ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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32話「七英雄」

〜頂上戦争から1週間後、聖地マリージョア・『時の守護者邸宅地下・時の牢獄』〜

 

 

〜デイフレアside〜

 

 

 

悪友のDIOと共に、おっそろしく寒気がするとある建物内を進む。

 

「私が生まれてからここに来たのは…………5回もないな。それ程ここに漂う空気は異常だ。」

 

「そうだね〜 なんかエク……大樹先生の生き霊や腐りかけのドラゴンなんかが出てきそうだよ〜」

 

実際に出てきたら変身しないとやられちゃうけどね。

 

「何を訳の分からん事を言っている?」

 

「ああ、気にしない気にしない。それにしても……ここが『時の牢獄』か〜 古代の英雄『七英雄』が眠っている聖域は〜……そういえばなんで牢獄なの? 英雄なんでしょ? 彼らって。」

 

「私が知るか。先祖に聞いてくれ。」

 

なんかだべりながら歩いてたらめちゃくちゃ威圧感漂う門が見えてきたよ。

 

「『時の門』だ。絶対に開く事がない究極の封印……我ら一族の当主にしか与えられない『トキトキの実』の能力者にしか開けられん。……まぁ当代は私だけでなく私の妹のメアリもいるが……二年前に行方不明になってしまった。」

 

「メアリ……確か『トシトシ』の実の能力者で、金の長髪、めちゃくちゃ大食いの娘だったっけ? でもあの行儀の悪さは嫌いじゃなかったけどね〜」

 

「(……海賊に一人、メアリに少し似ている女がいるが……まぁ違うだろうな。)」

 

ん? 海賊? ひょっとするとメアリってあの……

 

「まぁ、今はそんな事はどうでもいい……開けるぞ。」

 

「うん、よろしく〜」

 

「おほん……ざ、『世界』(ザ・ワールド)!」

 

彼が若干照れながら叫ぶと次の瞬間、世界は時の歩みを止める。いざ味わうと凄さがよく分かるな〜

……お、彼の右手のすぐ上に半透明のゴツイ手が……まるでスタンドだね〜

 

「? …………気のせいか。フレアといえど、動く事は叶わんはずだ。」

 

ゴメン、なぜか問題ないよ〜

 

 

 

彼の半透明の右手が門に触れると巨大な門がゆっくりと厳かに開いていく。

 

「そして時は動き出す……」

 

 

「あれ、門が開いてるね〜」

とりあえず合わせとかないとね。

 

「入るぞ。これ以上先には入った事はないが歴代の当主に何かあったという事例はないし……多分大丈夫だろう。」

 

 

 

 

 

 

そんで二人で入ったんだけど…………!? こ、これは……7つの石碑? いや、これはクリスタルかな? 高さは4m程。中に何かが入ってるみたいだけど……よく見えないなぁ。とにかく恐ろしい気配が充満してるね〜

 

「確か……それぞれに『スキップ』の技を……

 

「時を消し飛ばすのは『キング・クリムゾン』だよ〜」

 

「……『キング・クリムゾンッ!』」

 

DIOは全てのクリスタルに向け拳を放つ

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

 

更に重苦しい気配が漂う。そして、クリスタルが光り輝き……割れた。

 

「! こ、この者らは……」

 

クリスタルから現れる七人の男女に戸惑う彼。いや実際僕も仰天したね。

 

 

 

一人は栗色の長髪のやたら線の細い……いや、細すぎるね〜 身長170はあるのに体重40もないんじゃないかな〜

とんでもない美人さんだけど……右目の眼帯と鼻から左頬に大きく走る傷が台なしだね。後、サイズが合わない巨大な穴だらけのカウボーイハットを被り、服装も黒のマントの下に野暮ったい真っ赤なレザースーツ、しかも髑髏が入っててあまりセンスはよろしくないね。……まぁそれを差し引いても充分すぎるけど。年下の女の子に凄くモテるだろうね〜 ……というかこの人ってもしかしなくても宇宙の女海賊だよね? どう見ても……

 

「……私が最初に目覚めましたか。」

 

厳しくも優しい感じがする不思議な声だ。

 

「君の名前は何て言うの?」

 

「ライカ・エメラルダス。ただの狙撃手です。……あなたが今世の主ですか?」

 

