IS×Fate(笑) 衞宮家の非日常的な生活   作:カズノリ

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私の幸せ 朝~昼

私の幸せ 朝~昼

 

 朝食が終わりふと時間を見るとそろそろIS学園へ行かなければならない。また冬士と秋菜は隣の海鳴市にある学校へ行かせているのでここからでは時間がかかる。

 

「士郎」

「ほら、弁当。ラウラの分もあるからな。冬士と秋菜もちゃんと持って行けよ。前みたいに忘れて腹ペコになるんじゃないぞ」

「「はーい」」

「すまない、士郎殿」

「気にすんな」

 

 ラウラが冬士と秋菜の手伝いをしている間に私は白野威に餌を上げる。なぜか白野威は私たちが食べた後でないと食べないのだ。子供たちが準備できるまで白野威の頭を撫でる、撫でられることが好きな白野威は私の手を擦り付ける。

 ふわふわとした毛並みにどこか干した温かい布団のような落ち着く匂い。そういえば聖杯戦争中は白野威とタマモの頭を撫でることが私にとって癒しだったな。タマモは一夏に着いて行ったから少し寂しいが。

 

「おかーさん準備できたよ」

「そうか。門の前で待っていろ」

「はーい!」

 

 秋菜が準備できたことを告げに来た。白野威が食べ終わるのを見て、頭を一撫でする、そしてキッチンへ向かった。

 

 キッチンでは士郎が食器を片づけて、洗っている。いつも同じ風景に少しニヤけてしまう。食器を洗っている士郎に一言いう。

 

「士郎」

「ん。どうしたんだ、ちふっ。むっっ!」

「んっっ」

 

 なぜかデジャヴを感じるが、私は士郎が振り向いた瞬間、襟首を掴み少し引っ張る。私も士郎の頭へ近づき、交わす唇。

 士郎にはいつも助けられている、私が力になれないところ全てが、だ

 

「……いつもありがとうな、行ってくる」

「あ、ああ」

 

 呆けている士郎の顔を見られた私は意気揚々と門へ向かう。夜にまた士郎を弄れるだろう。門の前では私立聖祥大附属小学校の白い制服を身に纏った冬士と秋菜、そして私と同じビジネススーツに着ているラウラがカバンを持って待っていた。

 現在時間7時15分、私たちは歩いて新都へ向かう。散歩していた時とは違い、人や車は断然に多いが東京と比べれば少ない方だがな。冬士と秋菜の体力は回復したようだし、これなら来週から牛乳を毎日飲ませて少しでも早く成長させ筋肉をつけさせよう。

 ふとビルのテレビを見ると「モンド・グロッソ」で日本専用機持ちが優勝したというニュースが流れていた。ふむ、『第二ブリュンヒルデと名高い篠ノ乃箒選手が愛用IS『紅椿』は第4世代型にもかかわらず現在の5,6世代型にも負けない性能を』

 ほう、ようやくISに振り回される事無く乗っているようだな、全く結局卒業後も振り回されていたのにな。あとで電話でもしてやるか。む? はぁ、一夏のやつ、4位とはどういうことだ。相変わらずのようだな。マドカはうむ、2位か映像を見れば接戦だという事がわかるが、銃を壊されてからは流れる様に敗北となる姿、今度会ったとき棒術でも仕込むか?

 っと、駅前に着いたか。

 

「よし、ラウラ。またあとでな」

「ハッ! よし、行くぞ。冬士と秋菜」

「うん、ラウラ姉!」

「はーい、ラウラ姉さん」

 

 私は駅へ入り、定期券で地下鉄電車に乗り込む。行先は『IS学園前』だ。

 私が結婚して衛宮邸に暮らすようになってから1年で作られたこの鉄道は私がIS学園を去ると恐れたIS協会のやつらが工事用IS偽機を使い作った。無論それだけでは利益にならん。途中下車として冬木市から海鳴市を繋いでおり、結構な数の人が乗車する。

 終点であるIS学園まではまだまだ時間があるな、長椅子に座ることにしよう。ゴトン、ゴトンという音と振動が私の眠気を誘う。

 

 眠気と戦いIS学園へ着いた。10分後にラウラと合流し共に朝礼に出る、雑談として先ほどの大会のことを話すと一夏のことは苦笑い、箒のことは喜びの笑み、マドカのことには少しうねる。ラウラも軍にいたころとは大違いに表情をコロコロと変えるようになった。

 喜ばしいが、ラウラもいい年だ。良いやつが見つかると良いなと想う。

 

 今日も今日とて出席簿を振るう。力加減をしながらなるべくいい音が出る様に。

 勉学に実技授業で教え、バカやっている生徒に出席簿で黙らせ、最近後輩となった更識簪がノートを書きながら着いてくる。山田先生は再び会えた元生徒が後輩になったことで舞い上がっている。IS開発、装備想定、機械兵器整備、IS整備、IS作成プログラミング等に関しては圧倒的に山田先生を越えているのだがな。

 

 昼になった。我々教師も昼食になる、ラウラ先生、山田先生、新米の簪先生と共にランチルームへ向かう。全生徒、教師が使うこのランチルームはかなり広い、我々も空いている席を見つけ、座る。

 山田先生と簪先生は食券なので長い行列に並ぶ。3分もあればとって来られるだろう。私とラウラ先生は共に士郎特性弁当をつっつく。覚めているのにもかかわらず美味しいこの弁当は一夏でも難しいだろう。一夏のも美味しいのだが、士郎には負ける。師匠の面目は保たれているといったところか。

 

「うわぁ! 今日も美味しそうですね! 衛宮先生!」

「本当、おいしそうです」

「うむ! 士郎殿の料理は天下一品だからな! かなり美味しいぞ!」

「羨ましそうに見るなら相手を見つけることですよ」

「むぅ~! こんな料理抜群、家庭の味方の優しい男の人なんてそうは居ないんですよ!」

「一夏は家事万能だが?」

「士郎さんと一夏君に関しては特殊なんです! そうなんです!」

 

 私としてはそうは思えないのだがな、うむ、この肉汁がたまらないな。

 そういえば、今日の料理会はどうなっているか。八神さんと美由紀以外は出来るのになぜかあの2人だけは爆発寸前か普通の料理になるのかの2分の1の確率。 今回はうまくいくと良いのだが、夕食に一品加わるか、無いかはそれ次第だ。

 




お昼編です。 できれば今日までに夜編を書いてしまいたい! 
せっかくの休みをパぁにしてやるぞ!

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