ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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33話「鴨(戦闘丸)葱(パシフィスタ)」

 〜シャボンディ・24G〜

 

 

〜『海鳴り』スクラッチメン・アプーside〜

 

 

『犯人はもうバラけたぞ。『麦わらのルフィ』、『キャプテン・キッド』、『トラファルガー・ロー』、『傾国のシオリ』』だ。どれから行く?』

 

大将黄猿がなんか誰かと話してやがるなァ…チッ…身体がイテェな…メチャクチャだなあのオッサン…

他のヤツらもまるで赤子扱いだぜ…クッソ〜あんなすっとぼけたヤローだからおちょくるだけならイケると思ったんだけどな〜ちっと見誤っちまったかァ?

魔術師のヤローも筋肉ダルマも恐竜ヤローものされてまだ動けねぇんでやんの…

 

「じゃあ〜…そろそろ捕まるかねぇ〜君達ィ…」

 

…オラッチがこんなヘマしちまうとはなァ…

 

「そこまでにしとけや、邦○。」

 

なんだ?女の声…ん?誰だっけコイツ…てかクニエって誰だァ?

 

「オー…君はぁ…確かぁ…傾国のぉ…シオリだったかい〜?」

 

!コイツが傾国かよ!?麦わらとコイツのせいでエライ目にあっちまったぜ…

 

「わっしの名はボルサリーノだよぉ…クニエってのは知らないなぁ…」

 

ん?人違いかァ?

 

「ああ…その事はいいんだ…こっちの事だから…ここに来たのは…あんたと戦うためさぁ…ピカピカの実の光人間…大将黄猿さんよぉ…」

 

おいおいなんだこの殺気は!獣が可愛く見えるぜ!

 

「へぇ〜わっしの事…ご存知の様子だねぇ…」

 

「当たり前だ。アンタら3人とガープは有名人すぎるからな。

それとおめぇら…最終テストだ。そのくまもどき…エネル、ペローナ抜きで倒してみろ。気合い入れとかねーと…殺されるぜ?」

 

「りょ、了解!」

 

「おやあ…君も参加しなくて大丈夫なのかい〜?パシフィスタは頑丈だよぉ…

それに…そこの坊主の人…見た所空島の出身の様だが〜…」

 

「あんま気にする事はねーさ…エネル、じゃああそこに行っててくれ。」

 

「ウム。…もう一度聞くがアイツらの事は…」

 

「あぁ…どんな事態になっても手出し無用だ。じゃ、頼むぜ。」

 

「任されよう。」

 

バリッ!

 

!?坊主が雷に包まれたと思ったら消えやがったぜ。

 

「?…あの能力はなんだいぃ?…」

 

「さぁな…」

 

「そういえばぁ…クザンがぼやいてたよぉ…サギだって…だいぶ落ち込んでたねぇ…まさか海軍入隊希望と偽ってクザンと戦うとは…何企んでるんだいぃ?」

 

クザンって…青キジかよ!?マジかァ!?なんでこんなヤツが2億いってないんだよ!笑えねぇぞ!

 

「それで…さらにぃ…使えるんだってねぇ…しかもかなりの力量…となればぁ…始めから全力で行くしかないねぇ…」

 

おいおい2人共やる気かよ…と思ったらいきなり黄猿がアマクサッチの目の前に現れやがったぜ。

 

カッ…

 

例の光速とやらのキックが命中しやがった!こりゃ圧倒的……って、なんじゃあ〜!?

 

「光速だけあって早ぇな…けど光の割には『重さ』が足りねぇな…マングローブを破壊する程度の威力じゃ…俺にダメージ与えられねぇぞ?」

 

「おやおやぁ…常識外れの硬さだねぇ…まさか天岩戸(あまのいわと)を受けて無傷とは…初めてだよぉ〜」

 

「なんておなごだ…どういう身体をしているのだ!?」

 

筋肉ダルマも元気になってきやがったな。っておなごってwwwww

 

「……じゃあ…まずは小手調べと行こうかねぇ……」

 

ピュン!

