銀雪のアイラ ~What a Ernest Prayer~   作:ドラケン

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赫い旗/紅鉄の男 ―Красный флаг/магнето―

 

 

 安息日。モスクワの一週間で、最も憂鬱な日。空から降る《黒い雪(チェルノボグ)》に覆い隠された朝の町並みは、まるで深夜のよう。薄く灯る機関灯の明かりすら、飲み込まれそうで。

 今も、今も。《不幸の黒き悪神(チェルノボグ)》は、降り続ける。空を見上げる眼差しを潰そうと、前に進む足下を掬おうと。僅かな希望を抱くことすら許さないとばかりに、『幸福の白き善神(ベロボーグ)よ、消えてしまえ』と言わんばかりに。

 

 

 そんな中を、走り抜けて。双輪の蒸気自動車(ガーニー)が、『赤の広場(クラースナヤ・プローシシャチ)』の近くに停まる。二人乗りのバイクが、聖ワシリィ大聖堂の前で。

 向こうには、偉大なるソヴィエト建国の父、同志ウラディーミル・イリイチ・レーニン閣下の亡骸が安置されるレーニン廟が見える。

 

 

──噂では、中に安置されている亡骸は偽物だとも言われているけれど。エンバーミング処理を施されているのではなく、一から造り出したものだとも。

──噂では、同志レーニンの亡骸は、十年ほど前のサンクトペテルヴルクの爆発事故で喪われたとも言われているけれど。

 

 

「あの……いつも、ありがとうございます、ハヤトさん」

「気にする必要はないと言っている。ある意味、仕事のようなものだ」

 

 

──もう、最近は口癖になりそうなくらいに言っている台詞と、聞き慣れた返しの台詞。ある意味、予定調和のような。

──そんな事が、少しだけ。少しだけ嬉しいような。うん、なんだろう、変なの。変な関係だわ、うん。

 

 

 腰かけていた後部座席から降りて、頭を下げて。それから、体に纏わり付く《黒い雪》を払う。放っておくと、溶けて、煤が衣服に染み着くから。

 お父さん(パーパ)お母さん(マーマ)が、モスクワ大碩学院の合格祝いに買ってくれた大事な外套(パリトー)だもの。綺麗な、白色の。一世紀近く前に失われた、《白い雪》の色の。

 

 

「……服にばかり気を取られているようだが、髪にも随分と付いているぞ」

「あ────」

 

 

 髪。密かに自慢の、わたしの、銀髪。帽子からはみ出している房、それをハヤトさんの掌が(くしけず)る。自分の事なんて、二の次に。

 止めようもない速さで。だけど、驚くくらいに優しく《黒い雪》を払ってくれて。そもそも、止めたところで聞いてはくれないんだろうけど。うん、それくらいは判るだけの関係だと思う。

 

 

「大事にしろ、折角の美しい髪なんだ。そう、故郷で見ていた頃の、雪のような。無垢な、処女雪のような────」

「う────」

 

 

──でも! だからって! 慣れるかどうかは別問題だと思うんですけど! 心臓、ばくばく! 爆発しそうなんですけど!

──屋外で! 臆面もなく! 女の子の髪を梳きながら、真摯に見詰めて! 睦言のような台詞を恥ずかしげもなく、さらりと口にされて! 平静で居られるわけ、ないじゃないですか!

