とある愚兄賢妹の物語   作:夜草

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第9章続
資料 ネタバレ注意


資料 ネタバレ注意

 

 

学園都市

 

 

 鬼塚 陽菜(おにづか ひな)

 

 常盤台中学3年の女子生徒。詩歌の親友でルームメイト。詩歌の能力を知る数少ない者の1人で重度のブラコンであることも知っているよき理解者。関東で有力の鬼塚組の一人娘でもあり、喧嘩が強い。常盤台の暴君。

 最初はLevel0だったが詩歌との特訓により今ではLevel4までになった。そのことを

かなり感謝している。学業の成績が悪く、テスト前には詩歌に教えを乞うている。

 髪は赤色のポニーテイル。身長は当麻と同じくらいだが、胸はない。顔も凛々しいため、男装させても違和感がない。

 過去に詩歌と共に鬼塚組が関与したスキルアウトの抗争を阻止したことがあり、それ以降、スキルアウトからは<赤鬼>と呼ばれている。ただ過去に<ビックスパイダー>に所属し、固法美偉には頭が上がらない。

 能力は<発火操作>のLevel4。学園都市最強の発火能力者で<鬼火(ウィルオウィスプ)>と呼ばれている。視界の範囲ならどこにでも炎を発生させることができ、半径10mの範囲なら熱探知が可能。破壊力だけならば、Level5級。

 暗部抗争編では、<ゴブリン>のリーダー。

 

 

 無悪 有善(さがなし ありよし)

 

 少数精鋭の<スキルアウト>グループ<七人の侍>のリーダーで、不良達の間には、『疾さの黒妻』、『剛力の駒場』と並んで『読み(黄泉ともかけている)の無悪』として、『三巨頭』の1人として君臨。鬼塚組の懐刀である東条英虎の甥で、右腕に虎のタトゥーを刻んでいる。

 能力は<脅威(メナス)>。本能的な危機感知に特化した予知能力。ただあくまで勘であり、具体的な予知まではできない。

 <幻想共有(キャパシティリンク)>。

 木原=テレスティーナ=ライフラインが開発した<幻想御手(レベルアッパー)>の副作用に特化した器具。これで<七人の侍>全員の能力を扱える<多才能力>になれる。たった7つの能力しか使えないが、その分扱いやすくなり、暴走の危険が少ない。

 <脅威>、<風景擬態>、<鉄腕>、<韋駄天>、<微弱電流>、<精神安定>、<沈黙>の同時使用により、野生の虎のような運動能力、存在を隠蔽する事ができるようになり、<キャパシティダウン>の影響下にあっても能力を発動できる。

 <鋼鉄兵隊(メタルソルジャー)>。射程距離が2000mを誇る連射可能な対戦車ライフルの<鋼鉄破り(メタルイーター)>と弾道調整と反動軽減、軽くて丈夫な誰にでも使えるアサルトライフル<オモチャの兵隊(トイソルジャー)>を組み合わせてカスタムされたもの。片手でもマグナム以上の破壊力をぶっ放せる化物銃。

 過去のけじめで、左腕を斬り、暗部抗争編では『鬼彫製戦闘用義手』を付けている。

 

 

 烏帽子 十影(えぼし とかげ)

 

 <七人の侍>の諜報担当。Level2の光学操作、<風景擬態>。カメレオンのように風景に溶け込む。

 

 

 岩壁 呉里羅(がんぺき ごりら)

 

 <七人の侍>の破壊担当。Level2の腕に特化した身体硬化、<鉄腕>。両腕のみを鉄のように固くする。

 

 

 銭本 戌子(ぜにもと いぬこ)

 

 <七人の侍>の工作担当。Level3の脚力に特化した身体強化、<韋駄天>。自身の脚力を増大させ、自動車以上の速度で走行可能。

 繚乱家政女学校に通う生徒で、とある忍びの一族の一員でもあり、色んな事ができる器用貧乏。ただし、守銭奴。

 

 

 栗鼠 諜吉(りす ちょうきち)

 

 <七人の侍>の情報担当。元Level4のLevel2の電撃使い、<微弱電流>。パワーはないが、その分、操作性に優れ、電子機器に触れるだけで操作できる。

 <風紀委員>所属しているスパイ。

 

 

