オラリオに半人半霊がいるのは間違っているだろうか? 作:シフシフ
遅れてすみません!テスト期間で執筆してませんでしたー!しかし無事?終了。
地上での騒動が起きたほぼ同時刻。
十八階層に、戻ってきた者達がいる。
灰水晶のゴーグルを掛けた赤い目の男。ディックス・ペルディクスと、その仲間達だ。
彼らは異端児を求め、下層まで下っていたのだ。
「・・・・・おいおい、なんだぁありゃあ、リヴィラもう治ってんのか?ギルドからのお触れはどうしたよ」
「さぁな、わからねぇ。行ってみるか?」
ディックスと眼帯の男が話し合う。ディックスは品定めするようにリヴィラと思しき場所を眺める。
「まるで要塞だな・・・・・?」
「たしかに。今までにないくらい、デケェし頑丈だな」
「こりゃあ少し様子見かね?」
ディックスはそう言って、笑みを深めた。
──────怪物の、匂いがしている。
ならず者の集団が・・・・・
愚者、フェルズは考える。
・・・・・いや、思い返す方が正しい。
ひび割れた少女は語った。
───これは、未来の話しだ。
口元に笑みを作り、人差し指で、「しー」と指を立てながら。悪戯好きのする顔で、ネタバラシだと口にした。
───いつになるかは分からない。本当ならもっと後。でも、今起きるかも知れないぜ?
語られた内容は【イケロス・ファミリア】との抗争。異端児達の危険。
両手を後ろで組んで、口笛を吹きながら、少女は語る。
───まっ、俺が居れば安心だけどなっ!
愚者には分かった。それが、強がりであると。
愚者には分かっていた。自らよりも、その少女が如何に愚かな者であるかを。
すでに、体は限界を超えていた。
すでに、心は限界を迎えていた。
すでに、理性は臨界点を突破した。
そんな、そんな
────その時は頼む。
と。そんな時は来ないだろうと理解しながら。
だが壊れかけた愚者は、フェルズの内心を読んでいたらしい。
────なぁ。もし、もしもだ。俺がその時『居なかったら』・・・・・皆を頼むよ。
自嘲気味に笑う少女に、フェルズは答える。
────その時は任せてくれ。
愚者と愚者の愚かな誓い。
守ってくれと任された。この骨身をすり減らしてでも出来ることがある筈だと、フェルズは動き出す。
愚者は今一度─────賢者となる事を選んだ。
教えられた敵の手札。
【呪詛:《フォベートール・ダイダロス》】
理性ある怪物を、理性無き怪物に変える呪い。
なるほど、確かに厄介だ。と賢者は思う。だが、今の賢者には時間がある。
それがどれだけあるのかは分からないが、それでも猶予が残されている。
つまるところ、こちらの勝ちだ。
これだけは絶対に覆らない。
否。覆させない。
フェルズは手元を見る。小さなバッチの様なものがいくつも転がっている。
【対呪術】のバッチ。アンチ・カースの神秘を秘めた、賢者渾身のマジックアイテム。
「これで、全員分か・・・・・」
それらを握りしめ、フェルズは上・・・・・天上を見上げた。 ゴツゴツとした岩肌しか見えないが・・・・・その先を眼球無き眼で見る。
少女は今、どうなっているのだろう。
「フェルズ・・・・・」
「リドか、どうした?」
「ハルっちは・・・・・何処に行っちまったんだろうな」
「さてな、分からない」
すでに、戦闘態勢は整っていた。誰もが少女の作り出した鎧に身を包み、武器を手に持っていた。
希少金属で作られた・・・・・並の冒険者では見ることすら叶わない武具の数々。
更には、賢者のアイテム。
「・・・・・なぁ、フェルズ、もし、もしさ」
「なんだ、リド改まって・・・・・」
そして、図った様に・・・・・物語は進む。
「アオーーーーーン!!」
ヘルハウンドの遠吠えが響き渡る。
