ONEPIECE世界を過去キャラと満喫   作:一匹犬

17 / 99
3章「海賊団旗揚げ」
15話「笑い方変えんと舌噛むぞ」


 〜ジャヤ近海〜

 

 

〜シオリside〜

 

 

さ〜て、次は空島だよなぁ…ギリギリまで行くかどうか迷った所だ。

なにせあまりメリットが無い。エネル以外インパクトある奴いないし。あえて言うなら…ゲダツか。ギャグもこなすが後一歩パンチが足りないんだよなぁ…戦闘法も心網(マントラ)以外だとジェットパンチだけだし、沼雲バーガーも青海である地上世界じゃ使えないし…

…んで空島編といえば、そのエネルだ。が、自然系・雷人間である彼はかなり強いので鍛え甲斐が無いので却下……だな。うん却下…う〜ん……そもそもあいつの雷が怖くて色々実験したからな〜

本来のリヴァイアサンは水中生物だ。FF世界の水中生物は軒並み雷に弱いから雷を浴びる実験をした。ナミの雷で痛みがあるようじゃとてもじゃないがエネルがいる空島に行けん。

スカイピア独特の見聞色の覇気・心網があるからこっちの見聞色との張り合いになるだろうけど…見聞色の扱い方は向こうが数段上だろうな。

雷に匹敵するスピードは出せるが全弾避けれる自信ないし…ホント、実験して良かった。

 

そう、実験の結果はノーダメ。て事は一般人より雷に弱いって事はない。

エネルの雷はナミのよりはるかに電圧があるが即死はせんだろ…名前忘れたがグラサンモヒカンやワイパーの彼女?も生きてたし…ちょいと挑んでみるかな〜ダメージ負ったらその都度ハイポーションやらエクスポーション飲みゃ良いし。

…後は貝(ダイアル)の入手か。店とかで地上で使えない雲貝以外ありったけを買う。排撃貝とかの稀少貝はパクる!もう全島の神官からワイパーのまで片っ端からパクりまくる!

最後に黄金かな。軍資金目当てだけじゃなく錬金にも使えそうだし出来るだけパクろっと。

 

 

 

「ところでアマちゃん達はどこ向かってるの〜う?」

 

野望の事でトリップしてた俺にボンちゃんが問い掛ける。

 

「ジャヤって島だ。そこで休憩してから…ある所へ行く。そのために船を改造してもらったからな。」

 

メリーよりはるかに早いスピードを出しジャヤに向かう。先回りしてノックアップストリームの確認とかしときたいしな。

 

「あの改造…アレがどう役立つのか皆目見当がつかないのですが…」

 

「後で嫌と言うほど味わうから楽しみにしてな。」

 

「シオリちゃん、その笑顔怖いわ…」とダブルフィンガー

 

また言われた…そういや榊さんの作り笑顔もキツかったな。

…その彼らは仲間になってつい先日だからか訓練に根を上げてるご様子…直にクリークみたいなニブチンになるけどな。

 

 

さて、今後の行動はっと……サウスバードとっ捕まえて、ルフィ達が動くまで待機…かな〜?モックタウンにゃなんにもないしな。いるとすりゃベラミーみたいなザコぐらい……

 

……ベラミーねぇ。思想がルフィ達と真逆のいわば噛ませ犬。

…あ、やべなんか母性出ちゃった…めっちゃ鍛えてぇ♪

 

その後、人間に似た猿とかオランウータンとひと悶着あったがテキトーに相手して仲よくなっちゃって別れた。そういや人の言葉しゃべってた様な…

そして、なんのアクシデントもなくジャヤに上陸。一路モックタウンに行く事に。

 

 

「留守はワポル、ボンちゃん、フィンガー、アーロンだ。アーロン、訓練の監督頼んどくよ。」

 

「了解!」

 

 

 

町に向かったのは俺、クロ、クリーク、ギンの最古参。いや、特に意味はないが。

 

「まさに無法者の町ですね…」

 

