IS×Fate(笑) 衞宮家の非日常的な生活   作:カズノリ

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私と士郎との出会いが知りたいの?1

 

「士郎との出会い?」

 

跳ね月(ハネムーン)で月に行き餅つきをして帰ってから1週間立って、天災の篠ノ乃束改め、超天才(すーぱー)衛宮束は宇宙にダミーを出して、本人たちは地球に戻っていた。夫である衛宮士郎の家で共に安らかな生活をしていたのだ。ある日、妹の篠ノ乃箒と親友である織斑千冬の弟である織斑一夏が衛宮邸に来たのだ。

 織斑一夏は戻ってきた衛宮士郎に料理を教えてもらいに、箒もまたそれに着いて行き、ついでとばかりに姉の衛宮束に聞くことにしたのだ。何時の日か生かせれるように。

 

「はい、正直姉さんは結婚できないと思っていたからな」

 

 正座して淡々と答える篠ノ乃箒に少し心を槍で貫かれる思いだった衛宮束は少しため息をついて、部屋に置いてある「俺がガンダムだぁ!!」と大きく書かれてある段ボール箱からガサゴソと何かを探していた。

 ちなみに「俺がガンダムだぁ!!」というのはKC社の若い社長が言っている名言であり、社員は全員朝礼で共に叫ぶという変わった社内ルールがある。ちなみに女性は「私がガンダムだわさ!!」というらしい。

 

「あ、あった! 私と士郎はね? これによって出会ったんだよ!」

 

 そういって取り出したのは変哲もないただの「デッキ」だ。妹である篠ノ乃箒は覚えているというか懐かしさを覚えていた。

 

「デュエルモンスターズですか、懐かしいですね」

「ふっふふふふ! 私は小さい頃(7歳)に1人で冬木市に来たことあるんだよ!」

 

 と言ってゆっくりと思い出していく

 

 

当時、冬木市の大き目の公園に散歩しに隣市から来た小さな女の子がいた。桃色の髪は誰もが注目しており、寂しがりやで当時はまだ素直であり目立ちたがり屋の彼女はそれを見て少し喜んでいた。

自分で考えて作った「蛙くん(変える君)3号」で自分の髪の色を変えられて上機嫌。しかし見る人が居なければ寂しいだけなので冬木市まで来たのだ。みんなが黒色の髪をしているけれど、私だけは違うという優越感もあるだろう。

 しかしそれは冬木市の公園に来てから変わった。いるのだ。自分以外にも髪の色が黒じゃない子供が。その事に驚き嬉しくなった当時の篠ノ乃束はスグにその子供がいる公園に入った。何時の頃か自分でもわかるくらいに急に頭が良くなり物事を調べる事や作る欲求にかられ、様々なモノを作った。

 例えばコンビニやスーパーから貰ったダンボール箱で40/100スケールのリアルストライクフリーダムガ○ダムを作り上げたり、ごみ収集所から家電品を持ち帰りダンスロボットを作ったりと色んな事をした。

 しかし、彼女は1つだけ、悩みがあった。

 いろんなことが出来る頭脳をもってしても、これだけは出来なかったのだ。

 

 友達が。

 

 当時を思えば寂しかったのだろう、だからモノを調べる、作る事に夢中になって時間を忘れていた。色んなことが出来る分、公園で遊んでいる子供たちを見て、自分とは違うと決めつけることで、その事を忘れようとしていたと思う。

しかし、今目の前にいる赤い髪の男の子が他の男の子と遊んでいたのだ。自分と同じで髪の色が違うその男の子の元へ、束ちゃんは嬉しく思いつつも、自分と同じはずなのに友達と一緒に遊んでいる、それをみた束ちゃんはむぅーとした。けれど友達になれるかもしれないという欲求に負け、束ちゃんはその男の子に近づき……

 

 

「おい、デュエルしろよ」

 

 

「「「はぁ?」」」

 

