緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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負けられない戦い。ついにロリバ…彼女が現れる!
お待たせしました


第248弾 絶望の光

いつだったか信冬は言ってたな。

幸村はいい子なんですよと

あいつにとって、こいつは・・・真田幸村は弟のような存在なのかもしれない。

緋刀の力を発動させ一気に間合いを詰める。

幸村は速度を見誤ったのか驚いたように動きが鈍る。

突進しながら

 

「緋龍零式陽炎」

 

巨大な殺気を相手にぶつけその殺気の死角に入りこむ椎名の剣術。

相手には一瞬、消えたように見える。

 

「くっ!」

 

林の名に恥じず幸村はそれを受け止めて見せるが攻撃は終わりじゃない。

 

「緋龍零式五月雨!」

 

五月雨は突きの連続技だ。

緋刀により7倍に増幅された身体能力から繰り出される突きはまさに暴風。

 

「おおおおお!」

 

気合いの声と共に五月雨を撃ちづづける。

幸村はそれをさばき切ろうとするがその顔には明らかな苦痛が宿っている。

いける!押し切れると思った。

こういった回避能力が高い相手に対する対処法は昔、学んでいる。

相手に回避できない範囲攻撃を仕掛けるか手数で圧倒するかだ。

範囲攻撃は緋光剣があるがあれを使えば幸村を殺してしまうかもしれない。

それは武偵としても信冬のためにもできない。

そして、おそらくだが幸村の林は完全じゃない

 

「うっ!」

 

五月雨の1刀が幸村を1度かする。

手ごたえと同時に数発が幸村の防弾服を叩く。

 

 

「うう・・・」

 

苦痛の声を上げながら幸村は背後に後退しようとするモーションを俺は見逃さない。

五月雨で1瞬引いた刀を別の技に切り替える。

 

「緋龍零式滅壊!」

 

シンプルにして破壊力がある。

緋刀の力で増幅した力で放った滅壊は幸村に確かに当たった。

後退しようとしたのが幸いしてか破壊力は落ちたが幸村ががくりと膝を地面につく。

手ごたえあり。今の攻撃で幸村の戦闘力はほぼなくなった。

 

「勝負ありだ」

 

紫電を幸村に向けて俺は言う。

戦って分かった。

確かに幸村は回避の能力はやずば抜けてるしカウンターも大したものだ。

だが・・・

 

「・・・経験の・・・差か」

 

膝をついたまま幸村は俺を苦しそうな顔で見上げる。

骨の数本は折れてるだろう

 

「ああ」

 

緋刀を使っておいてなんだが仮にあのまま、幸村と通常で戦っていても最終的に勝っていたのは俺だっただろう。

幸村は戦って分かったが戦闘経験が少ないようだ。

武田でどういう生活を送っていたかは分からないが戦闘の経験値は俺が圧倒的に上だ。

そこに差が出た。

緋刀で勝負を早めたのはこいつに怒りを感じたのもあるが他にも理由がある。

 

「昔、姉さんに教えてもらったんだよ。回避が得意な奴は手数で押せってな」

 

もっとも、姉さんは範囲攻撃の方が楽と言ってたがな。

 

「水月希・・・そうだ!お前の姉なら・・・信冬様を助けてくれる・・・頼むお前の姉に・・・」

 

「武田信武春を倒してくれって頼むのか?答えは無理だな。姉さんは気まぐれだから」

 

姉さんは気まぐれだ。

俺が頼んだところで動いてはくれまい。

 

「だが・・・それでは信冬様は・・・」

 

そんな泣きそうな顔で言うなよ

 

「心配するなって。信冬を地獄のような所に送る気はねえよ。まずは、信春ってばあちゃんと話をしてみたい」

 

言って分かる相手だといいが多分無理だろうなぁ

 

「話し合いは無駄だ。信春様は決めた事は決して覆さない」

 

「なら戦うだけだ」

 

「お前は話を聞いてなかったのか?確かにお前は強いが信春様には敵わない」

 

「かもな」

 

緋刀化状態を解いて紫電を見て俺は言った。

知り合いのほとんどに信春とは戦うなって言われてるんだ。

それでも

 

