ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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7話「地上最強の生物(になれるかもしれない)」

〜サンゴが丘・海岸〜

 

 

〜サンジside〜

 

「チョッパー、すまねぇな……体調が万全ならもうちょっと急げるんだが……」

「無理する事ないよ。とにかくゆっくり行こう。まだ輸血は十分じゃないんだし……」

 

だがこれ以上あのオカマ共の血が入れられたら気が狂っちまう……少ししんどいがしょうがねぇ……

 

「お〜い! サンジ〜チョッパー〜!」

 

なんだ? ルフィの声?

 

「うわあああああ〜!?まさかコイツが…!?」

 

どうしたんだ!? チョッパー!

 

クソ……やっぱりまだまともに動けねぇ……

 

「! サ、サンジはこっち向くな! 死ぬぞぉー!!」

 

? 何言って…………はっ!?

 

「まさか……振り返ったら人魚姫がいるんじゃないだろうな!?」

 

なんかチョッパーが色々わめいてるが関係ねぇ! おれは……夢を叶えて死を選ぶ! さあ! このおれの視界に飛びこんできてね〜

 

……!!? なあ!? あっあっあっなっなんという超ド級の絶世の美少女……

……

……

……

 

「うわあ!? サンジが石化したあ〜!?」

 

何も見えねぇ……何も聞こえねぇ……ただあのレディのお姿だけが網膜に焼き付いて離れねぇ!

おれはひょっとして……死んじまってもう天国に……

 

「しらほし姫様〜!? おつきの方は!?」

 

この声は島民共かぁ? うるせぇな……

 

「はい。ルフィ様についてきてもらってます。」

 

! な、なんという可憐な声……完璧すぎる!

 

「ああ! あの麦わらの一味の〜 それなら安心だ!」

 

? コイツら、おれ達を知ってんのか?

 

「あれ? 誰か来るな……なんだお前…………あ! お前ー! サンジのレストランでサンジに飯おごってもらったヤツかぁ〜!!?」

 

「うわあー!! 空島で会ったヤツだあ〜!! ……ってアレ? なんか……」

 

「「デカくね? あとなんか恐ぇよ!!」」

 

おれに飯おごってもらったぁ? …………ギンか? 男なんかどうでもいい……今はこの網膜に焼き付いているしら「エフッエフッエフッエフッ」

 

「うわ〜!? なんか痙攣しだした〜!?」

 

「お、おい! どうしたんだよ!? 大丈「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 

「ギャーー!!? おもに顔が怖いーー!!」

 

「なんで笑うのに首を45度傾けてんだよ!? あと目が怖ぇ!!」

 

!? いきなり鼓膜に直撃する大哄笑……一体何が……

 

「女を見ただけで我を忘れ、その様な醜態を晒す……存分に笑わせてもらった……」

 

!? ああっ!?

 

「テメェ!! さっきから何調子こい…………え?」

 

目の前に立つ男……目の下にはクマがあり無精ひげ。それだけなら以前のギンだったんだが……

ライオンの様に逆立った髪、野獣の様な形相、漆黒のVネックシャツ……いや、胴着を着こなしてる。

しかも体格は……身長は2メートル近く、体重は……100キロは超えてるな。とんでもない筋肉質な体だ……

オカマレシピを極めたから分かる……今まで会ってきた中でこれ程のバランスの取れた強靭な肉体のヤツには会った事が…………つーか……

 

 

「……ホントにギンか? 冗談だろ? 以前の面影が全くないんだけど。」

 

中に本物が入ってるとかじゃねぇのか!?

 

「ククククク……信じられないのも無理はねぇ……おっ! タヌキがいるなぁ……ちょうど腹が減ってるし狸鍋にするか……」

 

うっ……なんて恐ろしい顔……というか顔の筋肉どうなってんだよ! 人間技じゃねぇだろ!

 

「タヌキじゃねー……ってギャーー!! 食われるぅー!!」

 

「テメェ! 良い度胸だなぁ……シメられてぇか……」

 

「クスクスクス……無理するなよ……震えてるぜ? まぁやるってんなら……付き合ってやろう。」

 

!? ん? ギンが手を前に出して……?