不衛生な所は苦手そうなクロがハンカチで鼻を押さえながらぼやく。

 

「懐かしい匂いはしますね…」

とギン。

 

いたる所でケンカ、強盗が発生している。イメージとしては西部劇によくありそうだな。

 

 

どんっ

 

 

「いたっ!おーおー姉ちゃん、おれのコートが汚れちまったよ。弁償する代わりにちょっと付き合っぶべ!」

 

デコピンでチンピラをぶっ飛ばす。

 

あ〜あ気の毒に…という顔をする三人。

 

「あ、あの姉ちゃん!処刑人ロシオの一味に手ぇ出しやがった!やべぇぞ!」

 

処刑人ロシ…なに?…誰だっけ…

 

「へへへ…なかなか強そうな姉ちゃんだな…だがこのおれには叶わねぇ。許してほしけりゃ一晩付き合ってもらおうか?」

 

左半身全体に入れ墨を施している、バンダナ巻いたロン毛が現れた。バンダナに描かれてるのは首を吊られた人間のシルエット。

 

「…………」

 

どうでもいい存在なんで素通り。原作にいないキャラかな?(※原作キャラ)

 

「っ!?まっ待ちやがれ!…今すぐ謝りゃ許してやるって言ってんだぜ!」

 

「…チンピラに用はねぇよ。出直して来い。」

 

「おれは懸賞金4200万ベリーの…処刑人ロシオだぜ!ナメてると…殺しちまうぞ!」

 

うーん…こいつなら…

 

「クリーク、一応実力テストだ。ちょっと簡単だがな。」

 

「ウッス……おれが相手してやるよ。4200万。」

 

「!?ゴ…ゴリラ男が!てめぇなんざお呼びじゃねぇんだよ!食らえ!」

 

処刑人()の攻撃が何十発もヒットするが…クリークにとっては蚊に刺された程度だろ。最近俺も武装色使って殴ってるしな。

 

「もういいか?ロン毛。」

 

「なっなっ…む、無傷だと!?…バケモンかよ!?…くっ…こうなりゃ本気でやってやる!」

 

処刑人なんとかの手が縄と化しクリークの首に絡み付く。

能力者か…え?ナワナワの実の能力者ってか?縄で何が出来るんだ?

 

「へへへ!締め殺してくれる………へ?」

 

クリークの首はピクリともしない。

 

「なな…なんて怪力…そんなバカな…」

 

クリークは力で処刑人を引きはがし…

 

「どりゃあああ!」

 

下段からのアッパーをみぞおちにかますと処刑人は民家まで吹っ飛ばされていった。まぁこうなりますよねー

 

「どうだった?」

 

「いや…全く歯ごたえがなかったぜ。ホントに4200万だったのかねぇ?」

 

「そんだけ強なってんだ。」

 

原作で武器なしだと良い勝負だろうけど。

蜘蛛の子を散らす様に処刑人()の部下達が逃亡したり呆然とつっ立ったままの野次馬達を尻目に酒場を目指す俺ら。

 

「酒場に行くのは珍しいですね。普段飲まれないのに…何かワケでも?」

 

「あぁ、ある奴のスカウトさ。」

 

「!という事はまた…変人…」

 

「いや…アクのない小物だよ。当初は眼中に無かったんだが、ちょっと教育魂がウズいちゃって一から鍛えてやりたくなっちゃった。」

 

「……それはまた、気の毒な…」

 

天を仰いだり、また犠牲者が…とか聞こえるな。クロも十字切らんでもええやろ。縁起でもない。

で、雑談してる内に酒場に到着し中に入る。

 

 

 

 

中はオシャレなイケメンや着飾った美女達がどんちゃん騒ぎをしていた。

 

「なんだぁ!?姉ちゃん!ここは貸し切りだぜ!今すぐ帰んな!」

 

と、ボンボンがついたフードを被った男。

 

「まぁまぁ、そう言うなよ!結構美人ちゃんじゃん!どうだ!おれが買ってやるぜ!野郎共はいらねぇがな!」

 