 

 

 だから、アンナは気付かない。先程、自分が考えた事実と、ハヤトの口にした記憶の齟齬に。

 気付かずに────

 

 

「おや────間の悪いところに来てしまったかな?」

「あっ────」

 

 

 背後から掛かった、重厚な声。鋼の強度の、鉄じみた、機関が軋むように重い声。

 慌てて、振り向く。そこには、予想通り────

 

 

おはよう(ドーブリョ・ウートラ)修道女(シストラ)アンナ。ハヤト君」

「……イオセブ・ジュガシヴィリ」

 

 

 真紅のスーツ、一目で最高級の物と判るそれを難なく着こなし、最新式の機関パイプを左手に携えた男性。色素の薄い灰色の髪に猫めいた黄金の右瞳と、青い左瞳の怜悧な美貌の。髭を蓄えていてもなお、精悍な印象の男性。

 わたしを庇うように前に出たハヤトさんの向こうに、見えて。

 

 

「……無礼であろう、同志ナイトウ。如何に同志ジュガシヴィリの懇意であるとはいえ、御名を呼び捨てるなどと────」

 

 

 傍らに雪避けの傘を指しかける、中背だけど肥満体の金髪の男性。欧州風の外套(パリトー)と山高帽子を被った、目付きの鋭い男性を連れたジュガシヴィリさんが。

 

 

「ベリヤと同じことを抜かすのだな、ニキータ・セルゲイエヴィチ・フルシチョフ。程度が知れるぞ」

「貴様────!」

 

 

 ベリヤ────確か、以前ジュガシヴィリさんが連れていた、嫌な雰囲気の男性。昆虫のようなラヴレンチー・パヴローヴィチ・ベリヤ。

 その人と同じ、と言われて。目に見えて怒気を孕んだ声で、ニキータ・セルゲイエヴィチ・フルシチョフと呼ばれた男性は青筋を額全体に浮かべて、下顎から長い犬歯を剥きながらハヤトさんを睨んで────

 

 

「選りにも選って、あの虫けらと俺を並べやがって────」

「色狂いの毒虫と痴愚の白猪豚だ、お似合いだぞ、お前らは」

「痩せ狼が────()()()()()()()

 

 

──丸太のように太い腕の先で握り締められた、鋭利な刃を備えた重厚なクローム鋼製の拳が二つ、軋む音を立てて。更に、破裂するような音。背中側の肩口から伸びる排気筒から、彼、機関排煙を吹いていて。

──ハヤトさんも、既に、排煙を吹いている機関刀に手を掛けていて。一触即発の空気、張り詰めていて。

 

 

「────構わんさ、フルシチョフ。彼は、私の数少ない友だ。友ならば呼び捨てにしあう、当たり前のことではないかな?」

「はっ────差し出がましい真似をいたしました、同志ジュガシヴィリ」

 

 

 ジュガシヴィリさんの言葉に、すぐさま、それを掻き消して。落ち着いた態度で拳を収めて、その後方に下がって。

 

 

「さて、では、あまり外で騒ぐのもよくない。大聖堂に入らせてもらうとしよう。良いかい、修道女(シストラ)アンナ?」

「あ、は、はい────」

 

 

 促されるままに頷けば、満足した風に。ジュガシヴィリさんは、先に大聖堂の門をくぐって。

 後に残されたわたし達、暫し立ち尽くして。

 

 

「……命拾いしたな、同志ナイトウ」

「本当にな。お前は運が良いぞ、フルシチョフ。()()()()()()()()()()、果ては第一書記長か大統領か、楽しみだな。行くぞ、仔兎(ザイシャ)

 

 

 懐取り出した紙巻き煙草にマッチで火を点けながら、苛立たしげに口を開いたフルシチョフさん。その声に促されて、と言うわけではないのでしょうけど。ハヤトさんも、面倒そうに。いつの間にか咥えていた、煙管を吹かしながら。

 

 

「……滑稽にして哀れな話だ。真実も知らず、騎士気取りの男に庇われるなど」

「え────?」

 

 

──なに? 何が、言いたいの? あのベリヤと言う男性とは違って、そこまで嫌な気配はしない人。怖さは、同じくらいだけど。

──ニキータ・フルシチョフさん。あなたは、何を言いたいの?