 

「シュッ() シュッ()」

 

デコピン!? こ、この野郎……まさかデコピンでおれとやろうってんじゃ……

 

「どうした? 怖くて動けねぇか?」

 

「ふざけんな!」

 

先制の蹴りを顔面目掛け放……

 

ビィィン!

 

ぐわっ!? 馬鹿な!?デコピンで弾きやがった!?

 

「シュッ() シュッ() ……クスクスクス……どうしたよ? この俺に手加減とは……優しすぎて泣けてくるじゃねぇか……」

 

ぐっ……このクソ野郎! ……こうなりゃ!

 

利き足を地につけ体全体を超高速回転させ利き足を発火させる。そして……相手に……ぶちかます!

 

「悪魔風脚!」

 

「シュッ()」

 

!? また……弾きやがった……だと?

 

「相手の力量も分からず……出し惜しみするとは……たわけが!!!」

 

バァッッッチィィィン!!

 

「ぐあああああああああ!!?」

 

なっ……なんだこの激痛は!? 脇腹が焼ける様に……一体何を……

ギンを見ると……あの手の形は……ビンタ!?

 

「闘争を舐めた者に拳を使うなど愚かの極み……女子供が使う平手打ち……鞭打で十分よ……」

 

ビ、ビンタでこの激痛……一体どうなって……

 

「ギン様〜 あまりやりすぎないでください〜」

 

お、おいしらほしちゃん近づいたら……

 

「ふん!」

 

ギィーン!

 

なっ!? ギンの野郎がしらほしちゃんを殴りやがった! こ、この野郎!!

 

「よし、そこそこ反応は良いな……よくぞ鉄塊が間に合った。褒めてやろう。」

 

「わぁ〜 ありがとうございますぅ〜」

 

え? あの一撃を受けて無事……?

 

「サンジさん……オメェこのままじゃ……しらほしにも負けるぜ? 俺をあまり失望させるなよ?」

 

ク、クソ……舐めた口聞きやがって……でも言い返せねぇ……

 

「型にハマりゃあ爆発力はあると見てるんだがなぁ……まぁ次会う時までにその緩みきった性根直して…………ん? この気配は……」

 

? な、何だ? 気配なんて感じねぇぞ。おれの見聞色の覇気はだいたい1キロ先まで把握できるんだからな。

 

「あっちか……距離は……5キロ……早ぇな……(海中にも体積がデケェのがいるな……)」

 

動きを止めたギンをしばらく警戒していたら……!? あ! なんかが猛スピードでこっちに……

 

「しらほしぃ〜!」

 

「! デッケン様……」

 

あれ? しらほし姫の知り合い!?

 

「バホホホ! おれと結婚しろぉ〜!」

 

ああっ!? 何不細工が姫にちょっかいかけてんだ!?

 

「タイプじゃないです!!」

 

「ガァーン!! ……き、貴様ぁ……この10年間の想いを踏み「えい! しょっとがん!!」!?」

 

バァッチィィィン!!!

 

姫の平手打ちがデッケンとか言う身の程しらずをぶっ飛ばした!?

 

「ウギャアアアア〜!?」

 

「うわ〜 指銃のビンタ版かよ〜 恐ろしいの仕込まれたな〜」

 

指銃って……たしか……

 

「ぐ……一体どういう事だぁ!? なぜしらほしがこんなに……」

 

「クスクスクスクス……」

 

うわ! ギンが……すげえ表情……

 

「!? なんだ貴様! 今笑ったなぁ!」

 

「クスクスクス……告ってフラれたのにまだ執着するとか……しかし……よくもまぁ……おれの国じゃハラキリもんだぜ。全く……同じフラれるにしても、もう少しなんとかならなかったのかねぇ……もし俺ならとてもとても……」

 

うう……相変わらずキツイ事言うな〜 どう考えても性格まで変わってるだろ。

 

「ワ、ワ、ワダツミィィ!」

 

「うおおお〜!」

 

なんだ!? 海岸からバカでけぇ巨人が……

 

「この愚か者を踏み潰せぇ〜!!」

 

「おお〜!」

 

「デクの坊が……この俺に挑むとは……」

 

「うおおお〜!」

 

巨人の拳がギンに……!? 片手で受け止めたぁ!?