「だが、俺はそれでも信念は曲げねえ。怪物だろうがどこかに勝機は必ずある。だから協力しろよお前も」

 

にっと笑って手を差し伸べる。

 

「一緒に信冬を救おうぜ」

 

幸村は一瞬迷ったような表情を浮かべた。

だが

 

「・・・」

 

無言で手を伸ばしたその時だ。

 

「所詮その程度かい」

 

ぞわっと全身の毛が逆立つ感覚。

こ、この感じに覚えがあるぞ

 

「あ・・・」

 

幸村が伸ばした手を下ろす。

その視線の先を見るとそいつはいた。

沈みゆく太陽を背に歩いてくる黒い和服姿の少女。

化け物だ。

1目見ただけでも分かる。

あれは姉さん達の世界にいる壁の向こう側の存在だ。

黒い瞳をにっと笑った目で俺たちに向け

 

「椎名優希に負けたようだねぇ幸村。これで信冬の未来は決まったわけだ」

 

「っ!待ってください!今一度考えなおして・・・」

 

「私は約束を守れない男は嫌いだよ」

 

すっと少女が右手を前の出した瞬間、幸村がその場から吹き飛んだ。

なっ!何が起こった?

 

「幸村!」

 

周りを見渡すが幸村の姿はない。

海に落ちたのか?

だが、それなら痕跡が残らないとおかしい。

 

「幸村に何しやがったお前!」

 

「お前?」

 

スッと少女の目が細まる。

なんてプレッシャーだ。それだけで俺は紫電を前に構えてしまう。

 

「まあ、いいさ。察しはついているんだろう?私が誰か」

 

ああ、ここまでの流れで分かってる。

 

「武田信春」

 

汗が流れているには暑さのせいじゃないんだろうな・・・

くそ、思わず苦笑いしそうになるぜ

 

「何年振りか?前に会ったのは子供の頃だったねぇ」

 

「ああ」

 

そう、俺はこの信春と少しだけだが面識がある。

信冬の家にしばらく厄介になってた子供の頃に・・・

だが、こいつが武田信春?ばあさんじゃなくて子供じゃないか。

まあ、アリアも小学生みたいだし老化を止めるようなステルスがあっても不思議ではない。

 

「幸村は・・・殺したのか?」

 

「こだわるねぇ。殺してはいないよ。ただ、お前さんとの会話には邪魔だから本土に飛ばしただけさ。向こうで気絶してるよ」

 

クククと口元を緩めて信春が笑う。

傲慢不遜なその態度・・・姉さんのかぶる。

だがそうか、幸村は死んでない。

なら今はこの場を最大限に生かすことが大切だ。

 

「そりゃよかった。丁度あんたに話したいことが合ったんだ」

 

「椎名優希。奇遇だねえ私もあんたに話がある」

 

「話?」

 

「お前、信冬が欲しくないかい?」

 

何言ってるんだ・・・こいつは・・・だが

 

「欲しい?信冬はものじゃないぞ」

 

「建前は結構だよ。信冬は休戦が終わり次第連れ戻され暁のぼんくらの嫁になる。きっと奴隷のような地獄の日々が始まるんだろうねぇ」

 

ああかわいそうにと右手を少し上げながら少女は言う、

こいつ・・・

 

「もう話はついている。日本政府や表、裏の権力者達にお前たちに味方するものはいない。武田は約束は守る。休戦が終われば・・・分かるかね?」

 

3日の休戦は守るが休戦が終われば問答無用で力づくで連れて行くってことか・・・

俺の味方はアリア達だがあいつらは巻き込まないことに決めた。

仮に巻き込んだとしても・・・

俺と信冬だけで戦って勝つのは絶対に無理だ。

公安0も敵、武装検事も敵・・・よくて中立だ。

つまり詰み

 

「だから、チャンスをやろう椎名優希」

 

意地悪そうに笑うそいつの顔は嫌な予感しかしないが・・・

 

「もし、私に負けを認めさせたら信冬をお前にあげるよ」

 

「・・・」

 