 

 

 すれ違う一瞬。フルシチョフさん────確かに、わたしを見下ろして。哀れみと蔑みの、怒りと悲しみの入り交じった、複雑な表情で。

 

 

「……さっさと行け。()()()()()()()()()()()、死にたいのか」

 

 

 だけど、すぐにそれを吹き消して。帽子を目深に被り直して、長い下顎の犬歯を見せながら紫煙を吐き出して。広い背中を、こちらに向けてしまった。

 

 

 

 

………………

…………

……

 

 

 

 

────例題です。これは、例題です。過去にあった事かどうかなんて些細なことです。だから、例題です。

 

 

 一人の青年が居ました。努力家な男です。小さい頃から生まれの悲劇に負けず、努力し続けている青年です。

 父親は、最低の人間でした。彼には二人、兄弟が。兄と弟が居ました。ですが、兄とは、畑が違います。

 

 

 何故、そこまで頑張れるのか? それはある日、若かりし彼の育ちの家の事。

 彼が目を奪われていたのは、夫婦。睦まじい、人間の男女。己を愛して、慈しんでくれる、変えがたい存在です。それに、彼は────言いようもない疑問を覚えました。

 

 

『ねえ、おじさん、おばさん。ぼく、しりたいんだ』

『おじさんとおばさんは、おじさんとおばさんでしょう? だから、だからね』

 

 

 それが、最初の動機でした。それから彼は、没頭します。ただ、一つの目的に向けて。終生の命題として。

 

 

『ぼくの、ほんとうの、かぞくは?』

 

 

 それは、神に挑む行為です。男女を悲しませる、悲しい愛の問です。それを彼は何度も何度も、幾度も幾度も、問いかけました。

 それでも、彼は神童です。無数の失敗は、それでも実を結び、やがて一つの集大成へと。

 

 

『君を、愛している』

 

 

────はい、私は、愛しています。

 

 

 そして、彼は、一人の女性を愛しました。

 

 

『君を、愛している』

 

 

────はい、私は、愛しています。

 

 

 愛した女は、焦がれたように口にします。美しい彼女、儚い彼女。愛の何たるかすら、知らぬような彼女は。目の前で愛を語る男に?

 

 

『君を、愛しているんだ』

 

 

────はい、()()、愛しています。

 

 

 いいえ、他の誰か────此処には居ない、誰かに────

 

 

『君を、愛しているんだ』

 

 

────はい、()()、愛しています。

 

 

 焦がれたように────

 

 

『君を、愛しているんだ、僕は。だから、君も────』

 

 

────いいえ。私が、愛しているのは。

 

 

 でも、それも仕方ありません。だって、彼が欲しかったものはこんなものではなかったのですから。

 

 

────()()()()()()()()()()()()────

 

 

 それは────もっと、崇高なもののはずだったのに。こんな、味気ないものになるはずではなかったのに。

 

 

 青年は一体、どうするべきですか?

 父親を殺す?

 兄を投獄する?

 それとも────神の不在を証明する?

 

 

────例題です。これは、例題です。過去にあった事かどうかなんて些細なことです。だから、例題です。

────例題です。これは、例題です。ただし、《世界の敵》なんて助けに来てくれない、黒い雪に包まれた地獄の釜の底の、光も届かない奈落の例題(蜘蛛の糸)です。

 

 

────ええ、例題ですとも。つまり、既に結末の決まった、例題なのですよ。

 

 

 

 

……………………

…………

……

 

 

 

 

 静謐の空間。壁面を埋め尽くす、聖人達のイコンに見守られた、聖ワシリィ大聖堂の中で。

 

 

「────おい、仔兎(ザイシャ)

「────さて、修道女(シストラ)

 

 

 揺蕩う、紫煙が二つ────

 

 

「えっ、あ、はっ、はい────」

 

 

 わたし自身、どちらに答えたのかわからないけれど。それぞれ、年代物の煙管と最新式の機関パイプを燻らせる、ハヤトさんとジュガシヴィリさんの二人に、全く同時に声を掛けられて。

 修道帽子(クロブーク)の布を持ち上げながら、どちらにともなく聞き返して。

 

 

「あまり学友を待たせるのは良くない。早く帰って、安心させてやれ」

「この間、去り際に約束しただろう? 手土産をね、持ってきたんだ」

「は────はい」

 

 

 結局、どちらも譲らずに言葉を出し切って。でも、お互いに我関せずで。

 

 

──どうしよう。これ、どっちに答えるべきなの?

