Fate〜衛宮士郎の救済物語〜   作:葛城 大河

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このお爺さんは、完全に本編のお爺さんとは、別の世界の人物です。

この番外編、消すかも知れません。


IF番外編 もしもお爺さんの性格が違っていたら

これは、とある輪廻転生を経験した男の物語。

 

 

彼は数々の力を貰い、魔術がある世界にへと産まれた。この世界が、自分の好きな作品の世界であると知った彼は、理不尽に不条理に会う者達を助けようと誓った。しかし、彼は臆病だ。幾ら誓っても、いざ戦うとなれば、強大な力を持ってたとしても怖かった。だからこそ、彼は数ある力の一つで、その臆病心を『壊した』。

 

 

それから臆病心が完全に消え失せた彼は、己の力を極める事にする。確かに力はあっても、それを十全に使えなければ、それはただの宝の持ち腐れというものだ。だから完璧に、完全に使いこなせる為に鍛える事にしたのだ。そしてまず最初に、彼は自分の存在を『隠蔽』する事にした。世界とか抑止力に介入されると、面倒くさいからだ。

 

 

それから彼は体を鍛えた。毎日、毎日、毎日、毎日。彼は鍛え続けた。剣術を、刀術を、槍術を、弓術を、空手を、柔道を、合気道を、柔術を、中国拳法を、古今東西のありとあらゆる武術、体術を極めた。彼の内に眠る『進化の器』が貪欲なまでに戦闘技術を吸収した。今度は魔術に手を出した。その時、彼の年齢は十五程だったか。魔術も同じように、鍛えた続け、気付いた時、七十五年の月日が流れた。

 

 

自分は強くなった。しかし、まだだ。まだ自分は強くなる。まだ進化する余地がある。ならば、もっと力を。誰もを救う力を、救済の力を。彼は老人となっても願う。もっと力を、時間を寄越せと。もうこの世界では、覚える事はない。ならば、如何すれば良い。すると、老人は思い出した。その忘れる事がない記憶で(・・・・・・・・・・)。遥か昔の神代の時代には、幻想種はこの世界に多くいた。

 

 

だが、現在のこの世界には幻想種が居ない。見つけたとしても、小さな妖精か精霊種くらいだ。なら、その殆どが長命の幻想種は何処に行ったのか? あぁ、あるじゃないか。幻想種が多く居る世界が。老人は自身の右手を手刀にすると、なにもない空間に、軽く振るった。たったそれだけ。それだけで、空間が斬り裂かれた。裂かれた空間の中に老人は、足を踏み入れる。

 

 

これから行く所は、世界の裏側。幻想種が闊歩する世界。その世界に移動した老人は、全身に衝撃が奔り吹き飛ばされた。地面を何度も跳ねて、転がる。突然の事に驚いた老人は、しかしなんのダメージもなく立ち上がる。そして目の前を見て、眼を見開いた。そこに居たのは竜。幻想種に置いて最強種と呼ばれる存在。

 

 

そんな竜に、老人は笑みを浮かべた。良い訓練相手ではないか。笑みを浮かべる老人に、竜は腕を振り下ろす。容易く岩盤すら粉砕する腕を、しかし老人は左手で受け止めると同時に砕き、懐に潜り込むと拳を添えるように腹部に置くと、一瞬だけ力を込めた。瞬間。竜の全身が破裂した。パァァァンンンッッッ‼︎ と風船が割れる音と共に、竜の血が雨となって降り注ぐ。

 

 

さて、ここで問題だ。竜の血を浴びた英雄は、如何なったのか。そしてもしも、血を浴びるだけで、不死になる竜の肉を食らった場合、如何なるのだろうか?

 

 

腹の虫が鳴った彼は、ただの肉塊となった竜を美味しく頂くのだった。

 

 

食べ終えた彼は、ここでならば、もっと高みに登れると気付いた。時間という概念がない世界の裏側。ここには時間がある。相手が居る。すると、老人は自分にかけている『隠蔽』に気付いた。なにを隠している。これでは幻想種が気付いてくれないではないか。ゆっくりと、彼は『隠蔽』を解いた。次の瞬間。老人の体から、圧倒的なまでの存在感が放たれた。もう抑止力など世界など、如何でも良い。

 

 

もしも、邪魔をするならば、消せば良いのだから。そして老人は世界の裏側で咆えた。さぁ、来るがいい幻想種。全力で抗わねばーーーー

 

 

ーーーー滅んでしまうぞ?

 

 

老人はそう言って、獰猛に笑ったのだった。

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

ある一人の男が祭壇の前に立っていた。その足元には巨大な魔法陣が描かれている。男の近くには銀髪の髪を垂らす一人の女性が居た。彼女の手にはなにかの鞘が握られている。

 

 

「…………アイリ。鞘を祭壇の上に」

 

「………えぇ、切嗣」

 

 

アイリと呼ばれた女性は、手に持った鞘を祭壇の上に置いて離れた。それを確認した男は、魔法陣の前に立ち詠唱する。

 

 

「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。四方の門を閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。

 

閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)

 

繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻は破却する。

 

_______告げる。

 

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に

我は常夜総ての善と成る者

我は常夜総ての悪を敷く者

汝三大の言霊を纏う七天

抑止の輪より来たれ、天秤の守りてよ_________‼︎」

 

 

