ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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49話「歪み始める物語(後編)」

〜聖地マリージョア〜

 

 

 〜五老星・セッシュウside〜

 

この聖地で延々と話し合いが続く。議題はもちろんこの間のマリンフォードでの一件だ。白ひげ海賊団二番隊隊長『火拳』のエース公開処刑を図った海軍と白ひげとの間で勃発した……通称『頂上戦争』。あの戦いでこうも被害が出るとはな……わしが30歳若けりゃ…この愛刀で……いや、あの忌ま忌ましい化け物がいるかぎりは無理な話か……

Dの名を持つ海賊『麦わらのルフィ』、七武海を抜けたジンベエをも巻き込むとは……

 

「しかし、七武海の席が三つ開くとはな…」

 

「醜態を晒したモリア、叛旗を翻したジンベエ。そして……『黒ひげ』マーシャルD・ティーチ。

……あわれな男よ……ああも見事に傾国に利用されるとはな。」

 

とベッケン。座ったらどうじゃ? しかし……

 

「いい加減……あの事にも触れるべきではないか?」

 

「「「傾国のシオリがリヴァイアサンとはなぁ……」」」

 

全員が頭を抱える。そりゃそうじゃろう。

800年前から続く信じがたい伝承……我が先祖達は代々その秘密を厳守してきたのじゃが……

よりによってこの時代に現れるとはなぁ……

 

「とにかく暗殺含めありとあらゆる手を使ってでも抹殺せねばならん……ヤツが世界を滅ぼす前に……」

 

 

 

「アハハハハハ〜 なにをちんけな事言ってるんだか〜」

 

!? 開け放たれた天窓から声がする……そして金髪碧眼の美男子が舞い降りてきた。彼こそは……

 

「デ、デイフレア聖王!?」

 

『王』がなぜここに……

 

「ああ、そんな堅っ苦しくしなくて良いよ。気軽にフレアって呼んでよ。」

 

……呼べるわけないじゃろう……世界で唯一人の『頂点』に向かって……

 

「君らが長々と話してた内容はだいたい把握したよ。リヴァイアサン……すんごいのが復活したよね〜 あれが復活したのを記念にさ。僕も動く事にしたから。残り16人の同志も同じ意見さ。もちろん……D君もね♪」

 

!? 『世界の中枢』達が……動くと? ……うっ? この気配は……

突如……確かにほんの一瞬前まで誰もいなかったはずなのに、目の前に現れた金髪の男……このお方を一言で言い表すならば……美! 中性的で、野生的で男女問わずありとあらゆる者を魅力しかねない圧倒的存在感を放つ……『王』の一人……D……

 

「フフフ……そう恐れるな……私は何もせんよ……」

 

一言一言が脳髄にまで浸透してきそうな程の力を持った言葉……同じ場に居るだけで凄まじい労力を強いられる……

……800年続く、貴族の中の貴族である『あの一族』の当主の中でも……屈指の天才と言われるお方……

 

「アハハハ……DIO、それぐらいにしてやりなよ〜」

 

「DIO? 前も勝手に私の事をそう呼んだが……どういう事だ?」

 

「ああ、こっちの話。君の能力考えたらその名が相応しいと思ってね〜」

 

「『あの力』の名前もお前が勝手につけおったが……何故かしっくり来るのは認めてやろう。」

 

「そりゃ『世界』と名付けなきゃ嘘でしょ。まぁ他の能力考慮して『キラークィーン』……あ、『バイツァ・ダスト』かな? ……とか『キング・クリムゾン』とか『メイド・イン・ヘブン』とかでもいいけどさ。」

 

「訳の分からん事を……後この私に妙な口癖を習慣づけさせるのも止めてもらいたいのだがな。」

 

「え〜〜? 良いじゃん〜減るもんじゃないし〜」

 

「…………」

 

「ま、戯言はこれくらいにして……そろそろ『本物』が動かないと、腐りきった偽物は傾国のシオリに皆殺しにされるんじゃないかな〜?

