設定捏造とあるように魔法の捏造もあります。後書きでちょっと設定も載せます。
そういったものを苦手・嫌悪とする方はバックを推奨します。
あとウチの主人公は別に最強ではありません。
『鈴』
さてはて、あの激動の夜から数日が経ちました。その間に起こったいろいろな環境の変化に四苦八苦もしたが俺は元気です。
それではその環境の変化をざっと説明しましょうか。
まずユーノ。あいつはウチに住むことになった。
他の家には魔法を知らない一般人もいるから秘匿とかを気にしなくていいウチは何かと好都合だ。ウチは広いし、部屋も余ってるから家事の手伝いを家賃代わりとして手を打った。それにユーノだっていつまでもフェレットの姿でなく人の姿でいたいだろうからね。
『ほら食え、ユーノ! ヤモリの黒焼きは魔力の回復に良いんだぞ!』
『ひぃぃぃぃ! 玉ねぎとヤモリ嫌いですぅぅっ!』
3人娘はそれぞれ魔法の使い方をユーノや先生から教えてもらっている。
なのはやユーノが使う魔法はミッドチルダ式という体系のもの。聞いてみるとユーノのいた世界ではポピュラーな体系らしい。レイジングハートに予め組まれているのもそれだとか。
それともう一つ、ベルカ式なる魔法体系がある。RPG風に例えるならミッド式の使い手が魔法使い。ベルカ式の使い手は戦士となる。個人戦に特化したものらしい。
ここで俺は疑問が1つ。
それらの魔法を師事できる先生の、そして俺の扱う魔法はいったいどの体系になるんだ?
相談してみたユーノ教授の答えとして――
『僕も見たことの無い魔法体系。だけど魔法の所々にミッド式やベルカ式としての片鱗も見えるんだ。それどころかいくつかの魔法体系が混ざり合ってるようにも見える』
――だってさ。
この辺りは先生もいつか話すと言ってたから殊更追求する気もない。
まぁそれとして、魔法には資質や相性があるみたいで先生によるちょっとした適性検査の結果。
アリサはベルカ式。
すずかはミッド式
と別々の体系を師事される事となった。もともと頭のいい二人はなかなかにスジが良いと先生やユーノからお褒めの言葉をもらっていた。
なのは?
あいつは天性の才能で覚えていってるみたいだ。こんな感じで。
『こういう術式。わかった?』
『う~ん、全然わかんない。けど多分こう!』
『成功…だと? なにこれ……ふざけてるの?』
先生曰く――
『アレは魔導師になるために生まれてきたような子』
――だとさ。現在も3人は順調に成長しています。
アリサ、すずかは先生からデバイスを貰った。
デバイスとは魔導師が使う杖、補助器の役割。先生がジュエルシードを相手にするんだったらこれぐらいの用心はということで渡した。
何でもこのデバイス、先生が昔作ったものを二人のために調整したものらしい。その事実にユーノは先生のスペックに大層驚いていた。マジで先生って一体何者なんだ?
そんな俺たちをよそに2人は新しいデバイスに眼を輝かせていた。特にすずかの興味津々ぶりは半端じゃなかった。機械を弄るだけあって好奇心が押さえられないんだろう、普段のお淑やかな立ち振る舞いとのギャップに思わず微笑ましくなり、お父さんのような気分になった。俺の実年齢ではお父さんと言っても過言ではないけどな!
