ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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21話「新世界へ」

〜新世界・魚人島から数十キロの海域、軍艦〜

 

 

〜海軍「G-5」中将・『白猟』のスモーカーside〜

 

 

……まさか、本当にシャボンディからの情報が正しかったとはな…………麦わら……あの野郎、やっと出てきやがったか! 2年も行方をくらましやがって……結局自身の出世に手間取ってる間中見つけられんかったとは……だが魚人島。シャボンディに現れ、そこに向かうとはなかなか良い度胸してるぜ。魚人島で手を出すのは面倒……新しい島に行くため一度浮上するはず。そこを叩くとするか……

 

「スモやん中将! 今入った情報によると麦わらは『傾世』のシオリ海賊団と密会してるらしいぜ!」

 

と部下が報告に来る……

 

「ああ、分かった。……流石だな? お前の情報網は……セブン。」

 

気配を感じたのでそこに向かい話し掛けると……徐々にその存在があらわになる男。

ワノ国出身らしくあの国独特の髪型の『チョンマゲ』をし、ワノ国の服の一つ『忍装束』を身に纏っている。更に鎖帷子を中に着込んでるらしいが……2年前ここに配属された時は疑問だらけだったな。名前も偽名だろうし。

……しかしあらゆる国と国交を閉ざしてるあの国から亡命でもしたのか? ……ま、関係ないか。だがヤツがもたらした影響はとんでもなかったな……その中でもたしぎ…………

 

「たしぎはどうした?」

 

「部下共を締めている最中でござる。」

 

「……背後で喋るの止めろ。心臓に悪い。」

 

相変わらず気配が全く掴めねぇ……訓練でも2年間ヤツに触れる事ができた者はいなかったしな……しかしたしぎめ……ああも性格が変わるとはな……

 

「今何か失礼な事を考えませんでしたか?」

 

荒々しい闘志を撒き散らしながら現れやがったのは……部下のたしぎ少将。セブンと同じくワノ国の服を着こなし、あの国のタバコの……キセルとか言うのを加えてる。行儀が悪いな。2年前の純情なお前はどこ行った?

 

「気のせいだ。……おいお前ら、島まであとどれぐらいだ!?」

 

「あと30分くらいっす! スモやん中将!」

 

チッ……部下共はどいつもこいつも礼儀がなってねぇな……何度締めても直りやがらねぇ。

 

「そこまでにしておくでござる……たしぎ、感じるか?」

 

ん? 感じる? ……何か来やがるのか?

見聞色を張り巡らしてみるが……

 

「直線上に強い気配がありますね。この気配……傾世の傘下のアプーにジュエリー・ボニー、怪僧ウルージですか……」

 

「うむ、見事。それに海中から一際強大な気配も近づいているな。」

 

「海中から……それは分かりませんでした。」

 

いや、あの超新星共の気配を感じただけでもえれぇモンだが……しかし……チッ……傾国の家来が立ちはだかるのは分かってたがヤツらとはな……まぁシリュウ率いる『ヤツら』よりははるかにマシか……

 

「スモやん中将! たしぎちゃ……少将! もうすぐ視認できるトコまで来ま……」

 

ずどぉぉぉぉぉんっっ!!

 

なっなんだ!? いきなりどうした? この衝撃はっ……

 

「ぬう……あの全身兵器娘が奇襲してきおったか!」

 

! 『堕天使』か! ヤツは厄介……

 

「『海鳴り』、『大喰らい』、『僧正』の船も旗艦を中心に展開してる! 中将早く指示してくれ!」

 

くっ素早いなヤツらめ……

 

「2番艦から5番艦は…………」

 

指示をそれぞれの艦に伝える。とりあえずはそれぞれの船長やヤツを抑えねぇと……

 

「タマ取りに来ましたぁ〜」

 

考えてる最中に海中から潜水艦が浮上して中から翼の生えた女が飛び出して来た……『堕天使』ベラか……しっかし相変わらず外見と中身のギャップがえげつねぇな。ま、盾突くヤツはふん縛るまでだ!

 

「ホワイトブロー!」

 

挨拶代わりにおれらの乗っている旗艦に突貫してきた堕天使に向かい無数の拳を放つ。ヤツが覇気使いでなけりゃ捕まえられるんだがな……

 

「バズーカ!」

 

アッサリかわされ逆にヤツの左腕が大砲の砲身に変化し砲弾をぶっ放してきやがった。このままだと船に穴が空くしな……仕方ねぇか。

 

「ホワイトネット!」

 

全身を煙に変え砲弾を受け止めヤツに向けて跳ね返す。

 

「あらー? きよーですねー! 『戻ってね』!」

 

!? 砲弾が消滅したぁ?

