「齋・・・」
20km走って帰る途中、一輝が俺を呼ぶ。
「ん?」
「その足どうなってるの・・・」
もう走るのがめんどいので生成能力でドムの足をつくってホバー移動で帰っているのだ。
「これ空気で浮いて移動してます」
「いやそういうことじゃなくて!」
「どうやってこれつくったのかってこと?」
「それもあるけど、さっきの
「あーあれか・・・口では説明できましぇん。あと2つじゃなくてパターンは軽く1万は超えるよ。」
「・・・なんか、すごいね」
ここで俺は精一杯のドヤ顔をかましてやった。一輝はみてなかった。
(寮って外観こんなのか・・・)
「お茶でも飲んでいきなよ!」
なんかすごい目キラッキラしてんなこいつ。犬か。
「このあとすぐ学校だよな?ちょっと着替えてくるわ。お茶はそのあとで」
そういい俺は隣の部屋・・・もとい我が家に入ってタンスらしきものを漁る。
「・・・なんで女性物の下着があるんだ?っとあったあった」
どういうわけかしらんがほっといて学生服に着替える。
「・・・オシャレな制服だな」
そんなことを思っているあいだに隣から悲鳴が聞こえる。
俺は急いで隣のドアを開けると目の前に頬を真っ赤に染めた一輝が倒れている。
「齋・・・逃げるんだ・・・」
「一輝!?くっ・・・」
奥には犯人と思われる人物が立っている。紅蓮の髪・・・女!?
「・・・え?」
いつのまにか俺の目の前に犯人は剣を構えており、俺は意識を失った・・・
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「・・・ハッ」
「起きたか、鈴谷」
「・・・理事長」
パンフでみたよりずっと美人じゃないか。だがオーラでわかる。この人絶対強い。
「齋!よかった・・・生きてて・・・」
「勝手に殺すなよ一輝・・・理事長状況説明オナシャス」
「そこの黒鉄が今日転校してきた皇女のまえで衣服をキャストオフ」
「まじかよ一輝最低だな」
「いろいろ足りてませんよ理事長!?実は・・・」
「なるほど、家帰ったらなーぜーかそのヴァーミリオンさんが着替えてて、一輝は見てしまったものは仕方がないと自分もキャストオフして相殺しようとしたと。」
「あのときはフィフティフィフティで紳士的なアイデアだと思ったんだよ・・・」
「ある意味紳士的だな?」
「理事長・・・変態紳士という意味では・・・」
俺と理事長にいじられる一輝君まじ面白い。
「なら紳士らしく、責任を取ってもらおう」
そういうとさっきの「ステラ・ヴァーミリオン」がはいってくる。さあどうでる変態紳士一輝君。
「ごめん・・・男としてケジメはつける。煮るなり焼くなり好きにしてくれ」
あら?普通に紳士じゃないですか
って姫様国際問題はひどすぎじゃないですかねぇ・・・
「ハラキリで許してあげる」
アイエエエエエ!?姫様寛大じゃないよ・・・
「よかったな一輝。介錯はしてやる」
「齋も乗り気にならないで!たかだか下着姿みただけで・・・」
「さようなら一輝。短い間だったが楽しかったよ」
「え?あ、あれ?」
姫様目がマジなんですけど!理事長出て行ったし・・・って火災報知機うるせぇ!
「あれは・・・あまりにもステラさんが綺麗だから!!」
「ふぇっ!?」
「お?」
これはこれは・・・男一輝、見直したぜ
「何言ってるのよ・・・軽々しく綺麗だなんて・・・」
え、ちょろ・・・
「でもステラさん?あそこ一輝の部屋だぞ?」
「え?」
「うん、あそこ僕の部屋なんだけど・・・」
ガチャっとドアが開き、理事長がヒョコっと顔をだす。
「いい忘れていたが、君たちはルームメイトだ。今日からな」
ええええええええ!?!?!男女相部屋って理事長・・・
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・
「ところで理事長、なんでAランクのステラさんと落第生の僕が同じ部屋なんですか?
「「え!?お前(あんた)落第生だったの!?」」
「うん、ランクはFだし、使える異能は最低限だし・・・」
ひえ~留年怖~
「他の能力の軒並み最低限レベル。学園最弱の男だ。」
「ま、間違いが起こったらどうするんですか!?」
「ほぉ?どんな間違いが起こるのかなぁ?」
「教えてくださいよ姫様ぁ?」
隙 を 生 じ ぬ 二 段 構 え
「君たち以外にも男女でペアになるものはいる。」
それはそれで問題じゃないですかねぇ・・・
「模擬線をやって、勝ったほうが部屋のルールを決めるんだ」
お、公平だな。
「もう部屋のルールどころじゃないわ!負けたほうは勝った方に一生服従!」
これは・・・一輝、勝ったな。
「どんな命令でも犬のように従う・・・」
「おい一輝、絶対勝てよ。」
「そのための努力はしてきたつもりさ」
うっひょーおもしろくなってきたなー
「これより1時間後、模擬戦を行う!」
1時間か・・・一眠りできるな。
「んじゃがんばってー」
俺は部屋に戻る・・・
部屋にあった下着・・・いったい誰のもなんでしょねぇ・・・