 雉村 騒兵衛(きじむら そうべえ)

 

 <七人の侍>の運搬担当。Level1の体内分泌操作、<精神安定>。高速移動状況下でも精神状態を常に平常時に保つ能力。

 <七人の侍>が改造した車両を乗りこなす運転手。

 

 

 ミハエル=ローグ|(ミハエル=カゼラ)

 

 <七人の侍>の戦闘担当。能力は音を消す事に特化した<沈黙(サイレンス)>。Level2程度だが相手に気配を捉えにくくし、さらには、雑音による集中力阻害、<キャパシティダウン>などの効果も防ぐ事ができる。

 元ローマ正教の十三騎士団『ガラハッド』。『ランスロット』ビットリオ=カゼラの息子で将来を有望視された天才騎士……だったが、学園都市にローマ正教のスパイとして送られ、土御門元春と同様に能力開発を受け、無能力者となり魔術が使えない身体になってしまった。

 

 

 鼓啓 瑚孝

 

 木原=テレスティーナ=ライフラインが指揮する<警備員>『MAR』に所属するコード『ピュアブラック』。<キャパシティダウン>が内蔵された矢杭<能力封じ(エスパーキラー)>を発射する狙撃特化型駆動鎧を操り、精神感応系と念動能力系の複合<物質感応(リプレイス)>と呼ばれる物体に己の思念をのせる能力者。

 

 

 鳥兜 紫(とりかぶと むらさき)

 

 夏休みにあすなろ園に来た置き去りの女の子。感情がなく、無口で、先生にも懐かない。Level0とされているが……

 

 鬼塚 紫苑(おにづか しおん)

 

 <失敗作り(ウィルス)>。<乱雑解放(ポルターガイスト)>を引き起こす『失敗を作る失敗作』。

 

 

 鬼原 百太郎(きはら ももたろう)。

 

 <嗅覚センサー>の鼻を持つ『犬』、透視能力の目を持つ『雉』、そして、<肉体変化>の体を持つ『猿』と能力生物を製作した『野生』を司る<木原>。鬼塚鳳仙の弟。

 <メンバー>に所属し――たが裏切り、統括理事会のトマス=プラチナバーグに雇われていた――が見限り、暗部抗争編以降はとある病院に匿われている。

 

 

 鬼道 奉先(きどう ほうせん)

 

 大陸に渡り、鬼道術と呼ばれる魔術を身に付けた鬼の一族の邪流。夢を操作する腕輪の宝貝<劾想夢>と火の槍に雷の鞭を複合させた宝具<破軍方天画戟>を操る。

 

 

 鬼塚 鳳仙(おにづか ほうせん)

 

 鬼塚組の組長で、『前方のヴェント』による学園テロ以降に欠員補充で入ってきた新しい統括理事会。

 <獣王>の隔世遺伝した怪物で、早さでは<聖人>には及ばぬが腕力では――人類と数えるなら――世界上位に入る轟力無双。

 その手の界隈の御伽噺のような逸話をもつ極東の赫い極道で、<赫鬼>と呼ばれる。

 

 

 東条 英虎(とうじょう ひでとら)

 

 鬼塚組の大幹部『寅』で、陽菜の実父、鬼塚組組長、鬼塚鳳仙の親友。信頼が厚く、鬼塚の懐刀。

 陽菜が幼い頃に武術を教えた師匠。完全に普通だが高レベルの能力者とも素手で対等に渡り合える。

 眼帯と体中に刻まれた無数の傷がトレードマーク。隻眼であるが威光は衰えず、全盛期の実力は、寮監に匹敵する。当時の彼を知る人からは“虎”と恐れられている。

 陽菜のお目付け役だが、基本陽菜に甘く、従者みたいになっている。

 学園都市内で趣味で始めたお好み焼き屋を細々と営んでいるが、人相の怖さから客足は少ない。しかし、<スキルアウト>からは好評で固定客も結構いる。

 

 

 竜神 月姫(たつがみ かぐら)

 

 鬼塚組の大幹部『辰』で、秘書。

 竜神家、上条兄妹の母、詩菜の実家出身で、紺のスーツをカチッと着込み、栗色の髪をアップにして後ろで纏めていて見た目はできる美人大学生。常盤台の寮の管理人とは知己。

 

 