と、毛皮のコートを羽織ったロン毛の色つきグラサンが返す。あれは……誰だっけぇ…喉元まで出てるのにぃ…

ちなみにうちの連中はピキピキしてるが俺を気にして何も言わない。

 

「優しいねさすが副船長サーキースだ!」

 

「ハハハ!バカヤローがっ!おごってやる!」

 

ノリノリのグラサン…サーキースとやら。あぁそんな感じの名前だっけ。

 

「べラミーさんはいますか?ちょっと会いたいんですけど…」

 

初めて聞くであろう女言葉にギョッとする三人。失礼な。

 

「キャハハハハ!な〜によアナタ!田舎くさいわよぉ!そんなんじゃ追い返されるから早く帰りなって!」

 

ロン毛に肩を抱かれてる女が俺を嘲笑する。

 

 

「おれに何の用だって…?姉ちゃん。」

 

カウンターに座っていた男がこちらに歩いてくる。

青いコートを羽織った金髪の大男。身長だけならクリークなみだな。

 

「あぁ…お前をスカウトしに来たんだよ…七武海ドンキホーテ・ドフラミンゴ傘下のハイエナのベラミーさんよぉ。」

 

「!あぁ?てめぇも海賊か?…おいおい賞金額はいくらだよ!ジョークはつまらんかったがおれの女の一人になるんなら連れてってやろうか?ハハッハハハッ!」

 

舌を出して笑う。舌を噛みそうで怖い。

 

「ドフラは非情だぜ〜ザコのお前じゃいつクビを切られてもおかしくねぇ。今のうちにくら替えしたらどうだ?」

 

「おれがてめぇの?何人いるか知らねぇが…おれを使うには100年早ぇぞぉ!100年経ったらババアだろうけどよ!ホラホラお小遣いやるから医者行ってきな!ハハッハハハッ!!」

 

さすが口が達者だな……人の事言えんか。

 

「話を聞かねぇバカ共だな…いいから黙って言うこと聞いてろ…ザコ。」

 

「ねぇねぇ!ベラミー!その女生意気じゃない!?さっさと痛い目遭わせちゃいなよ〜」

 

「ハハッハハハ!弱い女の子ちゃんイジメる趣味はねぇんだが…たまには良いかもな!世間知らずのお嬢ちゃんに辛い目あってもらうか〜」

 

ドッと店中の仲間と共に爆笑するベラミー。だが十数分後、全員の嘲笑が凍りつく事になるんだがな。

 

 

 

 

 

 

〜ジャヤ・モックタウン酒場の表〜

 

 

〜ハイエナのベラミーside〜

 

 

おれの目の前に立つのは、ムカつく表情をした女。

酒場でやるには狭いんで町の広場に場所を移した。ここなら能力を発揮できる建物や障害物がある…

が、こんなのに力出す事もねぇだろう。ちょっくら脅してやって終わりだな。この…バネバネの実の力でな!

 

まずは挨拶がわりに軽く跳ね女に迫る。

 

「………」

 

おっと、これはかわすのか…そこそこ戦い慣れてるようだな。じゃ、ちょっと本気出してやるか!

 

「スプリング狙撃(スナイプ)!」

 

足をバネと化し7割ぐらいのパワーで跳ねる。これぐらいで十分だろ……?避けねえとはいい度胸だ。

 

ゴッ…

 

!?な、なんだ!?今の感触は…全く手応えが無かった…ちぃっ…手ぇ抜きすぎたか…

 

「ベラミー!お遊びはそのぐらいでいいぜ!さっさと泣かしてやろうぜぇ!」

 

「わ、分かってるよ!ハッハハ!…今泣いて謝ったら許してやるぜ!姉ちゃん!」

 

「御託はいいよ。ほれきな。」

 

手をこっちに向けてクイクイとしてる女。どこまでもなめやがって…

 

「今度は全力だ。大ケガしても知らねぇぞ!…スプリング狙撃!!」

 

ゴッ…

 

!?またこの感触だと!?どういうこった!?金属の様な感触…い、いや気のせいに決まってる!