これによってジュエルシードを封印できるのが三人になり、なのはが抜けてもなんとかできる。。
ちなみに俺は封印できません。
そして肝心のジュエルシードの捜索なのだが……全然進展無し。
というのもジュエルシードは発動しなければただの石。そんな小さいものをこの広い海鳴市から探そうなんて気が遠くなる……というか無理。一応みんな外出中はそれとなく探してはいるが。これに関しては基本、後手に回るしかないのがつらいとこだ。
◆ ◆ ◆
そんなこんなで過ぎていく日々だったがある日、遂にジュエルシードの反応が感知された。場所は神社。ただ今回はなのはとアリサは都合により不在。よって俺とすずかとユーノでジュエルシードの回収を行う。
そして駆けつけた神社で見た光景は――
『グルルルッッ!』
俺たちよりもはるかに大きい狼のような獣の姿。不定形に歪む体表、四肢は力強く、眼は完全に獣のそれ。口から覗く牙は俺たちなんか簡単に噛み砕き、引きちぎるだろう。
「原生生物を取り込んでる……」
ユーノの呟きが聞こえる。原生生物ってことはこいつはあの体形から見るに元は犬だったみたいだ。それがこんな醜悪な化け物になるって事は、ジュエルシードは俺の想像以上にヤバイ代物みたいだな。
とにかく犬だったって言うなら相手は獣の類。目を逸らした瞬間に襲い掛かってきそうだ。だから俺は化け物を睨みつけながら口を開く。
「すずか、デバイスの起動を。ユーノ、結界を頼む」
「は、はい」
「うん、わかった」
すずかも少し怖がってはいるが受け答えできるぐらいの冷静さをもってたようだ。
すずかに封印を担当してもらうのであまり無茶はさせられない。だから俺がヤツを可能な限り消耗させる。
すずかは胸元の銀の十字架を象ったペンダントを手に取る。
「クロス、お願いします」
《承知》
重く、渋い老獪を思わせる音声が聞こえるとすずかの体が光り、右手には杖を、その身にバリアジャケットを纏う。
その姿は普段のすずかのイメージとは違い、とても凛々しく見えた。
色は黒、中世の爵位持ちの人間が着てそうな高貴さが感じられる服装にブーツ。そして自身の体を覆ってしまう程の襟が立った闇色のマント。
右手には十字架を模したような形状の銀のデバイス。
今では見慣れた姿だが初めて見たときは驚いたものだ。普段のすずかのイメージとのギャップに。なのはのバリアジャケットは学校の制服をイメージした物。すずかはとあるゲームのキャラをイメージしたのだとか。
すずかのデバイス展開を確認し、俺も戦闘準備を行う。
「【強化】」
術式を展開、起動。体に魔力を通して身体能力を向上させる。この体は子供。素の身体能力は決して高いとは言えないのでこれを使っとかないとな。
「俺が前衛で二人は後衛。俺が可能な限り相手を消耗させるからすずかは封印の準備を。ユーノは下がっててくれ」
「わかった、気をつけて」
「わかりました」
本当はユーノが援護なりすずかの護衛ができたら良いんだが、あいつ魔力がまだ回復してないらしいからこの結界の維持で精一杯らしい。結局、ヤモリ食わなかったしな。
今度、トラウマになるくらい食わせてやる。
さて、こんな本格的な実戦は久しぶりだ。この体は以前の俺のものではないけど何とかなるだろうか。
武器は魔法と俺の知識と経験。相手は常識が通じそうにない化け物。
OK、上等だ。
それじゃあ……戦闘開始!
相手を見据えたまま俺はダッシュで近寄り、接近戦を試みる。
『ガアァァァァァ!!!』
向こうも迎え撃つ気なのかこちらに向かって走ってくる。化け物はそのまま突っ込んでくるので俺は拳を振りかざし相手に振りぬく。
「このぉ!!」
ゴォンと拳に伝わる強い衝撃と共に俺も化け物も大きく後方に仰け反る。予想以上の衝撃に体勢を崩してしまう。
相手も同じように体勢が崩れているがさすがは四足歩行の化け物。こちらよりも立ち直りが早く、間髪いれずに再び突進してくる。
「【盾】!」
前方に手をかざし六角形の白い陣を展開し、突進を防ぐ。化け物は障壁を突破することが敵わず、吹き飛ばされる。
よっしゃ、俺の魔法も通じるなら何とかなる。
「いくぞ!!」
◆ ◆ ◆
『すずか』
私の前方で鈴君とあの怪物が戦いを繰り広げてる。鈴君は子供としての小柄な体を活かし、右に左にと動き回って怪物を翻弄しながら着実にダメージを負わせてる。
怪物は少々の攻撃も意に介さずに反撃しているが鈴君はうまく避けている。怪物は直線的な動きなら速いけど、機敏性はそれほどではないので鈴君を捕らえられずじまい。
私はそれを見ているだけ。
そう、見ているだけなんです。
『戦いに慣れてないうちはまず身を守ることを考える』
そういった鈴君は封印に専念させよう。
わかっているんです。
鈴君は争いごとに慣れていない私に無理をさせようとしないことを。でもそのせいで大事な人が……鈴君が傷ついたりするのはつらい。
今は鈴君は怪物の猛攻を回避し続けているけど、もし何かの拍子であの牙や爪を受けたりでもしたら?