「っ!!敵襲か!?」
「そのようだ、行くぞ!!」
理性ある怪物達が、動き出す。
その動きは洗礼されていて、無駄がない。鍛えられた足腰は血を砕きながら疾走する。
───冒険者達は理解するだろう。
自分達が如何に卑小で、矮小で、か弱く、愚かな生き物であるかを。
口元から零れるのは唸り声では無い。
───冒険者達は恐怖するだろう。
自分達と同じく知性を持ち、理性をもち、技をもち、策を持つ怪物に。
自分たちの上位互換に。恐れ戦くだろう。
「───狂え【フォベートール・ダイダロス】!!」
「来るぞ!!全員バッチを掲げろ!!」
「「「「「おう!」」」」」
───冒険者達は戦慄するだろう。
「なっ─────!?」
「なんだこいつら!?つえぇ!!」
並の攻撃が効かぬ鱗の上に、より堅き鎧を纏う巨躯に。
喉を引き裂く強力な爪が、より鋭き金属で覆われていることに。
───冒険者は諦観するだろう。
その動きが自らの常識を遥かに上回ることに。
自らの策が何一つ通じぬ事に。
武で、知恵で、数で・・・・・全てにおいて上回られていることに。
「一気二畳ミ掛ケルゾ!!」
─────蹂躙が、始まった。
薄暗い地下室で、春姫は塞ぎ込んでいた。
上では殺し合いが始まっている。
その原因が自分であると、何となく・・・・・分かっていたからだ。理由は分かっていた。
聞こえてしまったからだ。
記憶よりも低くなった、今でも鮮明に思い出せる友の声が。
「命・・・・・ちゃん・・・・・」
今の姿を見られたくなかった。
汚れてしまった自分を、友がどう見るのか分からなかったから。
軽蔑されたら・・・・・。それが嫌だった。
「
その時、足跡が響く。こちらに向かってきているようだ。春姫はビクリと耳を動かし、近くの木箱の影に体を隠した。意味が無かったとしても、気分的にはマシになる。
「春姫!!どこだい!?」
「アイシャ様!」
扉を蹴り開けたのはアマゾネスのアイシャだ。春姫の面倒を良く見てくれる姉のような存在。
「逃げるよ!ここはもうダメだ、フリュネの奴もやられた、私達は裏からこっそり逃げる。リーシャとイライザが時間を稼ぐから・・・・・ほら、さっさと立ちな」
「は、はい!」
身支度の必要は無い。持っていくものなんて何も無いのだから。
春姫は立ち上がり、差し伸べられた手を・・・・・・・・・・掴もうとして躊躇した。
「何やってるのさ!早くしない奴らが・・・・・春姫?」
本当に、この手を取っていいのだろうか。
友達が助けに来てくれているのに?
春姫は目を震わせる。
見られたくは無い。
でも、会いたい。
「春姫!はやくしな!」
信頼する女性か・・・・・約束を守ろうと奮起する友人か。
「私は・・・・・!」
春姫は考える。考えて、考えて、考えて・・・・・!
いざ、決断しようと言う時。
「春姫!早くしなっ!敵がいつ来ても可笑しくは」
「アイシャ様!」
そうアイシャが言い終わる前に、春姫の忠告が届く前にアイシャの真上、天井が崩壊する。
「きゃっ・・・・・!アイシャ様!」
砂煙で視界が通らない。着物の裾で口元を隠し、アイシャの名前を叫ぶ。
煙の中からは・・・・・一つの人影が。
「アイシャ様!?」
黒く、大きな・・・・・人影が。
みんなが、俺を斬り付けてくる。
どうして?
どうしてだろう。
「ぉおおおおら!!」
赤く光る熱そうな槍をダリルが打ち込んでくる。
それを避ける。でも
「そこぉお!!」
避けると桜花の攻撃が当たってしまう。
痛い。痛いよ。
どうしてこんなことになってるんだっけ?・・・・・思い出せ・・・・・。
よく考えるんだ。えっと・・・・・みんながいる。タケミカヅチ・ファミリアのみんなだ!
おおおお、なんか、みんないるねっ!嬉しいなぁ!
