緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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第105弾 日常→非日常

サイド??

 

やっぱり噂は本当だったんだ。

あたしは今日、1日ある噂について調べていた。

 

「本当に優先輩はたらしだから困るの……レキ先輩や理子先輩、神崎先輩まで…… 」

 

噂は友達のマリからだった。

椎名優希、最近アリア先輩のチームメイトになりアリア先輩に付きまとう悪い虫。

アミカのマリに聞くとかなりのたらしと言う情報でレキ先輩の家に上がり込んで一緒に暮らすわ峰先輩にメイド服着せてはあはあしてるわわ、神戸ではお金持ちのお嬢様二人を虜にして金を貢がせているらしい。

女性関係はいい加減すぎる男だ。

まさしく、女の敵だ。

それだけならまだ、いいがあの男ついにはアリア先輩にまでその魔の手を伸ばしてきたのだ。

聞けば嫌がるアリア先輩にメイド服を着せて萌えていたらしい。

しかし、アミカのマリはその男がかっこいいと言う。

なんでなんだろう?

噂は真実なのかあたし、間宮あかりは椎名優希を尾行した。

そして、得られた結果はこうだ。

 

1、レキ先輩をデートに誘うも犬に噛まれて断念

 

2、峰先輩やメイド達と王様ゲームをした後、秋葉原をくっついて歩く

 

3、白雪先輩を部屋にはあげる

 

4、テレビ電話で中学生姉妹の裸を楽しむ5

5、あたしの後輩や友達をナンパしようとして失敗

 

6、さ、最後はアリア先輩とバイクでデート

 

「ゆ、許せない」

 

ハンカチを噛んで怒りの炎をたぎらせながらアリア先輩が帰ってきたら椎名優希のことを聞いてみた。

 

「え?優のこと?」

 

あたしはアリア先輩のアミカで一緒の部屋で寝泊まりすることが多いからこういう機会に恵まれるのだ。

 

「一言で言うなら馬鹿ね」

 

「ば、馬鹿ですか?」

 

「うん、あいつは馬鹿よ。自分が死にそうな状態でも護衛対象を守るために命懸けで戦ったり、敵うかもわからないような化物と互角にやりあったりね……」

 

アリア先輩の椎名 優希に対する評価は低いのかな?

なら、心配は……

 

「でも……」

 

とアリア先輩は付け足す

 

「あいつはまだ、底が知れないけどいい奴で、悪人じゃない。それだけは分かるわ」

 

な、なんかアリア先輩が嬉しそう……

やっぱり椎名優希はたらしなんだ。

 

「で、でも女性関係にはだらしないって聞きますけど?」

 

「そこは、否定しないわ」

 

しないんですかアリア先輩!じゃあ、やっぱりあの男は……

 

「さっきも言ったけどねあかり」

 

アリア先輩は優しく微笑みながら

 

「あいつはいい奴よ。よく分からないけど何か誤解してるわねあんた」

 

「ご、誤解なんてしてません!」

 

「そうだわ」

 

アリア先輩は携帯を取り出すとどこかにかける

 

「あ、優?明日、あたしのアミカをクエストに連れていきなさい。え?何でですって?奴隷はご主人様の言うことを聞く!」

 

えええと電話の向こうから椎名優希の声が聞こえたがアリア先輩は電話を切ってしまった。

 

「というわけであかり、明日の放課後は優についてクエストを受けてきなさい」

 

「え、えええ!あたしが椎名優希……先輩とクエストですか!」

 

相手はたらしの椎名だ。

ホテルに連れ込まれてしまうかもしれない。

 

「大丈夫よ。優についてれば安全よ」

 

乙女の貞操がピンチですアリア先輩

 

「あ、あのアリア先輩は?」

 

「あたしは、明日の放課後も公安0に顔を出すから無理よ。」

 

「そ、そんなぁ……」

 

こうして、あたしと椎名優希のクエストは決まってしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、月曜の放課後だ。

教室で武藤とたべっていると

 

「椎名君。お客さんだよ」

 

「ん?」

 