 西居 蛸牛

 

 鬼塚組の大幹部『丑』。移動要塞。

 城塞のような巨漢の肉体に、迫撃砲の如き拳撃と硬気功を極めている。

 

 

 烏山 朱雀

 

 鬼塚組の大幹部『酉』。断頭台。

 大幹部の中では最年少で、学園都市に来るまでは全国津々浦々と紫苑を捜し回っていた。

 

 

 馬面 一目

 

 鬼塚組の大幹部『午』で、武器兵器を愛する狂職人。

 

 

 北野 真臼(きたの まうす)

 

 鬼塚組の大幹部『子』で、背が低い片足が義足で眼帯の男。爆弾魔。

 

 

 火渡 犬獣(ひわたり けんじゅう)

 

 鬼塚組の大幹部の『戌』。砂皿緻密と肩を並べる狙撃手。

 

 

 猪南 健(いなみ けん)

 

 鬼塚組の大幹部の『亥』。暴走族。

 

 

 因幡 螺美(いなば らび)

 

 鬼塚組の大幹部の『卯』。串刺嬢。

 東洋系の若い女性で、視線だけで相手を刺し殺しかねない、恐ろしく鋭い目つき。髪は、床に届きそうなほど長い三つ編みが二つ。爆発的な高出力推進装置が取り付けられている『鬼彫製変形突撃槍』から繰り出される突きは弾丸より速い。

 

 

 近江 苦無(おうみ くない)

 

 常盤台中学1年の女子中学生。白井黒子と同様に次代を担う1年生。『最優(ジョーカー)』の詩歌、『最高(エース)』の美琴、『最上(クイーン)』の食蜂、『最強(キング)』の陽菜と比べれば、その格は2、3歩劣るが、学業、運動、能力共に上位に入り、実技も実戦的と総合的に優秀な秀才。教員からも無冠の5人目として期待されている。真面目で忠誠が高く、食蜂の『派閥』の一員であり、彼女の事は『姫』と呼び、詩歌の事は『先生』と呼ぶ。学内の規律を乱す陽菜は嫌っている。『常盤台の騎士(ジャック)|(また『切り裂きジャック』とも呼ばれたりする)』。

 小萌よりも少し上程度、と身長は相当低めで、体型も黒子よりも未成熟。髪型はウルフカット。

 能力は<水力操作>のLevel4で、<水蛇(ヒュドラ)>と呼ばれる。水蒸気を使い濃霧を発生させたり、凍らせて刃を生み出したり、水圧を操り超高圧水流(ウォータージェット)で鋼鉄を寸断したり、水に関わるものなら大抵の事は出来る新入生最巧。実は甲賀の忍びである。

 

 

 音無 結衣(おとなし ゆい)

 

 常盤台中学3年生の女子中学生。生徒会長であり、上条詩歌、鬼塚陽菜のクラスメイトで、最高学年でも有名な三羽鴉。額を見せるようにすこし焦げたような渋い茶髪をヘアバンドでまとめている、常時、寝惚け眼ののほほん。

 Level4で、念動系能力では最高クラスと名高い、<振動使い(サイコキネシス)>。

 最高学年の中で、能力強度は常盤台最強の鬼塚陽菜が学年首席で、音無結衣が次席、能力理論は常盤台最優の上条詩歌が学年首席で、音無結衣が次席、運動が苦手なようだがそれ以外は軒並み高く、総合成績も上条詩歌が首席、次席が音無結衣|(鬼塚陽菜は学業の成績が悪過ぎて、平均して中盤)。『最』の名を冠する事はないが教師陣からの評価は高く、3年生の3番手。

 

 

 緑花 四葉(みどりばな よつば)

 

 常盤台中学2年生の女子中学生。食蜂操祈の派閥に所属する自然委員長。樹木医の資格を有する。草食系。無造作に伸ばされた薄緑色の髪の毛を、頭の左右で丸い髪留めで結っている。

 能力は種を開花させ、枯木にさえも花を咲かせる<植物操作(グリーンプラント)

 

 

 出雲姉妹。

 珍しい双子の高位能力者。揃って、アサカヨ。

 

 出雲 朝霞(いずも あさか)

 