「動きが止まったぞ!警戒しろ!」
・・・・・・・・・・・・・・・あっ!わかったっ!俺わかったよっ!
これ修行だな?!うんうん、そうかそうか。模擬戦か。
模擬戦でも俺相手なら真剣でも平気だもんね。
『アはっ・・・・・アはハハハは!!』
もー、なら、ちゃんと言ってよね、もう、困ったじゃないかー。しかし、ふふふ、なるほどなるほど?確かにダリルは俺と戦いたい的なことを言っていた気がするぞ?むっふっふっー!いいねいいね!
「気を付けろよ、何が起きるかわからん!」
『どうシタの?ダレがくるの?アハハ』
いひひー、みんな気を付けろよー?おれ強いからなぁ?よし、少し場面の確認でも済ませようか。誰がいて誰が居ないかだね。
『エッとー、桜花いるね、ミコトいるね、千草は・・・・・あレ?見えないなぁ。タケもまだか。むむむ?模擬戦ナノにー。』
「模擬戦・・・・・?」
『うん!・・・・・って、銀髪?そんナ人居たっけ?新しイ子かな?』
「・・・・・ぇ?」
『他には・・・・・ワンチャン居るだろー?オ?アレはリーナじゃなイカ?!なんか久しぶりなキがするゾ!・・・・・で、隣のちんまいのは新人か』
「新人!?私はクルメですよ!思い出して!」
『知らなーい!アははは!冗談ダヨ!』
クルメ、クルメ、クルメか。うん、確か・・・・・えと、料理が上手な娘だった気がするぞぅ?まぁ、いいか。明言しなければ忘れてるとはバレないはずー。
・・・・・にしても、銀髪の娘は誰だい?なんだか、俺に似てるような・・・・・。はっ!?まさか俺のコスプレ・・・・・?そんなに俺は人気になってしまったか。まぁ、仕方ないね。
『よぉうし、ダリルぅ、攻撃するぜエ?』
「ほ、本当に・・・・・───なんだな?」
『?』
・・・・・ん?なんか、聞こえなかったぞ?
「遠慮なく、行かせてもらうぜ───!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・んん?やっぱりなんか・・・・・ってあぶねえ!?
『あぶナァイ!ソラよっ!』
「うおぉ!?模擬戦とか言ってガチの威力じゃねぇか!?あ、いや、そうかそういう事か!」
なんかよく分からん!でもやる事はわかるぜ!
うん、ぶっ殺す!
『アハハ!死ねぇ!』
「死ぬかバーカ!」
避けるなー!
─────能力を使用する。
─────命中する可能性82%
「へっ、当たるわけぬぇえうあ!?」
「だ、ダリル!!」
ふふふふふふははははは!避けられると思っていたのかね?!
「正気になってないのか!?」
「はい、意識が表面に出てきていますが・・・・・まだです」
「・・・・・妖夢、頼むぞ」
『おう?任せとケ!』
「・・・・・え?」
はっはー!この妖夢様に任せておきたまえよ!
およ?全員で来るんですか?いいぜいいぜ、受けて立つぜ。
「俺から行く。ほかの者達は連携を崩さずに来い。魂魄妖夢しか有効打は与えられん」
「おう、任せるぞオッタルさん。千草ぁ!リーナぁ!援護は任せるぞ!」
「行きましょう桜花殿、オッタル殿」
うん?オッタル・・・・・?聞いたことあるような・・・・・思い出せん。・・・・・・・・・・・・・・・思い、出せない?なぜ、どうして?俺頭でも打ったのか?
『!?』
オッタルって言ってたヤツが、ブレた。その瞬間、俺の身体には無数の線が走る。
斬られた。見えなかった。でも・・・・・効かない。
斬られた傷を即座に能力を使って修復する。が、その瞬間には既に他のみんなが波状攻撃を仕掛けてきていた。
対処はできる。
何のために俺は強くなったと思っているんだ。
その程度・・・・・・・・・・・・・・・何の、ために・・・・・強く?