 

「次はこっちが行きますよ!」

 

っておいおい! 今度は機関銃かよ!? 全く……前から疑問だったがどういう能力者だってんだ!? まさか全身を武器に変える『ブキブキの実』……いや、違うな。あの実は確かドフラミンゴの部下の能力のはず……

 

「マシンガン!」

 

くっヤツの右腕が機関銃に変化しこっちに向かって連射して来やがった。ただの銃弾ならなんて事ねぇんだが覇気込みとは……

こっちが膠着してる間、セブンは海鳴りと一進一退の戦いを繰り広げ、たしぎは……

 

「残像剣っ!!」

 

無数に分身したたしぎが大喰らいと僧正をぶっ飛ばしてやがる……いくらなんでも強くなりすぎじゃねぇか? セブンめ一体どういう修行を……しかしたしぎやセブンを持ってしてもこうも手間取るとは!

 

「私もさっさと帰って〜ごはんさんたくさん食べたいので〜……とっとと終わらせますね!」

 

! ヤツが黄金の様に光り出し……何だ!? 背負ってるバズーカがどんどん巨大化………………ってデカすぎるだろ!? ヤルキマン・マングローブ並だとぉ!?

 

「おっおいおい! ベラ! アマクサッチからコイツらは沈めるなって言われてんだろ!」

 

「あっそうでしたぁっ」

 

血相変えた海鳴りが堕天使を怒鳴り付ける。……どういう事だ? 傾国め一体……

 

「清流剣っ!!」

 

! よそ見した堕天使の懐に一瞬で潜りこんだたしぎがヤツを斬り裂いた!

 

「いった〜いですぅ〜たしぎさん〜」

 

「? 馴れ馴れしいっ! 死……」

 

「全然エネルギー溜まってないですけどぉ……発射ぁ〜!!」

 

巨大な砲身からまばゆい光を放つ何かが放たれおれらに向かってくる! チッあんなのが直撃したら……急いで射線上に向かうが……

 

ズドンッ!!

 

極太の光線が甲板を貫通しやがった! 間に合なかったか……

 

「うわぁ〜スモやん中将! 甲板に穴が開きやした〜」

 

言われんでも分かるわ! ……クソッ

 

「急いで修理しろっ セブン、たしぎはヤツらを……何!?」

 

堕天使や他のヤツらが……いねぇ。一体なぜ急に逃げやがった……?

 

「……足止めが目的だった様でござるな。」

 

く……これじゃすぐに追えねぇ……

 

「ケッ斬り損ねた……物足りない……」

 

…………たしぎ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜乱終結から1時間後、竜宮城〜

 

 

〜シオリside〜

 

 

広場でのお遊びが終わり私ら傾世の一味と麦わら一味、ケイミー達は竜宮城にお呼ばれになった。目的はもちろん宴会……と今後の事。

原作と若干どころじゃない程情勢が変わってるので麦わら一味に新世界の事を伝え、後、彼らの今後の目的もしっかり把握しておかないといかん。

……まぁルフィはそんな事どうでも良さそうだがな。あのだらし無い緩みきった顔を見るに今は食い物を食べる事しか考えてないだろう。……最後にこいつが宴会したのいつだったか……スリラーバークか? インペルのカマーランドでは宴会って程食っちゃいないし、レイリーと修行した島でも最初の一年は爺と二人っきりだったし心の底から楽しめなかっただろうな。

 

そして全員が城に到着し宴会の準備を待っているのだが……

 

 

 

「ハッハハハッ! やっぱ麦わらは強ぇな。リーダーに一撃入れるなんて。」

 

宴会場の一角でベラミーはルフィと話してる。

 

「今回はみんながいたからな〜……けど三ヶ月前よりは手応えを感じた!」

 

「おれはリーダーとアンタの修業見てなかったからなぁ……どんだけ無茶苦茶されたんだよ……」

 

「無茶苦茶…………イイエタイシタコトナンテナカッタヨ。」

 

「うわー? 正気に戻れー!」

 

壊れた機械みたいになったルフィにびっくりするベラミー。

 