 

 

 どちらに答えても、角が立ちそう。リュダに問い詰められる事を心配して、早く帰れと促してくれているハヤトさん。わたしに、口約束程度なのに、ちゃんとお土産を持ってきてくれたジュガシヴィリさん。

 そのどちらに答えればいいのか、分からなくて。目、ぐるぐる回りそうになって。

 

 

「あ────ありがとうございます、ジュガシヴィリさん」

「いや、大した事ではないさ」

 

 

 迷ったけれど────わたしなんかの為に、お土産を持ってきてくれたジュガシヴィリさんの方に、頭を下げて。

 ちら、と盗み見たハヤトさんの顔。苦虫を噛み潰したように不快そう。うう、どうしたらいいって…………

 

 

「喜んでもらえれば良いのだがね」

 

 

 そんなわたしに、また。また、用意していたような笑顔で、機械仕掛けのように正確に微笑んで。

 ジュガシヴィリさんが取り出したのは────

 

 

「────檸檬(リモーン)……」

 

 

 一つの、檸檬(リモーン)────

 

 

「ああ。私の屋敷の温室で育てているんだ。中々良い出来だったのでね、君に味わって貰おうと思ったんだ」

「お、温室で……ですか」

 

 

 お金持ち(オルガリヒ)だ、とは思っていたけれど。まさか、庭に温室だなんて。そんなの、わたしが何千年働けば手に入るんだろう。

 でも、確かに瑞々しくて。ミュールとメリリズでも手に入りそうにないくらい、新鮮で。

 

 

 機関文明の発達以来、失われた太陽の日差し。それを浴びて育つと言う、この果物。本当に、本当に稀少な、現物なんて始めて見た、檸檬(リモーン)

 

 

「頂きます、ありがとうございます、ジュガシヴィリさん」

「いや。お口に合えば良いが」

 

 

 断りを入れて、はしたないとは思うけれど。ジュガシヴィリさんは、今、感想を求めているんだと分かったから────早速、皮を剥いて。

 ぷしゅ、と音がしたと指先から感じるくらい、取れ立ての檸檬(リモーン)。その透き通るような果肉に、かじりついて。

 

 

「っ~~~~~!」

 

 

 酸っぱい。まず感じたのは、酸っぱさ。舌を突き破って鼻に抜けるような、爽やかな酸味。舌の両脇から唾液、両の目尻から涙が溢れるくらいに分泌されて、思わず唇を尖らせてしまう。

 気を悪くしたかしら、なんて心配して。きつく閉じていた瞼、開ければ────

 

 

「ふ────くく。どうだい、お口に合ったかな?」

「あっ────う」

 

 

 笑顔の、ジュガシヴィリさんが目に入って。うん、さっきまでの、()()()()()()()()()()()じゃない────

 

 

「お、美味しいです。少し、酸っぱかったですけど……」

「はは、それは重畳。酸っぱくない檸檬(リモーン)など檸檬(リモーン)ではないからね」

 

 

 ()()()()()()、悪戯っ子のような。ウラディーミルのように屈託なく笑う彼が、そこに居て。

 

 

「休日はこれの木の世話をした後、紅茶でも嗜みながら読書を出来ればね。後は、合衆国から輸入した映画(キーノ)でも見つつ、訳者の突拍子もない翻訳で笑えれば最高の休日だ」

「合衆国の、映画(キーノ)……」

 

 

 鷹揚に笑っているけれど、思い知る。本当に、何から何までわたしとは生活の水準が違う。合衆国の映画(キーノ)だなんて、そんなもの。

 そもそも、見ただけで。わたしなら、反体制分子として処刑されちゃうから。

 

 

──そんな心配もなく合衆国から輸入した映画(キーノ)を楽しめるなんて。しかも、訳者付きで。

──ジュガシヴィリさんは、同志スターリン閣下が。反革命委員会(ヴェチェーカー)が、怖くないのかしら?