 

「何かしたか?」

 

退屈そうにアクビをかましやがる女。…これは…何かの間違いだ…今日はたまたま調子が…

 

「手加減はいらねぇから本気で来いよ。」

 

ザワザワと仲間達が騒いでる…。やべぇ!このままじゃ…こうなりゃ必殺技で…

建物や障害物を利用しての跳躍を無数に重ねて威力を増した一撃…

 

「スプリング跳人(ホッパー)!!」

 

これの一撃に耐えた奴はいねぇ!いい加減…くたばりやがれぇ!

 

ゴッッ…

 

「!!?」

 

三度、鋼鉄にぶつかったような音と衝撃…ぐぁっ!?体中が…痛ぇ…そんな…こいつは一体…

 

「どうした?本気で来いよ。」

 

まさか、全くダメージが無いのか!?そんなバカな!こ、これは夢だ…夢なんだよな!?

 

「ベ、ベラミー!?じょ、冗談はよせよ!…からかってんだろ!はっ早くそいつをっ」

 

冷や汗が止まらない様子のサーキース達が目に映るが…それどころじゃねぇ…イヤだ…これ以上こいつと関わるのは…殺されちまう!

 

「来ねぇんなら…こっちから行こうか?」

 

「ひっ!?…うわあああっっっ」

 

何度も何度も攻撃を繰り返す…夢なのに何やってんだおれは…早く覚まねぇかな…

 

「現実だぜ?今はよ…」

 

「!!ひぃっ!寄るなあ!化け物ぉぉ!!」

 

叫ぶおれを見て仲間の女達が全員驚いている…

 

「…こ、このおれがやってやるぁー!!」

 

サーキースが女にナイフを振り下ろす。…や、やめろ…そんなのじゃ…

 

ピタッ

 

指一本であいつのナイフを…受け止めた。

 

ピンッ!

 

奴の指がナイフを弾いた…次の瞬間、ナイフが跡形もなく粉々になった…

 

「!?ひぃっ!?バ…バケモノォォォォ!!」

 

「ジャックを見た係員みたいな悲鳴挙げんなよ。傷つくやんけ。」

 

腰を抜かしてへたりこみながらも女から逃げる…ま、待ってくれよ…おれを置いていかないでくれ…

 

「ハアッハアッ…ひぃっ…」

 

誰か助けてくれ…なんでみんなそんな目で見るんだ…

 

「……駄目押ししとくかぁ…」

 

女が町の中央のレンガ作りの塔の方に歩いていく…?

 

手の平で塔をつかみ…?

 

パガッッ…

 

!か…片手で塔を持ち上げたぁ!?

 

「キン○マンの中で実は最強じゃね?と言われている48の殺人技のNo.1!宇宙旅行!!」

 

女が塔を空の彼方へ投げ飛ばした………落ちてこねぇ!?…ああ、やっぱり夢なんだ…人間にあんな事出来るわけねぇもんなぁ…

 

「キャアァー!?」

 

ついには女達も逃げていった…他の仲間も血相変えてどこかへ消えちまった…

 

「………」

 

辺りにはバケモノ女とその仲間、そしておれだけになっちまった…

 

「さて、どうする?」

 

「こ、ころされる…ころされちまう…このままじゃ…ドフラミンゴに…こんな事がバレたら絶対に…」

 

「ドフラなら俺が潰せるよ。それよりも…お前の扱い方を把握出来なかった奴より…俺についていって天下を見てみねぇか?地獄を見る覚悟があるんなら…俺の手を取れ。生か死か…選ぶのはお前だ。」

 

せっ生か死かって……いや生きるも地獄…でも…おれは…このままミジメに終わりたくねぇ…!

 

そして女の手を取った…柔らかいのに、感じたのは山の様な存在感…それに、この威圧感…あのドフラミンゴより…すげえんじゃねぇか…?