不知火の声を聞いて振り替えると栗色の頭に白いリボンで短いツインテールにした後輩が立っていた。

 

「椎名君また、新しい女の子かい?やるね」

 

「くそう!なんで優ばかりもてるんだ!」

 

「馬鹿か!アリアに頼まれて後輩の面倒を見るだけだ」

 

教室をキョロキョロしている後輩の前に立つ

 

「悪いな来てもらって」

 

「あ、あのアリア先輩は?」

 

不安そうにその後輩、間宮あかりは言った。

 

「神崎さんなら先に帰ったよ?何か、用事があるみたいだったけど」

 

にこりと人当たりのいい笑顔で不知火が言う。

ちなみにキンジも先に帰っている。

さらに、理子は秋葉原に再び行くと言って授業が終わると飛び出している。

 

 

「そ、そうですか……」

 

がっかりとした後輩に首をかしげながら

 

「んじゃ行くか。不知火、武藤また、明日な」

 

「おう」

 

「またね椎名君」

 

二人と別れて間宮あかりと歩き出す

な、なんか敵意を向けられてる気がするな……

 

「クエストっても気楽な奴だ。そんなに気構えなくていいぞ」

 

「どんなクエストなんですか?」

 

「簡単に言えば見回りだな。俺達みたいな例外を除いて未成年者の飲酒やタバコをやめさせたり、かつあげや暴行を阻止するクエストだ」

 

ちなみにこのクエストはほぼ、毎日提示されている。

人出不足の警察が武偵に金を出して治安維持向上を図る。

まあ、最悪揉め事に巻き込まれるし単位はわずかに0.05で報酬は5000円と安いから受けたがる奴は少ない。

俺はちょっとでも金をいれようと受けたに過ぎない。

受けとかないと飯にも困りそうだしな。

 

「アサルトでアリアのアミカだろ?アリアに実力を見せるチャンスじゃないか」

あかりはむっとしたように

 

「アリア先輩のこと呼び捨てなんですね」

 

「ん?最初は神崎だったけどいつの間にかな」

 

そういいながら駐車場に止めてある隼の前に来るとヘルメットをあかりに渡す。うん、仕事絡みだから三人目の女の子だ。

 

「クエストは東京の中心だからな。乗れよ」

 

「え?バイクって……背中に抱きつかないといけないんじゃ……」

 

確かにそうだな。

 

「じゃなきゃ落ちるぞ?出すことはないがこいつは500キロ出るんだからな」

 

「ご……あ、あのか電車じゃ駄目ですか?」

 

「時間がないから却下だ。どうする?乗らないなら俺一人で行くぞ。おま……間宮はおまけだからな」

 

「行きます……」

 

ここで逃げたら駄目だと思ったのかあかりはヘルメットを被り、俺の背に抱きついてくる。

 

「よし」

 

隼のエンジンを蹴って始動させる。

 

「あ、あかりちゃん!これはどういうこと?」

 

なんだ?

俺が振り替えると白雪のような長い黒髪を二つの髪飾りで纏めている美少女だ。

「し、しのちゃん」

あかりが言う。

 

「き、今日は私とエステーラ限定のシュガーリーフパイを食べにいく約束をクエストが出来たから仕方なく断念しましたのに男とデートなんて……」

 

な、なんかすごい誤解されてねえか?

 

「ち、違うの志乃ちゃん!これは!」

 

あかりが慌てて隼から降りて、弁明するがやばいなあんまり時間はとれねえ

強引だが仕方ねえか目をつぶる

 

「悪いけど行かせてくれないか?えっと志乃ちゃん?」

 

「佐々木です。名前で呼ばないでください!」

 

「ああ、悪いな」

 

30秒

 

「けどお前に関わってる時間ないから行かせてもらうぜ?間宮、早く乗れよ」

 

「え?」

 

急に感じが変わったので戸惑ったようにあかりが言う。

 

「行かせません!あかりちゃんは私が守ります!」

 

志乃が手に持った武器は物干し竿と言われる長剣だ。

 

「へえ」

 

剣相手なら銃は野暮だな。

そう考えて蒼神を抜く。

二刀はいらん。

 

「あまり舐めない方がいいですよ先輩」

 

そういうと志乃は居合いの構えを取る。鞘に納めないのか?

