〜海軍本部マリンフォード〜
〜海軍G-2支部中将コーミルside〜
火拳のエース……あの大海賊白ひげの2番隊隊長であるという男。
一体どんな恐ろしい存在なのかと思っていたが……少し前、ふとしたキッカケで知り合ってしまった。
海賊とは思えぬ明るく、義理堅い性格、そしてやる時にはやるまさに炎の男だった。
その彼が処刑される。私情を挟む訳にはいかんが……彼は本当に今すぐ死ななければいかんのか?
いくらゴールド・ロジャーの血を引いているからといって……
しかし……あのミルク売りの少女は悲しむであろうな…
そして白ひげが現れた…………怖い! なんだ!? あの威圧感は……今まで見てきた海賊とは桁が違う! さすがエースを従わせるだけはある……
その後巨大な津波を生み出したりされたが大将青キジ殿が阻止したり、大巨人が攻めてきたりと、信じがたい事態が次々と起きていく。
こ、これが最前線で争う我が海軍トップと新世界のツワモノ達か! 新世界での活動がない我々とは次元が違う……
そんな中、敵方の大巨人が倒れ勢いづくかと思われた矢先、なんと空から軍艦が墜ちてきた……その船に乗っていたのはあの王下七武海二人に悪名高い海賊達……
そしてあれが……あの司法の島エニエス・ロビーを陥落させたという麦わらのルフィか。なんか気の抜けた顔だが……やはり強いのだろうか?
いや、それよりも中央に立つ黒髪の娘さん。顔を見た瞬間全身を震えが走りおった……一体なんだというのだ?
更に戦いが激化する中、沖の方から見慣れぬマークの入った軍艦が到着し中から……七武海のバーソロミュー・くまと同じ姿をした者がたくさん現れた。あれはまさか噂に聞く人間兵器のパシフィスタか?
しかし、なぜあれ程の数が……と思っていたらいきなり天から雷が落ちパシフィスタとやらを襲いよった!
一体何が……!? なんと天から雷を纏った男が舞い降りた……何者なのだ? まさか宇宙人?
「ヤハハハッ雷鳥(ヒノ)!!」
もう2体目のパシフィスタを破壊するとは……自由自在に雷を操り我々の攻撃もまるで効いておらん……なんという化け物なのだ……
ところが衝撃はまだまだ続く。なんとはるか上空から船が飛んできたではないか!
全長は……胴体部分だけでも7、80メートルといったところか。船首は恐ろしく長く船首像は黄金に輝く女神。右舷左舷両方も黄金に輝いて……海賊旗は巨大な蛇が巻きついたドクロ……確か『傾国のシオリ海賊団』か!?
船の両サイドには巨大な黄金の翼も展開しているが、まさかあれだけで空を飛んでいるのか!? もしや噂に聞く飛空艇とやらか!? ん? よく見ると船を巨大ななにか……あれはタコか? あれほどの大きさのは見た事がないぞ。タコが船を支えるとは……
大混乱に陥る我々と海賊達を尻目に船は着陸し、中から何人かが現れる。
黒髪メガネの男、黄金に輝く鎧を着たゴリラ顔の大男、顔色の悪い男、魚人、ハレンチな格好の女性、白鳥の装飾品を身に纏った大柄なオカマ、青いコートを羽織った大男、頭が……いや髪が割れている中年、牛の仮面を被った人間、ガイコツのマスクを被った人間、傘を差した桃色の髪の少女、それに……
バーソロミュー・くまの様な体をし、全身に武器が生えたたカバみたいな中年の男が現れた。
なんなんだこの色物集団は……
〜クロside〜
「助ける気はないが……船だけは守ってやろう。」
ロブ・ルッチが牛の仮面を被りながら言う。ガイコツのマスクを被ったカクも守備についている。まぁ姿を見られる訳にはいかんらしいからな。
だがこれだけでもありがたいな。彼の性格を考えれば奇跡と言ってもいいだろう。
今回の参戦において、お嬢様は「俺と初めて会った時」の格好をしろとおっしゃられた。
理由を聞くと今回の目的は麦わらのルフィの助太刀らしい……そういえばお嬢様と初めて会った頃に麦わらと会ったな……
しかし……まさか麦わらとはいえ、こんな規模の戦争に飛び込むとは無鉄砲なヤツだ。
まぁ、麦わらは……今となってはもうどうでもよくなっている。過去の自分がなぜあんなに執着していたのか……
