仮面ライダーフォーゼ~IS学園キターッ!~   作:龍騎鯖威武

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旅人・ディケイド!
第22話「十・年・旅・人」


 

「新たな世界…『フォーゼの異世界』か…」

周りを見渡す数人の男女。

それぞれ、門矢士、小野寺ユウスケ、光夏海と言う。

彼等は今でも、様々な仮面ライダーの居る平行世界を旅しているのだ。

拠点である光写真館は、IS学園のとある場所に設置された。そこは、2人の学生が使っている部屋。

実は宇月と礼の部屋なのだが…。

「きゃっ…!?」

夏海はそのベッドで寝ている礼を見て、女性らしい悲鳴を上げる。

「どうしたナツミカン。死体でも転がってたか?」

「縁起でもないこと言うなよ!」

ユウスケが士の言葉を否定している最中に、夏海が指差した先には…。

 

礼と裸のラウラが一緒に布団に包まっている。

 

「不純異性交遊です!」

「ちっぽけな事を…。ナツミカン、お前いくつだ?」

「21歳ですよ!」

頬を膨らませて言う夏海。

3人の若者の騒ぎ声を聞いて礼が目を覚ます。

「うるさいな…。一体、なにが…ん!?」

布団の中を見て、残っていた眠気が一気に吹っ飛んだ。

「ラウラあああああああああああああああああぁっ!?」

その叫び声を聞いて、宇月とラウラも目を覚ました。

「なんだ…もう朝か…」「は~ら減ったぁ…」

呑気に寝ぼけ眼で呟く2人。

「ラウラ、いつの間に!?…それより服を着ろ、服を!」

どうやら礼、女性関係にはまだウブらしく、顔を真っ赤にしてラウラから目を逸らす。

一方のラウラは何も恥ずかしがる様子を見せない。

「わたし達に隠し事はいらないんじゃ…?」

「隠すものの意味を履き違えるな!大体、おれは男なのに、何で嫁なんだよ!」

礼は必死にあたふたとラウラが着ることのできそうな服を探す。

「日本では、そういう習慣があると聞いたが…」

「一部の人間だけだ!それより服を…」

ラウラを指差した瞬間…。

グイッ!

「うおおぉっ!?」

「おまえは寝技の訓練をすべきだ」

「星心小輪拳には寝技なんかない!」

どうやら、生身での総合的な格闘においてはラウラが僅かながら勝っており、礼は寝技で固められた。

「やめろ、離せ!」

悲鳴を上げながらもがく礼。

「ラウラって…こんなに大胆だったのかよ…」

宇月は目が覚めたようで、2人の姿を赤面しながら見た後、後ろにいる3人の男女を見て…。

 

「で…誰?」

 

その後、仮面ライダー部のメンバーが集められ、ラビットハッチに入ったのだが…。

「お、いらっしゃい。今回もお客さんが多いね」

「ラビットハッチが…!?」

何故か写真館になっていた。士たちが世界を移動するたびに起こる現象なのだ。

宇月達を見た栄次郎はコーヒーやお菓子の準備を始めた。

「細かい事は気にするな。さて、自己紹介もすんだし、この世界のことを教えてもらおうか?」

悪びれもせず言う士に憤慨した夏海は…。

「笑いのツボ!」

グキッ!

「ぐっ!?あははははははははははははは!」

無理矢理、士を笑わせる。

「ごめんなさい、みんな。こんなことになるなんて…」

「多分、ラビットハッチ自体は壊れたり消えたりしてないはずだよ」

「そっか…あぁ~ビックリした」

取り敢えずは安心する。だが、これでは残りのスイッチ「40番目のスイッチ」を調整できない。

メテオストームやマグネットステイツがある今、深刻な戦力不足というわけではないので、まだ後回しに出来る問題だが。

ここは一夏が説明を始めた。

「ここはIS学園と言って、本来は女性にしか動かせないISの操縦や整備を勉強する場所。なぜかおれと同じクラスの紫苑ってやつも動かせるんです。そしてフォーゼについては…」