へえ

刀を両手に持ち、防御の構えを取った瞬間、志乃が動いた

居合いの神速

ガアアンと刃が激突する音がする。

 

「そ、そんな……」

 

驚愕の声を出したのは志乃だった。

未完成とはいえ必殺の燕返しが……

 

「へぇ、風凪と似てるな」

 

ぎりぎりと蒼神の先で物干し竿の刃を止める。

 

「風凪?」

 

志乃が冷や汗をかきながら聞いてくる。

 

「完成してたら一矢は報いただろうがそれ、未完成だろ?」

 

「っ!」

 

志乃が後退し、再び燕返しの構えを取る。

 

「遅いぞ!」

 

志乃が刀を振るうより先に

 

「飛龍一式風凪!」燕返しの完成形を放った。

 

「きゃああああ!」

 

一撃目は刀で防いだ志乃だが、燕返し、正確には風凪は音速を超える一撃でカマイタチを巻き起こす二番目の攻撃がある。

シンのような連中には一撃で正体で見破られるが後輩相手なら一撃だ。

2撃目を浴びて、志乃はぶっ飛んだ。

 

「志乃ちゃん!」

 

あかりが駆け寄る。

 

「防刃制服の上だから軽い打撃ですんだろ?」

 

志乃は上半身を起こすとあかりに抱きつき

 

「うわあああん!あかりちゃんをとられちゃったぁ!」

 

えええ!泣くの!

周りに他の生徒達がなんだなんだと集まってくる。

 

「見ろ椎名が女の子泣かせてるぜ」

 

「後輩だろ?何かの修羅場か?」

 

ま、まずいここにいたらなんか不味いぞ。

 

「ま、間宮!いくぞわ!」

 

「え、きゃ!」

 

強引にあかりを隼に乗せると有無を言わさずに発進させる。

「あ、あかりちゃああああん」

 

「志乃ちゃああああん!」

 

二人の声を聞きながらなんか俺人さらいみたいだと泣きながら都心部に向かうのだった。

志乃ちゃんは携帯でアリスに手当を頼んだから大丈夫だろうよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり椎名先輩は最低です」

 

「返す言葉がないな……」

 

 

俺は著しく、俺に対する評価を下げたであろう後輩を見ながらため息を着いた。

仕方ないんだよ……クエスト開始は午後6時からで、最寄りの交番で始めることを申告しないといけないからな……

依頼人との契約は絶対に守れ。武偵憲章にもあるだろ?

 

「椎名先輩は乱暴です!アリア先輩は先輩のことを馬鹿と言ってましたけど本当に馬鹿です!」

 

ごめんなさい……俺のライフはもう0です。

しくしく内心泣きながら猛烈に批判をぶつけてくる後輩とビルが並ぶ、町を歩く。

腰に刀でを下げてるのが珍しいのか道行く人の目が少し気にかかるがまあ、学園島の外では慣れたもんだ。

 

「?……馬鹿って言われて反論しないんですね」

 

「ま、俺が悪いのは事実だからな」

 

ふーんと言う感じであかりが見上げてくる。

そんな時に今夜の一つ目の事件が起こった。

 

「ひったくりよ!誰か捕まえて!」

 

「ひったくり!」

 

あかりが動く前に俺は人混みをぬって走る黒い帽子の男を見つけた。

うーん、武器は使えないなここじゃ……

あかりが手に短機関銃のウージーを出してきたので手で止めると携帯用のワイヤーを電柱に巻き付けて巻き戻すと戦闘狂モードで電柱の上から二本目のワイヤーを男に投げると足に絡み付いて男が転んだ。

 

「ぐえ!」

 

つぶれたカエル見たいな声を上げた男に向かいワイヤーを伝って、男の頭にガバメントを押しつける。

 

「武偵だ。ひったくりの現行犯で逮捕する」

 

「くそ……」

 

ひったくりは悪態をついたが、逃げられはしないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

サイドあかり

 

