ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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28話「そんな餌に釣られないクマー」

 〜海軍本部・マリンフォード〜

 

 

 〜センゴク元帥side〜

 

 

…信じられん…傾国のシオリ…まさかたった一人でエニエス・ロビーに攻め入るとは…しかもオニグモ達中将の中でも武闘派の5人を子供扱いし、さらにクザンと2度戦い今回では手玉に取るなど…

クザンが電伝虫で連絡を入れてきた時は信じられんかったぞ…まさかアラバスタまで飛ばされるとは…人間の腕力じゃないだろう!…いやまさかくまの能力と類似した……とにかくすぐに波浪貫通型高速船を迎えに出したが…往復で1週間はかかるな…

しかし…大量の海楼石を奪うとは一体何を考えておるのだ?まさか戦争でも起こす気か?

 

「おや〜気難しい顔して〜どうしたんですかい〜センゴクさん〜」

 

「ボルサリーノか……お前、傾国のシオリというルーキーの海賊を知っとるか?」

 

「!…確か…クザンを2度も退けた…化け物でしたかねぇ〜…なんでこんなのが今まで話題にならなかったんでしょおねぇ〜」

武装色の覇気、ガープ並の身体能力、しかも六式をも使いこなす……さらには悪魔の実の能力者…『人魚人間』らしいが…

 

「相当慎重な…いや、だったらエニエス・ロビーには来んか…なんと気まぐれな…まるで…ヤツ…」

 

「ヤツ?」

 

「い、いや…なんでもない…まるで台風だな。」

 

傾国はパッと見…10台後半…晩年の子だったとしても計算は合わん…ヤツとは関係ない…だろうなそもそもヤツの子は…そういえば…

 

「そういえば…あの『火拳』のエースが倒されたらしいな…」

 

「驚きましたね〜その情報を聞いた時は〜倒した人ぉ…名前は…なんだったかなぁ〜」

 

確かマーシャル・D・ティーチ…コイツもDとは…本名だとしたら…何者だ?だが…七武海として飼い殺せば問題はなかろう…

 

「ところで…新たな犯罪をしたという事は…懸賞金額の更新という事ですかぁ…」

 

「そうだな…今の所この金額だ。」

 

「…う〜ん…低くないですかぁ?」

 

しかしな中将が倒されたと公表するわけにいかんし…

 

「クザンを翻弄しかつ海軍が保持する貴重な海楼石を大量に盗んだヤツがねぇ…」

 

「理由を公表するわけにはいかんだろう……そういえばお前はこの後の予定はどうなっとる。」

 

「わっしの…う〜ん確かぁ…シャボンディで『あのお方』達の護衛でしたかねぇ…」

 

…1『7』人の末裔であらせられるあの二人…『王』と『あの一族の当主』か…

 

「あの当主様はともかく…『王』の強さは常軌を逸してる…害を与えられるモノがこの世にいるとは思えないんですけどねぇ〜

わっしならあのお姿になる前に止める…という事は出来ますけどねぇ。まぁそんな事したら極刑になりますから絶対にしませんけどぉ〜」

 

「バ、バカモン!」

 

滅多な事を言うな…全く『王』には困らされる…あの放蕩癖はどうにかならんのか…毎回何千…いや何万という人間に影響を及ぼすというに…

 

「他の天竜人はともかく…あのお二方は世界のバランスを握る存在…万が一があってはいかん。」

 

「天竜人からの呼び付けがあった場合は?」

 

「…サカズキは今新世界に出張に行っとるし…わしかコング総帥が護衛するしかあるまい。何事においてもあのお二方優先…800年前から決められている絶対的な法律だからな。」

 

「そりゃそうですねぇ〜じゃあ呼び出しがあれば天竜人の護衛にはわっしと…」

 

「うむ…お二方にはわしがお守りしなければ不敬ものだろう…」

 

…しかし…過去の歴史でも類を見ない規格外…『王』。この時代にあのようなお方が現れたのは…一体何を意味しているのやら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜スリラーバーク・港〜

 

 

〜ナミside〜

 

 

「ちょっとアンタ!私の財宝をどうするつもり!?そしてサニー号を!」

 

島と見間違う程の巨大な船…スリラーバークに迷いこんじゃった私たち…色々大変な目にあったけど…あろうことかサニーに敵がたかってるなんて…

コイツらサニーにお宝載せてるけど…このゴースト女…まさか…火事場泥棒する気じゃないでしょうね!?あれ全部私のなのに!

