〜ココヤシ村〜
〜シオリside〜
今、私はコノミ諸島のココヤシ村にきていますっ!あっ!なにか村人達が殺気だっていますっ何があったのでしょうか?
それでは現地の人たちにインタビューしようと思いますっ……
…と、アホらしいリポーターごっこは終わりにして、実際俺はある目的のため、ココヤシ村に潜伏している。
え?はしょりすぎ?ま、いろいろあったんよ。
クロ達はと言うと…船に残し、訓練をするよういいつけてある。奴らの疲れ具合からサボったかそうでないか分かるから気ぃつけろよと言っておいた。
あと、俺の連絡で来るようにも命じてある。
…ちなみに俺の手元にはアーロンの愛用している大刀のキリバチが……うん、パクリました。
確かルフィがコレを破壊してたんでそうさせないためにね。
…ここまで言えばなんとなく分かると思うけど…ズバリ、アーロンをスカウトしに来ました。
本音を言えばね〜ハチを仲間にしたかったんだけど、シャボンディや魚人島の話が狂いそうなんで泣く泣くあきらめました。
で、思い切ってアーロンにしようと思ったワケよ。コイツも弱いまま退場さすにはおしい奴なんでね。
ただ、最大のネックが極度の魚人主義に人間を下等生物扱いするほどの差別主義…昔、黄猿にボコられたくせにね。
自分に逆らう同族にも容赦しないホーディとどっちがマシかは被害者にしか分からんだろう。
一応、ジンべエや後輩のホーディをネタに説得するつもりだ。
トドメとしてただの人間でしかないはずの俺が万全の奴を屈服させて認識を変化させる。
魚人島でジンべエ達と感動?の再会をさせてやりたいので極力洗脳効果が出ないようにしねぇとな………!おっ!来たな…
村人達が決起し、アーロンパークに乗り込もうとしている。それをおちゃらけながらも止めようとするナミ。
しかし風車のおっさんは聞かず村人達と共にそのまま向かっていった。
止められず呆然とし、力なく地べたにへたり込むナミ。
そしてアーロンの象徴であるノコギリザメのイレズミが彫ってある左肩に向けて何度もナイフを振り下ろす…
アーロンっ!と憎しみをこめながら。
それを止めたのはルフィ
「…8年間、この島で何があったか知らないくせに…」
「うん、知らねぇ」
「アンタには関係ないからっ…島から出てけって言ったでしょっ!!」
「うん…言った。」
嗚咽しながらルフィを罵倒するが…
「……ルフィ…たすけて…」
「………」
無言で数歩歩き、そして
「……あたりまえだああああああっッ!!!」
キターーー…ここは何回見ても涙がちょちょぎれるな…この間が良いんだよなぁ…
…あ、アーロンを仲間にしたら…ナミと、つーかルフィ達と完全に敵になるな……う〜ん……まっいいか。なるようになれだ。
…ビリッ…
アレ?…これって…
俺が悶々としている間に麦わら帽子をナミに預け、ゾロ達と共にアーロンパークに向かったルフィ。
……っとと…見聞色で気配を完全に消して追跡追跡…
で、到着したルフィは目の前にそびえるパークの外壁をぶっ壊す。
「アーロンての、どいつだ?」
突然の侵入者達に慌てふためく魚人たち。それをなぎ払いつつアーロンに迫り…ぶん殴った。
「うちの航海士を泣かすなよっ!」
……イイ顔だ。まだまだ覇気はカケラも出てないが、こういうのを積み重ねて生まれたんだろうな…
だが、でっかい牛型の海王類の…たしかモームをゴムゴムの風車でザコまとめて一掃したのは良かったが、自分の足元をちゃんと確認しとけよ?
「おれがぶっ飛ばしてぇのはお前だよっ!」
調子乗って宣戦布告し、アーロンも返す。
さあ、タイマンだってところにハチが乱入してタコスミを吐きルフィの視界が奪われる。
さらに風車を放つ際に両足が地面にめり込んでしまい動けない。そこをアーロンに足場ごと海に捨てられる。
ゾロとサンジが救出に向かおうとするがハチと…空手使いの……エイ男(※クロオビ)が阻止する。
ウソップは逃げ出すが、チュウ?が追う。
ゾロとハチ、サンジとエイ男の戦いが始まった…が割愛。
ミホークの一撃で重傷を負ったゾロに勝てないハチや海中戦で仕留められないエイ男の戦いはどーでもいい。
で、それぞれ無難に二人が勝利し、サンジはルフィを助けるために海中に、ゾロはアーロンに挑むが手から放たれるただの水にてこずる。たしかヤブサメ?撃ち水?どっちだっけか…
「なにやってんだっ!」
ルフィを助け終わったサンジが加勢するがまったく歯か立たない。……万全に近いサンジが子供扱いって事はまだまだクロやクリーク達より上だな……陸上でも。
そこにナミが現れタンカを切るがあっさり流され、非情な選択を迫られる。
その時ルフィが目覚め、ゾロはルフィ復活の時間を稼ぐためアーロンにもう一度挑むが戦う前からグロッキーだ。
簡単に首を掴まれ持ち上げられたがアーロンが驚いてる…あの傷を見たな。というか…あの傷で戦い続けるってのは自殺志願者としか思えん。
そうこうしているうちにルフィが戦線復帰。大怪我してるゾロを力ずくで剥がすという無茶苦茶な方法でゾロと交代しアーロンに挑む。
ゴムゴムの鐘、鞭、銃弾、銃乱打のコンボをかますがアーロンも負けじと噛み付きで反撃。
攻防が続きアーロンのアゴをぶっ叩き歯を砕いた…もちょっと鍛えとけよ。
そしてルフィが自分の駄目駄目ぶりを叫びながら暴露する……すげぇっあんな羞恥プレイマネできない!あそこまで開き直れないっ!
