ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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23話「静岡(中編)」

〜???島〜

 

 

〜シオリside〜

 

 

ドクターベガパンク……世界政府の子飼いの科学者で、今世紀最大の頭脳とか言われてる奴だっけか……

この世界の平均的な文明レベルはせいぜい中世辺りだってのに奴一人だけ500年は進んでて、パシフィスタやら他の機械を含めた技術、更には悪魔の実をも無機物に食わせるというチート…………チートは俺か。

そういや原作ではまだ登場してないんだっけ? くまと色々あったってのはかすかに覚えてるが、どんな奴なんやら……

敵対したら要注意だろうなーやっぱり……ってそれどころじゃねぇな。やっこさんこの島にいるっぽいし。

 

「そのベガパンク……今もこの島…………あ! この島ってなんてんだ?」

 

うっかり忘れてたよ。つーかアジトにしようって所の名前も知らないとかWWWWW

 

「この島のですか? サイレントヒルですが。」

 

「!!??」

 

後でクロ達に聞くとあんなに驚いた俺を見たのは初めてだったらしい。そりゃな……

 

わ、ONE-PIECEの世界だと思ったらサイレントヒルにいた。な、何を言ってるのか分からねーと思うが俺も(ry ま、とにかく……考えがまとまんねぇな。しかしどういうこった? 普通の原作通りの世界じゃねぇのか? これもあの神様共の……

 

確かに落ち着いて考えるとこの深い霧、報告にあったモンスターの情報を照らし合わせりゃ合点が行くな。

となると……やっぱベガパンクがこのサイレントヒルもどきの状況を作りだしたのか。じゃ解決手段は奴を倒すしかない……か?

 

 

……で、この後グランドライン組、シリュウ組をここに呼んだのだが……グランドライン組と連絡がつかない……何が起きた!? だが幸い数時間後無事連絡が通じ、彼らも帰ってきた。

 

 

「いや〜〜大変だったわ〜いきなり摩訶不思議な世界に迷っちゃって生きた心地がしなかったわよーう!」

 

だいぶ遅れてここに到着した早々、ボンちゃんがクルクル回りながら愚痴をこぼす。

 

「不思議な世界?」

 

話を纏めると……学校を発見したが完全な無人。しばらく校内の様子を伺っていたらいつの間にか血と錆に彩られた恐ろしい世界にいたという……ってまんま裏世界やんけ!? マジでどうやってそんな世界を……それとも本当にサイレントヒルの世界が迷って出たか?

 

「まぁ敵はたいした事はなかったが……ん? シオリ、どうした?」

 

エネルが不審そうな顔で尋ねてきた。

 

「いやなに…………そうだな。臭い匂いは元から断てって事で……ヒデイエ、ベガパンクのアジトの場所を教えてくれ。そのダリアおばさんに会った後直行する。」

 

ヒデイエから場所を聞き出しさっさと攻める事にする。チンタラやってたら嫌な予感しかせえへんしな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜サイレントヒル、とある地〜

 

 

 〜ベガパンクside〜

 

 

血と錆に包まれたとある地のこの一室……おれの目の前にはデク人形が横たわる。『あの悪魔の実』を研究した結果生まれた『あの力』で生み出された怪物の一種だ。だがこのままではいまいち非力……だがこの『天才』の手に掛かれば!

 

ブシュッ

 

研究を重ねた薬品をデクに注入する。成功すれば……

 

『ギュオオオッッ!!』

 

怪物の全身が膨張し筋肉が増大していく。良し今回は成こ……

 

『ギュワアアアアッッ!!』

 

しかし怪物の体は急激な筋力増加に耐え切れず全身から血を吹き出しくたばってしまった……

 

「ん〜? 間違ったかな〜?」

 

あごをさすりつつデクを眺めていると研究室をノックする音が。

 

「入れ。」

 

「ベガパンクさ……あ、失礼しました! 『天才』ベガパンク様! この島にあの傾国のシオリが上陸した様です。」

 

「ほう! 本当か(キリッ 」

 

傾国のシオリ……頂上戦争を引っ掻き回した化け物か……伝説のゾオン系のリヴァイアサンの能力者。人間形態でさえ海軍大将二人を圧倒。獣形態にいたっては海軍全軍を相手にしても敵わなかったという………………非常にヤバい!! どうしろってんだ! そんな規格外!

 

「どうなされたので?『天才』ベガパンク様ならば傾国のシオリといえど……」

 

……まずいな。なんて事だ。一体何の用でこんな所を…………!? まさか傾国はあの『頭でっかち』の野郎の実験を把握してるってのか!?

 

「何でもない……お前らは例のデク共の……レベル3までを解放しておけ(キリッ 」

 

「はっ」

 

……いかに化け物の傾国といえどこの地ではどうする事も出来んはずだ……あの『伝説』共を相手にすれば……あと念のため能力の範囲を拡大しておくか……

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ

 

……おれの背後でうごめくあの伝説『七英雄』共の遺産の成れの果て……この巨大な力、これさえ我が手にあれば……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜新世界・???〜

 

 

 〜???side〜

 

 

プルプルプルッ……ガチャ!