僕としてはそれが1番だとは思うけど、体裁ってのはめんどくさいよね〜」

 

…………『王』達は一般市民に知られてはいけない存在なんじゃがな……

 

「とは言え、リヴァイアサンの『力』はまさに規格外。『力』は僕に及ばないけど、生身の体に限れば、月とスッポンほどの差があるからね〜今の僕なんか秒殺されるよ〜」

 

聖王のあの『力』はまさに……

 

「そこでさ……『時の牢獄』に封印されてる『七英雄』を解放しようと思うんだ♪」

 

!? とんでもない事をおっしゃられた…

七英雄……800年前にリヴァイアサンと戦ったという者達……

リヴァイアサンが再び復活する事を予見し自ら封印されたという……伝説中の伝説の存在。

 

「……で! 時の牢獄の管理者であるDIOに来てもらったんだよ〜」

 

「だからD…………もう良い。」

 

代々『トキトキの実』を受け継ぐ一族…その今代当主であるD様だけは聖王同様、決して何かあってはいけないという事で常に一人大将が、三大将が欠席の場合は海軍総帥か元帥が護衛するのが昔からのしきたりとなっておるが……ん? 聖王が持っておられるのは……

 

「え〜と……『ガンマスター』ライカ・エメラルダス? 宇宙の海賊じゃないの?

 

次は……『聖女』セリューネ? 聖女って……

 

ほんで……『九尾』? まさかのNARUTOかい!?

 

『禁断の地』パンドラ……ん? 地名じゃん〜 どこか知らないけど〜

 

『全てを滅ぼす剣』ストームブリンガー? 剣て!? デルフリンガーとかそんな感じ?

 

『星喰い』!? なにこれ怖い!

 

最後が……『オメガ』……ん? あれ? これだけ名前だけ?」

 

聖王がD様の家に伝えられている古文書を読んでおられるが……どれも聞いた事がないのう。

 

「んじゃ、さっそく解放しにいくか〜 楽しみだなぁ〜 頂上戦争までは分かるけどこんなのは知らないもんね〜 どうなるのかホント楽しみだ〜」

 

よく分からん事をおっしゃっておるが……

 

これから……世界はどうなるのか……800年前みたいに海に沈まなければいいのじゃがな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜グランドライン前半『楽園』・???〜

 

 

〜シオリside〜

 

 

ルフィのあのメッセージを仲間に伝える仕事を終えた俺はシリュウ達と共にインペルダウンでパクった軍艦で近海で待機していたマザーバンガードと共に女ケ島を出港し、しばらく進んでからとある海域に潜伏する。

拠点候補地にはもうすぐ行くとするとして……しばらくはここら辺でまったり過ごすか〜

 

……で、マザーバンガードに集まってもらったが……みんなは元黒ひげクルーやレベル6の囚人達を見てピリピリしてんな〜

囚人含む黒ひげクルー達……コイツらをどうするか迷ったが目の届く範囲において適度に不満がたまらん様に敵海賊を襲わせとく事にした。

好きなキャラはオーガーくらいだし彼だけは鍛え……る必要あるかなー? 狙撃の腕は既に世界有数レベルで多分ヤソップと双璧だろーし……ま、強者がいればクロ達も伸びるだろ。

しかし、今はそれより……

 

 

「みんな乙〜」

 

ビール片手にみんなで乾杯。CP9とかもいるので狭い狭い。

 

「これ以上ねぇデビューだったな、アマクサァ。」

 

「いや〜あの戦場はマジ勘弁だったわ。ストレスがマッハでやばかった。体力的には全く問題なかったが。」

 

「あんだけ暴れて問題なしかよ。全く……底無しめ。」

 

呆れて葉巻をプカリとしてはる。

 

「しかしクロ達が思いの他やれてて嬉しいぜ。」

 

クロがゾロの刀溶かした奴、クリークがTボーン大佐、ギンも大佐らしいやつを、アーロンはCP9を追ってたバラバラになる奴を倒したらしいな。

 

「あ、なんかダルメシアンっぽい海兵と戦いました! 死ぬ程強かったすけど水かけたら弱ったんでボコれました。」

 

ダルメシアン……どんなだっけ……あ! 確か中将のか……弱点ついたとはいえ中将を……

ワポルに至っては中将二人ってマジかよ。

ボンちゃんやフィンガーもヒナさん眼中になかった様だしベラミーも新戦術がハマったし、フォクシーやペローナの攻撃でだいぶ被害出たらしいな海軍は。

CP9も船守ってる時に赤犬派のオニグモとドーベルマンと互角にやり合ったらしいし……話によると覇気に目覚めたっぽいなルッチ。

……そして、エネルだな。PX大量撃破、青キジとやり合ったしえらい事になりそう……

 

と、そこにニュース・クーが来たらしいので甲板に出て受け取るが……重そうだったな。

 

え〜と……手配書とニュース一面はと………………うわお!

