ご注文はうさぎですか?~私はあなたあなたは私~   作:れんにゅう

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6羽2part

 シャロちゃんのカップ紹介が終わりに近づいたころ、リゼさんがあることに気づいた顔をした。

 

 「う~ん、シャロが紹介してくれているカップはどれも紅茶用が多いな。うちはコーヒーのお店だからカップもコーヒー用じゃないとだめじゃないか?」

 「あ、確かに…これらって紅茶用ですもんね」

 

 紅茶用のカップにコーヒーを入れたらどうなるんだろう…ちょっと気になる。

 そんなこと考えているとシャロちゃんが反応した。

 

 「え…そうなんですか?リゼ先輩のバイト先行ってみたかったのにぃ…」

 「あれ?シャロちゃんってもしかしてコーヒー苦手だったり?」

 「くにゅ…」

 

 私の質問にシャロちゃんはコクリと首を縦に振った。

 紅茶が飲めるならコーヒーも飲めるとは限らないよね。

 

 「苦いのが苦手なら甘くしてみたら?私は甘さ控えめなのも好きだけど、M〇X coffeeも好きだし?てかあれぐらいがちょうどいいし」

 「M〇X coffee?なによそれ…って苦いのが苦手ってわけじゃないのよ」

 「では、何が原因なのでしょうか?」

 

 くっやっぱり通じないか…

 あの甘さが癖になるのに勿体ない、今度作ってみようかな…

 

 「え…く…そのカフェインを取り過ぎると異常なテンションになるみたいなの」

 「あ、コーヒー酔い…それは珍しい」

 「自分じゃわからないんだけどね」

 「コーヒーが飲めなくてもいいからさ、遊びきなよ」

 「あ、はい!」

 

 リゼさんの前だからかシャロちゃんが緊張している。

 でも確かに、喫茶店って言ってもコーヒーしかないってわけじゃないし、シャロちゃん用に紅茶でも用意してみようかな。

 

 後で紅茶について聞こうと考えながら周りのカップに目を向ける。

 

 「それにしても色々なカップが置いてあるだけあって値段がすごいのもあるね…」

 「アンティーク物はそのくらいするわよ」

 「シャロちゃんもこういうの持ってるの?」

 「さすがに持ってないわよ、欲しいとは思ってるけど…」

 

 学生にはやっぱりきついよね、どんなものも値段はかかるものだし…

 そういえばこっちに来てから趣味的なものを見つけてなかった気がする。今度そういう時間もとってみようかな。

 

 「ってそろそろお店で使うカップを探しましょう」

 「いろいろあり過ぎて脱線しちゃったね。お店のはシンプルのが多かったから模様が映ってるのとかどうかな?」

 「いいかもしれないな、花の模様とか動物の模様とかどうだ?」

 「い、いいかもです!主張しすぎなくて見栄えもいいです!!」

 

 脱線したカップ選びもちゃんと戻ってどんなものがいいのか話し合った。

 選んだカップは花柄、動物、波上の線、果物を各種何個か購入した。

 

 「ふぅ…なんとか決まったね。いろいろあり過ぎて思いのほか時間がかかったね」

 「でもこれでお店の雰囲気も良くなるんじゃないか」

 「ですね!時間ができたら、その時は顔を出させていただきます!」

 「待ってるねシャロちゃん!」

 

 「…」

 「チノちゃん?」

 

 じっと固まってるチノちゃんの方を見るとチノちゃんが見てる先には2つのカップに同じ柄が掛かれている、いわゆるペアマグカップというものかな。

 

 「お揃いの柄だね、気に入ったの?」

 「あ、いえ…その…ココアさんも家に来て自分用というか、そういうのもあっていいと思いまして…」

 「私のを選んでくれてたの?」

 「ご、ご迷惑でしたか?」

 「ううん、迷惑じゃないし嬉しいよ!」

 

 チノちゃんはなんて優しい子なんだろう。どこぞの姉と違ってしっかりしてていい子だ。

 

 「じゃあ、せっかくだしこのお揃いのカップ買おうよ」

 「い、いいんですか?」

 「記念にね、買うなら何か特別なものをってね」

 「ココアさんがそういうなら…」

 

 「シャロ~空気が甘くておいしいなぁ~」

 「そうですね~あ、先輩このお揃いのやつよくないですか~」

 「じゃあ、私たちも買うか~」

 「はいぃ~」

 

 そして私とチノちゃんはうさぎ柄のお揃いのカップを買った。

 リゼさんたちもお揃いのカップを買ったとのこと仲がいいね。

 

 「カップも無事買えたことだし、そろそろラビットハウスに帰る?」

 「そうですね、買ったカップをお店に置かなければなりませんし」

 「そうだな、私も雰囲気がどんなふうになるか見てみたいし行こうかな、シャロはどうする?」

 「私はここまでで大丈夫です、今度行ってみたときの楽しみにしておきます」

 

 そういってシャロちゃんとはそこで挨拶をして別れた。

 お店に戻ってからはカップをお互いに持って誰が似合っているかの勝負が行われたりした。

 

 

 

 その日の夜はチノちゃんと一緒に買ったカップでホットミルクを飲んでお喋りをした。




 更新を止めてて申し訳ありませんでした、スランプに近い何かに陥ってしまい、何かをしているときは書きたいとすごく思っているのにいざ、暇でパソコンの前にいるときはその気が全く起きないのはなんででしょうか
 今回は短くなってすみません、勘を取り戻しつつこれから長く書けるようにしていきます。

 これからはゆっくりと書いてさすがにもう少し早く書きたいと思っています。
 これからもよろしくお願いします


 2年前から更新止まってるのにコメントしてくださった方々、本当にありがとうございます…!!

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