ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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27話「動物園経営コンサルタント天草詩織」

 〜エニエス・ロビー跡地〜

 

 

〜ジャブラside〜

 

 

フゥ〜…やばかったぜ…まさかおれらごと島を破壊しようとするとはな…あのアホ長官め…

 

ブルーノのおかげで命拾いした…ホント、無能呼ばわりしてすまんかった。

おれ達は意識を取り戻したのも束の間バスターコールに巻き込まれた。いくら六式使いでも無数の砲撃に耐えられる程人間やめてねぇからな…マジで死ぬかと思った。ブルーノのエアドアがなけれりゃ多分やられてたな。

…しっかしよー…これからどうすりゃいいんだ…おれらは任務に失敗した…多分、いやあのアホの事だ。おれらを消しに来るだろうな…くそっ…

それにしても…聞いた話じゃウォーターセブンでの麦わらの一味とやらは弱かったらしいのに全員負けちまうとは…

 

おれやブルーノ、フクロウは傷が浅かったが、黒焦げになってたカリファも動けるってどういう事だよ。

だが、残りの3人…カク、クマドリ、そしてルッチがボロボロだった。

 

 

おれは腹と左頬が死ぬほど痛ぇがこのぐらいで弱音吐いてたらカリファにしばかれそうだ。

 

「よよよいっ!ルッチは大丈夫なのか〜カリファ〜!」

 

お前も重傷のはずなんだがな…こいつは全身の骨が折れてた…だいたい化け物みたいな奴にタコ殴りされたって聞いた時は死んだと思ったぞ。

奴が生命帰還の達人じゃなきゃ死んでたな。今に至ってはもう動けてるし…

カクも全身に刀傷が出来てやがった。カクの鉄塊を突破するとはあの三刀流野郎…とんでもねぇな…今はなんとか立てるぐらいまでには回復してるが…

しかし肝心要のルッチがやばかった…なにをどうしたらあんなケガができるんだ?全身に拳の跡がめりこんでやがった…あの深さだと殴られた所は骨折…って全身じゃねぇか!まずくねぇか!?

 

それまでルッチを診ていたカリファが黙り込む。…おい!?

 

「いつ…死んでもおかしく…ないわ…」

 

!そんなにかよ!?

 

「せめてルッチがあの薬を割ってなかったら…」

 

あの薬?ここにゃろくな薬がなかったはずだが…

 

「カリファ!あれはルッチの意思でした事。ワシらが口を挟める道理はない。」

 

「なんの事話してるんだ?チャパパパ。」

 

フクロウは比較的余裕あるな。悪魔でこの中でだがよ。

 

「麦わらの一味が来港する前におれ達を襲撃したヤツの事だ…その強さは…」

 

ブルーノがガクガク震えてやがる。カリファも顔真っ青でカクも表情が硬ぇ。

事情を聞くと…信じられん内容だった。道力4000を誇るルッチが赤子扱いされ、4人全員でかかっても傷一つつけられないって…冗談だろ!?

しかも道力53000ってバカげてやがる…だがカクは嘘はつかんからな…荒唐無稽な話だが…マジらしいな。おれだったら逃げてるぞ。

 

だが、こうしてまごまごしてる間にも海兵共がワラワラと湧いてきやがる…普段ならカスみてぇな奴らなんだが…

しかも、あのスパンダムの差し金だとぉ!?あの野郎…!いくらなんでも手ぇ早すぎだろ!

 

「まずは…何に代えても逃走ルートの確保をするしかない…行くぞ…ぐっ…」

カクが膝をつく……ちっ…

 

「カク、つかまれや。」

 

テメェがそんな調子じゃこっちもやりにくいんだよ!

で、カクの手を取ろうとしたんだんだが…

 

「おーおーこっぴどくやられたな…お前ら…」

 

!?いきなり下品だがかわいい声が聞こえてきた…なっ!?

 

「なんだ!?めっちゃ美人がっ…」

 

うぉっすげえ好み……ん?カク達はなんで動揺してんだ?

 

「け…傾国のシオリ…」

 

カリファが声を絞り出す。…へっ?それって…ま、まさか…

事情をあまり知らないクマドリやフクロウが前に出て牽制してるが…あかん…死ぬって!

 

「うわっカブキ野郎うざっ!実際見てみるとキツイなー!」

 

言われて凹んでるがフクロウが庇ってる。キツイ性格してるな〜

 

「や…止めるんじゃ…そいつには勝てんっ!…」

 

地にへばり付きながらもカクが叫ぶ。

 

「別に取って食やしねぇよ…人を犯罪者みたい…あ、犯罪者か。ま、とにかくお前らを始末しにきた訳じゃねぇよ。」

 

え?なんだ?こんな時じゃなかったら口説く…のは止めとこう…なんか全部むしり取られそうだ…

 

「迎えにきたよ!!…なんちて」

 

えらく猫撫で声だが…迎えってなんだ?くそっ何を考えてんのかさっぱり分からねぇ!おれらはどうしたらいいんだぁ?