 

おや……この電伝虫は……彼か。

 

「もしもし……」

 

『おっ珍しく出てくれたな!』

 

「戦桃丸君か〜久しぶり〜マリンフォードでは大変だったね〜」

 

『うっ……ご挨拶だな! ……ああ、傾国の奴に全てをメチャクチャにされちまった。PXも……』

 

PX……何体も盗むとは……僕の予想通りならとんでもない事企んでそうだね。ま、別にいいか。この世の中刺激を与えてくれるモノは多ければ多いほど良い。こうしてあらゆるモノが切磋琢磨していけば…………しかし傾国のシオリ君か……実に面白い!

 

『……おい!? 聞いてるのか?』

 

「ああ、ゴメンね。いつもの癖でトリップしてたよ。」

 

『ったくオジキといいアンタといいどうしてオイラの上司になる奴は……』

 

「僕はともかくボルサリーノ君の悪口は言わない! 彼やサカズキ君、クザン君は将来元帥になるであろう君の英才教育の為に頑張ってるんだから。」

 

『う……すまねぇ。』

 

「謝る事はないよ。気に留めていれば。それに失敗を恐れる必要はない。失敗は成功の母という言葉がにほ……ワノ国にあるからね。……それより今日連絡してきたのは……あの島の事だろう?」

 

『ああ、傾国がよりによってサイレントヒルに上陸しやがった。非常にまずいぞ。』

 

サイレントヒルか……あの『伝説』……イキイキの実とヨビヨビの実の再現の副産物……と言っても再現どころか混沌を生み出しただけだけどね。それに……

 

「そろそろ潮時かもねぇ〜」

 

『あ? どういうこった?』

 

「うん、フレア君から連絡が来てね。どうやらあの『七英雄』を復活させるらしい。」

 

『!!?? んな!?』

 

流石に絶句するよね〜

 

「という事で、イキイキとヨビヨビ復活の実験は不要になったんだ。」

 

『……その能力を使えるのが七英雄とか言う奴らの中にいるって事か?』

 

「おっ鋭いな。成長したね〜ビックリしたよ〜」

 

『茶化すな。……しっかしホントにあんな能力が人に扱えるのかよ? ひょっとしたらグラグラとかフワフワよりヤバイんじゃねぇのか?』

 

「んーそうかもねぇ〜ま、あの時代では細かく言うと『実』じゃないんだが……」

 

『なんか言ったか?』

 

「いや、なんでもないよ。」

 

これはあまり知られるとよくないからねぇ。

 

『あ、不要って事は……』

 

「うん、『彼』には退場してもらおう。僕を騙って上手く生き延びてきた様だが……もう存在価値はないよ。『古い考え』の人間はいらないしね。」

 

『相変わらずドライだな……』

 

「そうかい? 歴史に名を残したいと一度でも思った人間がああなったらもう生きる価値はないよ。さて……じゃあ現地には『彼』に行ってもらうか。」

 

『!! まさか……』

 

「うん。T-8000君にね。」

 

『確かメタメタの実の野郎か……えげつねぇな。』

 

「一人で戦局を変えうる存在だからね。えげつないのは仕方ない。じゃ、さっそく来てもら……」

 

「何の用だ?」

 

「おおう、ビックリした〜」

 

僕の目の前に現れたのは200センチはある巨漢。短く刈った、黒みがかった金髪で厳つい顔だがサングラスによって表情は読みにくい。

それよりも目を引くのは全身から放たれる威圧感。ものすごい覇気だね〜それにタンクトップの上に漆黒のロングコートを羽織っていても分かる程に発達した筋肉も過剰という程ではなく『戦う』という点では理想的な量と言えるだろう。この前も30mほどの巨人を肉塊にしてたし。

 

「ああ、君にサイレントヒルに行って『彼』を処理してもらおうと思ってね。」

 

ピピッ

 

「検証コード…………確認完了。ターゲットは『ベガパンク044』。」

 

「うん。あの『ベガパンク』は要らなくなってね。君に処理してもらう。」

 

「……ここからサイレントヒルに行く手段……軍艦だと三日かかる計算。」

 

 

「そうか……忘れてた。なら、交通手段は……君の愛車『ファットボーイ』にするか。」

 

「あれには空を飛ぶ能力も海を渡る能力もないが?」

 

「いや〜よくぞ聞いてくれました! 今回の発明はすごいよ! 君のファットボーイにくま君の力を解明して生まれた自慢の息子『ジェット』を組み込んだよ! これでどこにでも行けるよ〜 あ、操縦方法もすでに君にインプットしてるから。」

 

「……」

 

『つくづく規格外だな。恐怖の殺戮マシーンが神出鬼没かよ……』

 

「褒め言葉として受け取っておこう。」

 

『ああ、まぁてぃーはっせんが行くんなら何の問題もないだろう。けど傾国にだけは簡単に手を出さない方が良いぜ。ありゃマジでヤバすぎる。悪魔の実を喰っちまったはっせんじゃ勝てねぇだろ。』

 

「う〜ん……ちょっとぐらいは試してみたいけどね〜そこら辺はさっぱり分からない!」

 

『……そこはオイラは知らねぇよ。じゃあ切るぜ。』

 

「うん、それじゃあね〜」

 

「……出発する。」

 

「うん、気をつけてね〜」

 

 

 

 

……しかし、傾国のシオリか〜彼女ほどの逸材、直接この眼球で眺めてみたいが……なに、チャンスはまだあるし焦らず行こうか。

 

 

 

 

 


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