 

黄猿がまた指からレーザー撃ちやがったがアッサリかわしやがる…どういう動体視力だァ!?

 

「ウーン…見聞色もたいしたもんだねぇ…」

 

見聞色ってナニよ?

 

「じゃ…次はこっちだな。」

 

!?いきなりアマクサッチが消えたァ?コイツも光速だってのか!?

 

「無拍子。」

 

ドグァ!

 

うわぁ!?黄猿がぶっ飛ばされたァ!?あんな大振りなパンチが当たるなんて…なんで避けねぇ…ってそれよりなんで光人間に攻撃が当たんだよ!?

 

「…どういう移動法なんだい?動きが読めなかったのは驚いたよ…」

 

「青キジのグータラ野郎にも言ったが…自分自身と同質同量の武装色の覇気を別の場所に放って撹乱する技さ…性質上一回こっきりの不意打ち技だがな。」

 

武装色とか覇気とかワケ分かんねぇ言葉ばっか出てきやがるなぁ…

 

「簡単に言うねぇ…なかなか出来る事じゃないよぉ…覇気と馴染みのある九蛇なら出来るだろうけど…」

 

「あっりがとさん!…けど…やっぱ図抜けてんな、アンタのも…」

 

なんだ?一瞬小泣き爺みたいな小さいオッサンの幻が…

 

「能力に溺れてたらぁ…大将は勤まらないのでねぇ…そういえば君は能力者だってねぇ…確か人魚だったかい?」

 

いい加減オラッチにも分かる話してくれよ…しっかし人魚って…泳げんのか?

 

「ああ、だが人獣形態はスピードが落ちるんでな。アンタとの戦いじゃ役に立たんから見せねぇよ。」

 

「フ〜ン…まぁわっしはただ鎮圧するだけだよぉ…海賊はねぇ…」

 

あっまた光化しようとしてやがる!

 

「武装色・アクアセイバー!」

 

アマクサッチの手から細長いなんかが出てきて黄猿の動きを止めやがった…

 

「おーとっとっと…!あ〜あ…ざっくりいかれちゃったなぁ…これ程の怪我なんてサカズキとの実戦組み手以来だよぉ〜」

 

黄猿の肩から左腕の上辺りまで切り裂かれてやがる!何したんだぁ!?

 

「水圧をコントロールして出来た剣さ。ちなみに2000加圧でパシフィスタにダメージを与えられる。」

 

「物騒だねぇ……じゃあこっちも獲物を出させてもらうよぉ……天叢雲剣(あまのむらくも)」

 

エライピカピカ光る剣を作り出しやがった。アマクサッチの水で出来たっぽい剣と切り結んでるが…

一撃で光の剣が砕けやがった。

 

「!やはり…武装色の強さが人外じみてるねぇ…想像以上に危険だねぇ…君は。こうなると…少々街が傷ついても仕方ないねぇ…」

 

切り結びをアッサリ放棄して上空に逃げやがった。

 

「…………」

 

おおおっ!?アマクサッチも空飛んでやがる!なんでもアリか!?

 

「!月歩とは…まさか昔海軍にいたの〜?」

 

「い〜や、まぁさっきも言ったがそういう事は倒してから聞けや。…倒せるんならなぁ…」

 

だからその笑顔怖いって!なんか全身が震えるんだけど!

 

「そうしようかねぇ……『八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)』」

 

ピュンピュン ピュピュン!

 

うおあぁぁ〜〜!なんだぁ〜!?無数の光の玉がァ〜オッサンの両手から湧いてでやがったぁ〜!!?

 

「…………」

 

けどそれをも手で受け止めたり弾いたりしてやがる!光の玉が当たった地面とかはとんでもなくえぐれてたり深さが分からねぇ穴ができてんのに…

 

「まさか…全部防がれるとはねぇ…信じられないがぁ…肉体の強度、覇気の強さ共に…わっしと同レベル…いやそれは甘く見すぎかぁ……だいぶ上の様だねぇ…ホントに信じられないがぁ…全盛期の『白ひげ』を連想しちまったよぉ〜」

 

「さぁてな…けどまぁスピードに関しちゃあんたの方がはるかに上さ。それより…場所変えねぇか?」

 

そういうと2人が消えやがった……全くなんだったてんだ?あの戦いは…とんでもなかったなぁ…

 

…しっかし…厳しーの見せてくれやがって…こりゃオラッチももっと修練しねぇとなァ!

