ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

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24話「ホッホッホッ…私の道力は53000です」

 〜ウォーターセブン〜

 

 

〜ロブ・ルッチside〜

 

 

今日もとりあえずのノルマを終わらせ、『同志』と共に酒場に向かう。

 

「3日前に来た傾国のシオリとか言う海賊…強そうじゃったのう…ルッチ。」

 

「…おれは見ていないが…それなりに強いようだな…確か9000万か。」

 

カクのスピードを目の当たりにし動じなかったらしいが…そこそこは修羅場を潜っているか。だが…

 

「…だが、所詮は海賊。ろくな信念も持たん輩など…眼中にはない。」

 

「相変わらず堅いわね…けど、それゆえにあなたの強さは私達の支えとなるわ。」

 

「……他人に甘えてる様な弱い奴はいらんぞ…居ても邪魔なだけだ。」

 

「!そ、そうね、ごめんなさい。今のは忘れて…」

 

秘書だとそういう事にも鈍くなっているな…甘さを見せた奴はロクな死に方はしない。子供の頃から見てきて…味わってきた事だ。

 

「それよりも…ニコ・ロビンを仲間にしたらしい海賊共がこの島に近づいている様だな。」

 

「麦わらの一味じゃったか…しかし可哀相にのう…あの女を乗せてしまった事が不幸の始まりと知らず…」

 

「海賊なぞしょせんそんなものだ。勝手に死ねばよかろう……」

 

目の前には酒場…そういえばブルーノは研鑽を怠っていないだろうな?…任務とは言え酒場経営とは難儀な選択をしたものだ…

 

 

 

 

「へい、らっしゃーい…」

 

中に入るとトロい声で迎えるブルーノ。長年それを演じているせいで我々のだけの時でもたまに鈍い時があり非常にうっとおしい。ここに来るまではそうでもなかったのだがな…

 

……チッ…客はチラホラいるか…

 

『クルッポー!いつもの奴を頼む!ポッポー』

 

愛鳩のハットリに喋らせる。我ながら最近逆に目立つ気がしてならん…

 

注文をした後我ら3人はカウンターに陣取り、ブルーノが世間話をする呈を装う。月に何度かある定例報告だ。

 

「…そうか、ついにあの悪魔が…来るのか。」

 

「計画は順調なのか……?」

 

「そうね。私も相当信頼される様になったから失敗はありえないわ…それにしても、今が仮装祭の時期というのも幸運ね。変装し放題だもの。」

 

フ…イザとなれば顔を見られる前に済ませば良い事だ。その程度は造作もない。

 

順調にヤツが来た時の作戦を練り上げていたのだが…不意に喧騒が止まっ……何!?

 

…客共が全員失神している!?

 

 

「よーお…邪魔するぜー…お前らぁ…」

 

見知らぬ女がいつの間にか酒場の真ん中に立っていた…誰だ?………しかしこの風格……これは…

 

「傾国のシオリ!?…なぜお主がここに…それにこの有様は一体なんじゃ!?」

 

確か船の改造を頼みに来た女海賊か?

 

「さぁてな…そんな事どうだっていいじゃねぇか…政府の犬のCP9のみなさんよぉ。」

 

!?この女…なぜ我々の事を……ち、仕方ない。面倒だが消す…!?女がいない…!?

 

「それは止めた方がいいな。CP9歴代最強の男ロブ・ルッチさん。」

 

!?バカな!後ろに…なんだこのスピードは…このおれが見失うなど…

 

「ちょっと来てほしいんだが…いいよな?断りゃ…スパン…コール?スパゲ…ティー?いやちゃうな…スパ……ンダム?であってる?」

 

「ああ……はっ!?」

 

チッ…ブルーノめ…

 

「ス、スパンダム長官ごと皆殺しだぜ。」

 

「お主!なぜこんな事を!船の作業に不満があったとでも言うのか!?」

 

人の良いピースメインと聞いていたが…今コイツが放っている空気はまさに……

 

「え〜と…5年だか4〜6年だか忘れたがその間市長や船大工仲間をダマし続けてるまさに外道!な奴に言われたくないな〜」

 

言われ反論できんカク。

どこまで知っている?…しかし…スピードに関してはおれやカクより上だな…認めたくないが…だが何者だ?

