ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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6話「海の神様だと…誰が?オレだよオレオレ」

 〜シオリの船の中〜

 

 

 〜アーロンside〜

 

 

ぐ……あ…なんだぁ…?体中が痛ぇっ…一体、何だってんだ…

おれぁ確かクソ生意気な人間のガキをぶち殺すために、おれの最強の技で仕留めようとしたはずだったが…

 

 

……!?そうだ…あのガキ…この最強のはずのおれの力に屈せずに向かってきやがって…

…おれは…そうだ…あの人間に…負けた…陸の上とはいえ…下等種族に…

 

……ん?口に…なんか流れ込んできやがる!?

 

 

「…ホントにすぐに起きんのか?」

と、いかつい声

 

「おお、ハイポーションっつう回復薬だ。」

 

今度は口の悪い女の声…なんだ?どういう状況だ?……うぉっ!?か…体が…

 

 

ガバァッ

 

 

「う、おお?…何だ、ここはぁ…?」

 

あわてて起き上がり辺りを見渡すとどこかの部屋の様だ。そこに、人間にしちゃ結構でけぇゴリラ顔の男、バンダナを巻いた顔色の悪い無精ヒゲ、すました感じのメガネ野郎、そして…こっちをじっと見てる女がいやがった……?誰だ?海軍か?

 

「おう、目が覚めたか、アーロンさんよ。体の調子はどうよ?」

 

人間としては多分美女であろうそいつが下品な口調で話しかけてきた。

…体?…なんだ?痛みが…全くないだと!?…折れた鼻も治ってやがる!?

 

「状況が掴めてねぇみたいだな…お前は麦わらのルフィにブチのめされたんだよ。」

 

……む…麦わらの…ルフィ?…そういやナミがそんな名前を…!あのゴム人間か!

 

「なんで負けたか分かるか?…お前は、勝つならどんな手を使ってでもあいつを海中に引きずりこむべきだった。いや…そもそも魚人というだけで慢心して、8年間裸の王様になって堕落しきってた時点で負けてたんだよ。」

 

「に…人間んっっ……」

 

ダメだ…この野郎に対する殺意を止められねぇ…今すぐぶち殺してもいいよなぁ…?

 

「そのザマを亡きフィッシャー・タイガーや先輩のジンべエ、後輩たちが見たらどう思うかな?」

 

!!??なんでコイツがあの人らの事を…何者だ!?

 

「お前を海に開放したジンべエは少々迂闊だったが、それもお前が真面目に生きると思ったからさ。

……同胞を愛するお前なら人間を嫌ってても迷惑まではかけないと思ったんだろうな。」

 

…あんな甘ぇ事言う野郎なんざ知った事じゃねぇ……そういや、この野郎…

 

「なんでおれを助けやがった…」

 

「スカウトしにきたんだよ。どうだ?俺の仲間にならねぇか?」

 

一瞬ありえねぇ言葉が聞こえてきた……狂ってんのか?

 

「…シャー八ッハッハッ!!寝ぼけてんのか人間!

恩を売りつけただけで魚人族であるこのおれを懐柔できると思ったのか!?」

 

笑い話にもならねぇ。ハチやクロオビ達が聞きゃあ耳がおかしくなったと思うだろうぜ。

 

「思ってねぇよ…体を治したのは…お前に魚人族だけが至高の種族じゃないって事を教えるためだ。」

 

「!?正気で言ってんのか!?」

 

何言ってやがるんだ?…まさか頭の良さでもひけらかすつもりか?…そんなもん、圧倒的な力の前には…

すると、女が見覚えのあるモノを取り出した…アレは!?

 

「キリバチ!?…人間ん!…貴様か!貴様が奪ってやがったのか!」

 

これさえありゃ…勝てたかもしれなかったってのに…この女ぁ…

 

「返すよ。んでさ…今からタイマンしようぜ!」

 

ハ?こいつがか?…今から宴会しようぜみたいなノリで言いやがった…まさか…冗談だろ?

…こん中でおれに少しでも対抗できそうな人間は…ゴリラ顔しかいなさそうだが…

 

「おいおい、ジンべエとかの情報をどこで知ったかは知らねぇが…実際の強さは知らねぇのかよ?…泣いて謝っても許さねぇぜ?」

 

「……おれらも戦うのは止めた方が良いと思うけどな…」とゴリラ男。

 

「ハっ!お仲間も止めてるぜ。考え直してもいいんだぜ?」

その時、ゴリラ男が気の毒そうな顔をしたが気付けなかった。

 

「いやいや、大丈夫だって………戦いにゃならんからな。」

 

ゾワッ

 

!?な…なんだ?こいつ…ただの人間がこんな…まさかこいつも…あの時の光人間と同じだってのか?

……そんな訳はねぇ…おれが…負けるわけがねぇ…ぶっ殺してやる!