 

 

 

 

 

 

 

 

〜クリークside〜

 

 

おれらの目の前にはやけにデケェくまの様な大男。

ドンが言うには七武海の一人の量産型らしいんだが…コイツがとんでもなく強ぇ。口や手からビームとかいうのをバンバン撃ってきやがる。

さっきも喰らったがけっこう痛くて泣きそうだ。地味に痛いのなんの。

ビームを喰らったおれを見てみんなが血相変えてやがったし。

やっぱビームがえげつねぇんだろうな…アーロンとか「硬すぎるだろ…」とか言ってた様な気がするが。

 

ちなみにエネルは途中でいなくなるし、ペローナは戦わなくていいから呑気に観戦してやがる。あとワポルは邪魔なんで引っ込んでもらった。

 

それにしても、そのクロやボンの動きがもうメチャクチャで目が追いつかねぇ。

ボンはドンにはほど遠いがCP9のルッチやカク並のスピードになってやがる。クロに至ってはルッチをも超えてるなんて…メチャクチャにも程があるだろ。

今100回戦っても1回も勝てる気がしねぇ。

 

「科負(とがおい)!!」

 

クロが黄金の爪を頸動脈あたりに突き刺しやがった。さらにもう片方の爪は側頭部を強襲。

…なんでか熊の爪に貫かれた中国の超人を連想しちまった。が、硬すぎるのか深くは刺せなかったようだ。

 

「オカマ拳法!秘蹴・花のワルツ!!」

 

ボンが敵の周りをとんでもないスピードで旋回しながら蹴りを放ってる。

金属同士がとんでもない勢いでぶつかる様な音が絶え間無く続く…蹴りが出せていい音じゃねぇんだが…アイツの脚力は異常だな…だがそれでも揺らがねぇ。

 

「スプリング…ガトリング!!」

 

以前は脚しかバネに出来なかったベラミーが今や全身をバネに出来る様になった。まぁそれもドンの地獄すら生温い特訓のおかげなんだが。しかし…アイツの新しい戦法…どっかで見たよーな…

だが、渾身の拳の連打がアッサリ跳ね返されちまった…不憫すぎる…

 

「鉄塊指銃・スティンガー・ヘッジホッグ!!」

 

全身鉄の塊の様になったフィンガーが棘がびっしり生えた鉄球になって大男に体当たりした。

あいつはCP9ジャブラのセールスポイントである鉄塊を掛けながら動けるという荒業をドン以外で唯一こなしやがった。

この前この攻撃喰らったが危うくケガするとこだったぜ。危なすぎんだろ。

 

「鬼哭流…黙礼仏駄義理(だまれ!ぶったぎる!)!!」

 

ギンがトンファーを二つ合わせて同時に脳天に叩きこんだ。するとなんか大男が口から火噴いてるが…

それより、ヤンキーの使う当て字みたいだ…つか鬼哭流ってなんや。

 

フォクシーも所々で攻撃当ててるが全く効いてねぇな。まぁノロノロビームでかなり助かってんだが。

 

「うぉっ…なんか暴走してやがる…しゃらくせぇ!鼻銃・怒裏流(ドリル)!!」

 

アーロンが鼻を中心に回転しだした。シャークオントゥースと似てるが…圧迫感がハンパねぇ。

アーロンの突撃はギンの一撃であっちやこっちにビームをぶっ放してたくま野郎をぶっ飛ばした…ってうおおおっっ!?おれの目の前に来やがったぁ!!

 

「うわああああっあっち行きやがれ!」

 

とっさに腰辺りを掴み投げっぱなしジャーマンを放つ。

 

ドッゴン!!!