 

「向こうに海列車の線路がある…そこからなら敵の目も欺けっだろ。前もってあそこら辺にいた奴らはご退場していただいた。1番近い島は…なんとかの女王の町の…セント・ポプラってトコがある島だったかな…?」

 

怖っ…なにその邪悪な笑顔…カク達も油断なく睨みつけてるし…

 

「ホレッ」

 

シオリって美人ちゃんがビンを7本よこした。

 

「こ、これは…」

 

カク達が躊躇しながらもビンを拾う。

 

「今のお前らならコレで体力はけっこう回復できるだろ。ルッチもこれならなんとか危ない状態は回避できんじゃね?」

 

「……カリファ。」

 

「えぇ。」

 

カリファが口移しでルッチに薬とやらを流しこむ。…うらやましいな、ルッチの奴。

 

 

 

「!…なんとか脈拍が落ち着いてきた…命に別状は無くなった…」

 

マジで!?なんなんだよその薬は!

 

「そうか……ワシらも回復するぞ。」

 

どうやら危ない薬じゃねぇみてぇだな………!こ、こりゃなんてこった…

 

「回復したよーだな。」

 

「助けてくれた事には感謝する…だが本当に何が目的じゃ?この前言った通りなら…返事は変わらんぞ?」

 

この前のって…何の話だよ?

 

「あぁ、別に無理矢理協力しろってこたぁ言わねーよ。アンタらの好きにしたらいいさ…じゃあな。」

 

!?消えたぁ!?へっ?まさか走って去ったってのか?どーいうスピードだよ!?

 

「…………行くぞ。」

 

複雑な表情をしたカクが立ち上がる。

 

で、おれらは線路の上を歩いていく。ルッチはクマドリに抱えてもらった。

 

 

 

 

 

「なぁ…カクよ…おれたちゃ政府に捨てられたんだ…このままじゃ野垂れ死にだぜ?あのシオリってのに協力してもらった方が良かったんじゃねぇか?」

 

「…ルッチなら…こう言うじゃろうな。海賊に平伏すぐらいなら死を選ぶと…」

 

そりゃそーだろうが…クソッカクもルッチも頭が固ぇな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後おれらは無事セント・ポプラに到着した…が、金が無かった!

このままじゃ病院にも行けねぇ!…ルッチはカク達が飲みきらずにおいた回復薬でなんとかもってはいるが…クソッ一気飲みするんじゃなかった!

 

…おれらはプライドを捨て路銀稼ぎをする事に決めた。

 

クマドリは奴の故郷の芸「カブキ」の公演、おれとブルーノは狼の火の輪くぐりショー、カリファは町の清掃、カクはキリンに変身しての子供らの遊具になった。フクロウも子供らにしがみつかれてる。

 

…なんつーか…おれやクマドリとフクロウなんてこんな真っ当な仕事したの初めてじゃねーか?

しかも日を追うごとにみんなの表情から険しさが取れてる。町の人らと友人になったりもしちまった。

 

そしてある日…手術代が貯まった!

 

ヤケに熱い医者達の努力の甲斐あって…ルッチの手術は成功した!

 

肩の荷が降りたおれらは久しぶりの休暇を取る事にした。こういう町で一般人みたいに普通に買い物や遊びをするなんて初めてかもしれねぇな…

 

「ったくよお〜そんなに酒場経営が気に入ったのかよ?ギャハハハ!」

 

「ああ…身体が劣えて引退した後は本格的にするのも悪くないと思ってる…その時同じ趣味の嫁さんとかがいれば最高の幸せだろうな…」

 

バーのマスターねぇ…おれは…引退ってなったらどうすんのかなぁ……まずは結婚相手を探さんと…

「わしもなんか想像つかんのう…ずっと血生臭い事してきたからのう…ま、家庭を持ってたら日曜大工はできそうじゃが。」

 

そんなこんなで皆で他愛のないバカ話を何日かした数日後…ルッチも無事退院出来た。

 

 

「………アマクサ・シオリがか…?」

 

事情を聞いたルッチの表情からはあの姉ちゃんに対して何を思ってるかは分からなかった…

ルッチは…多分生涯現役だろうな〜コイツが穏やかな生活して傍らにゃ嫁さん……ありえねーわ〜

 