 

 

 

 

 

〜マザーバンガード〜

 

 

 〜シオリside〜

 

 

無事ベラミーをゲットした俺は船に戻った。

 

「あ!お帰りカシラ!…?誰っスか?そいつは。」

 

「懸賞金5500万ベリーの、ハイエナのベラミーだ。仲間にしてきた。こいつは徹底的に、一から鍛えるぜ〜♪」

 

「…………頑張れよ。ホント頑張れ。」

 

同情全開の目で見られてビクつくベラミー。

 

…良い調子でメンツが揃ってきたな。まだ船医と船大工がいないのが問題といえば問題だが。

船医はともかく船大工は考えがある。が、まだ先の事だな。まずは無事に空島に行けるようにせんと…

 

「んじゃ、何人かで東の森行って鳥捕まえといてくれ。一羽だけでいい。」

 

「鳥?どんな…」

 

「ジョ〜〜って鳴くからすぐ分かる…いい運動になるしな。」

 

捜索は体力が余ってたクロ、ギン、アーロンに任せる…5時間後戻ってきた。

 

「……いや〜ははは…ホント、大変でしたわ…」

 

何やら疲れた様子の3人。クロもいたのにえらい手間取ったな。

 

「よし、これで空島に行く準備は整った。後は(ルフィらが来るまで)テキトーに海上で時間潰しとくかぁ…」

 

「そ、空島ぁ!?」

 

オドオドしてるベラミーが仰天する。なんか臆病になってんな。

 

「地上よりはるか空の彼方にある島さあ…大体高度1万メートルぐらいだっけな?」

 

高度についてはちょっとうろ覚えだが。

 

「何をしに…?」

 

「黄金ゲットに戦いだ。そろそろ実戦も本格的にせんとな…ちなみに俺は空島の神様とバトる。」

 

もちろん軽くだけど。倒すのはルフィ任せ。

 

「か…神様ぁ…!?」

 

「まぁそこら辺はあんま気にすんな。お前らはそいつの配下や敵対組織と戦ってりゃ良い。あと、麦わらの一味も空島を目指してる。」

 

「麦わらが…」

 

 

今後について話していた俺達だが、その時。

 

「うわ〜!ドンっ!化け物が出たあ〜〜!」

 

?ここの化け物ってなんだっけ…スカイピアの人の影か…?

 

海面から現れたのはマザーバンガードをも一口で飲み込みそうな程の巨体の亀。

…あ、ルフィ達や猿を飲み込んだ奴か…4、500mはあるな…ま、島食いに比べりゃザコだ。多分。

 

「んな!?あれはこの辺りの主の…」

 

「でっデカすぎる!グランドラインにはこんなのばっかかよ!!」

 

巨大すぎる亀にビビるベラミーや頭を抱えて叫ぶ皆。俺もビッグな生き物の宝石箱や〜♪って言いたい気分だよ。

 

「ま、とりあえず…シメとくわ。」

 

殺す訳にはいかんけどな。ルフィや猿達と遭遇するはずだし。

 

「んどりゃあああああっっ!!!」

 

俺は船から直接ジャンプし先制攻撃として巨大亀に飛び蹴りをかます。亀は100m程吹っ飛んだ。う〜ん、さすがに重いな…見立てでは3、400mは飛ばせると思ったんだが。ジョズが持ち上げた氷塊よりはるかに重いなこいつは。

が、それでもベラミーはもちろん、ボンちゃん達新参がア然としたが古参メンバーは納得の表情。

 

『……』

 

亀も負けじと体当たりをしてきて、俺も50m程吹っ飛ばされる。

食らったのはワザと。とりあえず耐久力も鍛えて痛みにもどんどん慣れんといかんからな…

 

『…おかしい…』

 

ん?空耳か?…その後も幾度か殴り合いをしたがだいぶ慣れてきたので終わらす事にする。

 

「武装色…掌銃…流尾苦究武(ルービックキューブ張り手)!!」

 

鋼鉄以上の強度と化した掌撃で亀を思い切りぶっ飛ばした。

技のモデルは某筋肉超人のお相撲さん超人の必殺技。…いや、ただの張り手なんだけど。正確には掌底か。

 

「「「………」」」

 

流石にこれには皆が驚いちまってんな…今の俺の筋力、ジョズさん級…いやそれ以上なんだろうな。

 

「……」

 

「おーい、ベラミーどしたー?」

 

「………」

 

「気絶してやがる。…まだ早すぎたんだ…」

 

何ナウシカのクワトロ…じゃないやクロトワさんごっこしてんの?