矢を掴み。槍を逸らし、刀を躱す。
なんでかわからない。考えるほどに分からなくなる。
「ぉおおおおお!」
「はぁああああ!!」
槍の連続突き、刀の流麗な連撃。それらを全て往なす。
・・・・・うん。技は忘れてないみたい。何を忘れたのかな?
「・・・・・ちぃ!さすがに───か!正面からじゃまともに攻撃が入らん!」
「ええ、流石───殿です」
・・・・・・・・・・・・・・・さっきから、誰なんだ。誰の名前を言っているんだ。俺の名前、忘れたのかよ。忘れたのか?本当に?俺の名前を?・・・・・巫山戯てるんだよな?
『アアァァああ!』
技も無い。予備動作なしの薙ぎ払い。だが、命が刀を当てることで受け流した。たたらを踏む俺の腹に槍が突き刺さり、持ち上げられる。そのまま振り回されて近くの家に投げ飛ばされた。
『イテテ・・・・・ん!?』
起き上がった瞬間に、矢が雨のように降り注ぐ。
両腕を盾に防ごうとするが、矢が腕を避けた。・・・・・千草の魔法だ。
──【剣の上にて胡座をかけ、眼前の敵を睨め。汝が手にするわ雷の力なり】──
矢を引っこ抜いていたら、詠唱を許してしまった。桜花の魔法は厄介だ。雷を纏う以上、攻めても守っても強い。
「【
雷を纏った桜花が高速で突っ込んでくる。でも、単調だ。迎撃のために腕を溜める。が・・・・・腕は無い。
『みょん?』
腕が宙を舞う。腕から白い光が空に消えていく。・・・・・ダメージを受けたらしい。
「そこぉ!!」
斬ったやつを殺そうと振り向けば、桜花の突きが腹を突き破り俺を瓦礫に押さえつける。
あばばばば!じびれる・・・・・!!
すぐさま半霊形態になって抜け出した。ん?
・・・・・・・・・・・・・・・そうか。やっと違和感に気が付いた。
俺、今半霊なのか。
そうか。
気がつければ、なんということは無い。
そりゃそうだ、真剣使った模擬戦、しかも集団戦となれば生身でやったら死ぬもんな。半霊でやるのは正解だろう。
半霊形態から人型形態に戻り、ズシンと音を立てて着地。
腕を伸ばして命を捕まえようとしたけど、命はスルリと避けて俺の腕を斬り飛ばす。
無駄だ。
と、再生使用としたら、御札が飛んできて腕の断面に張り付いた。・・・・・治らない?
少し、焦りが生まれた。
『上手いナ・・・・・!』
オッタルが再び消える。無数に体に走る斬撃、浮かぶ体。ふわりと地をけって銀髪の娘が俺を斬りつける。
ブワッと白い光が俺から噴き出した。
『あが・・・・・・・・・・おま、ぇ・・・・・!』
何かが・・・・・抜けた気がした。
何か、忘れた気がした。
アイツに斬らせては行けない。
アイツを生かしては行けない。
思い出さなくては行けない。
『ぁあああああああああ!!!』
捨て身。死なないのだからそんな言葉は意味無いが・・・・・技を捨て防御を捨て、殺すために走った。
目を見開く少女、その顔を潰そうと拳を振り上げ────振り下ろす。
『おオラァっ!!』
「「「「妖夢!!」」」」
衝撃が伝わってきた。金属音が鳴り響く。・・・・・ちっ。
「すまない。遅れたな。妖夢、状況の説明を」
「アリッサ・・・・・はい、状況は『今は皆デ模擬戦中。何か良くワカラないけど・・・・・色々とオカシイ。』・・・・・」
「・・・・・なるほど確かに」
どうやらアリッサが来たらしい。後ろからボロボロの団員達も着いてきている。アリッサがいなければアイツら死んでたな。・・・・・ん?模擬戦じゃないのか?あれ?模擬戦は真剣でも良くて・・・・・死なないから俺が敵役で・・・・・?
