艦隊これくしょん~あなたに逢いたくて~   作:ろくろう

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グラ子出ない>疲労回復>暇なんでお話書く>いつの間にか出来た
このままイベント終わりそうなろくろうであります。

今回は地元色満載?です。



第九話 新たな武器と秋の味覚

「・・・あ、うん。今から取りにいくから」

食事が終わりゆっくりとした団欒の中ふと思い出したように六郎が誰かに電話をしていた。

「どなたに電話してたのです?」

エ〇コ〇を途中で止めた翔鶴が聞いてくる。

「実家にちょっと取りにいってくる物があるから。う~ん20分位で帰ってこれるかかな?そのまま遊んでて良いよ。」

「はい、わかりました♪」

・・・「う~ん次はF-2Aでいこう♪」

楽しそうでなによりである。

 

「F-4のわいるどうぃーぜる・・・これが扱いやすいかな?」

一人事と呟く翔鶴の後ろで

「ただいま~」

「あ、提督おかえりなさい」

「・・・・」

六郎が涙目になりながら感動していた。

・・・家族以外で「おかえりなさい」なんていわれたこと無いもんね。

「ど、どうしました?提督?」

コントローラーを置いた翔鶴が小首をかしげてたずねる。

「いや・・・この家に住んで改めておかえりなさいって言われることに感動していた」

「そ、そんな大げさな・・・」

「あ、こんな事を話す訳じゃなかった。翔鶴、表にちょっと来てもらっていい?」

「はい、わかりました・・・電源ポチ」

PS3の電源を声に出して切る。

とてとてと表に出てくると一台の自転車が置いてあった。

「これは?」

「クロスバイクっていう自転車だよ」

ジャイアントのエスケープR3と呼ばれる自転車である。色は白地に赤でジャイアントと書いてある。

「昔乗ってた自転車なんだけど、今は俺ロード持ってて・・・親父が乗りたいっていうから上げたんだけど・・・」

仏式バルブめんどい!!とかいって乗らずに車庫に放置してあったのだ。

「これをわたしに?」

「うん、地元は縦長でこれから欲しい物あっても一番近いスーパーは結構離れてるからね・・・」

六郎の家から一番近いセ〇ブは心臓破りの坂と上らないといけない、もう一つの〇〇スは2キロ位離れているのだった・・・

「ありがとうございます!・・・の、乗れるかな?」

「じゃあちょっと練習しよっか」

「はい、お願いします!!」

頬を紅潮させた翔鶴が海軍式敬礼をした。

「いやいや、ありがたいけど敬礼は大丈夫だよ」

「あ、そうでしたね。えへへ・・・」

バツが悪そうに舌をだす翔鶴。

その表情をみて六郎が微笑んだ。

 

六郎も愛用のロードバイク(ジャイアントのdefy3。白地に赤とラインと紺でジャイアントのロゴが入っている。翔鶴曰く「鶴みたい」と言われた)を出し二人で自転車を押しながら出かける。

家から近くの比較的大きな駐車場に来た。(役場の駐車場で休みになれば車はまったく居ない)

「右手のレバーが前輪のブレーキで、左手のレバーが後輪のブレーキね?」

早速自転車に跨った翔鶴に基本的な動作を教えていく。

「このレバーは?」

「これはギアレバー。言うなれば変速機ってやつでペダル廻すところと後輪に歯車あるでしょ?」

「あ、あります」

「これを操作して速度を出したり、坂上る時に軽くしたりできるんだ。とりあえずは走る止まる曲がるを覚えよう」

「判りました!」

「サドルに腰をおろして?」

「はい、・・・思ったより高いですね、足がつま先しかつきません」

「それはね?走れるようになったらわかるよ?」

六郎が翔鶴の腰に両手で支える。

「俺が支えるから両足でペダルを漕いでみて?」

「は、はい・・・」

「ゆっくりでいいからね?」

・・・六郎は密かに感じていた。艦娘って物凄い身体能力高いんじゃないかと。

まず翔鶴の姿勢が素晴らしくいいこと。(体幹がしっかりしている)弓を曳いているせいか握力は六郎と大差ない事。(だけど手はすべすべである。)太腿の筋肉も健康的にしっかり付いている(そりゃあ34ノットで爆走しして潮ちゃん涙目にした位だからね)