お嬢様と出会ってから全てが変わった。この力はお嬢様の手足となる事……それだけに全力を注ぐ。
ちなみに他のやつら……クリークはウーツ鋼と黄金を掛け合わせた鎧、剣山マントとか言う悪趣味なマントを身に纏っている。……というか仲間になってから初めて鎧を着たのではないか? コイツに鎧なんぞ無意味だろうに。
しかしワポルには驚かされたな。あらゆるモノを食べそれを力に変えたり新しい武器を生み出す。
それは知っていたが……パシフィスタ。アレを食べて変身した時は度肝を抜かれたぞ。つくづく理解しがたいナマモノだ。
……ま、変人共の事はもう良いか。いい加減戦場に出るか……! コレが……頂上戦争!? 世界中の猛者がぶつかり合うまさに地獄絵図……
よし、やるか。斬り込み隊長はやはり1番の古株の私がせねばならんだろう。
さてまずは……ご挨拶と行くか。
「杓死……上技!!!」
杓死は制御不能だったがこの技は剃で動いているため制御は可能。さらに月歩を取り込みあらゆる角度からの攻撃を可能とさせる。
空島でロロノア・ゾロの前で披露した時とは全てが違っている。
……確か海賊が味方で海軍が敵か……一秒に満たぬ時間でさえ一人一人選別する事すら苦でもない。全てが止まって見える。この様な領域にまで自分が到達出来るとはな……
そういえば割れ頭と連携すれば敵はいないとおっしゃられていたな……
「ぐわあああっ!? み、見えない!? 早すぎるぅ!!」
「一体ナニが起きてるんだ! 報告しろ!」
「敵が視認出来ません!!」
私程度のスピードで驚いていたらお嬢様やエネルに瞬殺されるぞ。
「き、貴様……何者だっ!?」
「今は言えんな。タイミングというのがある……さて「死ねぇ!」」
動くのを止めたら海兵が斬りかかってきたので……ソイツの剣の腹の上に着地する。
「なっ!?」
「遅すぎて……アクビが出るぜ。」
硬直している愚か者のアゴをそのまま蹴り抜く。
さてと……周りに敵はいないか……!?
「…………」
! いきなり幽鬼の様な男が現れた。ぬ……気配の消し方は凄いな。
様子見していたらその男に海賊が斬りかかるが素手で受け止められ……剣が錆びていく!? どういう能力だ?
いや確かお嬢様の情報では……
「サビサビの実の能力者の……シュウ大佐とやらか?」
「…………」
不気味なヤツだな……だが、邪魔をするなら薙ぎ払う!
数度斬り合うがスキがないな……独特の動きが厄介だ……爪を掴まれるわけにもいかんし……
ならば…………少しスピードアップといくか。
「…………!?」
流石に敵も戸惑うか。この状態の私を追えるのは二人を除けばロブ・ルッチくらいだからな。
「遅い! ……栄螺・散!!」
シュウ大佐の拳が空振りそこにカウンターで切り裂き、科負の未完成版……頸動脈のみを貫く技を放つと運よく掠り倒れてくれた。
……さぁ、次行こうか。
前に進むと敵に手間取っている麦わらと遭遇。
「あっ! お前……執事か!? お前もシオリの仲間だったんか!?」
「呼び捨てにするな。恐れ多い。本来ならば斬り捨てる所だが……お嬢様の命令だ。協力してやる。」
仲間でない者にお嬢様を軽んじられると殺意が沸くが、仕方ない。
「そっか! シオリもすげぇな! お前らを仲間にするなんてよ!」
! フン……凄いのは当たり前だ。
〜クリークside〜
武器庫でカバの錬金で出来たウーツ鋼+黄金製の鎧を着る。
……鎧着んの半年ぶり…というか麦わらに破壊されて以来だな……つうか着にくいな……縮んでねぇか? そういや鎧サイズは昔のままだっけか……太っちまったか!? ヤベェ……ばれたら地獄の特訓メニューが追加されちまう…………ま、後回しでいいか。んなヒマねぇしな今回ばかりは……さすがに裸で飛び込むなんて自殺行為以外の何者でもねぇからな。用心はしといた方がいいだろ。
周りは……近くにいんのはアーロンか。あいつも武者震いしてんな。愛用のキリバチはアレと配合して灰色になったが破壊力は落ちなかったようだな。
……さてと、準備運動は終わった……行くか。
「行くぜ、ギン……」
「はい! アニキ!!」
戦場に出る……すげぇ!なんて濃密な空間だ……たまらねぇ!
