歴史を変えた男   作:お肉のオジサン

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宇宙世紀、地球からの移民により増えすぎた人口はやがて母なる地球に住むものとコロニーに住む者との間に確執を生み出した。

やがて一人の革命家がサイド3に現れ独立を訴え立ち上がった、彼はニュータイプ論を説き、人は離れていても分かりあい理解できる存在になり導くと訴えたが道半ばに倒れ、それを受け継いだ後継者は、曲がった捉え方で進めて行った。

そして、人類史上、最大の虐殺を止めようと立ち上がった男の物語です。


やはりファーストが一番好きなんで、その時代を深く考えて物語を作ります。

歴史に埋もれてあまり名前も知られてない、ザビ家の次男の話です。

彼が生きてたら、ギレンの暴走もキシリアとギレンの仲違いももう少し、良くなったんかなと思いその辺りを書きます。

オリジナルキャラや機体も出てきます。

まあノンビリと進めようと思ってますので、末永くよろしくお願いします。






次男はツライよ。

 

 

ジオン・ズム・ダイクンが亡くなり、ザビ家が政権を取り、共和政治から軍政を行いだしたある日、サイド3のメインストリートをパレードするザビ家の面々、3台の車に別れ2台目に乗るサスロ・ザビとドズル・ザビは話し合っていた。

 

「やはりギレン兄貴の考えは過激すぎる、これでは仮に独立がなったとしても、周りを敵に廻してジオンは国を5年と続けられない」

 

「サスロ兄貴、俺は頭が悪いからよく分からないがスペースコロニーを地球に落として、連邦の本拠地のジャブローを潰して短期決戦を挑むのはそんなにダメなのか?」

 

「戦いに勝つだけならそれが最良かもしれん、しかしその後、地球に住む連中はジオンを憎みその憎みが反撃の力になり国力の違うジオンはいつか、連邦の逆襲に合い負ける事が分からないのか」

 

「ではどうしたら良いのだ兄貴」

 

「それはな・・・」

 

ドゥーン

 

大爆発が起こりサスロとドズルの乗る車が燃え上がった・・・

 

「姉さん兄さん達が大変だ、助けに行かないと・・・」

 

ガルマは凄く慌てて車から飛び出そうとするがその時キシリアからの言葉で動きが止まる。

 

「待てガルマ、テロの可能性が高い今、車から飛び出そうとすると次は私達が狙われるやもしれない今は警備の者たちに任せるしかない、幸い警備は近くにいるすぐ来るはずだ」

 

その言葉が聞こえたかいないかすぐに警備と救護班が辿り着いた。

 

その時、

 

「グォーっ」

 

巨漢の男が血塗れにて立ち上がり周りを見まわす

 

ドズルである。

 

「兄貴ぃ〜。」

 

なんぼ呼んでも返事の無いサスロを見た激情家のドズルが、吠える

 

「親父、兄貴、キシリア、ガルマは早く安全な場所に避難しろ、ここはおれに任せろ急げっサスロ兄貴は俺が助ける。」

 

そして2台の車が現場を去りドズルが周りの道路を封鎖させ港も全部封鎖し犯人探しを指示し、サスロを病院に搬送する、正直なところドズルにもわかってはいた、サスロがもう助からないことを、でも奇跡を信じていた。

 

病院に着くなりガルマとキシリアは先に着き駆けつけ、ギレンは総帥府にて色々と対応している。

父であるデギンもこちらに向かっているとの事である、

必死の治療が始まり20時間、治療は手を尽くされやれる事をし終えた医師から

 

「出来ることはしました、ですが正直厳しいです。」

 

医師からの説明では外傷と内蔵を傷つけてた物は取り除き、火傷した皮膚も人工の物を使い出来ることはしたがやはりショックがヒドく意識が戻る可能性は低いとの事であった。

 

一同言葉を失っていた。

 

SIDE サスロ

 

「なっ何があった」

身体を上から見下ろしている違和感、話をしようとしても誰も聞こえない状態、触ろうとしても触れられない。

 

そして、

 

「お前は爆破に合い今、命の瀬戸際にある、まあ今は三途の川の淵ってとこで、今後のお前の運命を決める質問をしよう、お前にとって命とは何だ。」

 

サスロは何だと思い振り返るが、誰もいない、しかも何か頭に直接言葉が届くすると、

 

「今、お前の頭に直接語りかけてるのだから探してもムダじゃ、まずは答えよ。」

 