 常盤台中学2年生の女子中学生。食蜂操祈の派閥に所属する美化委員長。赤っぽい黒髪で性格はきまぐれ。

 能力は、光を変化させ物質化させて、劇場を演出できる<擬態光景(トリックフィールド)>。

 

 出雲 伽夜(いずも かよ)

 

 常盤台中学2年生の女子中学生。食蜂操祈の派閥に所属する文化委員長。青っぽい黒髪で性格はきまじめ。

 能力は、影を操り物質化させて、黒子を用意できる<影絵人形(トリッキードールズ)>。

 

 

 デスティニー=セブンス

 

 常盤台中学2年生の女子中学生。食蜂操祈の派閥に所属する図書委員長。瑞々しい褐色の肌と黒髪を大雑把に結った留学生。能力の関係上、発動していない時は常に半眠状態。

 能力は、最大で10時間先の、自分の周りで起こる未来を無差別に高確率の正答率で予測する予知能力<運命予知(ラプラスフォーミュラ)

 

 

 里見 八重(さとみ やえ)

 

 常盤台中学2年生の女子中学生。食蜂操祈の派閥に所属する保健委員長。小柄で愛くるしい顔立ちで黒髪を蝶の羽のように丸く結わいた童女。おどおどしてるが、薬剤師の資格を有する。OB・OGが大勢いるとある聖母を温か~く見守る秘密結社の現会長。

 能力は、能力者特有の電磁波や熱反応と言った第六感や人の五感、特に痛覚などの皮膚感覚を麻痺させる麻酔要らずの<感覚遮断(センスパラライズ)>。

 

 

 九条 葵(くじょう あおい)

 

 常盤台中学2年生の女子中学生。食蜂操祈の派閥に所属する広報委員長。能力補助具のヘッドホンにミラーグラスをかけ、触角のように短めの黒髪がぴょこんと跳ねたボーイッシュな少女。実家は『媽祖』を信仰するとある寺院。二学年で屈指の運動能力の持ち主で体育会系。

 能力は、五感までも含む身体能力強化、<基礎強化(フィジカルブースト)>。特に視角と聴覚は、『千里眼』や『順風耳』とも。その気になれば学区全体のあらゆる光景が見え、あらゆる音を聞け、常人の可聴域や可視域で捉えられないものまでも感知できる広大な感覚網の持ち主。

 

 

 真浄 アリサ(しんじょう ありさ)

 

 霧ヶ丘女学院1年生の女子生徒。常盤台中学出身で、上条詩歌の先輩。イタリア人と日本人のハーフ。髪は白金色で、蒼氷色の眼のクール系のお姉さん。

 父親がローマ正教の神父で、信仰心が篤く、人の可能性を信じており、宗教にも科学にも中立。

 <原石>のLevel4で、<氷結青眼(ブルーアイズ)>。

 透視・遠視・暗視が可能だが、制御ができず、一定時間、目を合わせてしまうと暗示や幻術によりその相手に強烈な金縛りを掛けてしまうため、その力を封じるために開発したコンタクトレンズを付けている。

 『フィモール』と呼ばれる民の末裔。

 

 

 ティンクル:学生選挙前日に浜面仕上に取り憑いた見た目ダルマ型の謎のマスコット。その正体は上条詩歌が種から作成した自律思考型使い魔<木霊>。本来は<魂喰い>だが、主人以外から生命力を喰らうのを拒否し、ただの道具に戻るかもしれなくても友の命を喰うことはしなかった。暗部抗争編での激しい消費が原因で種に戻って休眠状態に。その後は、友の手により回復させられたのか、『自称ヒーロー製造機の家庭教師ベルト』として次世代に受け継がれる?

 

 

 ローマ正教

 

 

 ナタリア=オルムウェル

 

 十三騎士団『トリスタン』の女仮面騎士。剣、槍、弓と三種の武器の使い手で、換装術式で状況に応じて瞬時に使い分ける。また、水のルーンも使える。

 水の都編以降、ローマ正教を脱団。イギリスに渡り、『騎士派』に。活躍が認められ、現在は第三王女の護衛騎士。

 使用武器は、<改造湖剣>、<改造聖槍>、<改造琴弓>。

 

 

 <聖騎士王(アーサ)

 