「あぁ、フォーゼは大体分かってる。ISっていうのは恐ろしいな。特にこのナツミカンが動かしたら…」

「士君!」

「おぉ…怖い」

次に箒が士たちに質問をした。

「あなた達も…もしかして」

「あぁ、3人揃って仮面ライダーだ…と、言いたいところなんだが…」

士が困ったような表情で俯く。

仮面ライダーである事に何かトラウマでもあるのかと思い、深入りはしないようにしたが…。

「こいつさ、悪友に変身道具を盗まれちゃってるんだよ!」

「うるさいな…。いつまで笑ってるんだよ」

おかしそうにユウスケが言う。実際、戦いの末に盗まれたというわけでもなく、ただ油断していたというわけらしく、仲間内では笑いの種となってしまっていた。

「というわけで、一番頼りになる俺が戦えず、今助力できるのはそこのユウスケとナツミカンだ」

「自分で言いますか」

夏海の突っ込みはスルーされたものの、士は相当悔しいらしい。

 

一方、その変身道具を盗んだ張本人は…。

「そろそろ、返してくれって泣きつかれるかな?」

海東大樹だった。彼もまたこの世界に紛れ込んでいるのだ。

どこかの屋上のビルで士から盗んだカードをひらひらと弄っている。

「さてと…この世界のお宝は…フォーゼドライバーかホロスコープススイッチなんだけど…」

彼の求めるお宝を探すため、歩き始めようとしたところ…。

「大樹さん?」

呼び止められて振り返った先には竜也とあゆがいた。

時間のズレがあるために、大樹にとっては2人が異常な急成長をしているように感じ、すこし驚いた様子で挨拶をする。

「やぁ、君たちか。…急に大きくなったね」

「わぁ~お久しぶりです!」「この世界で会えるなんて思ってませんでした!」

嬉しそうに言う2人。

この2人は以前、自分たちの世界の戦いの中で士達や大樹と出会い、共に戦った経験があるのだ。

「またお宝探しですか?」

「もちろんさ。僕の興味はお宝だけだからね」

銃を撃つような仕草をして、すぐさま歩き去っていく大樹。

「…ということは」「そうだ、士さん達もこの世界に来てるかも!」

彼等もまた懐かしい者達である。すぐに探し始めた。

 