 

くま野郎は豪快な音を叩きだしながら頭から地面に突き刺さったんだが…

 

「…動きが止まったな…」

 

ホントか?急に動きだしそうで怖ぇんだけど。まぁとりあえず全員一息つく。

 

「フゥ〜…疲れたわ…」

 

「もう一戦やれって言われてもキツイわねい!」

 

「超新星ってのがダメージ与えてなかったらどうなってたか分からねぇな……つか鼻が痛ぇ…」

 

そりゃ鼻で突っ込むからだろ。自分の鼻に恨みでもあんのか!?

そういや超新星とか言う連中はいつの間にかいなくなってんな。…にしても…

 

「にしても…いつの間にかみんなバケモンみたいに強くなってるな…クロは早すぎるしボンは蹴りがえげつねぇしアーロンの鼻はスゲェし…フィンガーなんか全身凶器だし…ベラミーはまぁ…がんばれ?」

 

「「「いやいやいや…お前の頑丈さが1番おかしい。」」」

 

とギン、ベラミー以外。

 

「ビームの直撃を受けて痛いで済むとかもうね…シオリちゃんに迫ってんじゃないの?頑丈さは。」

 

「やはり…お嬢様に1番殴られているからか…人としておかしい領域に到達しているな。」

 

よく分からん事言ってるクロ。んなバカな…だいたいビームなんてドンのゲンコツに比べりゃ屁でもないぞ。

 

「ところでコレ食っていいのか?」

 

食うなよ!ドンに止められてんだから!つかこれ人間の姿してんのに…どんだけ悪食なんだよ!

 

「…さて、もうここに用はないな。では指令通りやるぞ。クリークとアーロンは12番Gでの用事が済んだ後、船に。

ベラミー、割れ頭、ダブルフィンガーはキッド、ローとかいう海賊達を尾行して待機、で彼らが消えた後奪取…彼らがアレを持ち帰ろうとした場合は…状況次第だが無理をしない範囲で奪取。その後は同じく船に、他の者はこれを持ち帰って帰還していてくれ。」

 

なんか細かい作戦立ててるがとんでもない事企んでそうだな〜ドン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜12番G〜

 

 

〜エネルside〜

 

 

麦わらの一味とパシフィスタとやらが死闘を繰り広げている。なんとか決着はついた様だが…

ホッと一息ついている彼らの前に更にもう一体と巨大なマサカリを担いだ変な前掛けの男が現れた。

思いもよらぬ出現に長鼻などは悲鳴を上げておる。

で、戦い…いや、これはもう敗走だな。すでに戦える力はない……しかもあのマサカリの男…覇気使いか…麦わらが歯が立たんとは…と、そこに…

 

 

ピカァー!

 

 

三刀流の剣士の近くの辺り一面がまばゆい光に包まれる…光がやむとそこには…黄猿とかいう者とシオリが現れていた。

 

「!おやあ〜戦桃丸君〜…やっとるねぇ…」

 

「オジ…キ!?なっ…ケガしてるじゃねぇか!何があったってんだ!」

 

「いや〜傾国のシオリがとんでもなく強くてねぇ…苦戦してるんだよぉ〜お互い攻め手に欠けてね〜困ったもんだね〜」

 

「ハア!?オジキが倒しきれないって…んなバカな!?」

 

流石にシオリの強さに仰天しているな。しかしやはりシオリ。大将に全く負けておらん。

 

「シ、シオリ!?」

 

ボロボロのゴム人間…いや、ルフィも驚いているな。

 

「べっ別に助けに来たワケじゃないんだからね!………黄猿とタイマンしてたらここまで流れてきた。」

 

なんだ?その気持ち悪い声は?…たまに青海人すら知らん事を言うな。

 

「黄猿!?……その男…海軍大将の黄猿よ!」

 

確か考古学者のロビンという女。この者は海軍に詳しい様だな。

 

「大将って…青キジレベルかよっ!?勘弁してくれよぉっ!」

 

「こっちはバテバテだってのに…冗談キツイぜ…しかし…シッ…シオリさんの前で無様な事は…」

 