私がそう言うとなんか喚いてくるけど聞く耳持たないわ。…って…

 

「あれ…誰?」

 

ゴースト女の背後に…とんでもない巨漢がいた…

妙な幾何学模様が入った服を纏い、手には聖書を持ってるけど…神父さんには見えないし…

 

「!コ、コイツは『王下七武海』の一人…バーソロミュー・くま!!」

 

ゴースト女が狼狽しながらも叫ぶ…って…七武海?

 

「ウソでしょ!?」

 

なんで七武海がもう一人…こんな時に攻められたら…私達…

 

「…モリアの部下か?」

 

感情を全く感じさせない冷たい声…なんなの!?コイツ…

そんな大男がゴースト女に話し掛ける。

 

「旅行するなら…どこに行きたい?」

 

ハア!?…それよりあの女ノリが良いわね。

 

くまって人と言い合いをするけど…不意打ちでゴーストをたくさん出した!

 

 

パッ…

 

巨漢が腕を一閃すると…ゴーストが消えた…?あの女も……あれ?

 

「フゥ…間一髪…」

 

ゴースト女を抱えてるのは…………………

キャーーーーー!!?あの人って空島のっ!?

 

「なっなんだ!?お前っ!!」

 

ゴースト女が喚くけど…

 

「とりあえず寝てろ。」

 

どん!

 

 

 

「!?」

 

気を失った…何したの!?

 

「ほぅ…まさか使い手とはな…確か傾国のシオリか。」

 

使い手?…ってそれより!

 

「会えてうれしーぜ?バーソロミュー・くまさんよぉ…」

 

傾国…あっそうだ!確か手配書にもあったわ!あの人の…確か9000万…それに…アーロンのも…!

 

「ちょっとアンタ!アーロンとどういう関係なの!?なんでアイツが…」

 

ヤバっ!話し掛けちゃったぁ!!

 

「あぁ、ナミちゃんか、久しぶりだな〜…まぁアーロンの事は後々話してやるさ。けど、今はちょっと下がっててくれよ。俺ぁこいつに用があるんでな。」

 

とんでもなく怖い笑顔でくまって人を見据える。

 

「この前…ローグタウンってトコでドラゴンってのに会ったぜ。ボッコボコにされたけどな。ま、向こうもボコボコにしてやったけど。」

 

この人が!?…そういえばドラゴンってルフィの…

 

「……ドラゴンに拳を使わせたのか……なるほど、その覇気ならば納得できる。

…少し…いや、かなり興味をそそられた。相手をしてもらおうか。」

 

くまって人のプレッシャーが増した。!?なにこの空気…

 

「カイザーマーメイド!!」

 

!?いきなりシオリって人の両手の平から水で出来た人魚?が飛び出した!…どういう能力なの!?

 

 

ぷに…

 

 

ズドンッ!

 

 

人魚がくまとかいう巨漢の手の平に命中したけど…!?あんな巨大な水の塊を跳ね返した!?

人魚はそのまま地面に激突すると地面に底知れない穴が空いた…

 

「おーおー実際に見るとえげつねぇな!ニキュニキュの実の力…」

 

ニキュニキュって…何それ!?

 

「圧力砲(パッドほう)。」

 

くまの手…肉球?から何かが放たれシオリに直撃し貫通した。貫通した何かはガレキを木っ端みじんにしたけど…

 

「いたっ!地味に痛い!ゴムボール投げつけられてるみたいでイラッとする!」

 

「その程度で済むのか…恐ろしく頑健だな…」

 

「頑丈さなら…てめぇもだろ!

…ウォーターカッター…2000加圧…アクアセイバー。」

 

ザシュ…ギィィン!

 

シオリが手で作り出した水っぽいのを振るうとくまの肩に命中……って何この金属を切ってるみたいな音!?

 

 

「おおぅ…2000加圧でも大ダメージ与えられんのか。すげえな…」

 

「凄まじい威力だな…本当に何者なのか興味がある。」

 

「俺の正体気知ったらガッカリするぜ。…まぁそんな事はどうでもいいんだ。俺がここに来たのは…モリアの抹殺のためだ。ザコに今後ウロチョロされるとうっとおしいんでな。」

 

七武海をザコって……でもあのエネルを恐れさせてたし…

 

「それに比べ三大将やミホークやアンタみたいな七武海上位のモンとはやり甲斐がある…」

 

「クロコダイルを瞬殺したという情報は確かな様だな…」

 

!?ク、クロコダイルを!?ルフィが命からがら倒したあの化け物を…

 

「ま、相性もあるが…ロギアに頼りきってる時点で終わってる。

ま…奴もこりただろうから次に会う時が楽しみだわ。さすがに覇気も思い出すだろうしなぁ…」

 

アイツは捕まったんでしょ?何言ってるのかしら…というか顔が恐すぎでしょ!