 

翌日。ルフィ達が猿山連合と協力して突き上げる海流(ノックアップストリーム)を目指し始めた。

 

「よし!追うぜ!甲板に残る奴はこれ頭から被ってろ!」

 

何人かに全身を隠すローブを渡し着せる。

 

「なんでまた…」

 

「まだ麦わら達にバレる訳にはいかんからな…出会いはドラマチックでないと…」

 

「えぇ〜〜!?麦ちゃん達に会いたいのにぃ!」

 

「安心しろ、そのうち会えるさ…」

 

「今までで1番怖いっす、その笑顔…」

 

…俺何回笑顔怖い言われてんの!?…一回鏡で確認しとくか…

 

「南西から積帝雲が来たぜ!…けどでかすぎる!」

 

波も荒れてきとるな。

 

「ログポースはどうだ?」

 

「ずっとあの雲を指してます!…しかしとんでもない大渦が…」

 

目の前にゃこの船をアッサリ飲み込めそうな大渦…

大渦といや、スクアード…あ、今はどーでもいいか…前方でこっちを指指して何か言ってるルフィ達はスルーしとこ。

…と、不意に波が静かになった。

 

「どういう事?…収まったの?」

 

いやいや、これからですよ〜と、その時…

 

 

「ゼハハハハッ!」

 

あの変な笑い方が聞こえてきた。おお黒ひげだ。

…そういやジャヤに来てから見聞色で探ってたのに反応無かったんだよなあ…ルフィらとほぼ同時に来たってのか?

だが、追い掛けてきたのは良いが俺らと違い海流の中心からズレてる。と、次の瞬間!

 

 

 

 

 

ズドォォォォォンン!!!

 

 

 

 

想像を絶する、まさに突き上げるような海流が天高く登った。

 

「うおおおええええ〜!!??」

 

未だかつて味わった事のない衝撃に仰天している皆。まぁこれで転んでしまうほどヤワな鍛え方はしてへん。

 

メリー号と俺らのマザーバンガードは真上にいたので無事。一方で黒ひげの丸太船は木っ端みじんになった。

…つーか、よくメリー壊れねーな…まさに不死身の男だ。ベラミーによる破壊が無くなった分原作より長持ちするかもな。多分。

…と近くで絶叫しまくってる奴らをよそに思いにふける。

 

「死ぬ!死ぬ!」

 

「水柱の上を走ってやがる!どーなってんだぁー!?」

 

「お前ら!おれ様を守らんかぁぁぁ〜!?」

 

ワポルがわめいてるがもちろん誰も守らない。

 

「よし、そろそろ帆を張れ。で、翼を展開!」

 

ナノハナで改造した部分から翼が現れる。これで浮くはずだ。

 

翼を展開したので船が空を飛ぶ。…しかし、船がメリーよりだいぶでかいので勢いが弱い。

 

「しゃあねぇか…」

 

船尾まで移動し横立ちの姿勢を取る。

 

「お嬢様っ!?」

 

船尾から地上に向かってあの構えを取る。

 

「…か〜め〜は〜め〜波ぁっ!!」

 

もちろんかめはめ波は出ないが極太の水流が両手から放たれた。

…いや、強くしてもらったし人間形態でも波動砲みたいなん撃てるかな〜と思ったんだ…ちくしょう、いつか撃ってみてぇな…

 

ともかく、水流はブーストの役目を果たし無事軌道に乗った。

さ〜て生きて空島に到着できるかな〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。