その言葉の意味が分からないほど俺は馬鹿じゃない。

休戦が終われば武田は総力戦を仕掛けてくる。

そうなれば絶対に勝ち目はない。

 

「そう、これは最後のチャンスだよ椎名優希。私があんたの前に出る機会は」

 

これは・・・罠だ・・・

俺から信春に仕掛けさせ休戦を破らせ信冬を連れて帰る罠。

俺は休戦を盾に引いて姉さんに助けを求める。それ以外ない。

だが・・・果たしてそれがベストなのか・・・

ちがうよな

一瞬、目を閉じ再び開くと答えは出ている。

目はカメリア、髪は緋色。

緋刀、この力であいつを・・・信冬を守る!

 

「武田信春、休戦は終わりだ。信冬は俺がもらう!」

 

戦闘狂モードも入ってるな。あいつはものじゃねえが自由の身にして見せる!

 

「いいよ。椎名優希、休戦は終わりだ」

 

先手必勝!

緋刀化の爆発的な筋力で地面を蹴り間合いを詰めて上段から紫電で切りかかる。

 

「ふむ」

 

信春は大して驚いた顔もせず風林火山と書かれた扇子を紫電に当てる。

自然とトンとあてるように

同時に紫電が信春の体を外れ空を切る。

扇子で受け流した!?大した力を入れたようには見えなかったぞ!

 

「終わりかい?」

 

1刀で終わるかよ!

 

「緋龍零式五月雨!」

 

幸村と同じように手数で押す突き。

だが信春は避けるのではなく全て受け流す。

まるで林のごとく・・・

 

「ちっ!」

 

後退しながらガバメントを3点バースト

信春はにぃと笑い扇子を広げすっと振るうと弾はどこかに飛ばされた。

拳銃の弾丸も林には受け流されるってことか!?

幸村は避けるだったが真の林は受け流す能力?

ならこれはどうだ!

 

「ガバメントをしまいもう1丁のガバメントを抜くと再び3点バーストで撃つ」

 

無駄だよとばかりに信春は扇子を広げるが着弾前にその弾が3発とも消えた。

おおと信春の目がちょっと見開かれた瞬間背後に現れた弾が炸裂した。

武偵弾炸裂弾だ。

爆煙が信春の周りを覆うが次の瞬間風が巻き起こり煙を吹き飛ばす。

扇子を手に信春は面白そうに

 

「今のはウルスの鈴の空間跳躍射撃だね。面白いねぇその魔封弾というのは。全部のステルスが入るのかい?」

 

無傷かよ・・・しかも今の風、秋葉並みだぞ。

それに、魔封弾のことも調査済みか

 

「俺のは下手だけどな」

 

「だろうね。ウルスの鈴の空間跳躍射撃はあんたの比じゃなかったさ」

 

「へっ、負けたんだろその戦い。土方さん達に」

 

「フフフ、そうだねぇ。確かに負けたさ。だが、椎名優希。北条花音はもういない。絶対的な敗北の因果は覆せないのさ」

 

そう言いながら信春は扇子を広げ横に構える。

 

「今度はこちらから行こうかねぇ」

 

「!?」

 

まずいと本能的に後退する

 

「フフフ、そーれ」

 

笑いながら扇子を振りぬくと竜巻がこちらに飛んでくる。

とんでもない密度の竜巻。

当たれば致命傷は避けられないだろう。

なら!

 

「緋龍零式緋包み!」

 

紫電から緋色の壁を作りだし竜巻を時の彼方に送り去る。

高レベルの防御の方法なら俺にだってあるんだぜ信春ばあさんよ!

 

「ほっ!器用器用!ならこれはどうだい?それそれそれ!」

 

まじか!1回2回3回と振るう扇子から次々と竜巻が起こり緋包に激突し消えていく。

 

「くっ!」

 

緋包は確かに強力な防御術だがそれゆえに永続展開はできない。

緋光剣ほどじゃないがエネルギーは食うし緋刀の力がなくなれば当然消える!

ステルスは燃費が悪いっていうがまさにだな

このまま展開していては・・・

緋包を解除しワイヤーを射出し地面に打ち込み巻き戻す力で竜巻から逃れる。

信春は風を連発してくるがワイヤーのおかげでなんとか回避はできている。

この規模の竜巻を連発かよ・・・

姉さん並みの相手に本当に勝てるのか?

