やはり俺の出所後生活は間違っている   作:ミーアキャット

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文章力を上げる為、書き方を模索しています。
なので、最初の方の話と最新話で書き方がズレている可能性があります。
その度に前の文章を書き換えていこうとは思っているのですが、なにぶん時間のかかる作業になるのでご了承ください。

今回の話は自己紹介なども入ったつなぎの話なので、いまいち盛り上がりに欠けてるかもしれません。
こういう話の中でも見所をつくれるようになりたいものです。




千葉村編
4話 ようやく藤野清志は奉仕部の活動内容を知る


 

 

「ドラゴンボール」を読んで

一年C組 藤野 清志

 

かの武天老師は言った。

 

「ギャルのパンティーおくれー!」

と。

 

つまりパンティーとはある道を極めた者にとっても手に入れたいものであり、七つの玉を集めてでも叶えたい願いなのだ。

だからこそ俺は言いたい。

パンツを見られたっていいじゃないかと。

女子は男子にパンツを見られると白い目を向けてくる。

集団で排斥を試みてくる。

確かにその気持ちはわからなくはないけれど、しかし所詮は布であり、水着などとそう変わらないものなのがパンツだ。

だからそもそもそこまで恥ずかしがる必要はない。

しかし、男子にとってはそれは見るだけで和やかな気分になれるものだ。ラッキーアイテムだ。

もし見れなければどうだということはないが、見れたとして困るものではないのは疑いようもない。むしろ手放しで喜べる。

ならば、女子は水着を見せるかのようにパンツを見せ、男子はそれに感謝し、女子に優しく接する。そう考えてみればどうだろう。

まさしくwin-winの関係じゃないかと俺は思うのだ。

女子がパンツをなかなか見せてくれないと、男子はもんもんとしてしまう。

しかし、たまに見れれば幸せな気持ちで満たされ、優しくなれる。

いつの時代も争いを起こすのは男である以上、その男たちが幸せに満ちている世界ではそんな争いは起きないのではないか。

つまり究極的には女子がパンツを見せ、それを解消することで世界平和までつながるのではないかとすら俺は思う。

だからあえて言いたい。

もっとしっかりとパンツを見せて欲しいと。

そしてさらに俺ははいつだってこうも願っている…

 

 

 

あわよくば、パンティーの中身も見たい!!

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

俺はたった今書いた夏休みの読書感想文に不備はないかと今一度じっくりと読み返してみる。

こうして見るとあまり文章力がないなぁと思う。

別に昔から国語は嫌いではなかったものの、好きでもなかった。

読書はしなくはないけれど、小説や評論よりは漫画派だった。

それもあくまでも勉強の教材として読むことが多く、自ら進んで読んだ経験はもしかすると片手で数えられるほどかもしれない。

 

 

最近俺が入った奉仕部というよくわからない部活では、先輩たちはよく読書をしている。

過ごし方に特に制限はないはずなのだが、彼らは会話をするよりも一人読書をする時間の方が長いのだ。

まあ、携帯をいじってる場合もあるか。

何にせよそんな空間の中で俺はいつも時間を持て余している。

単にどう過ごしていいかまだ分かっていないということもあるけど、元来俺は読書よりも会話の方が好きなんだ。

だからなんとなく話をしちゃいけない雰囲気の部室は少し気まずい。

ましてや、同じ空間に美少女が二人いるんだ。

むしろほとんど会話をしない現状がおかしいとさえ思うんだけど…。

そう思って前に一度だけ「俺…行くよ、女子とおしゃべりしてくる…」と謎のテンションのまま、雪ノ下さんに話しかけてみたらひたすらに罵られて終わったんだけど、あれは俺が悪かったのか…?

正直かなり疑問だ。

 

 

こういった風に遊戯部の一件から特に大きな何かもなく八月、つまり夏休みに入り、奉仕部という部活の在り方についての俺の疑問は増えてばかりいる。

 

「そもそも活動内容は何なんだろう?」とか、「由比ヶ浜さんチラチラ比企谷さんのこと見てるけど何でだろう?」とか、「比企谷さんが時々本を読んでニヤニヤしてるけど何読んでるんだろう?」とか、「雪ノ下さんはBカップは絶対ないだろうな」、とか。

 

我ながらどうでも良さそうなことばかり考えている気もしてるけど、要はあの部活、本当に何もしていないのだ。

思えば、入部二日目の遊戯部との一件以来、たまに材木座さんが原稿片手に部室に来るだけで、読書を抜けば基本は何もしていない。

いくらなんでも自由すぎるだろ…。

 

 

正直、自分をこんなよくわからない部活に入れた平塚先生の意図がわからない。

確かに俺は入学以降学校中の女子たちから嫌われてはいるけれど、孤立してしまってるわけじゃない。

「今の奉仕部は不安定だ」とかなんとかぶつぶつ言っていた事が関係あるのか?