長鼻が絶望的な表情で喚き、黒服が悪態をつきながらも立ち上がろうとしている。

 

「青キジと!?んにゃろ!!」

 

麦わらが決死の表情で立つが…

 

「この前クザンとやり合ったんだって〜?傾国と違い一方的にやられた様だけど〜よくそんなのでエニエス・ロビーを落とせたね〜…傾国が中将達5人を倒してなかったら…終わってたねぇ〜?」

 

「!…な、なんだと!?アマクサが!?…」

 

今にも倒れそうだぞ。三刀流の剣士よ。

 

「君らはまだ未熟…けど悪魔の子ニコ・ロビンはもちろんだけど〜君ら全員が将来的に危険分子になると踏んでるんだよわっしは〜…という訳で〜悪いけど捕まってもらうよ〜…PX-1君〜」

 

するとシオリが剣士をかばうかの様に前に出た。

 

「ピピピ…懸賞金1億8000万ベリー…海賊『傾国の「3000加圧アクアセイバー!!」

 

ズパァン!

 

「「「!!??」」」

 

何もさせずに一撃でぴーえっくすなんとやらを一刀両断にしおった。攻撃力がもう別次元だな。現実感が無くて笑いたくなる。私の雷による電撃ならもっと楽とは言ってたが…

 

「んなっ!?おれ達が必死に倒したヤツを一撃でぇぇぇ〜〜〜!?」

 

長鼻が恐慌に陥る。

 

「…………」

 

剣士も唖然としているな。ナニカを斬る武器を持つ者としては信じたくないだろう。

 

「い、一撃でPX-1をっ…おめぇ一体…」

 

前掛け男がマサカリをかまえる…むぅ…手に圧力を感じる…やはり覇気を使いこなす者か…

 

「止めとけ…そこそこの覇気使いじゃあ…俺には勝てん。なんならとっても頼れるオジキにでも聞いてみるかい?」

 

「!…オジキ…」

 

「……残念だがぁ…実力差がありすぎるねぇ…この女は…世界有数の強さを持っとるよぉ…」

 

「んなっ!?そ、そんな…」

 

パッ…

 

「……………」

 

!?なんだ!?急に新しいぴーえっくすが現れ…いや、今までのモノとは気配が違う…

 

「ままままままた出たぁ〜!?どうなってんだよぉ!?もう勘弁してくれぇ〜!!」

 

長鼻が再び喚きだす。いや流石に気持ちは分かる。

 

「(コイツ……本物だ…)」

 

剣士は知っておるようだな。

 

「よーまさかアンタが来るとはなー(棒)」

 

シオリ…もう少し感情を込めんと…

 

「傾国のシオリか……なるほど、この様な展開になるとはな…この前の言葉はこの事だったか…まるで預言者だな…」

 

「遅かったじゃないか〜?バーソロミュー・くまぁ…」

 

「…『冥王』と接触…振り切るのに手間取った…」

 

「…へぇ…『冥王』が近くにいるのかい…ますます厄介だねぇ…」

 

くまとかいう大男は黄猿の言葉を受け流し剣士に向き直る。

 

「生きていたかロロノア。」

 

「お前の慈悲のおかげでな…貸し借りはもう無しだ…やるってんなら…死ぬまでやってやるあ!!」

 

「…無理だな。お前にもう力は残っていまい。そもそもアレで死ななかった事自体奇跡だ…

さて、旅行するなら…どこへ行きたい?」

 

旅行…確かシオリがこの者の能力の事を語ってくれたが…

 

「「!?」」

 

「なにワケ分からん事を…三…刀…りゅ…う…おに…」

 

膝をつく。もうボロボロだな……む!?くまという男が右腕を一閃すると…剣士が消えおった!?あれがそうか…ワケの分からん力だな…私の目で追えなかったという事は超スピードで飛ばされたワケではない?…いや、シオリが言うには……という事は弾き始めに何やら謎があるのか…

私が思考に没頭してる間にも麦わら達が大騒ぎになるが…

 

