緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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1週間に1話投稿守れてるなんて奇跡です


第256弾山洞紅葉

さてどうしたものか・・・

流石にさっきの場所で立ち話をするのも何なので近くのファミレスに移動したのだが

 

「それで山洞...」

 

「紅葉でいいわ。秋葉は名前で呼んでるんでしょ?」

 

まあ、確かにそうだな

 

「じゃあ紅葉。さっき件と暁家の件だが改めて礼を言う。ありがとう」

 

「それについては希さんに言って。暁家での救援は希さんが自分が突入することが制約上できないから私を呼んでいたの」

 

そういうことか・・・姉さんは屋敷の中でも戦える戦力を俺の潰された周り以外から呼んでいたんだな。あれ?でも、近衛ってことは椎名の家の援軍も封じられてたはずだが・・・

そういや、秋葉も無理やりついてきていたし・・・

 

「俺の近衛って言ったな。紅葉は椎名の家の近衛所属なのか?」

 

「答えはNO。私はあんな集団に所属していないし所属する気もない」

 

ん?なんかよくわからないこと言ってるぞこいつ。秋葉に代わり近衛ってことは当然所属は近衛のはずだが・・・

 

「じゃあ俺の近衛ってのは?」

 

「私は私の意志であなたの近衛になりたいそれだけよ」

 

「よくわからないんだが・・・」

 

「分からなくていいの。今はね」

 

話す気はないってことか?一応秋葉にお前俺の近衛やめるの?と実家で暁家の件で呼び出されている秋葉にラインを送ってきたが速攻で

『何の話ですか?』

と帰ってきた。

その後のやり取りから俺の近衛を解任されたわけではなさそうなのだが・・・

紅葉のことも送るべきか迷ったが今は黙っておこう。

 

「要は勝手に自称俺の近衛ってことか?」

 

「じ、自称?人をかわいそうな子みたいな風に言わないでくれる?あなたの近衛になるのは希さんが認めてくれたのよ」

 

あ、あのバカ姉!今度は何企んでる!

スマホでバカ姉をに電話すると珍しくすぐに姉さんが出た。

 

「おい!どういうことだ!紅葉の件だぞ!」

 

怒りに任せているが公共の場なので少し声を抑えて言うと

 

「おー、紅葉と会ったのか?」

 

「というより目の前にいる!しかも姉さんに命じられて俺の近衛だって言ってる!」

 

「そりゃ私が認めたからな。秋葉とW近衛だ。両手に花だな」

 

「いや、近衛の決定権は姉さんにないだろ?」

 

あくまで椎名の家に決定権があるはずだが・・・

 

「紅葉が言ってないなら私が言うことじゃないな」

 

「それはどういう・・・」

 

「優希。紅葉のことを信じてやれ。そして、救ってやれ」

 

救う?信じる?何を言ってるんだ?

そんなまじめな声で?

 

「ま!この前助けてやったんだから紅葉を近衛にするぐらいいいだろ。ちなみに当主代理には話は通してある」

 

母さんも承知ってことか・・・

前回の信冬の件でも椎名の家は姉さんに借りができた格好になるもんな・・・

一応姉さんは椎名の血筋だがもはや、娘として接触することも母さんはできないんだろうな。

 

「じゃーな!」

 

「あ!ちょっ!」

 

電話が切られたので慌ててかけなおすが電源を切ったようだあの野郎!

 

「話は終わった?」

 

にこりと紅葉が笑って言った。

 

「ああ、分かったよ。姉さんと母さんが認めてるなら問題はないんだろう。でも、兄さんってなんだ?それだけは聞かせてもらうぞ」

 

秋葉の妹で俺が紅葉の兄ってことは秋葉も妹ということになるなんてややこしいことはごめんだ

 

「私の師匠は希さん。兄さんの師匠も希さんって言ったらわかるかしら?」

 

ああ、そうかそういう意味か・・・

 

「つまり、紅葉は妹弟子ってことで妹なのか?」

 

「そう♪兄さんは兄弟子だから兄さん」

 

なるほど、少し繋がったぞ。紅葉が椎名の剣術を使っていた理由は姉さんだ。

姉さんが紅葉に剣を教えたんだろう

 

「私はずっとではないけど希さんに戦い方を教わっていたの。昔の兄さんみたいにね」

 

「ああ・・・」

 

姉さんは自身の戦闘は破天荒が目立つが実際細かい技も多数持っているのだ。

必要がないから使わないが当然、椎名の剣術も使える。

そして、人の潜在能力を引き出す修行のつけ方がすごくうまいのだ。

俺が子供の頃あれだけ戦えるようになっていたのは姉さんの影響も大きい

それを総合するなら紅葉はかなり強いと見るべきだろう

 

「話は分かった。お前が妹という理由もな」

 

「そう?じゃあ」

 

「だが、兄さんはやめろ。というかやめてくれ」

 

「いいけどじゃあ、なんて呼べばいいの?」

 

あっさり引き下がったな。まあ、ありがたいが

 

「兄さんじゃなきゃなんでもいいけど」

 

「じゃあ優ちゃん」

 

「却下!」

 

「なんでもいいって言ったのに」

 

不満そうに頬が少し膨らむ紅葉だが認められるか!