……やるぞ。思いっきり後腐れなく暴れてやるあ!!
「うおおお!? なんだぁ!? ゴリラみてぇ大男と顔色悪いチンピラがっ……」
「誰がゴリラや!」
雑兵を空の彼方へぶっ飛ばす。力だけなら仲間内じゃアーロンと並ぶトップ2だからな。当たりさえすりゃどうにかなるぜ。クロやボンには掠りもしねぇけど……
「チンピラとは言ってくれるぜ!」
一方ではトンファーで敵をぶん殴るギン……トンファーについた血舐めるの止めろって! 怖いから。
そのうち鬼になりそう ←重要!
「調子に乗るな! 海賊共が! 貴様らは罪なき民達にとって害悪だ!」
ちょっと離れた所じゃ西洋甲冑を着たゾンビみたいなツラの海兵が麦わらに襲い掛かる。
「お前! ゾロが斬ったゾンビみたいなヤツか!? もう元気になったのかよ!」
なんだ麦わらの知り合いかよ。
「貴様らの様な悪党を放っておけるか! 例えこの体朽ちても貴様らを逃がす訳にはいかん!!」
「なかなか強ぇな……けど止まるワケにはいかねぇ!」
「麦わらぁ! テメェは先に行け!」
「クリークかぁ!? お前までシオリの仲間なっててビックリしたぞ〜」
「おれに暴れる機会をくれ、おれを生まれ変わらせてくれたドンのためにこの命! 託したのさ!」
「……なんかいいヤツになったな! 次会うのが楽しみだ!」
「へっ! 次会う時は挑ませてもらうぜ!」
「貴様らいつまで無駄口を! そこに直れい!」
「テメェの相手はおれだよゾンビ野郎。」
「! その顔……海賊艦隊首領クリークだな? 私はTボーン! いざ尋常に……勝負!」
「おれを知ってるたぁ……嬉しいじゃねぇか!」
「手配書の人間は海賊山賊関係なく全員暗記しておる!!」
おいおい。ヒマ人だな。
「Tボーンとやら! どっちが勝っても恨みっこなしだ!」
「上等!……曲がった太刀筋大嫌い! 新奥義……直角飛鳥! 『ボーン・大鳥・爆発(オードリー・バーン)』!!!」
うおっ! 海賊狩りみたいに斬撃が飛んでくる! しかも直角の軌道というトンデモ具合だ。
ズバァ! ……ドゴォォ!!
いて! 斬撃が爆発しやがった!? ビックリしたぜ…斬撃で鎧に刀傷ができちまった……
「ぬおっ!? 直撃したのに……効いてないだと!?」
おっ動きが硬直した。今だ!