 

 

人間達がおれを戦いの場へ連れて行く。着いたのは……海に面した砂浜だと!?

 

な…なめてるにしても…これは…ありえねぇ…仮にあのゴム人間と同じ強さだったとしても…海中じゃザコ同然だってのに…

 

仲間共はリラックスして観てやがる…こいつら…

 

「んじゃ…始めるか…いつでもいいぞ〜」

 

「ほざけぇぇっ」

 

人間が構えるより速く接近し拳を叩きつける……!?硬ぇっ!まるで鋼鉄…

 

馬鹿な…気のせいだ。今度は本気でやってやる。

 

両拳を合わせ奴の脳天を叩き、ハイキックを首に決めた……が…

 

「?本気出さんでいいんか?遠慮はいらんぞ〜」

 

!?き…効いてないだと!?んな馬鹿な?魚人より硬ぇなんて…一体ナニモンだ!?

 

ぐ…こうなりゃ…アレで…

 

愛用しているキリバチを出すと、奴がぎょっとしている。だが、後悔してももう遅ぇっ!

 

奴に向かって振りかぶる。

 

かわされたキリバチが木や岩を破壊するたびに人間共が驚いていやがるぜ。

女の方もさすがにキリバチの破壊力を警戒しているようだ。

しかし…当たらねぇ…

 

「当たりさえすりゃあ…」

 

「当ててみろよ。」

 

何を思ったか人差し指を掲げやがった。……?

 

ギンッ

 

!?んなっ…指一本で…おれの…キリバチを…防ぐだとっ?…こいつは本当に人間なのか!?

 

ギンッ…ガァンッ…ギィィィンッ…

 

何度も何度も振り下ろすが全て奴の指一本に防がれる…

 

「フゥ…ヒヤっとしたぜ。それ使うんなら言ってくれよ。」

 

ブチッ

 

「があああああっっ!!」

 

思いっきり振り下ろした。すると…

 

ズガガガガッッ

 

奴の左肩に当たった……さぁっ!死にやが…?…!?き…斬り裂けねぇだとっ!?んな馬鹿なっ!

 

「村は壊せても、たった一人の人間は殺せないようだな。」

 

「ぐ…ぎ…」

 

「…ま、陸じゃこんなもんか…じゃ、お遊びはここまでだ。」

 

女が海に飛び込んだ……ハアッ!?

 

「…に…人間が…魚人に水中戦…」

 

呆然としちまった…こんな奴は見た事がねぇ…

 

 

 

 

 

 

 

 〜シオリside〜

 

 

アーロンの猛攻ははっきり言ってなんのダメージにもならんかった。

…ま、鮫の魚人とはいえ、長年鍛えてなきゃこんなもんだろ。

が、キリバチを出してきて焦った。

せっかく無傷のをかっぱらてきたのにこいつの攻撃の仕方によっちゃ壊れちまう。

そこで、とある龍球格闘漫画を参考に、指先に力を込め、受け止める戦法に変更した。もちろん力を込めすぎると同じ結果になるが。

んでアーロンは遠慮なしに仕掛けてくるが全て指一本で問題なく受け止められた。

 

「当たりさえすりゃあ…」

 

「当ててみろよ。」

 

どっかで聞いたセリフなんでつい遊びで言っちまった。

 

思い切りキリバチを振りかぶってくる…う〜ん、こりゃ当たり所によっちゃ、破損するなぁ……

しょうがないから鉄塊の硬度を落とす。ちょうどキリバチぐらいに。

 

ズガガガガッ

 

左肩に命中するが我慢できる。…こすれる音が鳥肌立つが…

 

「村は壊せても、たった一人の人間は殺せないようだな。」

 

そこに宇宙の帝王様を追い詰めた某人参さんのセリフをぶつける。

 

…いっぺん言ってみたかったんだよね〜

 

かなり動揺しているアーロンをよそに、俺は海に飛び込んだ。

 

 

ザパァッッ……

 

 

ちょっとの間があってから敵さんも来た。

 

「……にんげんん…覚悟はできてんだろうなぁ〜っっ!」

 

すでに鮫の目になってるな。短気なやっちゃ。

 

自信が回復したのかキリバチを仕舞い素手で攻めて来た。

 

…確かに陸の上より速ぇが…

指銃・撥でカウンター。…しっかし、ルッチの技は使い勝手ええな…

 

「ぐぉっ!?」

 

のけぞるが大ダメージにはほど遠い。さすがにそこそこ硬いな。

 

「バカなっ…人間が海中でおれ達魚人より速いなどと…」

 

指から放つ衝撃波とは気付かんか…勘違いしたのか負けじと今度は撃ち水を放ってきた。

ホーディのよりはかなり弱そうだが、あいつって確かドーピングしてたからどっちが強いか分からんな。

 

で、迫り来るそれを全て撥で打ち落とす。

 

「!?てめぇも水をつかいこなすってのか!?…人間の分際でっ!!」

 

人間のくせにばっか言っててウゼェな…ので、今度は撃ち水を避けずに直撃を受ける。

 

「!?」

 

直撃したのに平然としてる俺を見て硬直しとる……隙が多いな…

 

ドゴァッッ!!