15分後、交番にひったくりを引き渡して再び、見回りに戻る。

そこでアタシの椎名優希に対する評価は少し変わっていた。

さっきは、志乃ちゃんが倒されたから深く考えなかったがこの先輩はすごい。

複雑なワイヤーをまるで手足のように扱い、剣の腕も立つ。

志乃ちゃんとはアタシも一度戦ったからわかる。

先輩というのもあるがやはり、実力的にはアリア先輩と並ぶ力は持っているようだ。

悔しいと思った。

いつか、アリア先輩とチームを組みたいと思っているアタシにとっては残酷すぎるぐらいの実力差だ。

 

「ん?どうかしたか間宮?」

 

「え?さっきは何もできなかったなって……」

 

「気にすんなよ。1年なんだから焦ることないない。そういや、間宮のランクは?」

 

う、聞かれたくない話題だ……

 

「い、Eランクです……」

 

「ああ……」

 

なんと言っていいか迷っている顔だ……

 

「俺のアミカなんだけど」

 

「あ、はいマリですね」

 

「あいつも俺が戦闘訓練してるんだ。よかったら訓練に来るか?」

 

「遠慮します。アタシのアミカはアリア先輩ですから」

 

「そうか?」

 

というのもアミカ制度は先輩が後輩の面倒を一対一で見る制度であってアタシは椎名先輩のアミカじゃないのだ。

でも、この先輩なりの優しさなんだと言うのはわかるな……

 

「ありがとうございます椎名せ……」

 

いいかけて椎名先輩が横にいないのに気付いた。

あ、あれ?

回りを見ますと路地裏に入り込んだ先輩は数人と何やら話をしている。

あたしは慌てて、路地裏に入った。

 

「つまり、兄ちゃんはこういいたいわけだ?ワシの一張羅をアイスクリームで汚したその二人を見逃せってんだな」

 

「ひいい」

 

見るとカップルらしい二人が8人ほどの屈強な男に囲まれていたのだ。

どうやら、ぶつかって男の服をよごしてしまったらしい

 

「だから、クリニーング代払うってんだろ?」

 

「ああん?ガキ、いきなり出てきて、何抜かしてんだこら!精神的損失はクリーニング代だけじゃすませられねえんだよ」

 

「だったら、法廷にでも持ち込めよ。ここで話すことじゃないだろ」

 

弱味につけこんで難癖つける最低な連中のようだった。

 

「せ、先輩」

 

アタシが声をかけるとチンピラ達がこちらを見てくる。

 

「女連れで見回りてか武偵ってのは気楽な仕事だな、おい」

 

「こいつも武偵だ。そんなんじゃねえよ」

 

めんどくさそうに先輩は言っている。

この手の輩は暴力で沈めるか、逮捕するか説得するしかないが説得は難しそうだった。

 

「たく……」

 

腰に手を回して、椎名先輩が刀に手をつけた瞬間だった。

 

「とーりゃんせ~とーりよんせ、かーごの中のとーりーはぁ」

 

「な、なんだてめえ!」

 

それは唐突に路地裏の闇から現れた。

全身を覆う黒いローブを身につけた小柄な何か。

とーりゃんせを歌いながらしだいにこちらに近づいてくる。

ぞくりと悪寒が走る。

あれは危険だ。

 

「なめとんのかわれ!」

 

チンピラがローブの何かにつかみかかると顔のローブが外れる。

 

「え、あれ?」

 

後ろを向いて歩いてきてたのかその顔は 後ろの頭。

 

「うしろの少年だーあーれ」

 

ギギギギギ

 

「う、うわあああああ!」

 

突如人間ではらあり得ない首を180度回した何かは丸い赤い目と赤い口をにいいと歪めた瞬間、男の頭から何かが突き出た。

ぽたぽたと赤い何かが……

頭から出てるのは……刃?