「…だけど、お前に勝てる!」
「!?ほざけっ下等生物がっ!」
アーロンが叫ぶと同時に歯が新しく生まれ再度噛み付き攻撃に走る。
ルフィも歯を奪い噛み付き返し、それに焦れたのか海に潜った。
罵るルフィだが突如、海中からアーロンが飛び出した。
「鮫・ON・DARTS(シャーク・オン・ダーツ)!!」
ダツみたいに海上の獲物に向かって何度も突進する。
ルフィは交わし続け、さらにゴムゴムの盾を使ったりして応戦。
懲りずにさらなる追い討ちをしてくるがゴムゴムの網で防ぎ、続いて槍をぶちかます。
「!?」
予想外の抵抗にブチ切れ目つきが鮫特有のそれに変わった。続いて何かを取りに行くが…
「ああっ!?キリバチがねぇ!?」
間抜けな叫び声を挙げる。……ワリッ!
「ちぃぃぃぃっ!」
仕方なくそのままルフィに襲い掛かる。ルフィはパーク中央建物の外壁に逃げるがアーロンも鬼の形相で追い続け…一つの部屋に二人とも入っていった。
っととと、見聞色見聞色……聴覚強化っと。
「貴様にあの女を使えるのか!?」
「……使う?…!!」
ゾワッ
ルフィの殺気に怯むアーロン。なってねぇな。
「こんな部屋があるからいけねぇんだっ!」
測量部屋を破壊していくルフィ。部屋から無数の家具や書類が飛び出していく。それを見て泣くナミ。さらに…
「うおおおおおっ!」
片足を振り上げる。それは測量部屋を貫通し建物のてっぺんをも突き破った。
「!!?…鮫・ON・歯車(シャーク・オン・トゥース)!!!」
回転しながらのダーツ。それでルフィに噛み付いたがかまわず…
「ゴムゴムのおおぉぉぉっ戦斧ぉぉぉぉっっ!!!」
アーロンの体にカカト落しが炸裂。そのままアーロンが地上1階まで突き落とされる。中央建物も衝撃で崩壊。
そして…廃墟と化した中央建物からルフィが立ち上がり…
「…ナミィっっ!!…お前は…おれの仲間だぁっ!!!」
「…うんっ!」
感涙するナミ。
そこにネズミ男みたいな海軍の小男が現れるがゾロ達がシメる。で、そのまま基地に逃亡した。
……さ〜て、俺も行動開始と行きますか。…っと、みんなに連絡しとこ。
電伝虫片手に身を隠し時を待つ。
〜シオリの船〜
〜ギンside〜
おれらはあの女の船の訓練場で汗を流していた…いや、流しすぎていた。
…あの時、あの女の強さを目の当たりにし、さらに目的を聞かされて呆然としていたおれらはすぐに特訓を命じられた。
こうしてみると…けっこう体が鈍っていたのだと痛感する。…常に最前線にいたのにな…
多分骨のある奴がいなかったせいだろう。
そして鬼人とおだてられて勘違いしていたのかもしれん。
…横には地に突っ伏しているドン…いや、アニキ。もう1人、やさメガネの方は少しは楽そうだが。
「何を言う。今日は楽な方だ。お嬢様が指導する時は立つ力も湧かなくなる。」
不満を言ったおれらに信じられない事を言ったやさメガネ。
「…ぜぇ…マジ…かよ…くっ……堪えるぜ…」
顔が真っ青になってます。アニキ。
「…あ…そういや、お前って…どこかで見た………たしか、百計のクロか!?」
その名はおれもチラッと聞いたような…戦いに没頭していたからすぐに忘れてたが…
「その通りだ。よく知っていたな?」
「フン…3年前はえらいニュースだったぜ。あの狡賢ぇヤツが死んだって噂されてたからな。
それがなにがどうなってここにいるんだぁ?」
たしかに…こいつもぶちのめされて仲間になった口か?