それから…。

士のこの世界での役割が与えられた。

「なるほど…この学園の教育実習生か」

彼に与えられる役割はいつもランダムで任意に選べるものではない。

「そういえば…龍崎先生と月宮先生、もうすぐここから居なくなりますわ…」

思い出したようにセシリアが呟く。

あの2人は少しの間、臨時教師という形で学園に転任していたので、もうすぐ去らなければならない。

つまり、頼りになる先輩仮面ライダーを一人失うというわけだ。

「ほう、竜也達も来ているのか?」

そういうと同時に…。

勢い良く扉が開かれ、竜也とあゆが現れた。

「やっぱりここだった!」「ボク達の世界では百花屋だったから…今回はラビットハッチなんだね」

「噂をすればなんとやら、だな」

ぶっきらぼうに返す士だが、心の奥では再会を喜んでいる。

「士さん、ユウスケさん、夏海さん、栄次郎さん、お久しぶりです!」

「うわ…竜也君もあゆちゃんも大きくなったね」

宇月達はその様子を見て不自然さを感じる。

見た目の雰囲気では、士達より竜也とあゆのほうが年上に見える。

ここで説明しておくが、彼等は様々な平行世界を旅しているが故に、未来や過去に行ったり来たりしているため、時間にズレが生じている。

士達は竜也の居た世界の最終決戦後、間もない頃の時間であり、竜也とあゆは最終決戦の数年後なのだ。

このことを竜也に説明され、宇月達も納得した。

「で…竜也とあゆは何故、この世界に?」

「この世界に別の存在が入り込んでるって、渡さんや剣崎さんに聞かされて来たんです。まだ確証は得られませんが…たぶん、敵のリブラがそうだと思います」

その言葉で、宇月と礼は飛び上がる。

「先生、リブラの正体に気付いてたんですか!?」「どうして、もっと早く…!」

「2人とも落ち着けって!」

一夏になだめられ、なんとか椅子に座りなおした。

「たぶん…鳴滝さんが、この世界に入り込んだ別の存在かつ、リブラの正体…」

「つまり、あいつを倒すのが今回の俺の役目ってところか。大体分かった」

粗方の事を納得した士は立ち上がり、宇月達の方を向く。

「フォーゼとメテオは誰だ?」

「あ、おれがフォーゼです。城茂宇月って言います」

「メテオはおれ、辻永礼です」

宇月はともかく、礼はもう正体を隠しているわけではないので、あっさりと自分がメテオだと言う。

「わぁ…つっちー、仮面ライダーだったんだぁ…」

「そういえば、本音には伝えてなかったな」

実は本音は仮面ライダーメテオの正体を今聞かされた。故にかなり驚いている。少なくとも本人にとっては。

ちなみに、メテオの正体を明かした後、礼は本音のことをノロマと呼ぶことはなくなった。元から、そう思ってはいなかったらしい。つまり、正体を悟られないための演技だ。

とりあえず、彼等は大樹とリブラの捜索を始める事にした。

「じゃあ、俺は他のみんなと情報収集かな」「私も行きます」

ユウスケは一夏達と一緒に情報を集めることに。

「おれとあゆは…」「山田先生、ボクらと一緒に行動してくれますか?」

「は、はい。このまえ頼まれた事についてもお話したいですし」

竜也、あゆ、夏海は、山田と行動を共にする。

ここで一旦、各自解散となった。

 

ユウスケと一夏達が学園の外で行動を開始しようとすると…。

「あれ、紫苑?」

紫苑が首をかしげながら、歩いてきた。

シャルロットが不思議そうに歩み寄り尋ねてみる。

「紫苑、どうしたの?」

「あ、シャル。それが…先生がこれを使えって…」

そう言って見せたのは…。

 

理雄が使っていたISの霧裂だった。

 

「これって、理雄の…?」

「なんだか、僕の専用機になったらしいんだ…不安だけど」

確かに、男のIS使いでは一夏だけが専用機。宇月や礼に話は通らなかったが、紫苑に来ても不思議な事ではない。

「でも、その…僕なんかで良かったら…みんなの力になりたい」

「紫苑、おまえ…」

彼がここまで誰かのために奮闘しようとする姿勢は、本当に成長したと感じられる。一夏はそれに感動すら覚えた。

「やっぱり、おまえも仮面ライダー部に入れよ。シャルロットだって、いつか入って欲しいって言ってたぞ?」

「え…でも…」

否定をしようとした紫苑だが、ふとシャルロットの言葉を思い出した。

彼女は仲良くなるのに理由は必要ないと言いきった。

「じゃ、じゃあ…仮入部ってことで…」

「最初は、そこから始めていくと良いですわ」「本格的に入部するの、待ってるわよ!」

セシリアと鈴音も笑顔で彼を迎えた。

「うん…高校生っていいな~」

「ユウスケさん何歳ですか…」

このメンバーで唯一年上のユウスケは自分の学生時代と重ね、感慨深く頷いていた。

 