Tボーンとやらに接近して、首を掴みそのまま首を絞めた状態で飛び上がり、 半回転して相手を地面に叩きつける。
……格闘術のバベルクランベルだ。なんかこの技完成した時、ドンが「よっしゃーあと一つだぜぇ」とか言って嬉しそうだったが……あん時の笑顔は過去五本の指に入る恐さだったな……
っと……考え事してる場合じゃねぇ! 油断は禁物だ! …………フゥ、立てねぇみてぇだな。ギンもなんか体中がグルグル回転してる海兵を血祭りにしてた。
「うわぁぁっ!?船斬り殿とシャリングル大佐を倒すなんて!!」
今のが大佐クラスか……死ぬ気でやりゃ少将クラスと戦えるか?……やっぱ無理かなぁ……
ま、遭遇したヤツは全部挑んでみっか。ドンが注意したヤツ以外は……
〜アーロンside〜
いよいよか……クソッタレの天竜人共の犬、世界政府の海軍との大ゲンカ。
ざっと戦場見渡せばどいつもこいつも怪物だらけだぜ……
あっ! ありゃジンベエのアニキか!? 麦わらと共闘してんな!
「がーはっはっはっ! ワクワクしてきたわぁあちし! 早く麦ちゃんと会いたいわん!」
「あんまり目立ったら標的にされるわよアンタ。」
ボンとフィンガーも準備万端みてぇだな。つかボンのあのテンションはまずくねーか? 血管ぶち切れるぞ。
……んじゃあおれもそろそろ行くか。生まれ変わった相棒……キリバチ・海狼モデルと共にな!
船から出ると肌を突き刺す様な空気……
こりゃあとんでもねぇ戦場だなぁ……まぁいいや。思う存分暴れるだけだ!
「おらぁー! 行くぜぇー! シャーハッハッハッ!!!」
雄叫びを挙げ自分を鼓舞する。
しばらく突き進むと…
「止まらんかぁー! 海賊共ぉ!!」
アフロヘアのイカツイ野郎が立ちはだかりやがった。
「しゃらくせぇ!」
パンチが命中するが……!? バラバラになりやがった!?
やりすぎた!? ……なワケないか。たしかカシラの情報じゃベリベリの実のぶどう人間て……何だそりゃ!
……だがベリーグッドとか名乗った敵さんもなかなかやりやがる。
バラバラになった体一つ一つがおれに向かって襲ってくる。
能力者なら……これはどうだ!?
「魚人流ケンカ殺法……ノコギリつぶて!!」
水中や水場なら水心での群鮫が手っ取り早いんだが、これは撃ち水を進化させノコギリザメの姿を模倣した姿だ。
それを大量に打ち出しバラバラ野郎の全てのパーツにぶちかます。
「うおおお〜〜!?」
さすがに水浸しになったら終わりだろ。動きが鈍くなった所で片手片足の部分をはるかかなたに投げ飛ばした。
「うわぁ!? きっ貴様っせっかくここまで戻ってきたのにぃ〜!!」
何の話だよ。ま、知ったこっちゃねぇや。よし……いっちょ上がり!
更に先に進むと……
「アアアアーロン!!? なんでお主がここにおるんじゃあ〜!?」
「ああっ!? お前アーロンか! お前もシオリの仲間かよ!?」
「ジンべエのアニキ……久しぶりだな。おれらの事カシラから聞いてねぇのかよ?」
「世話をしているというのは聞いとったが……まさかここまで来るとは……
うむ、8年で衰えたと思うとったが、むしろ強くなった様じゃのう。」
「カシラの話じゃアンタにゃまだまだ及ばないらしいがな。」
そこはやっぱ七武海との壁か……それと……
「ゴム人間……いや、麦わらのルフィか。久しぶりだな!」
「お前っ……ま、いいか今は……なんか体が強そーになってんな! だいぶパワーアップしたんか!?」
「まぁな……カシラにほぼ毎日しごいてもらったんでな。もし戦う事があったら今度は負けねぇぞ?」
「望むところだ!」
「てワケだ。ジンベエのアニキ…ここは任せてとっとと先へ行きやがれ。」
「うむ、分かった。任せるぞい。」
二人は素直に先へ向かった。……やれやれ、早く行けよな。
んじゃおれは……近づくヤツらを蹴散らすか!
「SHARK・ON・ARROW(シャーク・オン・アロー)!!!乱れ射ち!!!」
光りの矢になり縦横無尽に駆け抜け無数の海兵共を薙ぎ倒す。百人ほどぶっ飛ばしてもう一回……と思ったら何かに受け止められた!? なっなんて怪力だ!