「……語るのも恥だが…麦わらに負け、お嬢様に瞬殺されただけだ。」
正解だった…しかし…
「…麦わらか…あのガキの力…悪魔の実とか言ってたが…」
「ゴムゴムの実を食べたゴム人間らしい。…だが偉大なる航路(グランドライン)はそういった奴らの巣窟らしいな。
…そして、麦わらはかなり弱い方だとおっしゃっていた。
海賊の頂点に位置する四皇、世界政府がその力を恐れ、手を組んだといわれる王下七武海。
…あの鷹の目も七武海らしい。それと較べれば麦わらはただの小物にすぎないと。」
「……あれで小物かよ…しかもドンは七武海並ってかぁ…」
おれも信じられねぇ……?そういやあの女…いやお嬢がいない。
おれのとってのドンはただ1人だけ。だから別の呼び方にした。
「ところでお嬢はどこへ?」
たしかアニキが話していたので聞いてみる。
「ココヤシ村って言ってたな…なんか、なんとかのアーロンがどうのこうの…」
「!ノコギリのアーロンか!?」
知っているのか、ら…クロ!?
「あ…あのアーロンかよ!東の海最強とかぬかしてた…」
あ!あの魚人か…おれらを差し置いて最強とか抜かしてたんでシメたかったが、海軍がちょくちょくうろついてたんで放置してたんだったか…
「海中では勝てる者がいないとまで言われた魚人海賊団…奴らはコンクリートをも素手で破壊し、鉄をも歪ませると聞いた…」
「「「………」」」
「「「……普通だな。」」」
確かにあの戦いを見た後じゃ何聞かされてもあまり衝撃を感じねぇ。
「みなさ〜んっ…飯持ってきましたよ〜」
訓練場に男が入ってきた。…そうパールだ。
麦わらに負けたおれ達は解散せざるをえなかった…残ったのはこいつとほんのわずかな非戦闘員ぐらいだ。
それをお嬢は引き取ってくれた…が、こいつ(パール)は才能がねぇから本格的には鍛えねぇと言われた。…死なないように最低限の訓練はさせるとは言ってたが…
夜食を食い終わってしばらくした時…かたわらにあった電伝虫が鳴った。
それをクロが取り、なにやら話している。
「よし、指令が来た。今からココヤシ村近くのアーロンパーク付近に向かう。
それと、ギン君。倉庫から青いビンを取ってきてくれ。」
「君はいらねぇよっ!」
気持ち悪いわっ……とりあえず倉庫に向かった。
〜コノミ諸島近海〜
〜シオリside〜
ルフィ達がココヤシ村に戻り……(まぁ宴会とかやってんだろうが…)
ネズミ男と協定を結んでいたアーロンたちはココヤシ村に来た海軍に御用となり全員護送船に乗せられた。
……実を言うと、ルフィらが去った直後ぐらいにアーロンをかっさらいたかったが、そうするとハチが逃亡しにくくなるかもしれんと思って計画を変更する事にした。
そこで、護送船に乗っている時に襲う事にした……獣形態で。
夜、海軍がコノミ諸島を出発したのを確認し、俺も海に潜る。そして…獣形態に。
全長は20メートルぐらい。フォルムは海蛇の様な感じだ。
顔も人間の時の面影はないが、メスっぽい顔に見えなくもない。本物のリヴァイアサンよりは小柄だと思う。…作品ごとに姿が若干違うからなんとも言えんが。
さ〜て、やりすぎない様にな…
しばらく泳いでると船を発見した。まずは軽く体当たりする。と…
「うわああああ!?なんだあああっ!?」
「ぎゃああああっ!化け物だあああっ!」
うるさいな。ま、適当に暴れてそのあと姿を一旦消す。…そして人間に戻り、船に侵入する。
よっしゃ〜スネーク作戦開始だぜっ!
見聞色で海兵と魚人たちの気配は分かる。…本当に便利だな。ドラゴンボールの気みたい。
しばらくうろついていると、とある一室の前で警備兵を発見。
……ここかな?少し覇王色の覇気を放ち気絶させる。
で、中に入ると無数の魚人達……ん?幹部達はもっと奥か?
俺の覇王色で気絶したのか麻酔を使われているのかルフィ達にのされたままかは分からないが、全員意識がない。
…あ、いた。アーロン、ハチ、エイ男、チュウ?だ。エイ男とチュウ?には用がないのでスルー。
さっさとアーロンとハチを抱えて部屋を出る。
そんで甲板に出た後人獣タイプに変身し、海中に飛び込み逃亡。
海軍が寄らなそうな島に上陸し、ハチを放置し合流地点に向かう。まぁこれでハチも本編通りになるやろ。そんで船に到着する前に電伝虫で連絡する。
さ〜て、あいつらどんな顔すっかな〜〜