宇月達は大樹を探していた。

「どんな人なんすか、大樹さんって?」

「コソ泥だ。以上」

あまりにも適当な説明である。

「だが、ユウスケさんは悪友と言っていましたが…」

「まぁ、長い付き合いではあるがな」

どうやら、あまり和気藹々とした仲間ではないようだ。

そこへ…。

「遂に来たな。…おのれ、ディケイド…!」

リブラが現れた。

「リブラ…!?」「おまえがそうか。じゃあ、鳴滝か?」

士の問いに、リブラはスイッチを切る形で答えた。

「その通り。この私、鳴滝こそがリブラ・ゾディアーツだ」

姿はメガネをかけた壮年の男。宇月と礼は初めて人間の姿を見た。

「こいつがリブラのスイッチャー…!」

「たく…ゾル大佐にドクトルGの次はホロスコープスのリブラか。相変わらず、ディケイドが嫌いなんだな」

「当然だ。ディケイドに物語は必要ない!」

再びリブラに姿を変え、士たちに襲い掛かろうとする。

「悪いな。今回は相手が出来そうにもない」

そう言ったと同時に宇月と礼が立ち塞がり、ドライバーをセットする。

「士さんは大樹さんを!」「おれ達はリブラを倒す!」

<METEOR-READY?><3><2><1>

「「変身っ!」」

2人はそれぞれ青と白の光に包まれ、フォーゼBSとメテオに変身した。

「じゃあ、頼んだぞ」

士は一刻も早く、彼等に助力するために大樹の捜索を再開した。

「退くんだ。君達には本来、危害を加えるつもりはない」

「卑怯な業を使って、おれはずいぶん凹まされたぞ」

メテオは構えを取り、リブラに突っ込んでいった。

「止むを得ないね」

戦う事を避けられないと感じたリブラはクロークを脱いで戦闘態勢に入る。

 

同時刻、山田達の前にもダスタードが現れていた。

「ムウウウウゥ…!」

「ダスタード…!?」「あれ、フォーゼの世界の戦闘員ですね!」

竜也と夏海が並び立ち、あゆと山田を後ろにやる。

「あゆ、山田先生の安全はお願い」「まかせてよ!」

「キバーラ!」「はぁ~い。お久しぶりね~竜也君にあゆちゃ~ん!」

竜也はデッキを、夏海は現れたキバット族のキバーラを手に掴む。

「「変身っ!」」

それぞれ、龍騎とキバーラに変身した。

「あの人も仮面ライダーなんですか…?」

「うん、仮面ライダーキバーラです。とても頼りになるんですよ!」

キバーラを始めてみた山田にあゆが説明する。

「夏海さん、たぶん宇月君達にもダスタードかホロスコープスが現れてるはずです」

「はい、すぐに倒しましょう!」

<SWORD VENT>

龍騎はドラグセイバーを構え、キバーラはキバーラサーベルを握り締めてダスタードに向かっていった。

 

その頃、大樹もある人物と遭遇していた。

「へぇ…親玉直々に来るとは光栄だね」

「ディエンドか」

そう、ヴァルゴだった。鳴滝に協力するという名目のもと、ディケイドに近しい人物の一人である大樹に近付いたのだ。

「さ、ヴァルゴ君の持っているホロスコープスイッチ。幾つ持っているんだい?」

「私の持つヴァルゴ。そしてリブラ、レオ。スイッチャーを失ったスコーピオン、アリエス、ジェミニ、ピスケス、カプリコーン、キャンサーの9つだね」

大樹は意外そうな表情を作る。

「言わないと思ったよ」

「隠しても、フォーゼ達は知っているからね。君はそのスイッチが欲しいのか?」

「鋭いね、そのとおりさ。ホロスコープススイッチ…特に上位のヴァルゴ、レオ、サジタリウスが興味あるかな?」

簡単には渡さないだろうと理解しているのか、ディエンドライバーを構えて脅迫するように言う。だが、当のヴァルゴはなんら驚く様子もない。

「残念だが、残りのスイッチも含めて全て渡すわけには行かないね」

「なら、力ずくで頂くよ」

<KAMEN RIDE>

「変身!」

<DIEND>

ディエンドライバーにカードをセットし、銃口を引くとその姿は「仮面ライダーディエンド」に変化した。

「さて、女ライダーなんてどうかな?」

<KAMEN RIDE FEMME LARC>

ディエンドがさらにカードを入れて引き金を引くと、仮面ライダーファムと仮面ライダーラルクが現れた。

「なるほど…人形を呼び出す力か」

「ハッ!」「ヤァッ!」

ヴァルゴが推察している間に、2人のライダーは襲い掛かるが…。

「申し訳ないが、その程度では意味がない」

ドガアアアアアアアアアアァッ!!!!!

