IS×Fate(笑) 衞宮家の非日常的な生活   作:カズノリ

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第3章ーFate/ StrikerSー
プロローグー聖杯戦争ー


 コツ、コツという足音を立てながら、少年から青年へと成長したユーノ・スクライアはとある図書館の中を歩く。「無限書庫」と呼ばれる時空管理局の大図書館の司書長にも関わらず、休みの日にはミッドチルダにある図書館で本を読むという、おい休日位本から離れろ! と言ってもいい筈なのだが、彼は用事がない日は大抵図書館にいるというへんt……ゴホン、本好きなのだろう。

 ならば「無限書庫」でもいいだろ? と言いたいのだが、休日なのにそこで本を読んでいれば、それはそれで他の司書員たちによって放り投げられてしまう。肉体系の司書員が沢山いる中、軽く運動しかしていないユーノ・スクライアではバインドで固め続けるしかないが、それは彼の本意ではない。

 さて、今回ユーノ・スクライアが来た図書館は人がほとんど来ていない寂れた場所にあった。司書員は駄弁ってばかりで仕事しているところを見てない。そんな中ユーノ・スクライアはあるコーナーへと来た。

 

 

 子供が読むおとぎ話がある童話コーナーだ。

 ユーノ・スクライアはその中にある1冊の絵本を取り出し、立ったまま、読み始める。

 

 

昔々、遠い昔の話。世界に混沌しかなかった。過去、現在、未来が入り交じり崩壊し、違う過去、現在、未来が想像され、崩壊されていた。

 そんな時、天から黄金の三大神がこの地、ハイラルへ降り立った。

力の女神ディン、そのたくましき炎の腕をもって地を耕し、赤き大地を創る。知恵の女神ネール、その英知を大地に注ぎ、世界に法を与える。勇気の女神フロル、その豊かなる心により、法を守りし全てのいのちを創造した。

三大神はその使命を終え、天へと帰っていった。その去りし後に、触れた者の願いを叶える黄金の聖三角「トライフォース」を残し、そこは聖地となった。

 

古の賢者たちは、心悪しき者から「トライフォース」を守るために時の神殿を造り、時の神殿は地上から聖地への入口は、時の神殿にある時の扉という石のカベで固く閉ざした。

 

 幾百年の時が立ち、1人の巨悪がハイラルを手に入れようと城を滅ぼし、時の神殿へ侵入した。巨悪は強悪な魔力でハイラル全土を支配し、様々な魔物を出現させた。

 

 すべての人々が絶望の淵に落ち居ていた。その時であった。どこからともなく緑衣をまとった若者がどこからともなく現れ、退魔の剣をふるって悪しき者を封じハイラル中にいた力強い魔物達は倒されていき、悪しき者によって封じられていた七賢者を復活させた。

 青年は七賢者と共に悪しき者と戦い、闇の世界へと封印し、ハイラルに光を取り戻しました。

 悪しき者を封じた青年は姿を消し、人々は時を超えて現れた若者を『時の勇者』と呼び、称えました。そしてその話が語り継がれていた時、ハイラルに再び災いの嵐が吹き荒れました。

『時の勇者』よって封じられた悪しき者が、大地の底より這い出てきたのです。

人々は『時の勇者』が再び現れてくれると信じていましたが、勇者が現れることはありませんでした。王は神々に願い、ハイラル共々悪しき者を海の底へ封印したのでした。

 

 

パタン。とユーノ・スクライアは絵本を閉じた。ユーノ・スクライアはいつも不思議に思っていた。小さい頃からこの絵本を、『時の勇者の伝説』を読むたびに涙が流れる。それは大人になった今でもだ。だからと言って、この物語が嫌いというわけではない。むしろ好きな方だ。考古学者でもあるユーノ・スクライアはこの物語が真実かどうかを何度も調べたことがある。

しかし、全て空振りで終わり、他の考古学者と同じ「真実味がない」結果に終わった。久々にこの絵本を読み、蓄えられた知識で考えてもやはり同じ答えなのだが、なぜか心の中では「違う、この物語は真実だ」と訴える。

最近では夜も眠れない程に心が騒いでおり、仕事中でもマルチタスクを使って、「伝説の勇者」に関する事柄を調べている。

毎日仕事の片隅で調べているが無限書庫でも出てこない。

 

昔から語られる物語には意味がある。昔の人の知恵の結晶と言ってもいい事柄があるのだ。しかし、『時の勇者の伝説』だけは何も出てこないのだ。まるで本などの媒介ではなく、ある一族のほんの一部しか語られていないかのように……。

 

 外へ出ると綺麗な青空が広がりを見せていた。

 ふと、となりに話しかけた。

 

「それで、本当なのかい? このミッドチルダで始まるっていうのは……」

「本当だ。間違いない。俺とはしては願いを叶えて欲しいし、勝ち残りたいんだ」

「でも、願いを叶える願望器、『聖杯』か。それをめぐる戦いが、ミッドチルダに起こるなんてね……」

「俺がわかることといったら、魔術師の誰かがこの世界に持ち込んだのだろうな、じゃなきゃ、こんなこと有るはずがない」

 

 ユーノ・スクライアはため息を1つ吐き、横に並ぶ白い鎧を身に纏った騎士を見詰めながら言った。

 

「できれば、なのは達に知る事が無いように終わらせたい。それに、ボク自身、叶えたい願いは無い。けど」

「マスターだけじゃあ、無理ってことはわかってる。だから俺と組む。まぁ俺も必要なこと以外蹂躙したくねーし、この世界が荒らされるところも、あんまり見たくない」

「これからよろしく頼むよ、セイバー」

「おう。よろしくな。マスター」

 

 ユーノ・スクライアは右肩を抑えて言う。服の下で隠れている赤く光る剣の様な模様を抑える様に。

 




考えていたストライカーズ編です。

メインをユーノにします。
ユーノ好きなんですよね、あの不遇さ。
ちなみに私は なのは×ユーノではありませんので物語にそれっぽいのは無いと思います、たぶん。

ちなみにユーノのサーヴァント、この時点でわかった人、います?
なるべくわからないようにしたつもりなのですが……。
あ、もしわかった人がいたら
感想で
サーヴァント名と出してほしいサーヴァントを募集します、
1人1回のつもりなので、よろしくお願いします。
マスターはすでに決まっているので募集できません。



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