 

 

…まあ、既に夏休みに入ってしまっている訳だし、その事は二学期に入ってから考えればいいか。

 

にしても、本当に女子っ気のない夏休みになったな…

 

 

× × ×

 

 

 

翌日の昼過ぎ、ふと携帯を見ると平塚先生からメールが届いていた。

 

なんで先生が俺のアドレスを知っているかといえば、先日強引にアドレス交換させられたからである。

あの時先生の目がなんだか必死だった気がしたのだけれどあれは一体なんだったのだろうか?

 

 

メールを開いて見ると、

 

 

From:平塚静

To:藤野清志

 

本文

 

お久しぶりです。

夏休みだからって夜更かしをして、昼までごろごろと寝ていたりしませんか?

身体のリズムを整えるためにもきちんとした生活を送ることも大切ですよ(笑)

夏休み中の奉仕部の活動についての連絡です。

この長期休暇を利用して泊まりがけのキャンプがてら、ボランティア活動の手伝いをしに行こうと思っています。

二泊三日の予定で千葉の高原に行く予定です。

言い方を変えると、合宿みたいなものですね(笑)

 

集合場所などの詳細はこの下にまとめてあるので目を通しておいてくださいね↓

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

というメールが届いていた。

てか、先生メールだと敬語なんだ。

(笑)とか含めてなんとなく怖いな。…なんでだろ?

 

これ以上深く考えるのは良くない気がしたのでやめておいた。

 

 

まあともあれ、女子っ気がない夏休みだと思っていたところでの合宿のお誘いである。

ボランティアという名目もあるけれど案外に嫌ではない。

奉仕部の活動ということは雪ノ下さんや由比ヶ浜さんも来るだろうし、ちょっとは胸が踊る。それに合宿ってことは…

 

…いや、それは後で色々考えよう。

とりあえず日が近いので準備をしておかなくちゃな…

 

 

× × ×

 

 

夏休み中の奉仕部の合宿初日の朝が訪れる。

起きた時、まず思いの外ワクワクしている自分に驚いた。

というか色々あって、超楽しみだったりする。

それはなぜか。

 

 

ここで少し話が逸れるが、今現在俺は東京から千葉に転校してきたので一人暮らしをしている。

男子にとっては女子を連れこむとか、一人行為にふけるとかそういった夢の膨らむ一人暮らしだ。

家に一人しかいないので、誰にはばかられることなく自由な生活。

自分の時間を作り放題だ。

 

ただ、そこまで遠くはないものの俺の住んでいる場所は東京から距離が離れている。

 

ので、定期的に連絡こそ取っているものの東京にいるガクトらの友人にもなかなか会い辛い環境にいる。

 

つまり、つまりだ。

言ってしまうと…

 

 

 

『この夏休み中、そこそこに暇だった。』

 

 

…まあ、だから内容が労働ぽくてもテンションが上がってるのだ。

 

忘れ物がないか念入りに確認し、俺は玄関を開け、集合場所に向かった。

 

 

× × ×

 

 

海浜幕張駅のバスロータリー。

そこに一台の目立つワンボックスカーが停まっていた。

 

「やあ、藤野。元気にしていたか?」

 

かけている黒いグラサンが妙に似合っている平塚先生が俺に声をかけてくる。

服装としては運動着のような格好をしているので、特別おしゃれどうこうという訳ではないのだが、普段ずっと白衣を着ているからか、新鮮な印象を感じる。

まあ、色気は皆無だけど。

 

「あーっ!キヨキヨこっちー!やっはろー!」

 

「おはようございます」

 

後ろから、元気な声が聞こえてくる。

振り返ると俺を呼んだ由比ヶ浜さんがいた。

ピンクのかわいらしいサンバイザーに裾の短いTシャツ。

なんというかその、胸が強調されてすごいことになっていた。

さらに特筆すべきは彼女が下にはいていたホットパンツである。

ホットパンツとは俺の脳内で毎年行われている「俺の選ぶ!最強にエロいアイテム選手権」で三年連続優勝を飾り、殿堂入りを果たしているアイテムであり、特に上にそれを覆い隠すぐらいのパーカーを着るとその戦闘力は計測不能になってしまうレベルだ。

 

じーーーっ

 

ホットパンツ教の盲目的信者である俺は多分ものすごい目付きで彼女を見ていたのだろう。

由比ヶ浜さんはちょっと嫌そうに視線から外れた。

申し訳ないとは思うけれど、男の性だから仕方がない。

 

 

冗談はさておき、

 

「キヨシくん、女性をいきなり凝視するのはやめなさい。外に出ている以上あなたの恥は奉仕部の恥なのよ。もっと自覚を持ちなさい。

旅の恥はかき捨てだなんて言わせないわ。」

 