 

「この程度か……片腹痛いわ! ……消えうせい!!!」

 

ドゴオオオオオオ!!!

 

「ぎゃあああああ!!」

 

なああああ!? ただのアッパーがみぞおちに決まっただけで、あの巨体を何百mもぶっ飛ばしやがった……おれじゃ全力出してもあそこまで……

 

「うおおお〜リヴァイアサン様の幹部! 懸賞金6億ベリー『鬼』のギンさんだぁ〜!! 相変わらずめちゃくちゃ強い〜!!」

 

沸き起こる歓声……? この島じゃ有名なのか? って……ろ、ろ、ろ、6億ぅ〜!? なんだそのバケモンじみた金額は! おれなんかまだ1億にも……

 

「つまらねぇ……喰うに値せんわ…………全くこの島に来てから骨のねぇ野郎ばかりだ……こんな事ならアジトに残ってカイドウの野郎や修羅姫の邪鬼と殺りあってりゃ良かったかもなぁ…………最悪シオリでも喰うかぁ……」

 

心底ガッカリした表情を浮かべながらフラっとあさっての方向に消えやがった……

 

「やっぱりギン様すごいです〜」

 

「へー知り合いだったんか?」

 

ルフィがのんきに聞いてやがるが……

 

「はい、皆さんとだいたいは会ってます。」

 

「そうか……アイツの仲間はウルフとボンちゃんとクロとしか会ってねぇからな〜 ……あ、そういやシオリがギンがどうのこうの言ってたなぁ……」

 

…………

 

「ルフィ……あの野郎の強さ……どう思う?」

 

「うん……とんでもなく強ぇな……ハッキリ言って勝てると言いきれねぇ……」

 

!? そ、それ程かよ……一体あの野郎に何があったんだ……

 

「ま、とにかく! 二人共! しらほし! 海の森に行くぞ〜」

 

「はい!」

 

……切り替えよう。今はとにかくしらほし姫を守る! なんて果報者なんだおれは! …………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜???side〜

 

 

「お〜……あそこで伸びてるのは確か……ワダツミか……けっこうストーリーが進んでいるな。危うく乗り遅れる所だった……あたたた! こら、あんまり力を入れるな! 頭が痛い!」

 

私の後頭部にくっついているのは義理の娘のアヤ。この娘が他の人間に同じ事やったらスイカ割りのスイカみたいになるのだよな……この強さはやはり……転生者かな?

 

「ぎんか〜? あやもぎんとあそびたい〜」

 

……転生者じゃないのかな?自我が芽生える年齢だし大人な発言が飛び出してもおかしくないが……

 

「お前が遊んだらギンですら危険なんだが……しかしギン次郎……じゃなかった……ギンか。全く……あいつがああなるとは私も思わなんだ。」

 

性格や外見まで変わったし、カナヅチすらしゃらくさい! とか言って克服するし目茶苦茶にも程があるだろう……

 

「あ! リヴァイアサン様だ〜わ〜い♪」

 

「こら!海神様はどうやら変装してるみたいなんだから声掛けるんじゃない!

どうもすみません〜海神様〜『破壊神』アヤ様も大きくなられて〜」

 

島民の親子連れに話しかけられる……バレバレか……サングラスや金髪カツラをつけてクワトロ・バジーナ風に紛しているのに……

にしても……『破壊神』ねぇ……全く……アヤが黄猿を殴り倒した時は度肝を抜かれたな。

光速に対応し、かつ覇気をぶちこんだという事だからな……

 

「私がここに来た事は『アイツら』には言うなよ?」

 

「彼らですか? はぁ……そりゃもちろん……あっ! ところでさっきバサラ様がギョンコルド広場の方へ……」

 

あの馬鹿! ……ホントにもう……一人にするとどこに行くか分からんな……ゾロじゃあるまいし。

 

「とにかくお前達はそろそろ避難しておけ。直にヤツらが来る頃だろうし。」

 

胸や尻を揉みまくっていた子供の頭にゲンコツを落とし父親に投げ渡す。

 

「おれも20年若かったら抱きつ……ゲフン。」

 

「寝言言うな。埋めるぞ。」

 

……とにかく海の森に行くとするか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜海の森〜

 

 

〜ジンべエside〜

 