 

「うわあああああ!」

 

その場にいたチンピラたちが腰を抜かした。

殺人事件だ……

Eランクのアタシにとってはあまりの非現実に体が動かない。

 

「間宮!こいつら連れて逃げろ!」

 

疾風のように椎名先輩が動いた。

 

ギギギギギギギギギ

木と木が擦れるような音を立てて、赤い目が男を投げ捨て、すさまじい回転で腰を抜かしたチンピラに切りかかった。

 

「ちっ」

 

椎名先輩はガバメントを抜くと三点バーストで何かの刃を弾く。

 

ギギギギギ

 

それはぶっ飛んだ刃を見るように顔を動かしたが次の瞬間、手を身近にいた男に叩きつけた。

 

「げっ……」

 

脳を潰されたチンピラが断末魔の声を上げた。

 

「あ、ああ……」

 

アタシは怖くて動けなかった。

ライカと銃を撃ったり、志乃ちゃんと戦闘訓練をしたりアリア先輩と模擬戦をしたりした。

銃を持つ犯罪者と戦ったこともある。

だけどあれは……人間じゃない怪物……

「ちっ!」

 

椎名先輩が舌打ちして刀を抜いて、相手の右腕を切り飛ばした。

鮮血が走るかと思うが何もでない。

 

「なんだこいつ!」

 

椎名先輩が困惑した声を上げる。

 

ギギギギギ

 

異質の何かは左手を振りかぶり、椎名先輩に叩きつけた。

 

「くっ!」

 

刀でそれを受け止めたがザザザと後ろに滑る。

すさまじいパワーを相手は持っているらしい。

 

ギギギギギ

 

「に、逃げて!」

 

ウージーをアタシは肩を狙い発射したがそれは全て、頭に命中し、肝を冷やした。

こ、殺しちゃたの?

ギギギギギ

 

「うわあああ」

 

チンビラ達とカップルが悲鳴を上げて逃げていく。

逃げなくちゃと思っても体が動かない。

ギギギギギ

 

異質の何かがアタシに向かい走り出した。

 

「こ、こないで!」

 

ヒュンと異質の何かにワイヤーが巻き付いた。

更に、飛んできた刀が異質の何かの左足を貫通し地面に縫い付ける。

 

「てめえ、人の後輩に手だしてんじゃねえぞ」

 

助かったと思った瞬間

 

バキン

 

異質の何かがワイヤーの巻き付いた首と左足を切り離してザザザとまるで走るゾンビのように私に迫り、バンと左手だけで地面を叩くと跳躍してアタシの頭に振りかぶる。

 

(あ、アリア先輩!)

 

死を覚悟した時、

 

「飛龍一式!雷落とし!」

 

ズンと異質の何かがローブごと真っ二つになった。

椎名先輩はアタシの前に立ち、数歩後退して刀を真っ二つになった何かに向ける。

1分後動かないのを確認し椎名先輩は相手から目を話さずに……

 

「大丈夫か間宮?」

 

「は、はい。でも……」

 

人が二人殺された……明らかに人間じゃない何かに……

パキと椎名先輩が何かを踏んだ。

 

「これは木か?とりあえず、ここを出るぞ間宮」

 

そ、そんな……

 

「おい!っ!」

 

先輩も振り替える。

 

ギギギギギ

ギギギギギ

ギギギギギ

ギギギギギ

 

破壊した異質の何かじゃない。

新たな異質の何かが四対闇から再び現れた。

一対でも相当な戦闘力

を持つ化物

 

「ちっ」

 

椎名先輩は舌打ちしてアタシの手を引いて路地裏から出ようとする

 

ギギギギギ

ギギギギギ

ギギギギギ

 

「おいおい、まじかよ」

 

半笑いで椎名先輩が言う

逆方向からも四対

ポタポタと血をしたたらせてることから逃げた人は殺されたのだろう。

 

「たく、予備ワイヤーしかないときにこれはな……」

 

椎名先輩はデザートイーグルを取り出しながらアタシを守るようにたつ

 

「し、椎名先輩……」

 

大嫌いな先輩。

だが、頼れるのは今はこの人だけだ。

 

「間宮、一点突破で抜けるぞ!こけるなよ」

 

ギギギギギ

 

私の返事を待たずに8対はアタシ達に襲いかかってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリア先輩……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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