いや、土方さん達だって勝ったんだ!奴は無敵というわけじゃない!

それにステルス相手なら!

ワイヤーを巻き戻し着地して信春に向けて地を蹴る竜巻が飛んくるが紫電を前に構える。

先端が竜巻に接触すると竜巻が消滅する。

 

「やるやる!それが椎名の宝剣かい?」

 

紫電のステルス無効化能力。

あらゆるステルスを無効化するこいつだが弱点はある。

それはステルスの一部にでも触れなければ消せないというものだ。

あるだけで相手のステルスを無効化できるなら最高だがそこまで万能の刀じゃない。

結果、とっさの状態の防御には緋包みのような技が必要になってくるのだ。

再び間合いを詰め刀の間合いに飛び込む。

 

「ふむ」

 

信春は再び扇子を畳んで受け流す体制を取るが俺は紫電と同時に閃電を抜くと2刀同時に振るう。

紫電は信春の左肩目がけ閃電は右わき腹!

これなら扇子1つじゃ対応できねえだろ!

案の定、信春が背後に飛ぶのを確認し両刀に緋刀の力を集中させる。

 

「緋龍零式緋緋飛ばし!」

 

「何!」

 

カマイタチの緋刀版緋色の光が刀から離れ信春に向かい飛んでいく。

不意を突くことに成功したのか信春はそれを回避するために明らかに体制を崩す無理をした回避行動を取った。

ここだ!

 

「うおおおおお!」

 

気合い一閃!俺は叫びながら信春に接近し最大の一撃を御見舞する。

 

「緋龍零式滅壊!」

 

緋刀による7倍の筋力に加えたただ1点を破壊する突きの一撃。

狙いは右腕。

腕をもらうつもりの1撃だ。

土方さんや鈴さん達から聞いているのだ。

やるなら絶対に手加減するなと

狙い違わず滅壊は信春の右腕を吹き飛ばした。

 

「おお」

 

信春は驚いたように飛んだ腕を見ている。

よし!

 

「俺の・・・勝ちだな。信冬はもらうぜ」

 

さっさと止血しないと死ぬぜその腕

 

「・・・」

 

信春は右腕の傷を抑えながら口元を緩めた。

 

「中々やるじゃないか。だけど、甘いねえ。今の1撃腕じゃなく私の心臓か頭を狙うべきだったよ」

 

「俺は武偵なんでな。殺したら負けなんだよ」

 

「フフ、武偵?その前にお前さんは椎名の人間。つまり、裏の人間だ。知らないとは言わんせないよ」

 

「・・・」

 

「椎名の血筋なら生まれつき無条件に持ってるだろう?」

 

「・・・」

 

「殺しのランセンスを」

 

忘れたくはあったんだがな・・・

 

「俺は武偵だぜそんなものとっくに捨てたさ」

 

「フフ、捨てた?馬鹿言うんじゃないよ。裏の人間に与えられた権限がそう簡単に消えるもんかい。あんたは持ってるよ。殺しのライセンスをね」

 

「・・・」

 

殺しのライセンス・・・公安0や武装検事が持っているこのライセンスは裏の人間の一部に与えられている。

もちろん、無条件に与えられるものではないが俺が過去に無意識ではあったが数人切り殺しても罪に問われていないのは椎名の家の力もあるがこのライセンスも決して無関係とはいえない。

 

「だからなんだよ?」

 

「当然私も持ってるよ殺しのライセンスを。だが、坊や。裏武家の人間にはあるルールが存在していることを知ってるかい?」

 

「ルール?」

 

「裏武家の人間同士は殺し合いが認められている。仮にライセンスがなくても坊やは私を殺せる場面なんだよ今は」

 

だとしても・・・

 

「殺さなくていいなら殺さなくていいだろ。信冬もばあちゃんが死んだら悲しむだろうし」

 

ん?と信春は一瞬きょとんしてからにいいと笑みを浮かべる。

 