「無理ないわい。レイリーさんの修業に乗じて色々やりなさったからのぉ……かく言うわしらもエライ目に遭ったし……」

 

ジンベエ、ハンコや、エース以外の白ひげ海賊団は1.5倍くらい強くなったかな? エースは念のためとことんイジメぬいたが。原作とは桁違いの強さに到達したろうな。私の見当では原作赤犬に勝てる可能性もある。

 

 

 

別の場所ではナミとマクロ一味以外のアーロン海賊団が対峙して……あ、クロオビが見事な土下座を……空手家だけあって礼儀に厳しいな。

 

「チュッ……今更償えるものでもないけど……すまんかった。」

 

チュウも頭を下げる。

 

「…………まぁアーロンだけ許してアンタらだけ許さん! じゃ格好悪いし……反省してる様だからもういいわ。…………しっかし……ホントシオリの存在が大きいのね?」

 

「当然。この海に生きるありとあらゆる者の神といえる海神リヴァイアサン。その神に許され、そして罪を償いながら生きろと言われたのだから。」

 

クロオビが土下座したまま私への賛辞を連ねていく。アーロンやチュウと違っていつまで経っても私を崇める事を止める気がないらしい。極端な奴だ。

 

「ココヤシ村や近隣の村にも行った。正直命を捨てる覚悟だった……だが彼らは許してくれた。」

 

アーロンが告白する。

 

「! そう……ゲンさん達だけでなく他の村の人達も…………そうね。まだ馴れ馴れしくは出来ないけど……とりあえずはこれから頑張りましょ。」

 

「本当に……感謝にたえねぇ……」

 

まさかナミとアーロン達が和解出来るとはなー……

 

 

 

別の場所でウソップといるのは……

 

「それにしてもまさかバロックワークスのお前らまでいるなんて……アレ? Mr.2、ミス・ダブルフィンガー、あと絵の具使いの小さい子の……」

 

「ミス・ゴールデンウイークね。彼女はアジトにいるわよ。」

 

ウソップの言葉にダブルフィンガーが付け足す。

 

「ああそれそれ。それにアンタらMr.4ペア、Mr.5ペア……と。」

 

「リトルガーデンでアンタらに負ける前にウィスキーピークでボコボコにされてな。」

 

Mr.5がげんなりして話す。

 

「ああ、そういやイガラムのおっさんがそんな事言ってたな……うぅそりゃあんな化け物みたいに強かったら……」

 

「相変わらず酷いくらいにビビりだね! Mr.5ペアをボコったのはシオリちゃんじゃないよ!」

 

おばちゃんが真実を語る。

 

「あのギンてヤツとクラハ……じゃなくてクロか。……モグラのばあさん……アンタらもなんか前と雰囲気違うしやっぱシオリに……」

 

「誰がおばあちゃんだい! あたしゃまだそんな歳じゃないよ!」

 

「フォ〜フォ〜フォ〜」

 

Mr.4が笑い転げる。……改めて聴くとバルタン星人のあの笑いがスロー再生されたみたいな感じだな。

 

「皆でアラバスタで逃亡者生活をしてたんだけどね。そこにポーラやボンを引き連れたシオリちゃんが来てさぁ。私達を助けてくれたのよ。で、今私達はポーラがアジトで経営してるカフェで時々手伝ってるのよ。まぁMr.5は詰所で消防士を担当してるけどね。」

 

とキャハハ女のバレンタインが事情を話してくれた。

 

「へー……あれ!? おいおい! あのクロコダイルの部下全員仲間にしたのかよ!?」

 

 

「いや、全員じゃないさ。ゴールデンウイークの相方の3は七武海の一人の大参謀だしMr.1はクロコにベッタリだぞ。」

 

「し、七武海ぃっ!? どういうこったよ!? それに……クロが5億5000万、ダブルフィンガーが3億近くって……めちゃくちゃだな、おい。」

 

ウソップが呆れてる。確か3000万か今。けど実力を考えれば1億……いや1億5000万は堅いな。……ま、鼻とバレンタインの掛け合いは置いといて……

 

「今更七武海ごときで喚き立てるな。新世界じゃアレより遥か格上の四皇が相手なんだ。……まぁ七武海も一応いるっちゃいるが。」

 

ドフラがまさか一つの島の国王とは思わなんだ。それに部下もなかなか揃ってるしな。しかも最近何か企んでいる様でベガパンクの同僚の……シーザー・クラウンとか言う化学者と密会してるらしいし。後ルフィや私の同期の『あいつ』が七武海になるとはねぇ……それに最後の一人がけっこうとんでもない奴だったな…………お!