ロディアを地面に叩きつけた瞬間、紅い光がファムとラルクを覆い、大爆発を引き起こす。

一瞬で消滅してしまった。

「さすが。ま、様子見は済んだし、今日はこの辺かな」

<ATTACK RIDE INVISIBLE>

もとから本格的に戦うつもりはなかったらしく、すぐさま姿を消したディエンド。

ヴァルゴはそれを見送り、すぐに消えた。

 

「邪魔をしないで貰おうか!」

リブラがディケを振り回し、フォーゼBSとメテオを翻弄している。

ドガアァッ!

「ぐうっ…!?」「うわあぁっ!」

さすがにホロスコープスの古参であるためか、強い。

「フォーゼ、本気でいくか!」「ストームとマグネットだな!」

<N-MAGNET><S-MAGNET><METEOR-STORM>

2人はこのままでは勝ち目がないと感じたため、それぞれの持つ最高戦力で戦う事にした。

<NS MAGNET-ON><METEOR-ON READY?>

フォーゼMSとメテオSは、それぞれ遠距離からの援護と近距離攻撃に別れ、リブラに応戦した。

「おりゃあああああああああぁっ!」「アタアアアアァッ!」

ズドオオオオオオオォッ!

「ヌッ…!?」

火力に特化したマグネットキャノンと、近接戦闘に特化したメテオストームシャフトの連携攻撃に、リブラも攻撃を許される。

「血の気が多い若者は、本当に困る…!」

リブラは反撃に移るべく、幻術を使ってラウラに化けるが…。

「ホワチャアアアアァッ!」

ドガアアアアアアアァッ!

「ウワアアアアァッ!?」

なんとメテオSは、全く躊躇せず攻撃の手を休めなかった。

「馬鹿な…仲間の顔を見て…!」

「おまえはラウラじゃない。本当のラウラはちゃんといる!」

メテオSには心の迷いがない。確信が持てる絆があるために幻などには惑わされないのだ。

「このままでは、ディケイドと交戦もできないまま…!」

リブラは身の危険を感じ、無理には戦わずして姿を消した。

「逃がしたか…!」「くそっ!」

2人は変身を解き、宇月と礼の姿に戻る。

「とりあえず士さんを探そう!」「あぁ、リブラはそちらに向かったかもしれないからな」

 

龍騎とキバーラの戦いが続く中…。

「いつもより多いな…やっぱり鳴滝さんが士さんを…」

「絶対に止めて見せます!わたし達の旅は、まだ終わらせません!」

ダスタードの多さに苦戦する龍騎とキバーラ。

そこへ、一夏、セシリア、鈴音、シャルロット、ラウラ、紫苑がそれぞれの専用機を持って現れた。

同時にトライチェイサーへ箒を乗せたクウガMFも現れる。彼はユウスケだ。

「龍崎先生、夏海さん!」

フォーゼとメテオ以外の全戦力が投入され、形勢は一気に変わった。

クウガMF、龍騎が同時に攻撃を開始する。

「竜也君、武器を!」「はい!」

龍騎は持っていたドラグセイバーをクウガMFに渡す。

「超変身!」

それを受け取ったクウガMFは、クウガTFへとフォームチェンジした。

「だぁりゃああああぁっ!」

ドラグセイバーを分子レベルで変化させたタイタンソードを振り回し、ダスタードを蹴散らす。

「鈴音ちゃん、セシリアちゃん!」「わかりました!」「オッケー!」

龍騎とクウガTFは近距離のライダー。遠距離で戦えるセシリアと鈴音に援護を頼む。

「一気に蹴散らしますわ!」「くらえっ!」

ドガアアアアアアアアアアァッ!

