緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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第14弾 役たたずの奴隷達

バスは高速でレインボーブリッジに入っていく。

おいおいまじかよ!こんなもの都心で爆発したら大惨事だぞ!

 

「キンジ! アリアはどうした!」

 

ワイヤーで上に戻ると同時にアリアもキンジの力を借りて昇ってくるとこだった。

 

「アリア!ヘルメットはどうしたんだ!」

 

キンジが怒鳴る。

 

「さっき、ルノーにぶつけられた時ぶち割られたのよ! 優はヘルメットどうしたのよ!」

 

「武藤に渡してきた。 あいつが運転してるんだ」

 

「優! アリア!」

 

キンジの声に俺は慌てて振り向くと猛スピードでルノ―が突っ込んでくる。

 

「くそったれが!」

 

破壊力を求められると判断した俺がデザートイーグルを引き抜くと発砲。

迫撃砲のような轟音と共にルノーのエンジンを撃ち抜き機関銃が発射されるがそれは明後日の方へそれる。

くそ! 銃のそものも破壊するはずだったんだがぶれた。

手の怪我は深刻の部類だ。

しかも、今のデザートイーグルの洒落にならない反動でびりびりと震え、もう撃てない。

手の感覚がないのだ。

 

「後ろ! 伏せないさいよ馬鹿!」

 

振り返るともう1台ルノ―がこちらに前から来る。

しまった。

デザートイーグルを向けようとするが手が動かない。

アリアがキンジにタックルして被弾音が2つ鮮血が飛び散った。

ごろごろとアリアが転がってくる。

 

「アリア!」

 

俺は両手が動かないので覆いかぶさるようにアリアを受け止める。

今撃たれたら終わり・・・

死ぬのか俺は・・・

そう、思ったが銃撃はこない。

見ると機関銃が破壊されている。

アリアが交差の時にやったらしい。

 

パアァン

パアァン

その時、2発の銃の音が聞こえてきた。

音に続いてルノ―がスピンを始めガードレールにぶつかり爆破炎上した。

見るとヘリが並行してきている。

レキか!

 

『私は1発の銃弾』

 

レキのお決まりのセリフだ。

撃つ時、レキは集中のため言う言葉だと俺は思っている。

 

『銃弾は人の心を持たない。 故に、何も考えない』

 

「ただ、目的に向かって飛ぶだけ」

 

 

 

銃声が3発、

 

「私は1発の銃弾」

 

続けて1発

バスの鹿から部品が落ちて転がっていく。

部品から火花があがり宙を飛び、ガードレールを飛び越え海に落ちて行った。

 

遠隔操作されてたのだろう。

海中に落ちた爆弾は巨大な水しぶきを上げた。

さすがだな、レキ

俺はレキの方を見てから駆け寄ってきたキンジにアリアを渡した。

 

「優?」

 

キンジが俺の方を見てからアリアの応急処置を始める。

額から血がでてる・・・

くそ、早く病院に・・・

バスは次第に減速して止まった。

情けないな・・・

アリアの護衛を請け負っておきながらこのざまかよ・・・

もしも、次があるなら・・・

今度こそ・・・

だから、アリア・・・死ぬな

死なないでくれ・・・

 


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