 

「あぁ別にクソ政府とは何の縁もゆかりもねぇよ。どこからどう見ても平凡な一海賊さ。

 

 

 

 

 

 

ちっと古代兵器プルトンに興味はあるけどな。」

 

とんでもない事を言い出した…

危険とかそういうレベルを明らかに越えている…あまりに異質な存在…いるだけでまるで嵐の様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

傾国のシオリは我々を裏町の岬の方まで連れていく…なぜのこのことヤツについていくのか分からん…まさか…

 

「ここは…あやつの船が停まっている場所じゃな…仲間も待ち伏せか…」

 

その通りで何人かいるようだ。…この女ならともかくこいつら程度ならどうとでもなりそうだが…

 

「実はさーこいつらの相手してやって欲しいんだわ。道力4000ぐらいのルッチはもちろん論外だが1000未満のブルーノやカリファならちょうどいい格上相手なんでな。」

 

!!?本当にどこまで知っているのだ!?こいつは道力を…しかも現在の数値まで…

 

「!?この男、船大工じゃないですか!?なぜさらって…」

 

船のタラップにいたこのメガネ…見た所…おれにタイプが似ているな。冷徹に任務を遂行するマシン…にな。今は取り乱しているようだが…

 

「この島の船大工の中に殺しが三度の飯より大好きなエセ無口やウソップもどきがいたんだよこれが。で、残念な事に市長は気づいてないワケ。」

 

人を殺人狂みたいに…否定はできんが…

 

「…貴様は麦わらの一味、もしくはニコ・ロビンの協力者なのか?」

 

だとしたら…非常に厄介だな。

 

「あぁ、そいつらは全くの無関係だよ。ニコ・ロビンの事に関しちゃ一切関わる気はねーから安心しろ。それに明日ここ出るつもりだし。」

 

「お嬢…こいつらは?」

 

「政府の諜報機関CP9だ。暗殺がメインの仕事だな。

…で、六式のスペシャリスト。つまりお前らの先を行く奴らだな。」

 

!こいつらも六式を扱うというのか?…まさかこの女が仕込んだのか?

 

「つってもまだ二、三式しか体得してないし、それだってアンタらほど極めてない。単純な技術対決ならアンタらが全勝するさ………そうだな…鞭使いのカリファにはフィンガー、ボンちゃん。能力者でパワータイプのブルーノにはクリーク、アーロン、ベラミー。四刀流のカクにはクロ、ギンが挑め。順番はテキトーに決めろ。」

 

!?我々の力まで…カク達も驚愕している。

 

「で、最後は俺がルッチとやる。でその後ルッチ含めた全員と遊んでやるよ。」

 

…!!この女は…そこまで強いというのか!?

 

「でさ、ウチのモンと一人ずつ戦って疲れたらその都度回復薬やるよ。そうでないとテストの意味がないんでな。」

 

…そして、テストとやらが始まった。

 

カリファとダブルフィンガーとかいう女の戦い…女は全身がトゲと化す能力者だった。

指銃を体得しているとは…だが、剃に関してはカリファが上手だった様だ。徐々に体力を削り優勢になったが…女が止めた。鉄塊が見事だったな……?鉄塊を掛けていながら少し動けていたような……まさかな…

 

「おいおい鉄塊掛けながら動けてなかったか?ジャブラみたいやん!」

 

!?ジャブラの技能まで…ん?傾国のシオリは青いビンをカリファに渡し飲む様に促した。

 

「……」

 

「…カリファ、飲んでみろ、責任はおれが持とう。」

 

なぜかは知らんが、この女は姑息な手は使わんと感じた。

 

「……!こっこれって…傷が…」

 

本当に回復したのか…この女…本当に…完全に上から我々を翻弄してくれる…

 

続く戦いはカリファとオカマ。このオカマは嵐脚が図抜けていた。…おそらくカクに匹敵する技量いや、隠し玉がある可能性も…それに月歩、剃も悪くない…鉄塊、力を司る指銃はまだまだか。

お互い、決め手を欠き膠着状態になり女が止めた。

 

「こりゃ引き分けか、けっこう強なったな、ボンちゃん。」

 

「でも全身が痛ーいのよーう!あちし!踊ってる!」

 

…あらゆる意味で正視に耐えん……

 

次の戦いはブルーノと右目の上に傷がある大男。

アレは知ってる顔だな。確かハイエナのベラミーか。それなりに身体能力はあるが…精神が弱すぎるな。そこそこは持ちこたえた所を見ると鉄塊はそれなり、だが他全てが未熟。

 