サスロは何が分からないがとりあえず考え答えてみることにした。

 

「俺にとって命とは、何ものにも変えられないもの他の人の意思でどうにかしてはならない、かけがいのないものだ、

それは誰であろうと守られなければダメなものだと思っている」

 

 

サスロはドズルと話をしていた話題を考え答えた。

 

「よかろうではワシについて来い、今からお前に見せるものがある」

 

 

答えた瞬間、どこからともなく現れたおじいさん(カーネルおじさんみたいな感じ)

について行くと、ある世界にたどりついた。

 

「ここは0079年のサイド2じゃお前さんの兄であるギレンが毒ガスを使い何億も殺し、コロニーを地球に落として更なる虐殺を行うのじゃ、ここからは要所要所を見せるぞ」

 

そして2日かけて、0100年まで見せられある事を考えていた。

 

「なんだこの未来は、兄貴は世界を破滅させてしまうのかこんな世界を作るために俺らは動いて来た訳ではないぞ、血みどろな未来を作る兄貴を止めなければならない。」

 

サスロが、決意した心を読み取ったおじいさんはその時、持ちかけた

 

「今、お前が思った気持ちを叶えたいなら本当はこのまま終わる命を、繋げてやろう」

 

サスロは状況を考え、自分が何とかギレンを止めれば最悪の状況を避けれると決心した。

 

「頼みます、俺はこんな未来を作る兄貴を命がけで止めます、少しでもみんなが幸せになる未来を作りたいその機会をもらえるならよろしくお願いします。」

 

おじいさんはその言葉を聞き

 

「よかろうワシとしてもこのような大量の死者を出されては困るのでお前に託す、綺麗事が全て通る事は無いがそれでもお前ならもう少しマシな世の中を作れると思う、頼むぞ。

そしてお前さんに1人絶対裏切らない警護の人材を付けよう、それは私の部下で有能な男なので使いたまえではさらばじゃ」

 

SIDE 病院

 

「イタッ」

 

サスロは意識が急に戻ったが、その際にケガの痛みに襲われ、つい声を上げてしまった、足元で疲れて寝ていたガルマが気づき

 

「兄さん目を覚ましたんだね、父さん、ドズル兄さん、キシリア姉さんサスロ兄さんが目を覚ましたよ〜」と大声で騒ぎ出した、その声でさえ身体に痛みを伴う程のキズであった、ふと命を助けるならキズも治してくれよと思うサスロであったが、それはまあしょうがないかと思い家族が、入って来てまた会えたのを嬉しく思い忘れる事にした。

 

 

先頭に傷だらけで入って来たドズルが

 

「兄貴は絶対死なんと思ってたからな、やはり生き残るしぶといのがサスロ兄貴だ、俺もキズだらけでヒドイが兄貴も傷だらけだな、でも助かって良かった」

 

一族一の家族思いが笑いながら部屋を震わせる程大きな声で騒いでたらガルマが

 

「ドズル兄さんさっきまで真っ青な顔してたのにサスロ兄さんが意識戻ると急に元気になったんだよ」

 

「こらっガルマそれは内緒だろ」

 

恥ずかしそうにいうドズルを他所にキシリアが

「二人ともここは病院何だから嬉しくてももう少し大人しくしなさい、助かって良かったですサスロ兄さん」

 

「すいませーん」

 

「すまん」

 

二人とも素直に謝るがその顔は笑顔であった。

 

「でも家族かけることなく済んで本当に良かった、お前にはワシより前に死ぬことは許さんぞっ」

 

デギンも半分諦めかけてた息子の命が助かった事に、安堵の表情が見て取れた。

 

そしてサスロが

「みんな心配かけて申し訳ない、俺はこんなに優しい家族が居て幸せだ」

 

サスロが意識を取り戻したことは総帥府にもすぐ連絡入り

 

「わかった目を覚ましたのだな、もう少しで仕事がひと段落つくから終わり次第向かう報告ご苦労」

 

ギレンは当たり障り無い対応をして電話を切り

 

「悪運が強いな、まあいい今回の事は連邦との戦争を早めるためにプロパガンダとして使わせてもらおう、精々国民の戦意高揚に役立ってくれよ」

 

不敵に笑うと次の段階に進む事を決意したギレンはチェスの駒を1つ動かした。

 

 




次回は入院先でサスロが色々、考え動き出す話です。


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