 

「…ゲッコー・モリアはあれでも七武海…面倒ではあるが失う訳にはいかん…退けさせてもらう。」

 

なんかさらに圧迫感が増したような…

 

「ま、そう簡単に話聞いてくれるとは思ってねーよ。」

 

「…つっぱり圧力砲(パッドほう)。」

 

くまの両手の肉球から再びナニカが出てくる。しかも無数に。

 

「紙絵…柳。」

 

!?それって確かCP9の…

 

「掌銃(ショットガン)・虎砲!」

 

くまの懐に潜り込みそのまま拳を添えた…?

 

「む…」

 

寸でで肉球がシオリの右手と接触した。すると…

 

 

ドグオオオオォォォ!!!

 

シオリが100メートルぐらい吹っ飛んでいってガレキの中に埋まっちゃった!?えぇ〜!?なんなのこれ!?

 

「……常識外れなパワーだ…そこまで吹き飛ぶか…」

 

絶句しているのはくま。どういう事?

 

「ホントにめんどーだな…それにスピードもけっこうなモンだ。思った以上にやりづれぇな!」

 

何事もなかったかの様にガレキを吹っ飛ばして出てきた…なんで笑ってんの!?この人!

 

「………全力を出していない者に言われても滑稽でしかないな。」

 

えっ!?冗談でしょ!?

 

「まだアンタを斬るワケにゃいかんし…手加減が難しい〜な。けど、ここらでちょっち力上げてくか。」

 

スタスタとシオリがサニー号に向かって歩く…いえ、サニーじゃなくてその後ろのゾンビ達の船?それに手を触れ…

 

「よっ…と。」

 

えぇぇ〜!?持ち上げた〜!?巨人族でもないのになんであんな事が…

あ…ゾンビ達がバラバラと落ちてく…海に落ちたら即死よね…

 

「んじゃあ、これでもくらいやがれ!」

 

船を…そのまま…くまに投げつけた!?

とんでもないスピードでくまに迫ってる!

 

「…………」

 

また右手の手袋を外した…?

 

……パッ……

 

ま、また消した…あんな巨大なモノを…

 

「無空波!!!」

 

!?いつの間にかシオリが再びくまの懐に…?さっきと同じ技じゃ…けど今度は肉球が間に合ってない!

 

 

ズドンッ!!!

 

 

「ぐ…ふ…」

 

片膝をついた!?

 

「…振動が…襲ってくるとは…ますます化け物じみている…」

 

「へっ俺もまさかぶっつけ本番で出来ると思わんかったけどな!……ってヤベ!!」

 

くまの両手にナニカが作られていて、それがシオリに添えられてる。

 

「熊の衝撃(ウルスス・ショック)」

 

!!?

 

「うわっと!」

 

「きゃあ!!」

 

辺り一帯に衝撃が走る。木々やガレキなどが呆気なく空の彼方に飛ばされてしまう。って…踏ん張れないぃっ!

 

「ぐ…なんつー威力…」

 

やっぱり無事ね…エネルの雷にも耐えてたし…ホントにどういう体してんだろ…

しかも…なによあのプロポーションは!

 

 

「広範囲殲滅型よりも威力が増大した一点集中型をも耐えきるか…本当に人間か?」

 

「お前が言うなよ!…ま、一応人間だよ。色々ワケありだけどな!」

 

「まさか昔の様に血が騒ぐとは…だが自重せねばならん…アマクサ・シオリ、ここは引け…代わりに望みを言ってみろ。聞いてやらんでもない。」

 

「そうか。なら…」

 

くまと言葉を交わしたシオリがゴースト娘抱えてどっか行っちゃった。くまもすぐに消えちゃったし。

 

…あいつ…ホントに何者なの…9000万て事はルフィの3分の1もないのに…ルフィよりとんでもない気が…

…あっ財宝ちゃんと確保してからみんなの所に行かないと!

 

 

 

 

 

 

 

 


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