何もかも順調に進んだある日、ルッチのリハビリを兼ねてボウリングを楽しんでたらヤケに騒がしい。

海賊が攻めてきやがった。

ルッチが誰よりも早くここを出た。慌てておれらも着いていく。

ルッチは町にいる奴ら、おれらは奴らの船を制圧したんだが………

町の人らの表情は青ざめていた…

 

 

「この町を出ていくか。」

とカク。そこに声がした。

 

「助けてくれてありがとう!」

 

少女が花を差し出した……!!?………

 

なっなんだ?なんで涙が…

 

 

 

 

 

 

ちょっと心が暖まったおれらは後ろ髪を引かれる思いで海賊の船で出港した…行き先を迷ってた全員だがクマドリがふともらした故郷という言葉をきっかけに、子供の時にいたCP9の修業場に向かう事になった。

 

で到着。修業場に到着したが…若ぇ奴らがいるな…懐かしいぜ…

 

生暖かい目で小僧達の修業をのぞき見していたら……海軍が来やがった!

 

許さねぇぞ?テメェらは!…

 

だいぶ本調子になってきたルッチを先頭におれらは海軍の追っ手を片付けた。

 

「カリファ…電伝虫を貸してくれ。」

 

 

 

 

「聞いていますか?『元』上官。こちら『元』部下ロブ・ルッチ。

あなたに言いたい事がある。」

 

『なっなんだってんだぁ!?テメェらはもう犯罪者「聞いてください『元』上官。いずれ必ずあなたのもとへ皆で一緒に戻ります。」ヒィっ!?』

 

「クビを洗って…待っていてください。」

 

へっ!スパンダムの野郎ビビってた様だな。いい気味だぜ!

 

「話はついたよーだな。アンタら。」

 

……げっ!?また来たぁ!?……隣のピンク髪の女は誰だぁ?なんかロリっぽくてイマイチ好みじゃねーなぁ…後6〜7年後に期待かな…

 

「ホロホロホロ〜…誰だコイツらは?」

となんかエラソーなゴスロリ娘。

 

「世界政府の組織の一つCP9だ。裏切り者の烙印をバカになすりつけられちまったがな。

よう、ロブ・ルッチ〜元気か〜?」

 

「……邪魔をするなら…力ずくで通してもらう…」

 

え!?ルッチでも歯が立たねーんだろ!?マズくねーか!?

 

「そう怖い顔するなよ…」

 

いやいやいやアンタのその笑顔の方がずっと怖ぇ!なんか体が震えるんだけど!

 

「ところでさ…手を組まねぇか?」

 

「!?」

 

ハイィィ!?…あっルッチがすげぇ珍しい顔してやがる…

 

「お前らが海賊嫌いってのは知ってる。だから仲間になれなんて言わねーよ……けど船一隻で世界政府にケンカ売っても無駄死するだけだ。どーせスパ…………なんとか長官は奥に引っ込んで出てこねーだろうし。」

 

スパンダム…

 

「断る…我々だけで十分『麦わらのルフィに勝ちたくないか?』!?」

 

ルッチがギョッとする。

 

たしかルッチを倒したとかいうあのチビか…挑まなくてよかった…とあん時思っちまったよ。

 

「衣食住提供してさらにアンタらを今より強くしてやる。見返りとしてウチのモンをシゴいてくれるとありがたい。」

 

「ッ!………」

 

「ルッチ、ここはお主の判断に委ねる。どちらを選んでもワシらは一緒じゃ。」

 

そうだよな〜…腐れ縁てのも変だが…なんつーかできりゃ一緒にバカやり続けてぇな。

 

「…………………………分かった。貴様の申し出を受けよう。だが目的を果たした後…おれは貴様の命をもらいにいくぞ。」

 

「そりゃありがたい。挑んでくる奴は大歓迎だ!」

 

なんでそんなにうれしそうなの!?コイツもルッチと同類なのかぁ!?

 

「じゃ、誘導すっから着いてこい。ペローナはそっちに乗せてもらえ。」

 

「じゃあ邪魔するぞ〜」

 

「勝手にしろ。」

 

コイツも傍若無人なヤツだな〜しかし姉ちゃんはどうす…………「ぎゃーーー!?」

 

姉ちゃんが巨大な海蛇になりやがった!なんだこの威圧感…やばいとかそんなレベルじゃねぇ!あれはもう天災みたいなもんだろ!!

 

「……これが奴の真髄か……面白い…」

 

!?も、燃えてる!やっぱ戦闘狂だ!コイツは!

 

というか…なんつーかこの二人…意外と気が合ってたりなんかしちゃってたりして……んなワケねーか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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