 

全部持って宴会場に戻る。

 

「ニュース・クーが来たぜ!」

 

俺の持ってるニュースに釘付けになる一行。さて中身はと……

 

 

『白ひげ海賊団二番隊隊長『火拳』のエース処刑失敗! 原因は四皇『白ひげ』、超新星『傾国のシオリ』並びに革命家ドラゴンの子『麦わらのルフィ』、『雷神』エネルの介入!』

 

「おお! 私が注目されている!」

 

うれしそうやなエネル。

 

二面を見ると……青キジ全治一ヶ月、赤犬全治半年のニュースか。これなら……

 

ま、今はそれより……

 

「懸賞金の発表だ! ヒャッハー!」

 

色めき立つみんな。そりゃそうやろな。じゃ、まずは……

 

『『不可視(インビジブル)の』クロ・1億9600万』

 

おおう! 2億近くかよ! しかもインビジブルってなんかカッコイイな……

 

「私が1億9600万……1億6000万以上も上がるとは……」

 

次はクリーク。

 

『『鉄(くろがね)の城』クリーク・2億1700万』

 

マジンガーZかよ! ……いやあの堅さは納得だが。しかし2億越えって……あ、ミホークと互角に戦ってる様に見えたんかな?

 

「俺が2億越えるなんて……信じらんねぇ! 生きてて良かった〜!」

 

原作知ってる方としては信じられんわな。

 

次は……ギン。

 

『『鬼人』のギン・1億』

 

んー1億ジャストか……もちっと活躍してほしいんだが……伸び悩んでるな〜何かきっかけ……最終手段として……食わせてみるか?

 

「1億……」

 

まんざらでもない顔だがたった1億で終わらせねぇよ……お前に1番強くなってほしいんだからな。

 

んで、次は……

 

『『ノコギリ地獄』アーロン・2億』

 

おおっ! 2億! 覇気以外ジンベエに負けてねぇ身体能力だしな。

 

「うおお〜? 2億〜!?」

 

もっと上がるさ。次は……

 

『『悪食王』ワポル・3億』

 

うわお。こりゃ予想以上……確かにえげつなかったもんなぁ……常時パシフィスタ要るけど。

 

「まーはっはっはっ! 少々物足りんが、まぁこんなもんだろう!」

 

ホント……ワケ分からん能力だなぁ…バクバクって……次は……

 

『『串刺し魔女』ダブルフィンガー・1億4000万』

 

おっ! 1億5000万近くとは……ここまで物になるとはなぁ……

 

「元ボスの金額越えちゃったわ……」

 

クロコはどう考えても3億前後かそれ以上に更新されるやろうけどな。

 

『『嵐のオカマ王子』ボン・クレー・1億5000万』

 

ボンちゃんはバランスが良いんだよな〜

 

「んがーはっはっ!嬉しいからあちし回るわぁ!」

 

ボンちゃんはまだ伸びる……特にマネマネの実の力……もっと進化できるはずだ。

 

『『跳躍超人』ベラミー・1億5500万』

 

「い、1億もアップ……なんか自信が出てきた……かも。」

 

もっとギアを鍛えりゃすげぇ事になりそうだな〜

 

『『雷神』エネル・5億』

 

お! 作者公認の5億キター

 

「5億とは……とんでもなく高くないか?」

 

「いや、お前の力を考えりゃ妥当なトコだ。」

 

雷迎やママラガン使えるからな〜マクシムみたいな改造して良かったぜ。

 

『『タイムマスター』フォクシー・1億2400万』

 

お、さすがに1億越えるかオヤビン。厄介極まりない能力だもんな〜 もっとスピードが上がって武装色の覇気使えれば大化けするだろな。

 

「このおれが1億の大台突破……」

 

「キャ〜オヤビン〜最高よ〜ん!」

 

ポルチェちゃん達がにぎやかす。

 