「ムウゥゥ!?」

さらにキバーラは一夏と戦っている。

「一夏君、手を貸してください!」「はい、今いきます!」

ザンッ!ズバァッ

キバーラと初めて会ったとは思えないコンビネーションでダスタードを倒していく。

そして、シャルロット、紫苑、ラウラだが…。

「ムン!」「うわああああぁ!?」「おい、紫苑!何をしているんだ!?」

やはりISの適性度が低いためかまともに戦えず、ダスタードに追い詰められている。

その現状を見たラウラが援護に入った後に、喝を入れた。

「ボーデヴィッヒさん、ありがと…」「しっかりしろ!そんなことでは正式入部は遠いぞ!」

すぐさま、ダスタードの殲滅を再会したラウラ。彼女の言葉を受け、紫苑は落ち込んだ。

「やっぱりクズだね、僕…。専用機を持ったからって調子に乗って…」

「危ない、紫苑!はあああぁっ!」

ドガアアアアアアァッ!

自己嫌悪に陥っていた紫苑をシャルロットが守る。

「調子に乗ってるわけじゃないよ!紫苑は自分に出来る事を精一杯やろうとしてるじゃないか!」

「そう…なのかな…」

紫苑はシャルロットに言い諭されると、彼女の言葉を信じようとする姿が良く見受けられるようになった。

そのシャルロットの背後にダスタードが迫る…。

「あ、シャルっ!」

ズバアアアアアァッ!

持っていた右手の刀で、そのダスタードを切り裂いた。

今度は彼がシャルロットを守ったのだ。

「で…出来た…」「ありがとう紫苑。さぁ、いくよ!」

彼女が微笑んで促すと、紫苑は強く頷いて共に戦い始めた。

そして、残るダスタードも減ってくると…。

「さぁ、決めるぞ!」「しゃあっ!」

<FINAL VENT>

「ガアアアアアアアアアアアアァッ!」

龍騎、クウガTF、キバーラがトドメを刺すために準備を始めた。

「「「はああああああああああああああぁっ!」」」

ドガアアアアアアアアアアアアアアァッ!

ドラゴンライダーキック、カラミティタイタン、ソニックスタッブの連携技で残ったダスタードを全て殲滅する事に成功した。

「やっぱり、仮面ライダーってすごいな…」

バガミールを持ちながら見守っていた箒はその力の強さに改めて驚愕する。

そんな彼等のもとへ…。

「ISか…ライダーのお宝じゃないけど、興味はあるかな」

大樹が現れる。

「大樹さん…」「この人が、士さんの悪友…」

一夏が近付いてきたとき…。

大樹は彼に銃口を向けた。

 

「お宝は集めないと。そのIS、是非手に入れたい」

 

 

 

 

 

続く…。

 

 

 

 

 

次回!

 

                        これを渡すことは出来ない!

 

なんなら、僕が…

 

                        さぁ…ここで君達の旅は終わりだ!

 

絆ってな、そう簡単に壊れるものじゃないんだぜ?

 

                        君は…一体?

 

通りすがりの仮面ライダーだ。おぼえておけ!

 

 

 

第23話「通・過・戦・士」

 

 

 

全てを破壊し、全てを繋げ…!

 

 





キャスト

城茂宇月=仮面ライダーフォーゼ

織斑一夏

篠ノ之箒
セシリア・オルコット
鳳鈴音

辻永礼=仮面ライダーメテオ
ラウラ・ボーデヴィッヒ
布仏本音

シャルロット・デュノア
白石紫苑

織斑千冬
山田真耶

龍崎竜也=仮面ライダー龍騎
月宮あゆ

門矢士

小野寺ユウスケ=仮面ライダークウガ
光夏海=仮面ライダーキバーラ
キバーラ

海東大樹=仮面ライダーディエンド
仮面ライダーラルク
仮面ライダーファム

光栄次郎
鳴滝=リブラ・ゾディアーツ

???=ヴァルゴ・ゾディアーツ



いかがでした?
なんだか、スランプなのでしょうか、戦闘描写がしょぼくなっている気が…。
今回の士はスーパーヒーロー大戦直後という設定ですので、ディケイドに変身できません。
さらに竜也達と士達は違う時間です。士達は未来の異世界に来ているといえば、ご理解いただけるでしょうか…?
次回で早くもディケイド編は終了予定です。なにぶん、コズミック回など、尺がないので(40話完結に向けて)。
おたのしみに!

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