「オルァ!死ねギャルゲ主人公!」
「なんで齋こういうとき元気になるの!?」
ただいま訓練中。さすがにデバイス展開は理事長にどやされるので木刀で。
「もはや俺を誰にも止めることはできぬぅ!」
生成能力を使ってまわりにサイヤ人のあれをだしてみる。
「いい加減落ち着けっ!」
手首に木刀を思いっきりあてられる。
「痛い!いくら俺が化け物でも手首は痛い!ああああ・・・」
一瞬でおとなしくなる。俺も疲れたので絢瀬に交代をする。
(・・・さすがに基礎はしっかりしてるな・・・)
おそらく一輝もそれには気づいているだろう。てか気づいてなかったらおかしい。
「もしかして、綾辻さんが伸び悩んでると思うのは、カイトさんに追いつけないと感じてるからじゃないですか?」
一輝がきりだす。
「そ、そうなんだ!どうやっても父さんのようなキレのある動きができない・・・」
どうやらあたっていたようだ。
(・・・父さんか・・・)
俺の場合両親どっちも生ゴミ、4人の母方父方祖父母隊は俺が虐められ始めたときにねらったかのように他界。学校側も表にでると評判下がるので野放し。正直尊敬できる人物はアニメ製作会社、とくに作画班やネット開発者くらいしかいなかった。
(尊敬できる父親とか裏山死刑・・・ってぇ!?なにやってんだお前!?」
思考してる間に一輝が絢瀬の太ももを股関節股関節いいながら撫で回してる!?は!?え!?
「よし、これでいい!自分でやっといt」
「おう一輝ちょっとこっちこいやワレ」
「へ?」
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・・・鈴谷の太もも案件の尋問によりしばらくお待ちください・・・
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「なるほど、つまり絢瀬さんには男性であるカイトさんのやりかたは女性である絢瀬さんには不向きで、もう直すことはできない矯正を施したと。」
「うん。そうだからはやくこの逆さ吊りをといてくれないかな。頭爆発しそうなんだけど」
「なんだ爆発しそうか。はじけろリア充」
「だからリア充に親でも殺されたの!?」
「いっそ殺してくれたほうがいいんだがな・・・」
後ろを向き、そういいながら生成したエルキドゥを消す。
「はぁ、やっと降りれた・・・リア充と親になんの恨みが」
「それ以上俺の親の話題を出したら殺す」
「・・・わかった、ごめん」
これには一輝も謝るしかない。
そのときの齋の目には、自分をこんな世界に産み落とした親への恨み、圧力をかけられ自分を見捨てた友達たちへの恨み、自分たちの地位を優先した学校への恨み、世界への絶望、自分の人生を壊した
「わかったならいい。俺は疲れたから帰る。午後の授業は体調不良で早退にしてくれ」
そういい残し齋はその場から去る。
「・・・一輝、齋どうしちゃったの?」
「そうですお兄様。ショッピングモールやお兄様と一緒にいるときはすごくやさしそうな人だったのに・・・まるで別人のようでした」
「・・・齋の過去に迫る取材、やめといたほうがいいですかね・・・」
「やめといたほうがいいわね。あの子きっとカガミンでも殺すわよ。」
ステラや雫、加々美、アリスは少し不安になる。無理もない。いつも人懐っこそうな、やさしいあんちゃんのような齋が、恨みをや殺気を隠そうともせず、親友を殺そうとしたのだ。
一輝は正直、今までにないほど恐怖した。大げさだが、一般人ならあれを向けられたら正気ではいられない。二度と戦えなくなら軽いほうである。
(・・・過去になにがあったんだというんだ・・・)
一輝は、親友として齋をひどく心配した。
その日、たくさんの不良生徒がカプセルにぶちこまれた。皆学年、クラスは違うのだが、生徒の間にささやかれていた共通点は「全員その日の内に親や友達の話題で鈴谷齋に絡んでいた」ということなのだが、嘘か真実かは誰も知らない。