 

 

「興味があるかい? 良ければ、どうかな? 今度の安息日にでも、私の休日に華を添えて欲しいのだが?」

「えっ?! あ────」

 

 

 そして、少年のような笑顔を吹き消して。ジュガシヴィリさんは、いつものように機関パイプを吹かして。

 いつの間にか、見慣れたものになってきた、機械仕掛けのような。用意していたような笑顔で、正確に微笑んでいて。

 

 

「ど う か な ?  修 道 女(シ ス ト ラ) ア ン ナ」

「あ────の」

 

 

 反抗を許さない、決定済みの事項を伝えるように。鋼鉄の圧力を持った声で、語りかけるのだ────

 

 

「わ、わたし、は────」

 

 

──そうだ、思い出した。この人は。

 

 

「君 は ?」

 

 

──恐い人。恐ろしい人、だったんだ。

 

 

「────悪いな、先約済みだ。その日もこの子は、俺とこの、聖ワシリィ大聖堂だ」

 

 

 そんな、鋼鉄の圧力を遮るように。ハヤトさんが、わたしとジュガシヴィリさんの間に立って。嘘じゃないけど、本当の事とも言えない。玉虫色の答え、口にしながら。

 鋼鉄の圧力をも、一太刀で斬り捨てるように。ハッキリと、しっかりと。

 

 

 まるで、冷徹に獲物へ銃口を向ける狩人と。それに向けて唸る狼のように、雄壮に。

 

 

「お二方────此処は神の家ですよ。痴話喧嘩や鞘当てなら、どうぞ路上で」

 

 

 そんな空気を切り裂いて。いつから居たのか、ブラヴァツキー夫人(ミシス・ブラヴァツキー)の冷厳な声が大聖堂の中に響いた。

 

 

「ふむ────残念だが、今回は夫人の顔を立てて引くとしよう。だが、近い内にまた誘わせてもらうよ? 来月、外国の要人を招いた晩餐会があるのでね」

「う、あ、あの────」

「悪いが、そんな時は永劫来ない。安息日は、毎日、予約済みだ」

 

 

 それに、先に折れたのはジュガシヴィリさんの方で。色違いの瞳から圧力を吹き消して、パイプを仕舞いながら、ゆっくりと立ち上がる。

 

 

「ああ、ご心配には及ばないよ。()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 最後に、にこりと。用意していたような笑顔で、正確に微笑んで。そんな、物騒な事を言って。

 

 

「……全てが貴様の思い通りに運ぶと思うなよ、イオセブ・べサリオニス・ゼ・ジュガシヴィリ。少なくとも俺の目の黒い内には、この子に手は出させん────《紅鉄の男(マグニートー)》よ」

 

 

 答えて、ぎろりと。ハヤトさん、衝動に任せた睨みを効かせて、獰猛に睨み付けて。そんな、物騒な事を言って。

 

 

「肝に命じておくよ、《日本狼(ウルヴァリン)》。ではまた、修道女(シストラ)アンナ、ブラヴァツキー夫人(ミシス・ブラヴァツキー)

 

 

 そうして、振り向くこともなく。最高級と分かるスーツを着こなした彼は、門扉の向こう側に消えて。後に残ったのは、静寂と。

 

 

「……全く。あなた方は本当に。ここをどこだと思っているんですか」

 

 

 呆れ返ったような、申し訳なくなる、夫人(ミシス)の溜め息だけで────


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