それは英霊を召喚する為の儀式。だが、英霊を呼ぶにはそんなに大掛かりな儀式は必要ない。何故なら実際に英霊を招くのは聖杯だ。本来なら聖杯がマスターに相応しい英霊を呼ぶ。しかし、それは聖遺物がなければの話だ。男は呼ぶ英霊を決めていた。その英霊を呼ぶ為のものが、縁が深い聖遺物である。

 

 

感触は完璧だった。これで目当てな英霊が呼ばれる_______筈だった。そう本来、正史の世界では彼等の目当てである英霊が呼ばれただろう。だが、この世界にはとあるイレギュラーが居た。魔法陣の中心。そこにその者は居た。

 

 

白髪の髪に顎から髭を生やし、まるで現代物の服を着た老人。その姿を見た時、男と女性は呆然とした。

 

 

「お、お前はアーサー王なのか?」

 

「アーサー王? いや、俺は違うな」

 

 

分かり切っていたが、いざそう言われると、男は頭を抑えた。彼は召喚を失敗した事が分かった。伝説の騎士王ではなく、全く知らない老人が召喚されるとは思っていなかった。

 

 

_________しかし侮るなかれ。

 

 

目の前に居る老人は、ただの老人ではない。世界の裏側で、多種多様の幻想種をその身一つで葬り続け、血を浴び続けた究極の化け物。其は進化の体現。無窮(むきゅう)の存在。天変地異すら生温い魔術を行使する魔神。

 

 

その老人の存在に世界が恐怖した。

 

 

 

こうして運命が狂う。たった一人のイレギュラーの介入により、新たな聖杯戦争が幕を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なんで、アルトリアではなくお爺さんが呼ばれたのか。

切嗣の願いは世界の平和、お爺さんの目標は全ての救済。似ているその思いに、お爺さんは、切嗣の召喚の反応に、超感覚で反応しました。気になった彼は手刀で空間を斬り裂き、本来なら呼ばれるアルトリアに割り込みました。


ステータス

お爺さん
クラス:イレギュラー
属性:混沌、善
性別:男性
身長:175cm
体重:78kg
筋力:EX
耐久:EX
俊敏:EX
魔力:______
幸運:EX
宝具:???
▼クラス別能力
騎乗:A++
▼固有スキル
隠蔽:EX
進化の器:EX
幻想殺し:EX
???
???
▼宝具
全ての式を解く者
透波
灼熱地獄(ムスペルヘイム)
凍獄地獄(ニヴルへイム)
???
???


固有スキル
隠蔽:EX
効果:世界すらも隠し欺く彼が最初から、持っていた力。

進化の器:EX
効果:進化の体現。その眼で見るだけで、あらゆる物事を吸収し、究極まで上り詰める。彼が最初から持っていた力。

幻想殺し:EX
効果:これは彼が、世界の裏側で過ごしていた時に手に入れた力。あまりにも多くもの幻想種を屠った事により、対幻想種に特化した。彼の一撃は幻想種にとって全てが必殺となりえる。

???
効果:詳細が分からない。

???
効果:詳細が分からない。




宝具説明

全ての式を解く者
ランク:EX
種別:対界宝具?
レンジ:1〜99
最大補足:視認した全て
▼効果
虹色に輝く雫の文様を浮かべる魔眼。この魔眼の力は、式を解析する力である。しかし、この魔眼の恐ろしい所は解析ではなく、解除にある。世の事象の全ては、式で表現出来る。所謂、この魔眼で解析出来ないモノはなく、あらゆる事象や概念すら読み解く。解析したモノは等しく、手を触れずに解除、いや分解を可能とする魔眼。例え、それが人間の存在だとしても。



透波
ランク:なし
種別:対人宝具
レンジ:1
最大補足:一人
ただの掌底。しかし、あらゆる技術を取り込み、当たれば“必ず殺す”必殺まで昇華した代物。長い年月をかけ、ただひたすらに、最強の一撃を求めて鍛え抜いた技。宝具のカテゴリーには入ってはいるが、実際にはこれは宝具ではない。故に連発も可能。



灼熱地獄(ムスペルヘイム)
ランク:不明
種別:???
レンジ:1〜100
最大補足:五百人
彼が使う魔術の深淵。地獄の体現。
その場を灼熱の地獄に変える彼だけの魔術。固有結界に似ているが、完全に別物。固有結界は心象風景を、現実世界に侵食する結界だ。しかし、この魔術は侵食するのではなく、創り出す。神話の地獄を体現させ、新たな世界を創造する術。魔法の域に達している術といってもいい。



凍獄地獄(ニヴルへイム)
ランク:不明
種別:???
レンジ:1〜100
最大補足:五百人
彼が使う魔術の深淵。氷の地獄の体現。
その場を凍土の地獄に変える彼だけの魔術。あとは上記と同じ。



???
ランク:______
種別:不明
レンジ:不明
最大補足:不明
彼の魔術の深淵。戦いにおいて、使う事は必ずないだろうと、彼が告げた宝具。彼はこの宝具の事を全能宝具と言っているが、詳細は明かされていない。



???
ランク:______
種別:______
レンジ:______
最大補足:______
生きて居る時に使う事はないと断言した宝具。詳細は知られていないが、使えば、並行世界や多次元宇宙すらも巻き込むかもしれないと彼が告げていた。





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