やっぱりエメラルダス……すごい威圧感だね〜 こりゃとんでもなく強いね〜

 

「うん、デイフレアって言うんだ。気軽にフレアで呼んでよ。」

 

「……私達が目覚め……いえ、全員が目覚めてからにしますか。」

 

 

 

続いて目覚めたのは……黒い和服を着た銀髪銀眼の妖艶な雰囲気を醸し出す妙齢の美女。なんか食べられそうな怖さがあるな〜

 

「? む……わらわは……どうやら起こされたようじゃの。」

 

エメラルダスさんの姿を見て状況を把握した美女さん。動く度におっきすぎる胸がたぷんたぷんしてるんだけど。

 

「そなたらは……ここに来たという事は世界貴族か。」

 

「まぁね〜 君達を起こしたのは……」

 

「ああ、言わんでもよい……『世界を滅ぼす者』が目覚めたのじゃな。」

 

「世界を滅ぼす者?」

 

なんかたいそうな名前が出たけど……

 

「……ああ、リヴァイアサンの事じゃ。まぁあやつは『大地の母』同様800年前に一度現れたきりじゃし、知らぬのも無理はないか。」

 

へーそんな異名があったのか〜 『竜王』とどっちが上なのかな〜?

 

「ところでお姉さん、お名前はなんて言うの?」

 

「よう……いや、九尾と呼ぶがいい。」

 

九尾!? ひょっとして……

 

「……火影! 忍者! 人柱力!」

 

「? 何を言っておるのじゃ?」

 

? うーん……NARUTOとは関係ない? 考え違いかな〜

 

続いて、三人目に起きたのは……黒としか表現出来ない人間?だった。黒い長髪、黒い瞳、黒のロングコート、黒の旅人帽、それに長大な剣を背負ってる。肌が真っ白だから余計引き立つね〜

けど……それより目を引くのは、恐ろしい程の美貌。それに年齢が予想しにくい。20代前に見えるし40代にも見える。

 

「…………」

 

少し見回しただけで何も喋らない人……男か女なのかすら分からないんだけど。

 

「……ああ、そういう事か。」

 

抑揚のないハスキーな声がかろうじて聞こえる。声の感じからして男かな?

 

「あなたは……」

 

「……『ストームブリンガー』。」

 

「ひょっひょっひょっよろしくのう坊ちゃん。」

 

ん?何この声……この人から聞こえてきた様な……けど年寄りみたいな声だなぁ。

それにストームブリンガー? ……剣、いや自分の名前? 確かに背負ってる剣……とんでもなく禍々しいねぇ。

 

 

 

続いて目覚めたのは……純白のドレスを着た20から30くらいの美女。青い長髪で、ものすごいグラマラス。バストは91くらいかな? なんというかこの格好……BBA無理すんなってセリフが浮かぶね〜

 

「あら? あらあらあら〜みなさんおはようございます〜」

 

……マイペースな人だな〜動く度に一本飛び出たアホ毛と胸が揺れてるし。

 

「おはようございます。僕はデイフレア。あなたのお名前はなんて言うのかな〜?」

 

「あら〜お行儀が良いですねぇ〜 私はセリューネと申します〜」

 

え〜と、古文書によると『聖女』だっけ? ホントに七英雄なのかな〜? あまり強さを感じないけど。

 

「あなたはどんな能力なのかな〜?」

 

「あらあら、そんなに急いじゃメッですよ〜」

 

「うーん……マイペースな人だな〜」

 

「お前に言われたらオシマイだな。」

 

ヒドイなDIOは〜 やっぱりそこに痺れる憧れるゥ〜……かもね。

 

続いて目覚めたのは……セリューネさんとは真逆で、漆黒のドレスを着た20歳代くらいの美女。

 

「あれ? ここは……どこやねん?」

 

ちょ、関西弁かい?

