落第騎士の英雄譚 ~もう一人の騎士の物語~   作:フライルー

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齋の公式戦の対戦相手はあいつです。


第7話 TRANS-AM

「ねぇ齋」

「どうしたわが友一輝よ」

基本我が家に加々美はいないのでよく俺は一輝宅にいる。ちょうど今は一輝と格ゲーをしていた。

「今度ステラや雫たちと映画みにいくことになったんだけど」

「へーステラと妹連れてデートか。くたばれ」

「齋リア充に親でも殺されたの!?僕は違うよ!?」

やかましいこのエロゲ主人公が。

「それで、齋も来ない?って話なんだけど」

「メンバー詳細キボンヌ」

「僕とステラと雫と、そのルームメイトの有栖院 凪(ありすいん なぎ)って人がくるみたいなんだ。」

「ヌーン。なにしにいくの?」

「映画見に。」

「わかった。暇だし行こうじゃないか。加々美つれてっていい?」

「いいけど。」

「おk。それ、アストラルフィニッシュ」

「あああ!?!?そ、そりゃないよ齋~」

「俺に格ゲーで勝とうなど1万年と2千年はやい」

映画か・・・しばらく見に行ってないな・・・

「もうこんな時間か。じゃあ隣に帰るわ。」

「うん、じゃあね」

そして俺は部屋に帰る。

「あ、もう帰ってたか。」

「悪いですか?」

「誰も悪いとは言ってない。ところで加々美」

「?」

「今度一輝たちと映画みに行くんだが一緒に来るか?」

「メンバー詳細キボンヌ」

「一輝とステラと雫と、そのルームメイトの有栖院 凪(ありすいん なぎ)って人がくるみただ」

「・・・よし、私も行きます。」

「おk」

決まりか。さて、風呂はいって寝るか・・・

「ほら齋起きろ!!」

「ヘァッ!?なんだ、加々美か・・・」

「ほら顔洗う服着替える!」

「なになに!?今日なんかあったけ!?」

「今日はあなたや他の人たちと出かける日でしょうがっ!」

「あ、そうだっけ?」

ああ、はいはい・・・

「よお一輝、ずいぶんラフでおしゃれな格好だな。俺がゴミみたいじゃないか」

「やあ齋。そんなことないよ。齋身長高い分なに着てもモデルみたいじゃん。」

「おっと、モデルならうちの加々美も忘れてはいけない。今朝俺君びっくり。」

いやいがいとマジで。超オシャレ。

「やだなぁ~照れるな~」

あ、そういうの言われたことないクチか。こういうのはみてて面白い。

「こんにちはお兄様」

そこに天使がいた。

「雫!?ずいぶんオシャレだね。」

「おいしいものとファッションならアリスの右に出るものはいません!」

「雫のルームメイトの有栖院 凪《ありすいん なぎ》よ。アリスって読んで♪」

お、おう。

「・・・」

雫がすごいオーラで小刀を構える。一輝の危険を感じ取ったのだろう。

「安心して、心は乙女よ」

「「安心する意味がわかならいけど」」

「あら、そちらの殿方は?」

「ヒッ・・・俺は鈴谷 齋だ。そこの新聞部のルームメイトだ。よろしく」

身長はだいたい俺と近いくらいか。

「し、雫なにやってんの!?」

「ごく一般的な兄弟のスキンシップですが。」

まあ手をつなぐのはよくある・・・の?

「だったら私も・・・」

ステラがモジモジする。姫様かわいい

「ステラさんは、お兄様の下僕なんですよね?」

雫が攻める。

「手をつなぎたいだなんて、そんな特別な感情があるみたいに・・・まさか、ステラさんはっ!?」

それ以上いけない。

「どうする加々美、俺らもつなぐ?」

冗談で言う。どんな反応がくるか楽しむ。それがS。

「え、!?ななな、なにを・・・」

モジモジするなよ・・・って手つなぐの!?今ここで放したら俺怒られるよね!?どううんのこれ!?