「甘いね。椎名の後継は。やはり、信冬を嫁がせなくて正解だったよ」

 

そう言いながら信春が離した右腕からは血が止まっている。

やっぱりか・・・土方さん達から聞く限りの化け物がこの程度で終わるわけがない。

それに、鈴さんが言っていた風林火山のカウント。

林と風は見た。後は火と山。

だが、紫電のステルス無効化能力があればいけるぞこれは。

信春の体術も緋刀状態なら対処は可能だ。

 

「そろそろ、頃合いかねぇ」

 

スッと左手を空へ向ける。

ぞくりと悪寒が全身をかけめぐった

 

「死ぬ覚悟はできたかい坊や」

 

「!?」

 

「風・林・火・山を解錠する」

 

な、なんだあれは!

武田信春の周りに現れたのは白い文字だ。

風林火山と書かれた白い4つの文字。

その文字が信春の後ろをを円形にゆっくりと回転している。

あれが鈴さんの言ってた風林火山のカウント!?

 

「鈴・雪土月花の誰かに聞いているんだろう?これが私の能力。風林火山さ」

 

プレッシャーって奴が違いすぎる。

全身からあれはやばいと告げている。

攻撃に転換されれば絶対的な敗北が待っている。

 

「聞いてるよ!」

 

ならば先手必勝!撃たせる前に勝つ!

地を蹴りながら信春を沈める手段を頭の中で構築する。

 

「風」

 

突撃してくる俺に信春が竜巻を放ってくるが紫電を切りはらう

無駄だと思うが有利なはずの無効化能力。

これがあっても信春との距離が絶望的に遠く感じる。

同時に白い風の文字が黄色い光を放ち始める。

 

「林」

 

肉薄し下段から振り上げる。

信春はそれを背後に飛んで交わした。

紫電だと無効化されるのを見越して・・・

そして、林の文字もまた黄色い光

 

「火」

 

そして、手から放たれるのは赤い炎の龍だ。

だがそれも紫電で切りはらう。

風林火・・・後一つ!?

火の文字も同じく黄色い光を放つ

まずいと思った時

 

「山」

 

信春がその場から動かずに俺に顔を向ける。

同時に山の文字に黄色い光が灯る。

 

(緋光剣だ!)

 

「あ?」

 

頭の中でスサノオの焦った声が響く。

緋刀状態の時のみに聞こえるその声

 

(早く!最大でぶつけろ!手加減したら死ぬぞ)

 

「ちっ!」

 

スサノオの言ってる意味が分かった。

風林火山の文字を中心に莫大なエネルギーが収束されている。

あれが、鈴さんが言ってた山すら消し飛ばすって言う!?

 

「くっ!」

 

殺す殺さないとか考えている場合じゃねえ!本気で撃たなきゃ即死する。

紫電に意識を集中し緋色の光が紫電からあふれ出す。

時の彼方に相手を消し飛ばす殺人技。

それをかつてないほどにエネルギーを注ぎこむ。

相殺できるのか!?いや、紫電の能力なら・・・

 

「坊や、言い残したいことはないかい?信冬に伝えてあげるよ」

 

「っ!?」

 

「ないのかい?じゃあ、終わらせるとするかね」

 

莫大なエネルギーの収束砲・

ステルスのエネルギー砲・・・それが風林火山・・・

 

「風林火山 大砲」

 

キュンと何かが収束する音と共に光が空き地島を覆う。

そして、それが放たれた瞬間俺は最大に収束させたものを解放した。

 

「緋龍零式!緋光剣!」

 

緋色の光と風林火山の光の奔流。

それが激突し、一瞬拮抗したように見えたが緋色の光が飲みこまれる。

迫りくるエネルギーの奔流に紫電で無力化を試みるが紫電が触れた瞬間確かに手ごたえを感じたその時、猛烈な激痛が体全体を襲った。

 

「うわああああああああああ!」

 

俺はたまらず悲鳴をあげ光に飲みこまれた。

 

 

 

 

 

 




というわけで幸村飛ばされ信春現る急展開!
いつもぎりぎりの戦いで勝ってきた優は光に飲み込まれた!
次回をお待ちください!

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