 形式上で、十三騎士団総長。騎士団でも、その存在を知るものは少なく。その姿を知るものはローマ正教の上層部のごく一部の最悪の人造兵器。

 世界最悪の魔導師の『最高傑作』。

 堅牢な肉体と優れた運動能力、優秀な頭脳、先天的に自然に生まれる『人間』を超え、生まれながらにして『人間』の上に立つ『救世主』。

 幾多の人間を生きたまま部品にし、原典を書き込み、『龍脈の剣』と『不死の鞘』を装備させた『完全な生命体』。

 

 

 イポグリジア=ジェネラーリ

 

 ローマ正教十三騎士団の副総長で、設立当初から十三騎士団を支える実質的な総長『ガウェイン』。

 『<聖人>をモデルにした人造人間(ホムンクルス)』で、<聖者の数字>は並の<聖人>にも勝ると言うが時間的制限がある不完全なもの。太陽の出ている間――正確には午前9時から正午までの3時間と、午後3時から日没までの3時間――しか、その本領を発揮できない。

 使用武器は<量産陽剣>、<量産王剣>。

 

 

 ???

 

 年齢不詳、本名不明。それに見合う金さえ貰えればどんな仕事でも請け負う自称ビジネスマン。外見は中年の金髪の白人で身長は180cmくらいで、いつもグレーのスーツ姿。しかし、ローマ正教に所属していた元魔導師。魔法名については、ずいぶん前に捨てており、今では誰も知る者はいない。

 『マーリン』

 『量産シリーズ』を作りだした伝説級の魔導師で、世界最高の錬金術師であるアウレオルス=イザードの師。

 作品例。

 <量産聖槍(ロンギヌス・レプリカ)>――<聖人>を貫く、鋭い長槍。投擲する事でその力を発揮する。

 <量産湖剣(アロンダイト・レプリカ)>――堅固な西洋剣。魔力を介す事で衝撃波も放つ事ができる。

 <量産琴弓(フェイルノート・レプリカ)>――琴のような長弓。音を媒体にして感知空間内に弓矢を生み出す。

 <原初の石>――アレキサンドライトのブローチ。『マーリン』が弟子に残した最後の作品。<黄金錬成>の理論を組み込んでおり、生命力を代償に記憶の中にある物の具現化ができる『霊装』。

 <量産陽剣(ガラティーン・レプリカ)>――その刀身に太陽を宿した西洋剣。

 <量産王剣(エクスカリバー・レプリカ)>――<聖騎士王>の武器の模造品。

 

 

 真浄 衛(しんじょう まもる)

 

 ローマ教皇の書記官。カエル顔の医者の教え子でもあり、戦場を経験している。

 

 

 『モルガン』

 

 ローマ正教十三騎士団に所属している魔術師。扱う魔術は、十字教や死霊術など西洋魔術を取り込んだ陰陽道。真言で相手の動きを封じる<金縛り>、霊符から炎を放つ<火界咒>。線香の煙から亡者の思念を形にし、式神にする<反魂香>、負毒を石から噴出させる<殺生石>。<曼荼羅>を利用した九尾の術など。

 姫神秋沙がかつて住んでいた京都のとある村に住んでいた、没落した名家『賀茂』に生まれた魔術師の少女―――の肉体を利用して生み出された自動人形。死に近い禁術を幼少のころから仕込まれてきたせいで、多くの寿命が削られて年若く没した。

 主であり父であった『賀茂』の魔術師が企てた科学の総本山崩壊の儀式祭が、イレギュラーな存在<吸血殺し>により失敗し、村が滅んだあと、とあるビジネスマンと契約し、十三騎士団の魔術師となる。

 

 

 『灰の魔女』

 

 完全なる肉体の原型をもつ<聖騎士王>に対し、完全なる精神の原型を宿す<吸血鬼>――伝説の融合体。

 『モルガン』が指揮する限定的な<明王の壇>により、学園都市の人間の負念と『上条詩歌』の記憶を<要石>に集積させて生まれたイメージ体で、全身が灰色と不完全ながらも、その容姿も、その声音も、その能力も、『学園都市の住人らがイメージする上条詩歌』そのもので、無限に近い生命力をもつ。<幻想投影>のイメージの配合により得た『能力食い』で吸血鬼でありながら吸血衝動のない完全無血の存在で、第0位のイメージであるが故に、道具も魔術も必要なく万能である。姫神の対<吸血鬼>に特化している<吸血殺し>の誘惑にも抗え、血ではなく知(記憶)を吸った相手を眷属とし操れる。