 

剃を使わず素の身体能力で接近、みぞおちに膝蹴りをかます。

 

「げっはっ!?」

 

悶絶してるところに右回し蹴りで顔面を引っぱたく。

 

「ぐえぇっっ!?……が…がはっ…この…にんげんん…」

 

蹴られた際に砕けた歯を再装填し…あの構えに入った。

 

「鮫・ON・DARTS(シャーク・オン・ダーツ)!!」

 

陸の上ん時より一段速い突撃が迫るが…外れる。

しかし、こりずに連続で突撃してくる。

 

「ちぃっ…ちょこまかと……鮫・ON・歯車(シャーク・オン・トゥース)!!!」

 

回転型のダーツが迫ってくるが俺は…

 

ガシィッ!

 

片手で受け止めた。

 

「う…うごけ…」

 

「これで…何回目かな…?…本来なら20回は死んでるぜ?お前。」

 

「!?な…なんだ?人間が海中でしゃべれるだと!?

…な…何者なんだ!お前は!?」

 

何者?…う〜ん…

 

「俺は…伝説の海の神獣リヴァイアサンの化身。…海の中など庭も同然。」

 

化身は嘘だがハッタリをかます。…大体そういう力を使えるのは嘘じゃねぇし。

 

「ば…馬鹿なっ伝説の海の神…リヴァイアサンだとぉっ!?」

 

へっ?なにどゆこと?

 

「ほう…知ってんのか…」

 

とりあえず話を合わせる。

 

「800年前だかに天竜人から我々魚人を救ったって言われてる海の神だ…

一度怒れば全てを水の底に沈めるって言われてる…」

 

「………」

 

なにそのご都合設定……やっぱ神様の仕業やろな……神様ェ……

つかそんぐらい前って空白のなんとかって言われてたな…なんだっけか…

 

「しっ…しかし、証拠はあんのかよっ!?てめぇが海の神だって証拠がっ!」

 

勘違いしているのはそっちでしょうに…ま、とりあえず見せてみるかね…

 

「分かった、分かった…見せてやるよ。」

 

まずは人獣形態に。下半身が変化したのを見て驚いてるが、さらに…獣形態になる。

 

「お…おおぉ…」

 

なんか急速にアーロンの闘志が萎んでいく。…どしたー?

 

「……おれを助けたのは…なんでだ?」

 

「?…仲間にしたいからって最初にいわんかったか?」

 

「…魚人が嫌いじゃねぇのか?」

 

「嫌いなもんはねぇよ…あえて言やあ、海軍の過激派(赤犬とか赤犬とかあ(ry …))や…天竜人かな。」

 

「!!……おれは…」

 

なんだ?えらく大人しくなりやがって。

 

「…分かった。アンタの部下になろう…海の神よ…おれの命、好きに使ってくれ。」

 

!?なっ…急にどないしたんや!?まさか洗脳効果が出ちまったか!?…ま、まぁとにかくその気になってくれたのはありがたいけどさ。

 

「……分かった。これからよろしくな…それと、いちいち海の神ってつけんでいいし、崇めんでいい。」

 

あのアーロンがここまで盲信するなんて…よほどの存在なんだな…リヴァイアサン…いや、助かったけどさ。

 

 

 

そして、陸に上る。

 

 

「?…戦いはどうなったのですか?」

 

「ああ、仲良くなったから中止。」

 

「全く叶わなかったがな…だが、勘違いするなよ?全ての人間になびいたワケじゃねぇ。

おれに命令したけりゃおれを倒してみせるんだな。」

 

なにこのツンデレ?

 

「なに、こいつらじゃまだまだお前にゃ勝てんよ…もっとも偉大なる航路(グランドライン)の連中から見りゃ目クソ鼻クソだけどな。」

 

「………」

 

ズーンと落ち込む連中…うわぁ汚い絵面だこと…

 

「ま、一年足らずであそこで死なないぐらいにはしてやるよ。その分滅茶苦茶キツイ訓練やらせるけどな。

…んで、大体そこから二年後ぐらいにはそれなりに名を売れるほどの強さになってるだろうさ。

 

 

…死んでなきゃ。」

 

「怖ぇよっ!」

 

ツッコミを入れるクリーク。泣くほどうれしいのか?

 

 

「んじゃ、船に戻るか。」

 

「……!そういえばお嬢様、あの船に命名はしていないのですか?」

 

「!名前ねぇ……………マザー・バンガード…かな。」

 

やべ他に思いつかんかった…空や宇宙は飛べんが、まぁ外見だけは似せてもらったし、これでいいかぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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