(仕方ない、このまま進むか・・・)

どこでフラグ立てた・・・?

「うまいなこれ」

生まれて初めてクレープなんか食ったわ。加々美が俺におしつけてこなかったらこれに気づかなかったわ。加々美GJ。

「ほら、雫、クリームが・・・」

一輝が言う。

あ、嫁の前でそんなことしたら・・・

「・・・!」

雫が顔を真っ赤にする。

一方ステラ。

「い、一輝、私も・・・」

「一輝、タオルはよ」

「あ、ああ!」

一輝はタオルを取りに席をはずす。

「ステラ、さすがに限度が・・・」

これじゃあクリームつけたおちゃめな女の子ではなく。ベテランのサンタクロースである。俺はひそかに無音カメラでステラの顔を撮る。

(雫、加々美、あとでこれやるわ)

((ありがたくいただいておきます))

加々美はコレクション、雫はたんにからかうだけであろうが、これで誰かがばれて消去しても必ず残る。俺君マジ策士。

「って、加々美もついてるじゃねーか。ほれ」

さすがにとって食うのは無理なので、ティッシュのようでティッシュでないティッシュのようなものでふき取る。

「~~~!!」

あ、これもアウト?

「それにしても驚いたよあの雫が、有栖や齋には心を許しているみたいだから」

「あら、そんな驚くようなこと?」

もしかしてさっきの密売がばれたのかと思ってヒヤっとする。冗談きついぜ一輝・・・

「繊細で人見知りで、そう人に懐くような子じゃないんだ。特に異性には」

俺は一輝と親友って立場なかったら死んでたよな絶対。

「まぁ、あたしは女だし?」

女ならなぜここにいる。一輝が困ってるじゃないか。

「と、とにかくお礼を言いたくて。雫と仲良くしてくれて、ありがとう」

「わーお兄ちゃんかっこいー」

「・・・本当に、雫の言ったとおりの人ね。強くて、とてもやさしくて。」

「だけど、だからこそあなたは・・・」

え、こわっ俺は聞き逃さんぞ

「ううん、なんでもないの。忘れて・・・!」

「ん?どうしたの・・・!」

俺も化け物補正で気配を察する。外に2人、武装したやつがいる。

(こっち)

有栖に言われるがまま謎空間にはいる。

(どうやら去ったようね)

外にでる。

「あいつらは一体・・・」

「少なくとも善人ではないよな。」

「このモール、占拠されたな。静か過ぎる。」

「なら、確かめに行く?」

有栖の手に黒い物体が現れ、刺々しい短剣になる。

「それが君のデバイス・・・」

「そ。黒き隠者(ダークネスハーミット)。影を操ることができるの。」

そういい、有栖はトイレの個室のドアを切りつける。そしてそこにさっきの空間が現れる。

「なかを移動することもね」

・・・なにそれ便利。

「行きましょ、雫たちが心配だわ」

「こ、こりゃひどい・・・」

警備室の警備がザルでどうすんのさ。

「デバイス、使っていいって。」

「いや承認されなくても使うけど。

「あたしはもうつかっちゃったからどうでもいいんだけど♪」

まぁそんなもんでしょ。こんな状況じゃ・・・

「あの野郎・・・!!!」

「おちつけ一輝、今行ったらOUTだ。」

「でも・・・!」

「俺だって今すぐ行きたいがな・・・!」

一輝の肩を掴む俺の手は震えている。

だがステラが下着姿になったところで一輝は俺の手を振り払って行く・・・はずだった。

影縫い(シャドウバインド)