「いいぜ!!」

「「「はぁ!!?」」」

 

遊んでいた男の子たちは完全についていけなかった。行き成り女の子が来たと思ったらデュエルを申し込みがきて、それに答えるコイツ(士郎)も分からなかった。

と言っても、流石にデッキは持ち歩いていなかったのか、スグには出来ないが、赤毛の男の子は一言入れてから走って公園に出て言った。そして、一緒に遊んでいた男の子たちはただただ茫然と立ち尽くすしかなかった。2人の様子を見るだけまだマシなのかもしれない、

男の子がデッキを持って帰ってくると早速2人のデュエルが始まったのだ!

たばねちゃんのデッキ「メカメカ封ちゃん」が勝つのか、しろうくんのデッキ「ひーろーさいこー、でゅえるさいこー」が勝つのか。

 

 

「それで、どっちが勝ったんですか?」

「ふっふふ、私の完封勝利!」

「か、完封?」

「うん! いやぁ! 当時どうやれば絶対に勝てるかな? って研究したことがあるんだけどね?」

 

 衛宮束は再び当時の事を思い出していく。

 

 

 そう、束ちゃんの場にいるサイバー・エンド・ドラゴン(パワー・ポンド融合)、人造人間サイコ・ショッカー、ホルスの黒炎竜LV8、D-HEROBloo-D、王虎ワンフーという恐怖のモンスターゾーン。

 強者の苦痛×2枚につまずき、電脳増幅器、最終突撃命令の魔法・トラップゾーン、とどめにフィールド魔法はブラック・ガーデン。

 

 知らない人に説明しよう。

 まずライフ(体力的なモノ)は互いに8000だ。サイバー・エンド・ドラゴンは攻撃力4000と言う、ライフ半分の攻撃力なのだが、パワー・ボンドというカードのお陰で攻撃力を倍、つまり8000。うわぁ、ライフと同じだね!

 あと、貫通能力を持っているため、防御しても差し引いたポイント分ダメージを与える。

 では次にこのカードゲームにはモンスター以外に魔法とトラップのカードがあり、それらを駆使してコンボにつなげたりするわけだが、人造人間サイコ・ショッカー、トラップを。ホルスの黒炎竜LV8は魔法を封じてしまう。つまり使えない。

 また束ちゃんは人造人間サイコ・ショッカーに電脳増幅器を装備させているため、自分だけトラップが使えるという鬼畜使用。

 モンスターには効果を持つ者がある。サイバー・エンド・ドラゴン、人造人間サイコ・ショッカー、ホルスの黒炎竜も効果を持つモンスターだ。D-HEROBloo-Dとは相手の場にいる効果モンスターの効果を封じる。しかし、墓地、手札、デッキにいるモンスター効果は使用できる。

 この時点で魔法、トラップ、効果モンスターの効果が使えないことになる。

 では次にコンボを見てみよう。

 王虎ワンフーはある一定の攻撃力以下になるとモンスターを破壊する効果を持っている。

 そして、強者の苦痛とはモンスターのLV1につき100ポイントダウンする。それが2枚、つまり効果が2倍になるのだ。そして、最終突撃命令とは強制的にモンスターを攻撃の状態にする。

 

 つまりだ。

 現在男の子は魔法、トラップ、モンスター効果をほとんど封じられ、またまともにモンスターを出しても王虎ワンフーの効果で破壊されながら、最強の敵として攻撃力8000のサイバー・エンド・ドラゴンがいるという状態だ。

 (この状況を潜り抜けられる! と言う人は感想で教えてください。)

 

 まさに絶望。 子供がやるにしてはおかしすぎるデッキ構成によって可哀そうな男の子は少し涙目だ。

 




なかなか更新しなかった 束さんルートです。
頭脳派の束ちゃんは当時デュエルモンスターズにはまった結果です。
名も知れない男の子は犠牲になってしまいました。



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