 

「待たせたな。いよいよ宴会だ。」

 

王族達のはからいで竜宮城の宴会の間に大量の食事が運ばれ、更に色んな出し物が催されていく。魚人島一の歌姫のおばちゃんや美女揃いのダンサー達、まぁここら辺は原作と一緒だな。麦わら一味や私の仲間達は遠慮なしに飲み食いする。そして何時間か経ち……

 

 

 

宴会場の外でロビンと王が二人きりで逢い引き……は嘘だが何やら話している。

 

「しらほし姫ってまさか……」

 

「ああ、古代兵器『ポセイドン』だ。」

 

「! シオリ……もう、気配を殺さないで。心臓に悪いわ。」

 

「悪い。ま、それはともかく……しらほしは伝説の三大古代兵器の一つに違いないよ……私と同じく。」

 

「!!?? えっ!?」

 

「えっ!?」

 

「えっ!? なぜ貴女が驚くの?」

 

「気にするな。遊びだ。……で、事実しらほしと私は同じ力を持ってる。海王類と心を通わせるというな……」

 

「じゃあ……あなたも魚人族?」

 

「そこら辺はまだ話せないが……魚人族じゃあない。ま、おおざっぱに言うと私は海の全ての生物、しらほしは海王類に命令出来ると思ってくれたらいい。とは言え……万が一の時は彼らにはしらほしに従えと勅命を下しているがな。」

 

「……大変ね。こんな事が知れたら……」

 

「しらほしはともかく私については全世界公認の様なものだ。……そうだな。皆の所で話すか。他にも色々伝える事があるしな。……じゃあ席を外させてもらうぞネプチューン。」

 

「うむ、頼みましたぞ。」

 

 

 

 

 

 

「ふぉっひほひひほひん(おっシオリにロビン)」

 

「食い終わってから喋れ。テンション上がるのは分かるが。ん……全員いるな。ちょうど良い。」

 

「何がだ?」

 

仮眠していたゾロが睨んでくる。

 

「二年で起きた事やこれからの事だ。」

 

「……そういや二年間あの悪魔共に追いかけられて世間の情報なんて知らなかったな……クソッあのオカマ王め!」

 

「イワさんにはイワさんの考えがあるさ。さて、まずは……海軍、世界政府かな。大きな出来事としては新元帥が誕生した。」

 

「元帥! ……大将より強いのか!?」

 

……どうなんだろうな……センゴクさんと三大将それぞれ……センゴクさんが勝てるイメージないが原作で黒ひげ一味ボコってたし覇気使えるだろうしやっぱり大将より強いかもな。

 

「前元帥センゴクは引退し前大将である青キジと赤犬が候補に挙がった。」

 

「赤犬ってたしかエースを助ける時に戦場で一人だけわめいてた海軍のオッサンかぁ?」

 

とルフィ……あんまりな扱いだな赤犬。まぁエース死んでないしほとんど面識ないしな。

 

「そのオッサンで間違いない。……で青キジとそいつが元帥の座を賭けて決闘した。舞台は確かここから近くのパンクハザードだったかな。」

おかげで今や極寒の大地だからなー

 

「当時はエライニュースじゃったからのぉ……海軍の最高戦力同士の衝突……」

 

ジンベエがうめく。

 

「で、ぶつかった結果……勝ったのは青キジだ。」

 

「! 青キジっ……」

 

フランキー以前の仲間全員の表情が強張る。ロングリングロングランドでボコられたもんなぁ。ロビンも顔色が悪い。

 

「……まぁ勝負の結果は見えてた。無傷の青キジに比べ赤犬は片腕がなかったからな。……私が斬り落としたから。」

 

「なぜ……青キジの援護になる様な事を……?」

 

ロビンが責める様な口調で聞いてくる。

 

「赤犬は『行き過ぎた正義』と評される程の超過激派。そんな奴にトップになられるよりはユルくてマヌケな奴にトップになってもらった方がこっちもやりやすい。……まぁ元帥やら大将なんてどうでもいいくらい強大な戦力が世界政府に生まれたがな。」

 

「えっ!? 大将より強大って……」

 

ロビンにとっては信じられないだろうな。

 