『『悪夢の姫(ナイトメア・プリンセス)』ペローナ・1億4200万』

 

「ホロホロホロ〜 なかなかな金額じゃないか!」

 

あのドーベルマンをも凹ましたくらいだしな。能力考えたら1億台でも低いぐらいやわ。彼女もフォクシー同様に鍛えたらえげつなくなるやろな……

 

『『スカルマスク』・1億7000万』

 

「あっ……ワシか!? 2億近くとは……ハア……賞金首になるとはのう……」

 

まぁカクの強さなら1億7000万は妥当かな。なんかジャブラが騒いでるが。

 

『『ミノタウロス』・2億5000万』

 

「フン……賞金首かどうかなぞどうでもいい……」

 

さすがルッチ。覇気に目覚めたしこれから楽しみだな〜

 

『『雨のシリュウ』・7億』

 

7億って……さすがマゼランと互角なだけはあるな〜

 

「フン……ま、こんなもんか……」

 

こいつに関しちゃもう完成されてるからな〜 ま、好きなキャラだから仲間にしたわけで。

 

『『巨大戦艦』サンファン・ウルフ・6億6000万』

 

「? けんしょうきんっつってなにつった?」

 

再び小人化したウルフ。ヒゲ生やしてるのに子供みたいなんだよな〜 ……まぁあの過去バナ聞かされたらキツイけど。

 

『『大酒のバスコ・ショット』4億1410万』

 

……ああ『よいよい(酔い酔い)』か! 細けぇわ!

 

「トプトプトプ〜酒飲めたらそれでいいんや〜」

 

将来アルコール中毒……いやあの能力ならならんか……

 

『『若月狩り』カタリーナ・デボン・5億1000万』

若月って確か……若い男もしくは子供だっけ……ルーキー狩りでもしてたんかね?

 

「ムルンッフッフッフッまぁまぁな額ねぇ〜」

 

『『悪政王』アバロ・ピサロ・4億4444万』

 

「あっ!? よく見りゃオメェあの国の元国王じゃねぇか!」

 

いきなりワポルが叫ぶ。急に大声出すな。

 

「! あの親父のドラ息子じゃないかニャー……よく生きてたニャー」

 

ニャーニャーうるせぇWWWWW

 

あと1枚……て事はオーガー達元黒ひげクルーは目立った動き見せてないからお預けか。

て事は……俺か。けっこう暴れたし船長じゃない奴が7億だから……8億オーバーぐらい? おいおい……一気に跳ね上がるな。さてと……

 

『『傾世のシオリ』・1,000,000,000』

 

? あれ? 1億に減った? と思ったら……

 

「「「10億……」」」

 

絶句したり中にはこの世の終わりみたいな絶叫を挙げたりする奴もいる……

じゅっ10億ってきこえたが……なにそのぶっ飛んだ金額……

 

「四皇級たぁな……さすがと言うべきか……」

 

四皇て……デビューして1年経ってないのに……ねぇ? しかも傾世って……世界を傾けるって意味かぁ!? 白ひげじゃあるまいし……

 

しかし……シリュウとウルフ以外のレベル6の囚人達のを除いたら総合賞金額が50億ジャストって……CP9の二人の除いても45億前後とは……とんでもねぇな……気絶しそう。

 

「ホホホ……やはりティーチとは器が違いますねぇ。脱帽ですよ。」

 

とホントにシルクハットを脱ぐラフィット。

笑い方といいしゃべり方といいフリーザみたいなんだけど。

しっかし……胃、胃が痛ぇ……

 

けどまぁ、これからは気楽にやるか。とりあえずめぼしい強敵にはダメージ与えたし……しばらくは平穏やろ…

んで二年間、仲間以外にもルフィとか色々鍛えて世界を色々回ってみるかぁ……ま、とにかくしばらくはマッタリとテキトーにやるかね……

 

 

 

 

 

 

 

     〜一部・完〜

 

 

 

 

     二部に続く。

 

 

 

 

 




五老星セッシュウは刀(これが初代鬼徹と噂されてますが)を持ってたおじいちゃん。ベッケンは原作で立っていたヒゲの人です。なんとなくZガンダムのヘンケン艦長に似てたのでそれっぽい名前にしました。

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