IS×Fate(笑) 衞宮家の非日常的な生活   作:カズノリ

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なんでさ

「なんでさ」

 

新しい教室。それはどこか初々しい思いと新しい気持ちが交差する、この教室もまた笑い声や嬉しそうな声が沢山であり、誰も恐怖の声色や悲鳴など聞こえはしない。ただ、1人を除いて……。

 

 織斑一夏。この教室で唯一の『男子生徒』であり、他の生徒は全員『女子生徒』というギャルゲー過ぎるにも程があるだろう! と言いたくなるような状況に置かれている。またから見ればまるで『女子学院』に間違えて入学してしまった男子生徒である。 または変質者。

 しかし、今回はまるで違う。彼は一応真ともで誠実であり、抜けた所や鈍感で鈍い所もあるが、立派な姉や信頼できる兄のように慕っている人の後ろ姿を見て育った彼は罪という覆面を被る変質者ではないし、マスクをかぶり、バレンタインデーやクリスマスにはしゃいだりはしない。ただちょっと変わった友人や虎の様な初恋相手がいたりするだけだ。

 

 ではなぜ、彼がこのような状況に置かれているのか、それはあれこれ4ヶ月ほど前まで遡る。

 

 高校受験。それは悲しみと努力と苦しみの勉強し、よりよい高校へ行くための地獄期間である。中学3年になった織斑一夏もまた近くの高校にあり、候補としては姉や義兄が通っていた「穂群原学園」に行くか隣の市、海鳴市にある「私立風芽丘学園」のどちらかが希望となっている。友達である五反田弾や御手洗数馬、そして3バカことバカリーダー兵藤一誠、バカスカウター元浜純、バカパパラッチ松田誠司と共にバカしたりはしゃいでいた中学時代。今もまだ中学生だが。

 今回「私立風芽丘学園」の受験に来たのだが、カンニング対策として別の場所で行われることになったのだ。すでに「駒王学園」へ入学できる自慢する3バカには後で鉄拳を食らわしてやると意気込みながら乗り込んだ高校受験。

 早めにと30分で到着したが、知らない場所であったために迷子になってしまった。ため息をつきながら、取り敢えず我が道を行くの如くただひたすら真っすぐ、右に曲がる! を繰り返すうちに1つの部屋へ行き止まった。

 ノックして返事を待つ……。

 

「ん……。まずい、いないのか?」

 

 誰でもいいから人を求めている彼に救いの女神が現れた。ノックしたドアから緑色のボブカットの女性が出てきたのだ。ただ服装だけはスーツとかではなくぴっちりサイズのタンクトップ(黒)を着ていて下はズボン又はスカートらしきものがなかった。

 

「ふえ? ああ次の方ですね! 早くそちらの扉に入って着替えてください! 時間がありませんよ!!」

「え、あ、はい」

 

 とたとたとそのまま扉の中へ戻っていく女神、まるで湖に出てきて、すぐ戻る童話のようだった。指をさされた方を見ると壁がある、しかしよく見ると引きドアになっていることに気が付いた。織斑一夏は部屋の中に入るとふと思う。

 

「なんで着替えないといけないんだ?」

 

 受験なのにと思いながらもよくわからないスーツに着替え、文房具を出す。さて教室はどこだ? と思いながら部屋を見渡すと奥の方にさらに部屋があった。しかし、そこへ入ると部屋は暗く、受験用の部屋とは到底思えない。

 とりあえず中に入るとパッ! とライトが1つついた。ライトがつけられた箇所には大きな置物が置かれていた。

 

「これ、なんだ?」

 

 興味津々に近づき軽く触れる。しかしながらこういう言葉があることを織斑一夏は忘れていた。「好奇心は猫を殺す」まさにこの状況の織斑一夏といえよう。

 触れた瞬間、彼の目線は高くなっており、不思議な違和感があった。ふと周りを見渡すとなんか浮いている。武者の鎧にある様なモノが浮いているのだ。それですら驚きなのに、頑張って覚えて来た頭に何かが入り込む感覚がする。頭痛がしながらよくわからない情報がさらに織斑一夏を混乱させていく。

 

『コア・ネットワーク□□○○○○の接続確認□□□□。マイスタープロジェクト○○○○大活躍はーと遂行成功となり○○た。これ○○No.326はマイスターへメッセージを送ります』

 

 誰かがしゃべる声、今までに聞いたことがない声に驚きながらも未だに終わらない流れ込む情報による頭痛と戦う織斑一夏。

 ようやく頭痛が終わり、今の状況がわかった織斑一夏はただただ茫然としていた。

 

「ああ、ISってやつだ」

 

 昔姉である織斑千冬が世界一となった大会を行われた時に使用されたIS。世界中で開発されており、幼馴染の姉が開発したという事だけは覚えている。しかしながら1つ疑問があった。

 

「これ、女しかだめじゃね?」

 

 そう、なぜか分からないが性別女性にしかISは装着できない。パワードスーツのようだったのでよく友人たちとどういう装備とかロマンとかで語り合っていた。3バカはISを着た女性の方に興味があったようで写真などで叫び声をあげていた。

 ゲーム界でも会社TPTという無名会社がISVs ISシリーズが販売された。ゲーム機がなかった織斑一夏は友達の家によく行きスマ○○と共によくやったのは覚えている。

 そして、後ろから光が入り込む、いや、シャッターが開かれて光が織斑一夏を包み込むようだった。見えたのは外の景色。

 まるで中世のコロシアムの様にまわりに観客がいる。何なんだ、これはと思いつつも外へ歩く、不思議なことにちゃんと『歩く』ことが出来た。よくわからない状況に置かれつつも外へ出た織斑一夏に待ち受けている者とは一体!?

 




少し本編を作成。
衛宮士郎の口癖を受け継いだ氷の料理人イチカに待ち受ける者とは一体!?
曖昧な想定と都合のいいISの実技受験inコロシアム。

次本編はバトルからですかね。
よくわからないバトルになりますのでご注意ください。


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