「海賊が……図に乗るな!」
コイツは……顔が犬!?……て事は能力者かよ!
「ダルメシアン中将!」
海兵共が歓声を挙げやがる……クソ、中将かよ……マズイよなぁ……ってうおっ!?
「爪銃…ドギーネイルキック!!」
くっ野郎の足の爪が巨大化しやがっ……ぐあっ!?
ガィーン!
「直撃した……ぬ!? この感触は……鉄塊だと!?」
危機一髪……間に合って良かったぜ。今度はこっちの番だ!
「鼻銃・怒理流!!」
「! 鉄塊!」
ギィィィン!
ぐっ……鼻が……ヤツも六式を使いこなすのかよ……
「遊んでる余裕はないんでな……さっさと片付けるぞ! 完璧牙銃! マッドドッグ・トゥース!!!」
うわっ!?顔が完全にでけぇ犬になって噛み付いてきやがった! あれを喰らったらヤバイ! ……どうすりゃ……あっカシラのあの技……!
ガブウッッ
「完牙達成!!このまま噛み殺してくれる……なんだと!?」
全身が完全に液体になるおれ……その正体は分身技である『水分身』。これは大量に水を使うからキツイんだよなぁ……水気がある所なら楽なんだけど。
「ぐっ……しまった!?水がっ……」
大量の水に包まれ溺れる犬野郎。危なかった……タイミングをミスってたら噛み殺されてたな。クリークにゃ効かないだろうけど。さて……今の内に戦闘不能にしとくか!
「キリバチ大回転!!!」
キリバチの重さを利用しての前転しながらの斬撃だ。体力が続く限りエンドレスに回転し続けられるがその必要はなさそうだな。数回斬ったらぶっ倒れてくれた…………フゥ……敵が能力者で助かったな……一旦体力回復するため船に戻ろ……
〜ボン・クレーside〜
キタわキタわキタわ〜体中の血が沸騰する感じ!
今ここでこそあちしは1番輝けるんだわあ!
「いくらなんでも興奮しすぎじゃない?」
フィンガーちゃんたら分かってないわねい! この! 沸き上がる衝動! リビドーを!
今すぐ発散させないとどうにかなりそうだわあ!! ……アラぁ?
「ベラミーちゃんも元気出しなさいよう! 辛気臭いわよう!」
「うぅ……わ、分かってるよ。けど……実際来て見るとすげぇ怖ぇ。」
「バカヤロウがぁ!!」
「へぶっ!?」
あちしの一撃でぶっ飛ぶベラミーちゃん。
「怖いのは誰だって一緒よう! 多分アマちゃんでさえ心の奥底には恐怖心があるはずだわぁ!」
「そ、そんな事が……リ、リーダーに限って……」
「シオリちゃんの場合はそれ以上の強烈な精神力と好奇心で凌駕してる感じね。
……メチャクチャ強いけど、彼女だって若い女の子なのよ……よく相談されるし。」
「うっ……よ、よし分かった! とことんやって見せるぜ! ボン兄さん、フィンガーさん、ありがとうっす!」
「いいのよ。みんな死なないようにね。」
「フィンガーさん……その、なんだ……気をつけてな。」
ブルーノちゃんがモジモジしながら話し掛けてるわねい!
「あら、ブルーノ。バーの準備はいいの?」
「今はそんなヒマないだろう……この船は守る。
アンタとは趣味が同じだからな……いないとその……寂しくなる。」
「フフフ。うれしい事言ってくれるわね。じゃ約束するわ。無事帰ってくるって。」
「……ああ。」
「……まさか、あの二人って……」
「そうねい! さすが大人だわあ! ……それじゃあちし達も行ってくるわん! 助演オカマ優賞頂いてくるわねい!」
アラアラ〜スッゴイ所ねぇ〜みんながみんな全力で生きてるって感じ!たまらないわぁ!