続いて現れたのはゴリラに似た大男。…驚いたな…力でブルーノを圧倒した。耐久力も…………これは…なんの冗談だ?…あれはおれの鉄塊並…いや…気のせいだろう。ブルーノごときでは測れんしな…しかし痛がるそぶりすらせんとはな…

 

「ブルーノの攻撃が全く効かんかったのは大したモンだ。ドアドア使われたらまた別だけどな。」

 

!確か海賊艦隊首領クリークか。武器や防具に頼っていたという情報があったが…Tシャツやズボンしか着ていないというのは…しかしドアドアの事まで…

クリーク?の次は魚人…鮫…鼻の形からしてノコギリザメか。……強いな。能力を使わないと決めていたブルーノはあっけなく倒されてしまった。

元々の身体能力が図抜けている上に指銃、それに…鼻も強化されている…気がする。それに月歩、鉄塊も基礎が出来ているとは…

 

「次は…No.2の道力2000ちょいのカクかぁ…あ〜あジャブラやカブキ野郎やフクロウも潜入捜査のために来てたら楽だったのに…」

 

………カクがNo.2と知っているとは…筒抜けとかそういうレベルではないな…

 

カクには顔色が悪い男が挑んだが及ばず敗北、全てにおいて六式をそれなりに身につけているが…カクとやりあうには未熟…とはいえ、ブルーノ辺りなら勝てんだろうな。

 

続いてメガネが相手になったが……速い!あの杓死という技…剃と同レベル…いやそれ以上のスピードだ。

スピードでは信じられんがカクと『今の』おれより上だ…が、攻防力に差がありすぎたな。一度攻撃が当たるとそこから崩れた。

 

「よ〜しお疲れ。皆のもの。だいたい自分の位置は分かったろ…良い経験だったな。本当にCP9のみなさん、ご協力ありがとうございました〜

…お礼に俺を好きにしていいぜ…ロブ・ルッチさん。」

 

「…いいだろう。全力で貴様を…抹殺してやる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜カクside〜

 

 

…信じられん…目の前で繰り広げられているのは本当に人間同士の戦いなのか?

あいつのスピードはワシよりは遅い。…が、それは悪魔であいつが『本気』ではない時じゃ。

あの姿にならない時でさえワシは追い縋る事が出来んかった。…それを…

 

 

「指銃・黄蓮!」

 

ルッチの放つ無数の指銃が傾国を襲う…じゃが…

 

「黄蓮。」

 

まさかアヤツも同じ技を放ち全て打ち落とすとは思わんかった。

 

「……ちっ」

 

距離を取り…月歩で宙を舞う…いや、あのスピードは剃刀じゃな。傾国のスピードには剃刀でしかついていけんようじゃ。あれではヒット&ウェイも出来ん。

あまりの超スピードにブルーノや大男…クリークなどは見失っておるが…メガネやオカマは余裕で追えておるとは…

それに!ルッチのやつ…あの顔は全力を出しとるな…

 

「嵐脚・凱鳥!」

 

ルッチの脚から鳥の姿をした斬撃が放たれる。以前見た時は鉄をアッサリ切断しておったのだが…

 

「凱鳥。」

 

!?なんじゃと!?

 

奴も脚から全く同じ技を放ちおった!…威力も互角…!

 

「…!嵐脚・白雷!」

 

ルッチの脚から嵐脚による斬撃が放たれる。あやつはワシの技も使えるが…

 

「白雷。」

 

奴もまた同じ技を…

 

いや、アヤツ…まさかさっきから……ルッチに合わせとるというのか!?

後の先だのに攻撃が追いつく…これの意味するのは…

 

「…っ!…貴様…さっきからふざけた事を…」

 

「ふざけてなんていませんて!マジで。ちょっとモノマネしてるだけやん!」

 

「…殺す!」

 

「お前はヒイロ・ユイか!?殺す殺す言いやがって!」

 

傾国が一瞬でルッチの懐に潜りこんだ…あそこまで接近されたのは久しぶりに見るぞ!

 

「鉄塊………ぐっ!?」

 

!?フクロウやブルーノより5倍は固いルッチの鉄塊を突破しおった…さらに奴は!

 

「嵐脚・周断ち(あまねだち)!」

 

片手を地につけ奴自身は宙を回る。…すると恐ろしい程の斬撃が放たれた…

なんじゃあの威力は!?

パワーもルッチ級じゃと?

 

「!!…ぬぅ!」

 

とっさに剃刀でかわしたルッチ。

 

 

ザンッ!!