 

 

・・・程なくというか案の定2、3度支えてあげたら一人で自転車に乗れるようになっていた。

「ロクさ~~~ん!自転車楽しいです~~~~♪」

「すげぇよ!こっち戻ってきて!」

「はぁ~い♪」

キッ!っと小気味いい音を立てて翔鶴が戻ってきた。

「疲れてない?」

「大丈夫です」

六郎の問いに笑顔で翔鶴が答えた。

六郎もロードに跨り。

「じゃあ街中自転車で廻ろう、ある程度交通のルールも教えるよ」

「はい!」

二人はペダルを漕ぎ出した。

街中をゆっくりと走っていく。

「ここ魚屋さん~」

まるっとした人のいいおじさんが声をかけてくる。

「おぉ~ロクちゃん彼女かい?」

「はい」

「翔子っていいます!」

「あぁ、よろしくね、いい秋刀魚入ったよ?」

「おぉ~マジですか?後で買いにきます!」

そう、もう秋刀魚の季節なのである。

「どうする?」

「3匹お願いします。一匹はお刺身・・・出来ます?」

「OK、OK帰りまでに作っておくよ」

「ありがとうございます!神社まで走ってそのあとグルって街走るので夕方来ます」

「了解!」

「じゃあまた!」

「失礼します~」

おじさんが手を振って見送ってくれた。

「新鮮だから絶対に旨いよ!」

「がんばって走ってお腹すかせましょう!」

二人の漕ぐペダルに力が入る。

暫く走ると大鳥居が見えてきて左に坂道が見えてくる。

「ギアを下げて~」

「はーい!」

そして坂道を登っていくと神社に着く。

「ふぅ、ふぅ・・・」

六郎が肩で息をしているのに翔鶴は涼しい顔だ。

「大丈夫ですか?」

「流石にこの坂はキツい・・・ちょっと休憩しよう」

自転車を止めて境内に歩いていく。

途中の自販機でスポドリを買って翔鶴に渡す。

ここにはとある軽巡の忠魂碑があるのだ。

「これみてみ?」

「あ、那珂ちゃんの!」

「この神社の分祀を受けてるんだよ」

「那珂ちゃんフリーダムだけどちゃんとやってるんだよね~」

「那珂ちゃん結構真面目ですよ?」

「あ、これは那珂ちゃんに悪いこといっちゃったかな?」

「めっ!!です」

腰に手を当てて人差し指を立てる仕草が可愛い。

「ごめんなさい」

六郎は腰をおり謝罪した。

暫くの間休憩をし、また走り出す。(ちゃあんと那珂ちゃんの忠魂碑に二人でお辞儀も忘れてない)

神社から出て今度は海岸線の大通りを暫く走りまた街中へ。

昨日お酒を呑んだ酒屋さんでコーヒーを飲み(ついでに日本酒も買った)、魚屋さんで秋刀魚を受け取り帰宅した。

 

 

・・・新たな武器クロスバイクを手に入れた翔鶴さん。(後日取り外し可能な買い物籠を六郎に着けて貰った。本人はいたくお気に入りの模様)

スーパーへ向かう途中にある心臓破りの坂を涼しい顔で爆走していく姿を小中学生が目撃しているという。

 

 

 

 

 

 

 

 




翔鶴姉が来てからのドタバタの土日が終焉を迎えようとしております。
今回特別出演?は例の神社でありますねw

章の設定とか色々考えたほうがいいのかなぁ?相変わらずの手探りでの執筆であります。

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