 

う〜む……ルフィは来るじゃろうか……今回の件、一応彼らにも伝えておかんとのう……この島の事、シオリさんの事をな……

それにしても……フランキーか……ルフィの仲間には変わり者が多いのう。

 

「ん? どうしたんだ? ジンべエ。そんなにおれはスーパーか?」

 

「スーパーをそこで使う意味がよく分からんが……うむ、良い面構えをしておる……しかし船大工トムさんの事は驚いたわい。」

 

あのトムさんに後継者がいたのは嬉しいのう……しかも二人……しかし……アイスバーグ殿だったか…………彼の顔をどこかで見たような……どこじゃったか……確か新世界……

 

「シャボンディであなたの事ルフィから聞いたわ。お世話になったようね。」

 

まさか……ニコ・ロビン殿も一味におるとは思わなんだ……

 

「あら、光栄ね。私を知ってるだなんて。」

 

「エニエス・ロビーの事件は聞いとったのでな……その時から無茶な事ばかりしとるんじゃなあ……あやつは……」

 

シオリさんがイレ込むのも分かるわい……ん? あれは……しらほし姫! ……お付きの者は……ルフィか!

 

「ルフィ! 1ヶ月ぶりじゃのう!」

 

共にシオリさんにねじ伏せられて以来か……

 

「おお〜ジンべエ〜ちょっとぶり〜」

 

「1ヶ月ぶり? どういう事だ? おれらとは2年会えなかったてのに!」

 

おお、彼が『黒足』のサンジ……手配書とはずいぶん違うが……整形でもしたのかのう?

それにあの子は……鹿……いやトナカイのチョッパー君だったか。

 

「ああ、ジンべエやエースも時々一緒に修行したんだ。二人共だいぶ強くなったから追いかけるのが大変だったな〜」

 

ホントにのう……わし自身もまだ伸び代があるとは思わなんだ……エースさんも相当強くなった……あれならば海軍大将だった赤犬にも負けんじゃろうて……

 

「ルフィ〜!」

 

「お! ナミにケイミーか〜……ありゃ? なんだぁあのヘンテコな乗り物は〜?」

 

ん? あの乗り物……潜水艦……か? しかし……あのフォルム……どこかで……

それに潜水艦の船尾に停まっている包帯の男は……

 

ルフィの仲間のナミ君が到着し……潜水艦も近くに停まった。水陸両用とは……最新型でも見た事がないが……

中から降りて来たのは……!? 確かマリンフォードの戦争で見たエネルという男に元ドラム王国国王ワポルか! 他にもアフロの男や妙な顔の男もいるがこの二人はすぐに再び中に戻ったのう。さらに……

 

「おお〜ゾロ! ウソップ! ブルック!」

 

「あ〜狭かった〜閉所恐怖症になるかと思った〜」

 

ものすごく鼻が長い少年に……三本刀を差した緑髪の剣士に……ガイコツ!?

 

「ヨホホホ〜! 酸欠で死ぬかと思いました〜私肺ないんですけど〜♪」

 

「あ〜エネルに邪魔……いや、ワポルか〜久々だな〜」

 

「まーはっはっはっ! 無礼者が! 相変わらず口の聞き方がなってないなぁ!」

 

「しっかし……頂上戦争とやらでお前らがルフィに協力するとはな……驚いた。」

 

ゾロ君が呆れとる。

 

「シオリに言ってくれ。あの時我々は指示通りにやっただけだからな。」

 

シオリさんの配下である二人とは色々積もる話をしておるな。

 

「ずいぶん賑やかになったわねぇ。」

 

この状況に動じんとは……さすがは悪魔の子と言われた女性じゃ。

 

ひとしきり落ち着いた所で事情を聞く……フム…遂にヤツらが動き出したか……

本当にシオリさんの眼力は凄まじいのう……マダム・シャーリー並ではないか?

 

「ルフィ、それに麦わらの一味であるおぬし達に話して、そして謝る事がある……」

 

みなが注目……ん? 包帯の男が……

 

「アンタが謝る必要はねぇ……全てはおれ自身の罪だ……」

 

包帯の男が全身に巻かれた包帯を解いていく。

そしてそこにいたのは……!!!

 

 

 

 

 


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