 

「やぁ、僕はデイフレア。天竜人だよ〜」

 

「なんや、また天竜人に起こされたっちゅうんかい。けったくそ悪いのぉ〜」

 

どうしよ、めちゃくちゃ口が悪いんだけど。

 

「えと、君の名前は何て言うのかな?」

 

「ユ、あ、間違えたわ。パンドラや、パンドラ。」

 

ユ? パンドラというのは確か、神話の……

 

「せやけどあたしらが起こされたっちゅう事は……あの胸糞悪い蛇女が甦ったって事やな……ったくめんどいなぁ……」

 

喋り方が怖いってば。彼女の異名は確か『禁断の地』だっけ? 一体どういう事だろうね〜

 

 

 

続いて、6人目。銀色の長髪、黒いズボン、素肌の上に黒いロングレザーコートを着た身長185〜190㎝くらいの美男子。腰には恐ろしく長い刀が……

 

「…………ほぅ。おれが起こされるとはな。」

 

落ち着き払った渋い声でつぶやきながら体を解す人。

 

「君は何て言うのかな?」

 

「……異名は『星喰い』だ。名前は……もう忘れたな。」

 

いや、どこからどう見ても某伝説のソルジャーです本当にありがとうございました。

 

「髪の毛ツンツン頭の無愛想な青年とかどう思う?」

「? 興味ないね。いや、何の事だ? 起きぬけに早々……」

 

「ごめんこっちの話。」

 

 

 

そして最後に目覚めたのは……身長150ちょいの色黒でエキゾチックな雰囲気の美少年。黒い長髪をアップにして髷みたいに束ねてる。

 

「…………」

 

「おはよう〜僕はデイフレアって言うんだ。君は?」

 

「え、えと……その……オメガです。」

 

かろうじて聞き取れる音量でつぶやくオメガ君。

 

……う〜ん? なんだろうこの感じは。明らかに僕らとは『違う』空気を漂わせてる。

 

「君の異名だけ記載され「オメガに異名はありません。ただ七英雄に居座るに相応しい実力は持っていますよ。」……そう?」

 

エメラルダスさんがなんか慌てた感じで割り込んできた。

 

「みんなはどんな能力者なんだろうね〜楽しみだ〜」

 

「ああ、それなんやけどな。ちょっと世界一周旅行に行きたいんやけど……」

 

「旅行? 薮から棒にどうしたのさ。ヤカラのおね……あ、ゴメンナサイ。」

 

どこから取り出したのか巨大な柱を担いでこっちに向けてたので慌てて謝る。てかどうやって出したの? ここの建物の柱じゃないし……ちょっとよく分からないねぇ。

 

「さすがデイフレアさんやでぇ…………いやな、ウチの能力の為っちゅうか……ま、要は修業みたいなもんやな。」

 

「まぁ……前回から2、300年は経っているからな。仕方ないか。」

 

星喰いさんが口を挟む。

 

「ならわらわが運んでやろう。空を駆け回るのは好きなのでな。」

 

九尾さんがパンドラに提案したね。しかし……空を駆け回る?

 

「あらあら〜じゃあ私もそこら辺をお散歩しようかしら〜」

 

「お前は一人で動くな。……おれも適当にぶらつくか。ついでに鈍った腕も磨かなければな。」

 

セリューネさんに星喰いさんがツッコミを入れてるね。

 

「じゃあセリューネも来いや。道中でお前の使う『素材』も見つかるかもしれへんしな。」

 

「あら〜さすがパンドラちゃんだわ〜じゃあお世話になります〜」

 

素材? 彼女の能力も予想がつかないなぁ……『聖女』とか言ってたけど。

 

「…………おれはオメガといよう。最低一人は付き添わんとな……」

 

「あ、すみません……」

 

なんか勝手に話が進んでくな〜星喰いさんが単独行動、九尾さんとパンドラさん、セリューネさんの三人組が世界旅行に、エメラルダスさんやストームブリンガーさんとオメガ君が留守番ってトコかな? ただ一つ分かったのは……オメガ君。彼は最重要人物なんだろうね。仲間の気の使いようが尋常じゃない。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで地上に出る僕達。パンドラさん達三人、星喰いさんと別れてしばらくして、海軍の人が謁見に訪れ僕ら天竜人に報告してきた。

 

「へー……このマリージョアに直接奇襲をね〜なかなかやるじゃん。で、誰だい?」

 

「そ、それが……『救世主』です! 革命軍最高戦力の! それに『戦鬼』まで……」

 

! へぇ〜まさか彼女らが来るとはね〜こりゃ楽しみになってきたなぁ〜

 

 

 

 

 


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