そう思ったら、いてもたってもいられなくなった。
「クロス、ソードシューター!」
《承知、ソードシューター》
杖を怪物に向け、魔力で生成した剣を生み出す。狙うは鈴君と怪物の距離が開いた時。まだ慣れてないから一本しか生成できないけど援護には十分。
……今です!
「シュート!」
私の放った魔法は一直線に怪物に向かっていきその身に刺さらんと迫る。狙いもタイミングもばっちりのその一撃は――
「嘘…」
あり得ない動きで間一髪避けられた。
狙いは完璧でタイミングも問題ありません。ただ怪物の勘、野生の直感ともいうべきものがそれらの一歩上を行っていたんです。
『ガアァァァァ!』
「こっちに来る!?」
「すずか!?」
ユーノ君の警告と鈴君の必死な声が聞こえる。
怪物は攻撃された怒りからか、鈴君からこっちに標的を変えてすごい速さで一直線に向かってきた。その鬼気迫る怪物の気迫に尻込みしそうになる自分を何とか持ち直します。
「クロス、プロテクション!」
《プロテクション》
杖を突き出し、防御魔法を展開して怪物の突進を阻む
けど。
「そんな!?」
拮抗したのはほんの僅かな時間。怪物のほうが強かったのか、私の防御魔法が甘かったのかわからないけど、私の展開したバリアはガラスのように砕け散って怪物の接近を許してしまった。
目前に迫る怪物の鋭い爪と牙。そして私は自身に襲い掛かる死への恐怖から逃れるように眼を瞑ってしまった。
私の顔にかかった生暖かい感触を感じるまでは。
いつまでも襲ってくることのないことに怪訝に思いながら私はゆっくりと目を開き――見たくない光景を眼にする。
怪物の牙を左腕に受けながら、私をかばう鈴君の姿だった。
「ぐっ!?」
圧力が増してるのか、メキメキと嫌な音をたてる鈴君の左腕。その左腕を真っ赤に染めて脂汗を流して痛みを堪える鈴君。けど鈴君はそんな状況下でありながらも行動に出たんです。
無事な方の腕、右腕を怪物の口元へもっていって。
「お返しだ……【衝撃】!!」
耳をつんざく轟音と衝撃が響き渡ると、怪物は遥か向こうへ体の肉片を撒き散らしながら飛んでいき、地面に墜落するも動かなくなっていました。
その様子を見届けたと同時に鈴君は左腕を押さえながらその場に蹲ります。
「鈴君!?」
「大丈夫? 鈴」
「メチャクチャ痛い…」
すぐに治癒魔法を施そうと左腕を検診します。怪物の牙で噛まれたため、腕の所々に穴が空いていて血が絶え間なく流れ出て、垂れた血の滴が地面を紅く染めていく。
その惨状に思わず息を呑み、私は治癒魔法を施す。ゆっくりと治癒されていく左腕を見ながら、私は自身の胸の内に後悔を募らせていました。
素直に手を出さずにいたら鈴君は怪物の相手に専念できた…。
もっと強固な防御魔法を展開できたら鈴君がかばう必要もなかった…。
「鈴君、ごめ…」
「下がってろ、すずか」
鈴君が治療もそこそこに、急に立ち上がり前方を見据える。私もつられてそちらを見る。
『グルルゥウ……ゥゥゥ…』
仕留めたと思っていた怪物が再びその身を起こしてたんです。さっきの鈴君の攻撃がかなり効いていたのか最初ほどの気迫は無いけど、それでもこちらに敵意ある眼を向けてます。
その眼を見据えるうちに私は――
「クソ、仕留めそこなったか。すずか、下がって………すずか?」
――胸の内に激しい怒りを生み出してました。
私の大事な人を傷つけたのは? ……アイツ
大事なものを傷つけられて許せるか? ……ユルセナイ
だったらどうする? ……キマッテル
「りんくん、しつれいします」
「すず…か?」
呆然としてる鈴君を他所に、私は未だに血を流す鈴君の左腕を取り、
迷わず口をつけその血を啜る。