それを横で見ていた雪ノ下さんにすっごい怒られてしまった。

なんていうか冗談で許してもらえなかった。

そして彼女の後ろには由比ヶ浜さんがこそっと隠れている。

いや…ほんとにすいませんでした色々と…。

 

なんとなくヤバい気がしたので、雪ノ下さんのファッションチェックはひとまず取りやめることにした。

 

 

× × ×

 

 

しばらくすると「…小町にだまされた」とぶつぶつと何かを言っている比企谷さんと背の低い女の子がやってきた。

 

「比企谷さんおはようございます。」

 

俺が比企谷さんに挨拶をする。

 

「…うぅん?え、えっーと、その、ど、どちらさまでしょうか?」

 

女の子が困った様子で聞いてくる。

それを見た比企谷さんが、

 

「…よう。

 

…あー、小町。こいつは藤野キヨシ、後輩だ。一応奉仕部なんだよ。」

 

ぶっきらぼうに挨拶を返したのちに彼女にこそこそと話す。

 

 

「はじめまして、藤野キヨシです。よろしく。」

 

「…あぁっ!これはこれは小町失敗☆ここにいる愚兄がいつもお世話になっています妹の小町です。」

 

「比企谷さんの妹…全然似てないですね。」

 

「ふっふー!よく言われます!」

 

「うるせぇよ…てかキヨシてめぇ小町に手ぇだしたらぶっ殺すかんな」

 

なんか物騒な話になった。

 

「…うわぁ、さすがにそこまでのシスコンはひくよお兄ちゃん。」

 

「いや、そいつは実際マジでやばい。下手に近づくんじゃないぞ。」

 

「さすがにそれは酷くないですか。」

 

「こいつはなぁ、前に…「はいはいわかったよお兄ちゃん!と・り・あ・え・ず あっちの方いっててねー、ほーらはいはい」…ちょっ、おまっ。」

 

小町ちゃんが比企谷さんをぐいぐいと押してひき離す。そして、

 

「…ええっとですね、その、兄はちょっと捻くれた人なんですけど、良いところも少しはあるので、仲良くしてあげてほしいです。」

 

そう言った。

 

「結構無視されることも多いけど、悪い人じゃないってのはわかってるよ。だから大丈夫、心配しないで。」

 

「ありがとうございます!ていうかキヨシさんお兄ちゃんの後輩ってことは小町の一個上ですね!もし来年小町が総武高に入れたらよろしくお願いしますね!」

 

「別にそうじゃなくったってよろしくだよ。」

 

「ははっ、確かにそうですねー」

 

 

そうして、妹さんとのあいさつを比企谷さんに睨まれながら終えると、もう一人見知らぬ女子がこちらに走りながらやってきた。

 

 

(か、かわいい…。)

 

なんだろう、格好はボーイッシュなんだけどそれを女子力が上回ってるみたいな。

そんな感じの美少女だった。

 

 

「わぁ、すごい大きい荷物だね。何が入ってるの?」

 

そしてその美少女は俺に話かけてきた。

 

 

「最初から、決めていました」

 

そういって俺は腰を90度におり、頭を下げ、彼女に右手を差し出す。

 

「えぇっ!えっと…その…ボク…」

 

突然の俺の行動に彼女は動揺した様子を見せる。

 

「いや、キヨシお前ねるとんかよ…

 

ちなみに戸塚は男だぞ。気持ちは分かるけど。」

 

比企谷さんが呆れた様子で突っ込んでくる。

 

にしても、え、男?

 

「あの…ボク…おとこのこです…。」

 

ハニカミながら戸塚さんと名乗る人はそう答えた。

 

「え?嘘ですよね。」

 

「本当よ。」

「本当だね。」

「本当ですね。」

「本当だな。」

 

全員にそう言われてしまった。

こんなの…ありかよ…

 

これが俺と戸塚彩加さんとの最初の出会いだった。

にしても衝撃の出会いだったな。

 

…まあ、なんにせよこうして一行は車に乗り込み、千葉村に向けて出発するのであった。

 

ちなみに今回は材木座さんは来ないらしい。




冒頭の作文。パンティーって簡単には見せてもらえないからこそいいものな気もします。知的好奇心を揺さぶる感じですね。
だって普通に考えて毎日「はぁーい。ボク、私のパンティー見たいんでしょ。かわいい子ねぇ、いいわよ。見・せ・て・あ・げ・る」とか言われても興奮しないですもんね。
…すいません全然しました。
というか土下座してでも見せてもらいたいかもです。

何にせよある意味キヨシらしくない作文かもしれませんが、今回の千葉村編のテーマにあたるものなのでお見逃しいただけるとありがたいです。

それから、女性の皆様には深くお詫び申し上げておきます。

(後になって気づきましたが、ギャルのパンティーを頼んだのはウーロンでしたね。ただ、変えるのが面倒なのでこのままでいきます。ご了承を)

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