 

 

 

!?大地が斬りとられよった!…いくらなんでもありえんぞ!

…斬りとられた大地は海の藻屑と消えていく…少しでも遅かったら首…いや胴体が切断されていたやも…

 

「ありゃ調整失敗しちゃったよ…ん?何変な目で見てんだよ。お前なら使えるだろ〜カク。」

 

確かにそうじゃが…身体能力が比べものにならん…何をどうしたらあんな肉体になるんじゃ。

 

「…貴様がどこで六式を体得したか…そんな事は今知っても意味はない。立ちはだかるのならば…排除する。」

 

「だからドモンがヒイロ・ユイのモノマネするんじゃねぇってば!!」

 

だからヒイロ・ユイって誰じゃ?…しかしそれよりも…

 

ルッチの奴…能力を…いや、当然じゃろうな…

 

ルッチの姿がどんどん異形と化し肉体と…殺気が膨れ上がっていく。

 

傾国の仲間も坊主以外驚いておる……あの坊主、アヤツも何者じゃ?

 

「動物系ネコネコの実・モデル『豹(レオパルド)』…今までの様に圧倒できると思わん事だ…アマクサ・シオリ。」

 

ルッチの体はざっと4メートルはある。生命帰還を使えばもっと伸縮自在だと言っておったが…

一度だけ手合わせした事があったがあの強さは異常じゃった。凶暴化するのか殺されそうになった…たった一度で心が折れてしもうたわ。

 

豹の獣人と化したルッチが傾国に襲い……

 

ドゴォ!!

 

 

逆に拳を鳩尾に決められ…なっ!?ルッチのあの巨体を吹き飛ばすじゃと!?

 

「!…ぬ…指銃・火撥(ひばち)!」

 

後方に吹き飛びながらも飛ぶ指銃・撥…しかも強化版の火を纏うのを放つ…

 

「火撥。」

 

!?バカな!?何故あの技まで!?あの指銃はネコ科の鋭い爪になってからしか使えんはずなのに!

 

「…っ…嵐脚・豹尾!」

 

「!?お、お嬢様の技を!?」

 

仰天しておるメガネ…ハア!?アレまで使いこなすのか!?

 

「豹尾!」

 

本当に撃ちおった!…二つの螺旋を描いた斬撃は相殺された。

 

「…!貴様…豹でもないのになぜ…」

 

「やってみたら出来ちゃった。テヘペロっはあと」

 

……なんじゃあのうっとおしい仕草は…

 

「実はさ…俺も動物系の能力者なんだよ。姿がアレなんで逆にスピードは落ちるんだが…パワーその他はだいたい2倍くらいアップするかな?」

 

2倍じゃと……!?奴の姿が…下半身が大蛇の様になりおった!

 

「貴様…その姿は…」

 

「詳細は言えねぇが…こりゃ人獣形態でな。真の姿もあるが、まぁお前との戦いじゃ必要ない。」

 

「!どこまでも…なめた真似を!」

 

ルッチが再び嵐脚・凱鳥を放った。しかしさっきの様に相殺される…?なんじゃ?傾国の構え…

 

「鉄塊・空木。」

 

!?またルッチの技を…

 

「!?くっ…」

 

跳ね返ってきた凱鳥をなんとかかわす…凱鳥が跳ね返る所なんて初めて見たぞ!

 

「んじゃ次はこっちだな…嵐脚・蛇々馬!」

 

奴のオリジナル技か!

胴体だか尻尾の部分がうねりそれから無数の斬撃が放たれルッチに迫る。

 

「ふざけおって!」

 

 

紙絵でかろうじて回避…

 

ブシュッ

 

かわせんか!脇腹に命中したか…しかも人獣形態での鉄塊をアッサリ貫通しおった…!

 

「……」

 

パワー、耐久力で傾国が上回る以上残る手は…

 

「生命帰還・紙絵武身…」

 

人獣形態のルッチが縮んでいく。やはりこれしかないか…スピードで、手数で押し切るしかない…

 

「……全速!」

 

あれが奴の全力全速!あの姿を見た者はワシら以外生きておらんのだが…

 

ルッチのスピードについていけないのか微動だにせん…?

 

「指銃・斑!嵐脚・乱!」

 

息をつかせぬ怒涛の連続攻撃。斑と乱を同時に使える六式使いなんぞ歴代でもあやつぐらいじゃろ…傾国が逃げられる空間は隙間もない。

 

「紙絵・スキマ。」

 

!?奴が消えた…!?