あら?フィンガーちゃん……ってあらあら……彼女が暴れる度に流血沙汰になって……あら? クリークちゃんに担がれたわ? 何しでかすつもり?
「「鉄塊指銃! 迫り来る針地獄!!!」」
「「「ギャーーー!!?」」」
……針達磨状態のフィンガーちゃんをクリークちゃんの馬鹿力で投擲って……エッグいわ〜!! 何人か串刺しになっちゃってるじゃない〜あれじゃもう戦えないわねい。
「ふう……良い汗かいたわ。」
「えげつないの編み出したわねい!」
「えぇ、毎週恒例のシオリちゃんに対する実力テスト・コンビ部門で編み出したのよ。……傷一つつけられなかったけど。」
……やっぱり強さが振り切れてるわね〜アマちゃんってば。
「あなた! バロックワークスのベンサムにミス・ダブルフィンガーね! アラバスタ以来じゃない!?」
あらぁ!?このお姉さんって……
「! ヒナちゃんじゃないのよーう!? 久しぶりねい!」
下手したらこのお姉さんに捕まってたのよねぇ。
「あなた……まさか傾国のシオリの一味になってたなんてね……」
ううっものすごい殺気出してるわねい……けど、こんな所でチンタラやってられないわぁ!
「あちしはもう一度輝くために!アマちゃんの仲間になったのよーう!! おどきなさーい!!」
「戯れ言は檻の中で思う存分…ほざきなさい……袷羽檻!!」
キャー! ヒナの両腕が檻にィー!? ……だけど!
「おっそいわぁ〜!!剃刀よん!!」
「!! は…早すぎる!?
…ま、待ち……ヒナ不覚!」
さすがにあちしには追いつけないわねい!
……クロちゃんはもっと早いけどねい!
「よそ見してていいのかしら?女海兵さん?」
「なんですってぇ!?」
「鉄塊指銃・スティンガーフレイル!」
ドーピング無しで体が強くなれるようになったのよねいフィンガーちゃんは! 生命帰還? だったかしら?
「くっ……このっ…」
ヒナちゃんも流石に反応は悪くないわねい!
と、そこへ……
「んん? ……お前ら……なんでここにいる?」
あっら〜まっさかこんな所にいるなんて〜
「ゼロちゃんじゃな〜い!? お久しぶりねい! あっ! 1ちゃんも!」
「Mr2? それにダブルフィンガー……!?」
「あら昔のパートナーじゃない。」
「あ、あなた達…」
「いちいち邪魔するな…うっとおしい……砂嵐(サーブルス)!」
あわれヒナちゃんは砂嵐で遠くへ吹き飛ばされちゃったわん。
「まさかお前らがあのシオリに拾われていたとはな……それでか? バカ強くなってんのは……」
「…………」
1ちゃんもナニか言いなさいってば!
「元ボスもシオリちゃんの強さ見たの?」
「あの正義の門を真っ二つにしやがったよ。
……あれはもう正面から戦って勝てるヤツはこの世にいねぇだろ……」
ちょっと離れただけで次々とスゴーイ事するわねい!
「おれはもう一度ゼロからやり直す……だがお前らを誘う気はねぇ。もう既にヤツの部下みてぇだからな。
それより……テメェらはさっさと消えな。おれは白ひげに用が…………あぁ!? なんだぁ!? んなバカなっ!?」
あら!? なにやら騒がしいわね?
「白ひげが刺されたぁ〜!?」
えぇぇ〜!? あのマッチョなおじいちゃんがぁ!? 一体どうしたっていーうのよう!?
「チッ……そこまで衰えちまったのかよ……ジジイが……」
なんだか……メチャクチャ寂しそうねい……
そのあとゼロちゃんが白ひげのおじいちゃんにタンカ切ったりして驚いたわぁ!
おじいちゃんのお仲間の海賊達もものすっごいやる気出てるし……
あちし達も負けてらんないわねい!
ダルメシアン中将の技はキン肉マン新シリーズの完璧超人軍団の一人のダルメシマンのを拝借しました。
あと、ブラックホールさんマジ尊敬。