口一杯に広がる、血の味は大切な人のものだからか物凄く甘美な味わいを感じさせる。そして体の奥底から湧き上がってくる力の奔流と熱い衝動。
それは私、月村すずかが初めて抱くであろう感情――殺意。
「クロス、ソードシューター」
《承知、ソードシューター》
さっきと同じ、今の私が使える唯一の射撃魔法を起動する。さっきは一つ生成するのが限界だったが今はさらに生成できそうな気がする。ならやってみよう。
「クロス、もっと出せます?」
《問題なし》
1つ、2つ、3つと光の剣を生成していくと、最終的には二十の剣が私の周囲に生成された。その様子に満足感を得た私は怪物を見据える。
怪物はそんな私の様子に恐怖を覚えたのか、獣の勘が告げたのかわからないけど怯んでいる。
そんな態度をしても遅い。あなたは私の大切な人を傷つけた。
だから……ツグナッテモライマス。
「ツラヌイテ」
私の合図で20本全ての剣が怪物に向かって射出されていく。まともな回避運動もままならず、無情にもその身を貫かれる怪物。
全ての剣が役目を終え光となって消えた後に残ったのは無残にも体のあちこちに穴を空けられ、虫の息となった怪物だった。
マダイキガアル?
イマイマシイ。
ダッタラサイゴノ……
「【覚醒】」
私の中でナニカが割れた。そしてクリアになっていく思考。
「落ち着け、すずか。」
「鈴…くん? もしかして私……」
「あぁ、すまん。先にジュエルシードの封印を頼む」
「……はい」
見れば怪物の姿はすでに無く、あるのは宙に浮かぶジュエルシードと地面に横たわった犬。私はあの時のなのはちゃんのようにクロスをジュエルシードに向け回収する。
《封印開始……番号16の封印完了》
戦いは終わったけど私の心はどうしようもなく沈んだままでした。
◆ ◆ ◆
『鈴』
あの後、俺たちは衰弱した犬を動物病院に連れて行った帰り道を歩いていた。夕方を少し過ぎた時間だからか人通りもほとんど無い帰り道。さらに隣を歩くすずかのひどく沈んだ表情のせいでどんよりとした空気が漂い、ひどく居心地が悪い。ユーノも同じなんだろうかひどく落ち着かない様子である。
「鈴君…」
「ん?」
「少し…お時間をいただけますか?」
「……ああ、いいよ」
そしてやって来ました公園。
もう辺りは薄暗くなっていて、公園の電灯が所々を灯すのみ。そして電灯の一つが灯すベンチに俺と沈痛な表情のすずかは座っていた。お巡りさんに見つかったら職質→連行のコンボをくらいそうな光景だ。
ユーノは先に帰った。なんか空気を読んでもらったみたいで申し訳なく思うので、ヤモリの黒焼きの刑は勘弁しておこう。
しばらく大人しく座っているとすずかが口を開いた。
「……強くなりたかったんです」
「強く?」
「はい。一年ほど前にいつか全てを話しますと言ったのを覚えてますか?」
「ああ」
「今、全てお話します」
「いいのか?」
「本当はもっと違う形でお話したかったんですけど、またあんなことがあったのならもうこれ以上は…」
「…わかった」
薄々ながら感じていた。すずかは”唯の”人間なのかと。
初めて会った時にすずかから感じる魔力に違和感を感じていた。そして1年前のあの教室での出来事以降、その感じる魔力の違和感は強くなっていた。さらに今日のあの吸血行為による莫大な魔力の増幅。これでただの人間であると言われても信じないだろう。
それにしても吸血鬼とはねぇ…。
まぁそう考えたらあの吸血行為やデバイス、バリアジャケットのデザインも納得できる。それになにより今のすずかの”紅い”眼だ。
一年前の時とは違って今日、俺の血を飲んだ時からすずかの瞳の色が変わったのだ。これは一時的な副作用なのか、それとも永続的なものかわからないが普通はこんな現象はない。