 

!いや…おるか…目の錯覚か…?しかし…ルッチの全ての攻撃を避けおった……!?いや、ルッチが傾国の懐に潜りこんでいた。!ここしかない!

 

「六式奥義…最大輪・六王銃(ろくおうがん)!!!」

 

豹の尾が傾国を捕らえた!これで逃げられん!

 

ドンンン!!!

 

両拳を鳩尾に添え人知を超えた衝撃を傾国に放つ…いくらなんでもあれほどの衝撃は味わった事はあるまい。しかし…まさか最終奥義の最大輪を使うか!やはり戦術勘は凄まじいのう!

この技を受けて生き延びた者はおらん…これならば……

 

直立不動のままピクリともせん…やったか。

 

 

「なぁ…」

 

!?動けるじゃと!?

 

「ホントは分かってんだろ…フクロウでさえ六式遊戯・手合いを使えんだ…アンタに使えないワケないよな…」

 

な、何を言っておる!?

 

ル…ルッチはなぜ黙って…

 

「1番最初に俺に触れた時に勝負の結果は想定できたろ…俺の道力は…いくらだった?」

 

「………」

 

?な、なぜ黙っておるのだ?まさかルッチを大きく…ひょっとして…5000、いやまさか7000近くなんて事は…

 

 

 

 

 

 

「……53000だ。貴様の道力は…」

 

 

!?ハア!?そ、そんな無茶苦茶な数値…人間に出せるワケが…

ブルーノ、カリファも冗談の様に思っとる。

 

「おれは嘘をつかん…本当にその数値だ…」

 

単純に考えてルッチの10倍以上じゃと!?なんの冗談じゃ!?

 

「それを理解しててよく俺に挑めた…戦いに関する欲望は人並み外れてんな。俺だったら一瞬でヘタレてるわ〜

さて、これから…どうすっかな〜生かしとく理由もないし……死んどくか?

 

 

 

…それに俺は変身を後一回残している。この意味が分かるな?」

 

片手の甲をワシらに向け立てていた指を一本残し折りたたむと…突如傾国から得体の知れない殺気が放たれた。

 

いかん…我々はけして触れてはいかんものに触れてしもうたのか…?

 

「チャンスやるよ。全員で来い。一発でもクリーンヒット与えたら見逃してやるよ。俺も両手両脚使わないでやる。」

 

「…!!どこまでもなめおって!」

 

よくルッチは挑める…ワシはともかくブルーノ達は心が折れとる…

 

じゃが…お主一人逝かせはせんよ!

 

「生命帰還…乱れ髪。」

 

!傾国の髪が伸びそれぞれが我々に向かってきおった!

 

ドゴォ!

 

髪が軽々と大地を削る。なんちゅう威力じゃ…

 

だが付け入る隙はあるはず……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…殺せ…生き恥を晒す気はない。」

 

ルッチを含めた全員の力でも奴に全く届かなかった…

 

「そんなレベルじゃ海軍大将や七武海の上位になぶり殺しにされるな。…所詮は暗殺集団か…

お前らは絶対の正義を政府に求めているが…いつか裏切られる日が来るぜ

…少なくともスパ……スパイス?スパンダム?長官?いや雑兵でいいかあんなカス。…カスだけでも始末した方がいいぜ。」

 

……傾国は長官に恨みでもあるのか?

 

「…貴様の目的は何なんだ…」

 

ルッチ…まだ折れていないのか…

 

「今はまだ言えねぇな。言ったら多分命捨てでも俺を殺しに来るだろうし。ま、俺はお前らは嫌いじゃない…むしろ欲しいぐらいだ。」

 

「!?…戯れ事を…」

 

「クックックッ…んじゃ、そろそろここ出るわ…次会う時楽しみにしてるぜ〜」

 

といい、回復薬を4つ置いて船でこの島を出港していった…

 

 

 

 

 

 

 

 

沈黙に包まれる海岸…

 

「……クソが!」

 

ルッチが回復薬を投げ割った!?

 

「ル、ルッチ…」

 

「敵の施しなど受けるぐらいなら死んだ方がマシだ…だがお前らは飲め。任務を失敗する訳にいかん。今回は特に、だ。」

 

……そうじゃな…気合いが入ったわ。ワシらはまだまだ青かった…

 

これを機に…はい上がってみせるぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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