 

「ちゃんはやめろ!」

 

「じゃあ優ポン?」

 

なんで疑問形なんだ

 

「却下だ!」

 

「優たん」

 

「却下!」

 

「優トン」

 

「却下!変な名前はやめろ!優でいい!」

 

「はーい、じゃあ優で」

 

ふう。どうもこいつは気の抜けない奴だ。

変な名前を付けられたら後で誰に何を言われるかわからんからな

 

「私が優の近衛やるのは?」

 

少し不安そうだな・・・

だが近衛が増えるって俺の心労が・・・

だが・・・

 

『紅葉のことを信じてやれ。救ってやれ』

 

姉さんは確かにそう言った。

それに秋葉の妹ということは・・・

 

「一つだけ聞かせてくれ。紅葉は俺の過去を知ってるな?葉月さんのことだ」

 

「知ってるわ。でも、心配しないで優。私あの女のこと大嫌いだったから」」

 

「あの女って葉月さんのことか?」

 

「私はあの女と秋葉を絶対に許さない。もしかして、あの女を殺してしまったことを悔いているの優?心配いらないわ。私は恨んでいないしむしろ感謝してるくらい」

 

深い闇を見た気がした。

山洞紅葉・・・こいつは、扱いを間違えればとんでもないことになりかねないぞ

理由は・・・今聞くのはまずい気がする

 

「そ、そうか。分かった」

 

「近衛にしてくれるの?」

 

とほほだな。

もしゲームならここで選択肢が現れそうだ。

そして、しないを選べばBADエンド確定

神様よ・・・恨むぜ

まあ、最も俺の返事は決まっているんだが

 

「実家が認めてるならいい。秋葉とWになるがな」

 

「あんな女いらないわ。私一人で十分」

 

「そういうな。秋葉を首にするなんて俺はしないからな。それが俺の出す条件だ」

 

「むぅ・・・分かった」

 

ふう、何とか話はまとまったな。

さて、後は・・・ん?電話か?誰だ?

スマホを取り出してみるとキンジから?

 

「もしもし?」

 

「優!今お前どこにいる!学園島か?」

 

緊迫したキンジの声。なんかあったな

 

「いや、今は秋葉原だが何があった?」

 

「アリア達がやられた」

 

え?

 

「おい!どういうことだ?」

 

「宣戦会議の時に見たあいつだ。ジ・サード。アリア、レキ、理子、ワトソン、ジャンヌ、白雪がフォースってやつにやられたんだ。全員連れていかれ生死不明になってる」

 

「!?」

 

思わず目の前の紅葉を睨むように見る。

紅葉は黙ってこちらを見ているだけだが・・・

 

「キンジ、ジ・サードならさっき俺の前にも現れたぜ。フォースとも戦った」

 

「何!」

 

「何とか撃退したがな。アリア達が連れ去らわれた場所わかるか?」

 

「行くのか?俺もいく!一度学園島に戻ってこい!」

 

「そんな暇はない!俺が1人で強襲する!キンジは援軍として後から来てくれ!場所を言ってくれ!」

 

「分かった...」

 

キンジから場所を聞くとここから遠くはない。

だが・・・

 

「紅葉、知ってたのか?」

 

「何を?」

 

「アリア達のことだ。ジ・サード達がアリア達を襲った」

 

「サードが誰かを襲う気なのは知ってたわ。でも、それが優のいうアリア達だったというのは知らなかったわ」

 

「本当だな?」

 

「本当よ」

 

目と目が会うが紅葉の眼はそれない。

少なくても嘘を言っているようには見えなかった。

 

「俺はいくぞ」

 

「仲間を助けに行くの?」

 

「そうだ!」

 

敵は2人とは限らない。そして、時間はないと見るべきだろう。

つまり、援軍を集めている時間はない!

最短で俺のついてきてくれるのは・・・

一瞬、アズマリアの顔が浮かんだが駄目だあいつを連れて行けば下手すれば東京が壊滅する。

Rランク同士の戦闘はそれだけ可能性がある。

姉さんは電源切ってるし

ならば・・・

 

『紅葉を信じてやれ、そして救ってやれ』

 

姉さんを信じるぞ

 

「紅葉!力を貸してくれ!仲間を助けに行く」

 

紅葉は意外そうな顔をしてから嬉しそうに

 

「分かったわ優!任せて」

 

俺に頼られたのがうれしいのか?

だが、なんにせよ今はみんなを助けないと

待ってろよジ・サード!フォース!俺の仲間を傷つけやがって絶対に許さねえ!

そして、必ず全員救い出す!

そう決意し俺は立ちあがった。

アリア達を助けに行くために

 




というわけでなんとか今週も更新しました!
ネット小説にありがちなのは短く短期間で短く投稿
そんなパターンになりつつありますがやはり、満足いく文量となると時間かかりますからね(笑)

というわけでまた来週!来週?いけるかな(笑)

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