そんなすずかは自分に流れる血を、本能を嫌悪していた。
友達と言ってくれた俺の強さに憧れていた。
自分も強くあろうとしたが、今日結局は血の本能に呑まれ、何も変わってないことに気付き落ちこんでいる。
全て話し終えたすずかの話は概ねこのような内容だった。うん、重いね。
どう話せば良いものか。世の中にはその幻想をうんたらかんたら言いながら説得、説教をかます手法があるみたいだが俺には無理だ。とりあえず思ったことを口にする。
「一年前は改めてと言ってたけど、俺の中ではすずかが何者であろうと友達だよ」
「…吸血鬼なんですよ?」
「それがどうした? 今の世の中、フレンドって言葉で種族の壁は取り払えられる。ボールは友達っていう奴もいる。つまりその辺の壁ってあまり関係ない」
「嫌われるのが怖くて隠してたんですよ?」
「友達だからって隠し事1つ無いってわけじゃないだろ。俺だって魔法使いってこと隠してたし」
今も一度、死んでることも隠してるし。
「……」
「そして本当に強くなりたいんだったら周りを頼れ。一人で強くなろうとしても限界がある。そんな時こそ周りを知り、時には傷つき、時には喜びながら人は強くなる」
俺はすずかの紅い眼を真正面から見据え告げる。
「俺やなのは、アリサやユーノ…友達を頼ってくれ。そうすれば強く在れる」
とりあえず言える事は言った。本当はまだ他に言うべきことはあるんだろうけど、頭に思い浮かばない。
「………遠まわしにみんなにも私の秘密を話そうって言ってますね?」
なぜばれたし!!
「ひどい人ですね、鈴君は」
そう言ってこちらを向いたすずかの顔はさっきよりも和らいでいた。
「そうですね。よく考えてみればなのはちゃんやアリサちゃんはそれでも友達って言いそうですね。むしろ見縊らないでって怒りそうですね」
その辺は否定しない。
「うん、ありがとうございます鈴君。決心がつきました」
お?
「私、みんなに打ち明けます。友達でいようと告げます。そして……また強くなります」
「うん。当然、俺も協力するぞ」
うんうん。俺の安っぽい言葉だけど悩みに応えられたようでなにより。よし、問題もある程度解決したし、もう暗いから早く帰るか。
「悪いんですけど今日はもう暗いんでまた泊めてもらってもいいですか?」
「ん、いいぞ。先生も特に気にしないだろうし」
「ふふ、ありがとうございます。さすがは私の大好きな人です」
「ははは、ありがと。俺も好きだぞ(友達的な意味で)」
「それはよかったです。それじゃあ帰りましょうか」
「おう」
「……ばか」
※夜中に起きた問題
(どうしてこうなった! どうしてこうなった!!)
少女同衾中。
「すぅ……すぅ…」
(俺は自分のベッドで”1人で”寝てたはず! それが夜中、眼が覚めたら同衾状態!)
「んっ…」
(ああっ! 動かないでくれすずか! ク、クロス! お前の主を何とかしろ!?)
《却下します》
(ぶっ壊すぞクソデバイス!!)
「ん~」
(タスケテェェェェェッ!!)
すずかのバリアジャケットは悪魔城ドラキュラ ~月下の夜想曲~の主人公・アルカードの衣装をイメージしています。吸血鬼つながりで。
※捏造魔法
【衝撃】
前方に衝撃波を起こす。威力・範囲とも優秀だが有効射程が極端に短い。ワイスマ。
【盾】
前方に六角形の魔力の盾を形成。最大でなのはの砲撃も防ぐすごい盾だよ。でも背後は無防備だ。
【覚醒】
脳に魔力で刺激を与えて覚醒を促す。眠りや混乱、二日酔いにどうぞ(嘘)
『ソードシューター』
魔力の剣を生成・射出。誘導性は無いが弾速が優秀。