「天竜人が創設した新組織『七英雄』……奴らは一人一人が人外じみた力を持つ化け物集団だ。奴らについてはまた後々話すがな。」

 

「七英雄……ねぇ。」

 

まぁ一般には眉唾モノ扱いされてるぐらいだしな。無理ないか。

 

「一方海賊だが……四皇って知ってるか?」

 

「知ってるか?ってねアンタ……海賊の頂点に君臨する四人の事でしょ?」

 

呆れるナミ。

 

「ああ、その通りだ。……ルフィ。お前の憧れるシャンクスもその一人だ。」

 

「ああ……初めて知った時はさすがだな〜って思ったよ。」

 

「四皇は『赤髪の』シャンクス、『百獣の』カイドウ、『ビッグ・マム』シャーロット・リンリン、『海神』アマクサ・シオリ……まぁ私の事だが……の4人とされていてシャレになら「ちょっと待てぇぇぇぇっ〜!?」

 

「どうした? ウソップ。」

 

「どうしたじゃねぇ! 今さりげなく自分の名前言わなかったかぁ!?」

 

「ああ、言ったぞ。……今四皇の一人やらせてもらってます傾世のシオリでーす! よろしくね!」

 

「「「…………」」」

 

「ノリが悪いなお前ら……」

 

「いやアンタ…………まぁ当然かもね。海軍本部をめちゃくちゃにし、懸賞金は確か……10億ベリー。そして四皇の一角白ひげは亡くなった……ならない方がおかしいわ。」

 

「今は懸賞金公表禁止になってしまったがな。途中まで15億まで行ったのに。そういえば公表禁止になったのってロジャー、ルフィの親父に続いて三人目らしい。やったね。」

 

「15おく……」

 

血の気が引いて倒れそうになる皆。

 

「リヴァ……シオリさ……殿! 大変です!」

 

「呼び捨てでいいっつうに……分かってる。ホーディらの事だろ。」

 

「何かあったんか?」

 

何やら様子がおかしいフカボシを見て尋ねるルフィ。

 

「直接見た方が早い。」

 

でルフィ、ジンベエ、アーロン、ナミを連れて監獄塔に到着……そこで老いさばらえたホーディ以外の一味がいた。デッケンは口にしてなかったからそのままか。奴らに『万能薬』を使うと心の底から忠誠を誓ってくれた。デッケンもしらほしから「お姉様に忠誠を誓い、私を倒せたら嫁になります」と言われアッサリ忠誠を誓った。その後ホーディも陥落……しかしアカ……レッドか……いつかは雌雄を決するかもな。搦手だと勝ち目ないが。

 

「あっそうだジンベエ! お前おれの仲間になれよ!」

 

「断る。」

 

「えぇぇ〜!? 早ぇよ!」

 

流石のルフィもア然。

 

「わしの命はシオリさんに預けた! 魚人島を救ってくれ……いやそれだけではなく魚人族と人間達との間の壁を破壊してくれたのでな。」

 

「とは言ってもオトヒメがその壁にヒビを入れまくってたからな。彼女の尽力がなかったら私はここまで歓迎されなかったさ。……でジンベエ。」

 

「は、なんですじゃ? シオリさん。」

 

「お前はしばらくルフィらと一緒に冒険しろよ。能力者が多い一味の中でお前の力はかなり役に立つ。」

 

「しかし……島は……」

 

「コイツらに……あとハチ達魚人海賊団、フカボシ達がいる。しらほしは私について来る様だが。ネプチューンの頼みでな。」

 

「そうですか……うむ……ルフィ。麦わらの一味にはなれんが……力にはなれると思う。かまわんか?」

 

「そうだな……無理は言えねぇし……しばらく力を貸してくれるんならありがてぇや! ジンベエよろしく頼むな!」

 

「うむ!」

 

この戦力アップは大きいだろう。……そして宴会場外れに戻る。

 

「おうお帰り。……そういやアマクサ……お前らの事をおれらはあまり知らねぇ……空島で初めて会い……」

 

「ローグタウンの武器屋ですれ違ったぞ?」

 

「茶々入れるな。……とにかくおれは今日見たそいつら含めたお前らの事を知らねぇから仲良しこよしは出来ねぇな。」

 

そりゃごもっともだ。

 

「じゃあ、頂上戦争後何があったか話すとするか……」

 

 

 

 

 

1章・完

 

 

間章「二年間」へ。

 

 


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