 ただし、『上条詩歌』であるが故に、『人を殺せない歯抜け』と<吸血鬼>の特性を大きく削られている。

 それに最後まで気づかず、三沢塾で姫神が見つけ、アウレオルス=イザードが<吸血鬼>を封じるために用意した魔術医師パラケルススの遺産<アゾット剣>を上条当麻に刺されて、その真紅の宝石に封印された。

 

 

 <神撲騎団>

 

 『聖杯』によって呼びだされた、『湖畔の』騎士『ランスロット』を中心とする六人構成の戦闘集団。思考一体化のためにネットワークが構築され、それぞれの視界はリンクしており、難易度の高い魔術である集団儀式も容易に。

 

 『湖畔の』『裏切の』騎士『ランスロット』。『左方のテッラ』の<神の薬>に近しい肉体に十三騎士団最高の英霊を精神に入れられ、『マーリン』に改造された<神撲騎団>の長。小麦粉より<天使の力>の伝導率の高い聖灰粒子を操り、自在に聖域<神聖の国>を展開でき、その守護は鉄壁で、<光の処刑>の特性からかローマ正教の巡礼を受けたモノを除いてあらゆるもの、たとえ、<神の如き者>であっても拒絶する。さらに、体表に膜と纏わせることで『地上に降りる際、人に化ける天使』の伝承を基にした変装も可能。また<神の薬>としての癒しの力も持ち、騎士王物語の『ランスロット』の伝承通りに、その御手をかざすだけで<神撲騎団>を初期状態に戻せる。

 聖灰粒子を西洋剣のカタチに固めた<アロンダイト>を操る剣術は、『後方のアックア』をも圧倒したが、それには肉体と精神、魂の若干の齟齬が混じっており、完璧ではない。

 

 『獅子の』騎士『ユーウェイン』。2m以上の鍛え抜かれた赤茶けた肉体に、獅子髭のような毒々しく赤黒い頭髪の男。生体換装術式<口寄せ>で契約した魔獣を召喚することができ、<獣王>クラスの、『リュネットの刻印』により姿を隠蔽できる白き獅子と、剣に化けられる300もの黒鴉を操る。

 

 『道化の』騎士『ケイ』。紳士的に見える交渉役。西洋剣とほぼ同じ長さの大短剣を武器とし、不治の炎を身体から噴出し、焼印でマーキングしたものをその手元の鞘から取り出すことができる奪取換装術式を使える。その肉体は炎を出すだけでなく、粘土のように柔軟で、水中でも行動できるなどと不死身に近い。

 

 『蒼弓の』騎士『トリスタン』。細身の麗人。茨など武器でないものを性質変化させて矢や防壁にしたり、鎧の構造を変えて民間人に変装するなど武器改造魔術が扱え、その射術の腕は高度一万mにある飛翔体をも撃ち落とし、現代の『トリスタン』だったナタリアを大きく上回る。

 

 『六槍の』騎士『ラモラック』。十三騎士団で馬上槍において最強。黒馬<スタリオン>を操り、王槍<ロンゴアミド>の支配下に置いた土地で自在に<量産聖槍>を転移させる遠距離換装術式を扱える。

 

 『狂双の』騎士『ベイリン』。二振りの剣を操る上半身が裸身の狂戦士。霊装武器に宿る生命力を喰らい、その効果を弱化させる『大弾喰い』の体質をもつ。

 

 

その他

 

 

 <塞の神>

 

 最悪の妖怪『疫病神』に対抗できる道祖神で、『縁切り』をつかうことで別世界の住人を連れてこれる。『欲しいものが思いのままに出せる炎の形をした宝珠』や『災いを切る剣や縛る縄』など負念に対し強力な武器に、『疫病神』の呪いがかけられた携帯電話――『疫病神の帳面』をも浄化焼却できるなどと人々を不幸から守る守護神に相応しい力を持ち、力は強力だが、決して『条件さえ揃えば人を殺す怪異』<致命誘発体>ではない。が、本人は世界の破滅を願った。