いかんいかん。考えると分からなくなる。落ち着け。
・・・・・やはり止められたのは子供を殺そうとしたからだろうか?
なら仕方ない。と言いたいところだが・・・・・あの子に斬られると俺は記憶が薄れるっぽい。他のみんなはそれを知らないようだ。俺に似てるし、もしや誰かが変装してるのだろう。
という事は・・・・・策略?俺を嵌めるための罠?
『・・・・・アリッサ、そいつカラ離れた方がイイ。』
「・・・・・断る」
『・・・・・ぇ?』
はぁ?な、なんだアリッサ・・・・・アリッサまでもう敵なのか?
「私は、この者達を守らなければならない。・・・・・・・・・・だが」
アリッサが話している途中、団員の1人がおれに向けて魔法を放った。
金属音がまた鳴って・・・・・アリッサが防いだ。俺を庇った形になる。
「・・・・・貴様に対しても
『・・・・・なるほド。大変だナ。』
おい、嘘だろ・・・・・!とか、何やってるんだ、とか聞こえている。
だが、俺はそうは思わない。なにせゲッシュだ。破ると痛い目にあう・・・・・と思う。ならこうするしかないだろう。
「アリッサ聞いてください!白楼剣で斬らないと───は正気にならないんです!」
『またそレか。なんだ、忘れたノか?俺の名前』
「え?何を言って」
はぁ・・・・・イライラする。名前を呼んでくれないのはムカつくぜ?
それに・・・・・さっきから妖夢妖夢って、俺じゃなくてあの女の子に言ってるし・・・・・俺だぞー、おーい。
『・・・・・君、名前は?』
「・・・・・・・・・・魂魄妖夢」
『へぇ。一緒だ』
「は、はい?」
同姓同名ってのは、有り得ない。何せ、魂魄なんて家は無い。
・・・・・うむ。じゃあやっぱり、偽者か。
『ッルァ!!』
予備動作なしで殴りつける。流石に偽者は反応出来なかったらしく、凄まじい速度で吹き飛ばされた。が、それを合図にしたように、他のみんなが俺に襲いかかる。
「なっ・・・・・馬鹿者!くっ!」
アリッサが俺に叱咤を飛ばし、命に戦線から引き剥がされた。1体1ではアリッサは命に勝てない。イイヤツだったよアリッサ。
多分忘れない。
オッタル達の攻撃を受けたり防いだりしながら・・・・・記憶を探る。
俺の目的は何だったか、だ。
そう、確か誰かを助けるために来たんだ。
そうだ、そうだった!なんかスッと出てきたけど、俺こんなことしてる場合じゃ無いんじゃないか?!
でも・・・・・誰だっけ?誰を助けようとしてたんだ?
確か・・・・・・・・・・・・・・・春・・・・・姫っ!?
視界が回転する。首を斬られた・・・・・?!
回転する視界の中で、血だらけの偽者が映る。その目は悲しそうで、決意に満ちていて・・・・・怯えている。
再生して・・・・・再び考える。
確か・・・・・・・・・・・・・・・?
わからない。分からなくなった。
『てんめェ・・・・・!!!!』
グツグツと怒りが湧いてくる。なぜ、邪魔をするのか。殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい。
この邪魔者を殺さないと進めない。
これは模擬戦などでは無かった。
皆は騙されている。誑かされただけ。殺しては行けない。
『ぶっ殺す!』
──────能力を使用する。
「・・・・・っ!!これは・・・・・!」
──────命中率92%
「お、おい妖夢!これはどう言う事だ!?」
──────他世界接続。
「空間が割れていく?」
──────座標変更。
「ごめん皆!!僕の詠唱じゃ間に合わない!」
──────状況変化。
「皆さん固まって!!!早く!!」
──────現象設定。
『殺ス!!』
──────全行程省略。発動を確認。防壁消失。転移開始。
世界が──────音を立てて割れていく。
誤字脱字、コメント、待ってます!
何となく次の展開とかバレてると思いますが、そこは仕方ない・・・・・超展開なんて私には無理だ( ˘•ω•˘ )