転生したら狩人×狩人   作:楯樰

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始めさせてもらいます。
粗末な作品ですが見ていってくれたら幸いです。


自己紹介でもしましょうか。

――目が覚めたら知らない天井だった……という訳でもなく見飽きてきた天井。

俺がこのHUNTER×HUNTERという名の漫画の世界に転生してきて早一年。

 

俺は俗に言うTS転生者だ。

男から女にね。……良い体験だろうと割り切っている。

 

良いったら良いんだ!

ホントに気にして無いからぁ……うぅ。

 

閑話休題。

 

……失礼。

そしてまぁご想像通りかもしれないが俺には前世の記憶がある。

記憶といってもひじょーにお粗末な、引きこもりなオタクの前世の記憶だが。

 

しかし、あるっちゃあるのだ。

 

――……この死亡フラグだらけのとんでもない世界についての記憶が。

 

何時気づいたのかといえば生まれてから一週間ぐらいした頃だろうか?

ベビーベッドの上、朝食を食べているあきらかに二十台に見える、黒髪イケメンな父親の手にある新聞で分かった。

 

あの象形文字のようなカタカナのようなハンター文字を見てだ。

そのときは泣いたね。

だってあれだ。

新しい人生、まともに生きようと思っていたら、いつ死んでもおかしくない……そんな世界だって知ったら親の手がそんなにかからない赤ちゃん、と評判だった俺でも泣きたくなる。

 

しかしまぁ、すぐに金髪ボインで美人な御母様に口を塞がされたが……いや、いいんだよ? 別に。俺も飲まないと成長しないし、役得だなって思ってるから。

……ナイスオッパイ。

 

と、まぁ絶賛幼児な俺ではあるが、気がついたその日から念の修行……主に精孔を開くために瞑想を始めた。

 

結果……二日目で精孔が開いた。……これが第一成長期という奴か!

才能(多分)無いだろうと思われる俺にそんな真似が出来るわけ無い。――げに恐ろしきは成長期よ……!

 

と、それから三週間は夜寝る前に全力の練、起きている時は絶と凝を親にばれない様にやっていた。

何故かというと……多分おそらく両親は念について知っている。

 

たまたま凝をして両親を見てみたら二人ともオーラが垂れ流しでなかった……つまり纏をしていた。

 

職業は知っただけでは父親は普通に会社勤め、母は内職をたまにする専業主婦。……何処で念について知ったのかは分からないが、そのときはそれなりに実力は高いと見た。

目の精孔が開いてからというものの、強者特有のオーラが目に見えて分かる。

 

で、それが分かったビビリな俺はというと……ばれないよう、常人と同じような量のオーラを垂れ流してごまかした。

だって……恐いんだもの。

 

そして二人は、俺が念を使えるということに気づいている。

しかし俺には話しかけてこない。

 

幼児だから言っても分からないと思っているだろうか?

まぁ、この際いいだろう。

 

そして現在。

今ではオーラ総量も着実と上がってきており、練をした状態でまだ一年目だろうから一秒間20オーラとして一時間。計算して72000。

顕在オーラ量はわかんない。二十分の一くらいだろうと思うから多分、3600。

ちなみに水見式はやって無いから系統は不明。

 

身体の成長具合は四足歩行から二足歩行に。やっと舌が思うように動くようになってきて言葉も話せるようになってきた。

 

そして、離乳食を食べた俺は

 

「此処がHUNTER×HUNTERの世界ってわかってるよな?」

「へ?」

 

な、何を言ってるのでしょうかお父様!?

 

-------------------------

 

「まさか私達の娘まで転生者だったなんてね、お父さん?」

「まったくだよ、母さん。」

 

父と母の会話を総合すると、両親は俺と同じ日本からの転生者とトリップ体験者でしたー(笑)

 

 

って笑い事じゃねぇよ!

 

ちなみにオトンがトリッパー。オカンが転生者。

念能力は両方とも特質系。

修行は俺と同じくオカンは生まれた時から始めて、オトンはH×Hの世界に来たと気づいてから始めたんだと。

 

で、二人のうち親父の方はハンターライセンスを持っていると。

 

……もうやだ、この家族。

 

「……それでどうする?」

「そうねぇ~どうしましょうかね?」

 

「えっと……」

 

なに? もしかして俺……捨てられる? 流星街に?

 

そんな事を考えていた俺の顔を見てお父さんは、

 

「何を考えてるのかは分からないけど……念の修行だよ。しゅ・ぎょ・う。……隠れてやってただろ?」

「あ、うん……」

 

……よかった~! 捨てられるんじゃなかった…!

 

「それじゃ、こうしましょう?

朝は瞑想。昼からは私と主に体作りの修行。夜は父さんと念能力の修行という事で」

「うん、いいんじゃなかろうか。…どうだ?」

 

喜んでいるのもつかの間。話は進む、進む。

 

でも話の内容は悪い事じゃない。

死亡フラグは叩き折っておくに越した事は無い。

そして俺は、

 

「えっと、うん。お願いします……」

 

……この日、両親という名の師匠を得た。

 

現在二歳と一ヶ月。

俺、カトリア=クルーガーは今日も元気にやってます。

 


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