 元々は妖怪ではなく、ごく平凡な村人であったが、『インテリビレッジ全焼村』で『人間を妖怪に組み替える』ことを目的とした犯罪組織<悪鬼羅刹>の幹部長老であった神主によって、全焼村全体のために開発されていた『一に負債を全て押し付けて全を救う幸福論』を叶える<パッケージ>に選ばれてしまった。それから、その神主を殺害したあと、己に相応しい『疫病神』を欲し、上条当麻を『インテリビレッジ』の世界に喚んだ。

 ただ、最期は上条兄妹の『縁結び』に協力した。

 

 

 原作との相違点

 

 

 一方通行:原作より後遺症は小さい。<妹達>の助けがなくても多少は能力が使え、詩歌と同調すれば、怪我する前と同等かそれ以上に能力が扱える。

 

 佐天涙子:Level0から大気を圧縮できる<空力使い>に。<大覇星祭>時にはLevel3になっている予定。

 

 白井黒子:お姉様対象が美琴だけでなく詩歌も含まれている。将来は三姉妹を目指している。

 

 <妹達>:原作よりも多い。9982〜20000号+打ち止め+番外個体|(10031号は除く)。10032号は御坂妹で、9982号は美歌で、2人はライバル関係。学園都市にいる個体は冥土返しの病院かRFOに住んでいる。

 

 ビットリオ=カゼラ:『ランスロット』。十三騎士団設立にもかかわった名家出身の貴族。騎士ではあるが司令塔タイプであまり前線には出てないため、剣の腕の程は部下とそう変わらない。

 

 『パルツィバル』:ランスロット隊で随一の腕を持ち、<量産聖槍(ロンギヌス・レプリカ)>を操り、投擲が得意だった。

 

 『マルコ=ポーロ』:元アウレオルス=イザード。夏休みの終わりに学園都市を離れ、今はイタリアで骨董商を営んでいる。

 

 鳴護アリサ・シャットアウラ=セクウェンツィア:<聖人>としての力も失い、上条詩歌の代用により『鍵と錠』が埋められ、それぞれが独立している。現在は、アイドルとして再起したアリサ、彼女を警備する元<黒鴉部隊>を改め、シャットアウラが指揮する<白鳩部隊>とともに世界巡業中。暗部抗争編では学芸都市のあるアメリカにいた。

 

 ショチトル:『魔導変換義体』により、<死体職人>としての感度が上がり、瞬間的な身体能力の増幅が可能になった。RFOに借金返済まで勤めているせいか、木原名由他と組むことが多い。

 

 駒場利徳:致命傷だったところを上条詩歌と一方通行の開発施術、<他者からの幻想>により<肉体再生>を開花した。以後、<素体格付>では能力者になれなかったはずのLevel0からの能力使いという貴重なサンプル体として見逃されている。

 

 <新入生>:学生代表の親衛隊(上層部に組織された対上条詩歌)。コードネームでトランプの記号。ダイヤの黒夜海鳥にクローバーのシルバークロース(去年の夏祭りで採取された未元物質製の兵器も所有)に加え、スペードの番外通行、ハートの恋査で構成。

 

 

 未来

 

 

上条 麻琴(かみじょう まこと)

 

 元RFO――水鏡小学校1年生の女子生徒。上条当麻と御坂美琴の長女。今年から正式に入学したが、実はその1年前から学園都市に預けられており、そのせいで、若干? 親が恋しい甘えん坊。預けられた当初は何度も学園都市を抜け出そうとして、詩歌の手を焼かせていた問題児だったが、『とっても優しい』説教を食らった後は、とても良い子になった。

 能力は<幻想喰い(イマジンイーター)>。右手で触れた異能の力が使えるようになる力。1度触れたら、1日は使えるようになり、複数のストックが可能。能力の合成とやらもできる。しかし、あくまで理論上は使えるようになるで、本人の技量不足から使いこなすことはできない。特に合成になると詩歌の手助けがなくては発動できず、無理して1人でやろうとすると暴走する。なので、只今のLevelは0。

 ちなみに、麻琴の副担任は佐天涙子。

 

 

 浜面 加皇(はまづら かこう)

 

 浜面仕上と滝壺理后の長男で、水鏡小学校に通う2年の男子生徒。色々と苦労人。木霊妖精ティンクルのマスターに選ばれた?

 

 


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