってきたんだよ」

 

俺が細くするとアリアは白雪とキンジをちらちらみながら

 

「な、なーんだ。 そんなこと?」

 

両手を頭に載せて後ろに体重をかける。

 

「話があるって言うからもっと大変な話だと思って損したわ」

 

「いやな女だよね私。 でも、嫌な女でいたくなかったから・・・ごめんなさい」

 

頭を下げた白雪の顎をアリアは持つと姿勢を元に戻させた。

 

「別に気にしてないからいいわよ。 はい、この話は終了。 今度はあたしの番ね」

 

「う、うん」

 

どうやらこの2人前もって話があるって前置きしてたみたいだな

 

「ぉほん」

 

アリアは咳払いすると姿勢をただし

 

「白雪、あんたもあたしの奴隷になりなさい」

 

白雪、俺達ボックス席の男子数人が固まる。

こっみんな!

ってあいつ村上!

おのれしいなああとか言ってやがる。

 

「ありがとうアリア」

 

おい! その流れでありがとうはおかしくないか白雪さん!

 

「デュランダルを逮捕出来たのは3割はあんたのおかげよ。4割はあたし。 2割はレキで0.5はマリ」

 

俺たちは0.25ですか・・・

 

「私分かったのあの、ジャンヌやローズマリー、私たちが1人1人ならきっと負けてた4人がかりでやっと勝てた。 それは認めるわ」

 

あの、アリアさん・・・その4人にキンジと俺は入ってますよね?

 

「あたしたちの勝因は力を合わせたことよ。 今までの敵はあたしは自分と自分の力を引き出すチームがいればいいと思ってた。 でも3人じゃどうしようもない相手もいるわ。 つまり、私のパーティーに特技をもった仲間が増えるのはいいことなの。 特に白雪みたいにあたしにない力を持ってる仲間はね」

 

雨降って地固まるってやつだな。

あれほどいがみ合ってたアリアと白雪がねぇ・・・

奴隷って・・・でもきんちゃんの奴隷ならとかぶつぶついっている白雪を見る限り前途多難だがなキンジ

 

「というわけで契約は満了したけどあんたもこれからはキンジと一緒に行動すること! 朝から晩までチームで行動してチームワークを作るのよ。 はい、これキンジの部屋の鍵。

今後自由に入ってよし」

 

「おおおおおい!」

 

キンジが悲鳴をあげてボックス席から転げ落ちる。

白雪は偽造カードキーを光速で胸のポケットにいれてしまった。

 

「だめだだめだだめだ! そもそもあそこはだんしりょ・・・」

 

「奴隷1号! 文句あんの!」

 

「神崎先輩! 私も奴隷になります! 鍵ください!」

 

「おいこら!」

 

バンとテーブルを叩いて俺も立ち上がる。

 

「はい」

 

絶対用意してたんだろう。

偽造カードキーをアリアがマリにも渡す。

フフフ、椎名先輩の部屋にいつでも入れますとニコニコしているまり

 

「奴隷2号も何か言うの?」

 

「「俺たちの話も検討してくれ!」」

 

アリアがガバメントを抜く。

ちょうど、そこにウェイトレスさんが料理を運んできた。

 

ステーキセットやミネラルウォーター等、そしてももまん丼

一体なんだそのメニューは

 

「はい、奴隷3号4号の誕生にかんぱあああい!」

 

「かんぱい! 嬉しい! 嬉しいよ! 合鍵、愛の証だよ」

 

「これから毎日行きますね椎名先輩!」

 

女3人でかんぱいするのを見て俺とキンジはやけくそ気味にかんぱいに付き合うのだった。

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。