「・・・影縫いか」

俺と同じ技が使えるとは驚いた。いやあれも俺にはわけがわからないんだが。

「行かせ・・・て・・・くれ・・!」

「雫の魔力制御は学園一よ」

「・・・! なるほど、そういうことか」

下を見ると、目立つゴスロリ・・・雫のあたりからなにか広がっているのがわかる。多分それが魔力というものなのだろう。

「!」

「あなたの妹を信じなさい」

「障波水れえええええええええええええええええええん!!」

下から雫の声が聞こえる。その瞬間人質の周りを水の結界が覆う。

「勝ったな」

阿呆共がM4は乱射する。だが効かない。

「来てくれ・・・陰鉄(いんてつ)!」

「セット!エクシア!」

俺たちは上からビショウたちを見下ろす。

「行くぞ一輝・・・ザコは任せろ。紅蓮を纏え、エクシア!トランザム!!」

「一刀修羅・・・!」

エクシアの体は赤に染まり、その速さはさらに加速する。

(だが俺が生きている限り推進剤、粒子切れは永遠におきない。)

いつまでもトランザムができるのだ。

「お、おい!なんだあの赤いのは!?」

「は、速すぎる!」

「俺に当たるかよ!!」

GNソードを展開し、どこかしら深く傷つける。どうせips再生槽(カプセル)のなかじゃ怪我にもならない。

そんなこんなしているうちに、一輝がビショウの左腕を切りとばす。

「第七秘剣・・・『雷光』」

光雷球ならあるがなぁ・・・

「おっと一輝、右腕忘れてるぜ。」

トランザムで一気につめより、ビショウの右腕をふっとばす。

「てめぇら・・・よくも・・・!」

「お前がステラにやったことを考えれば、これでも生ぬるいぐらいだ」

ビショウがなにかしようとするが、すぐに動きは止まる。

「はい、お遊戯の時間は終わり。」

「有栖GJ」

「ク、クソォ・・!おい!誰か!」

「ざんねんだが、大きい御友達はすべてエクシアで駆逐した。お姫様の手を借りるまでもない」

へっへっへ。俺君かーなーりつよい!

「ステラ!!」

・・・さて、ニヤニヤタイムか。

「きゃぁああああ!!」

前言撤回。処刑タイムだ。

「全員動くな!余計なことをしたら、このメガネを殺・・・ガハッ!」

「加々美!」

一輝が叫ぶ。だがそのころには女は倒れている。

おそらく、一輝含めなにが起きたかわからないであろう。

「人のルームメイトになにしてくれとんのじゃ。BBAが。」

確実に背骨を切りつけた。どうせips再生槽(カプセル)で治る。

「おい、金メッキ頭の河童。これ以上はいねぇよな?」

「ひ、ひぃいいいいいいい!!助けてくれぇぇ・・・ガッ!」

・・・これは・・・矢か?

「一体どこから?」

「やれやれ、人の手柄を横どるなんて、僕の趣味じゃないんだけど」

「・・・あたしが気配すら感じ取れないなんて・・・」

「ミラージュコロイド・・・か?」

なん・・・だと・・・? 光学迷彩とか聞いてない。

「桐原君・・・」

「久しぶりだねぇ・・・君まだ学校にいたんだ」

「い、齋さぁぁぁぁん!!!」

「おわっちょっあぶねっ!」

加々美が壊れた!緊張でぶっ壊れた!

「怖かったよぉぉぉぉ」

「・・・部屋に一人は、いやだからな」

雰囲気ぶち壊すようで悪いが、俺いますっごいクサイこと言った。恥ずかしい。

「・・・アンタたち、いつのまにデキてたの?」

「俺もどこでフラグたてたか・・・それより一輝、お前一刀修羅使ったな。大丈夫か?」

「う、うん、大丈夫。」

ここまで加々美撫でながら言ってます。あとで恥ずかしいことになるな。

一輝は桐原・・・だっけ?となんかはなしてる。おおかた選抜戦の相手はあいつだということを話しているのだろう。

(・・・勝てよ、一輝・・・)




なんてこった・・・4000字超えたぞ・・・

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