「…くまぁ…何考えてるんだい…説明はあるんだろうねぇ〜?」

 

「…政府の息のかからない事例では我々が海軍と協力する義理はない…質問には答えない。」

 

「…言うねぇ…くまぁ…が、『今』七武海と対立する訳にはいかんからねぇ…まぁ後々聞く事にするよぉ…」

 

なかなか混沌としてきたな。くまが麦わらの一味を謎の力で次々と消し…そして最後の一人となった麦わらをも…消した。

 

今、この場にいるのは黄猿、戦桃丸という男、くま、シオリ、そして見聞色の覇気で姿を隠している私だ。と、そこに…

 

 

「ドン〜どうしたん…げぇ!?海軍大将ぉ!?」

 

「うわあああああ黄猿だあああああ!?」

 

クリークとアーロンが来たがうるさいな。特にアーロンどうしたというのだ?

 

「おやあ…ジンベエの弟分の…せっかく釈放してもらったのにまた賞金首になるとはねぇ…」

 

「おう。2人はPX-4とPX-1…あぁこのデカイのだが…これを持って帰ってくれ。

エネルは金太郎…じゃなかった。戦桃丸を足止めしといてくれ。2人が安全圏についたら帰っていいぞ〜」

 

「「了解!!」」

 

「分かった。」

 

でそれぞれ二人が軽々とぴーえっくすを持ち上げ姿をくらます…さてフォローに徹するか。

 

「あぁ!?なにふざけた事抜かしてんだ!PXシリーズにはとんでもない金額がかかってんだ!みすみす奪わせる…ぐわああああ!?」

 

私の一撃、神の裁き(エル・トール)を食らい黒焦げになる前掛け男。しかし傷は浅い…覇気を使ったか…

 

「こそこそ隠れてた輩が出てきたねぇ〜それに…その能力はぁ……」

 

「私は雷人間…やすやすとやられはせんよ。」

 

とはいっても接近戦は危険だな。念のため中距離に専念するか。

 

「な、なんだぁ!?太鼓を背負った坊主!?」

 

「おやおや…まさかロギアの人間まで部下にしているとは…危険という言葉さえかわいく聞こえるねぇ……君は『何者』だい?傾国のシオリ君…」

 

「だから何度も言ってるだろ。正体知ったらガッカリするってな。とにかく知らん方がええよ。

さて…そろそろ体もあったまってきたな!ちょいとギア上げてくか!」

 

「くまぁ…手伝…おぉっと…まさか『冥王』…アンタまで来るとは…」

 

現れたのはオークション会場で見かけた白髪の男。

だが…なんだ…?あの時とは圧迫感が段違いだ…

 

「どうやら…遅かった様だな…しかし、シオリ君。君がこれ程の強さとは…驚いた。」

 

「まだ色々隠してるけどな。が、まだ三大将に見せる時じゃねぇからな〜」

 

「何を隠しているか…吐いてくれないかい〜…しかしぃ…ことごとくやってくれるねぇ…1億8000万…笑えない金額だぁ…

それに君も…ロギアともなればとんでもない初頭手配になるよぉ…」

 

「けっこうだ。私もこの世界で名を上げたいのでな。」

 

まぁシオリより高くなることはあるまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜数刻後〜

 

 

 

クリークとアーロンがPXとやらの残骸を担いで逃亡に成功。

安全圏に到達した所で私とレイリーという老人もシオリにフォローされながら脱出。

そしてシオリも遅れて帰ってきた。

 

 

「あー死ぬかと思った。まがたま撃ちまくるんだもんなー…

けどまぁ…大漁大漁♪PXが4体も手に入るなんて上出来だぜ!」

 

えらくテンションが高いな。もうガラクタにしか見えんのだが…

 

「いや、ワポルの力いかんではとんでもない切り札になれるかもしれねぇぜ。

もっとも『アレ』が発見出来ればの話だがな…そこら辺は気長にやるさ。」

 

噴風貝をアレに使ったり色々ととんでもない事を考えていそうだな。

……まぁ私も楽しみな所はあるがな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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